2013年12月25日水曜日

荒木田裕子さんをお迎えして

日本オリンピック委員会理事の荒木田裕子さんをお迎えし、「スポーツの力・オリンピックの魅力」と題した講演会を開催しました。会場の市民会館は、市内小中学生と一般参加者で満席でした。

 荒木田裕子さんは仙北市田沢湖出身で、長く日本バレー界を牽引してきた方。バレーとの出会いは神代中学校から始まりました。角館南高校では全国大会準優勝、その後現日立に入社、全日本チームのメンバーとして世界3大タイトル(世界選手権・モントリオールオリンピック・ワールドカップ)を獲得。またヨーロッパを中心に指導者として選手の育成にあたり、今回の2020東京オリンピック・パラリンピック招致団の一員としても大活躍でした。

 勇気や元気をいただけた本当に素晴らしい講演内容でした。特別な人しかオリンピックには出場できないと思っていた少女が、現実としてオリンピックのメダリストになれたのは、チームを信じて世界一の練習をしたから…とのお話しは、聞いていた子ども達を奮い立たせるに十分な体験談です。2020東京オリンピック・パラリンピックは、都内を中心に開催されるけれど、選手としての参加以外でも、例えば通訳だったり、選手村の運営ボランティアだったり、また各地での強化合宿のサポートだったり、オリンピックに参加する方法は幾らでもあるとのお話しも、子ども達にとっては興味津々な様子でした。たぶん英語をもう少し頑張ろうかなと思った人は相当いたと思います。

 講演終了後、仙北市観光大使を任命させていただきました。「仙北市がスポーツ・ツーリズムのメッカになれるよう、どうかご協力をお願いします」とお願いしました。いやあ、魅力的な方でした。

2013年12月24日火曜日

12月定例会が閉会しました

市議会12月定例会で、閉会の際に申し上げたかったごあいさつの内容は以下の通りです。

 本定例会に提案した議案等については、財産区の人事案件に関係し、自身の給与減額処分の条例改正案も含めて継続審査となりましたが、それ以外の案件については全てご可決をいただきました。誠にありがとうございました。
 
続きまして、皆様にご報告を申し上げます。

◎野田村の不燃系混合廃棄物の受け入れ
 はじめに、野田村の不燃系混合廃棄物の受け入れについてです。昨年12月3日から、田沢湖一般廃棄物最終処分場で岩手県野田村の不燃系混合廃棄物の受け入れを行ってきましたが、廃棄物の処理が順調に進み、最終搬入が予定されていた12月26日より約1週間早く、18日をもって受け入れが終了しました。最終の受け入れ数量は、4155トンでした。
 東日本大震災の発災後、初期の物資供給や現地での炊き出しボランティアなど、本当に多くの仙北市民の活動がありました。不燃系混合廃棄物の受け入れでは、市町村としては全国で唯一でしたが、少なからず被災地の復旧・復興に役だったものと思います。
 市議会の皆様、向生保内地区連絡協議会の皆様、仙北市民全ての皆様に、この場をお借りしお礼を申し上げます。
 特に向生保内地区連絡協議会の故加藤会長には、不燃系混合廃棄物の受け入れで大変ご難儀をおかけしました。心からの御礼と、ご冥福をお祈りします。


◎市立保育園・幼稚園のあり方に関する決議
 市民福祉常任委員会を構成する議員の皆様の発議「市立保育園・幼稚園のあり方に関する決議」が、議会の意志として可決しました。この決議は、詳細な分析に基づき、結論として公設公営方式から、社会福祉法人等による「民設民営型の法人経営」に移行することを求め、その際の絶対的条件などにも触れた具体的な内容でした。
 仙北市では、子育て環境の改善や少子対策が重要課題となっています。決議に盛り込まれた思いを、きっちりと受け止めさせていただきたいと思います。

◎田沢財産区管理会委員の選任失念の件
 議会初日に、田沢財産区管理会委員の選任で一人の方の任期を失念した件について報告しましたが、この件について、12月17日に職員事故等審査委員会で審査し、12月19日付けで、担当課長、所長に訓告、担当部長に厳重注意の処分をしました。
 また、平成12年度の固定資産税(家屋)の評価替の際に誤課税が発生した市内商業施設の件についても、同日の職員事故等審査委員会で審査し、当時の担当職員3人に訓告、現在の担当課長、部長に厳重注意の処分をしました。
 私自身の組織の長としての責任、また事務方の責任者の副市長の責任は重く、自らを律する思いで給与の減額案をお願いしました。今後、財産区人事案件については、年度当初に各委員等の任期の確認など基礎的な業務の徹底を総務課と担当部署で二重のチェックを行い、財産区事務自体については、現在準備を進めている機構改革の中で見直しを図り、各地域センターでの業務として検討します。
 また固定資産税の課税業務については、既に担当一人任せにすることなく、係全体での確認体制を強化しています。今後は更に誤課税を防ぐため、職員の資質向上に資する研修への出席はもちろん、係全体での個々の担当業務の理解を深め、機械任せにしない、最後は人間の作業による確認体制づくりを目指します。

◎事務のミスを正し職員と組織の成長を促したいこと
 平成25年の仙北市は、辛いこと、悲しいことの多い一年でした。それでも希望の光が見えた嬉しいこと、また子ども達の頑張りに涙が込み上げる感動、支え合い励まし合うことの力の大きさなど、明日へ歩みを進める勇気をいただけた、そんな場面も数多くありました。
 仙北市行政はまだまだ未熟です。しかし努力を続けている職員に、議会からも最大限のエールを送っていただきたいと思います。人間は残念ながら間違いを起こします。しかしこれを反省し正してこそ、人も組織も成長できるのだと思います。
 今年は、痛ましい土石流災害が発生し、職員は総員でこの事態に向かい合いました。チーム仙北が胎動しています。初動時の情報共有に問題があり、結果的には避難勧告が遅れたことも含め検証し、全国の自治体の参考になればと、包み隠さずに実態を公開しました。この姿勢は今後も全行政活動で堅持します。
 議会と執行部は投影し合う鏡です。市民の幸せをつくり、守る、共通の目標に向かうパートナーとして、今後も、それぞれの立場に立脚しながら信頼関係を結び合いたいと思います。
 議会の皆様と、議場に限らず議場の外でも闊達で未来を開く議論を重ねたいと、強く思っています。どうかご理解とご指導をお願いします。。

 間もなく平成25年は終わります。議会の皆様、市民の皆様、そして職員には、体調管理・危機管理にご注意をいただき、佳いお年をお迎えくださるようご祈念申し上げます。

2013年12月18日水曜日

予算常任委員会での議論

今日は市議会予算常任委員会(議員全員で構成)でした。仙北市議会では、予算案件については本会議で各委員会(総務文教・市民福祉・産業建設)の分科会に附託し、各分科会で審議が行われるルールです。今日の予算常任委員会は、その各分科会で交わされた議論を各委員長が予算常任委員会に報告し、議論の経緯や内容を共有した上で、さらに議論を尽くす仕組みになっています。

 さて今日の予算委員会では、大きく3つの点で集中審議となりました。1つは秋田杉バイオエネルギーセンターの補正、1つは司食品誘致関連補正、1つは藤あや子さんの美術展開催にかかる補正です。
  
 秋田杉バイオエネルギーセンターは、大学の先生らをメンバーとした検証委員会が立ち上がっています。これまで2度検証委員会が開催され(1度は都内検証、1度は現地検証)、3度目は都内で今月27日に予定されています。現状の不具合はシステムに起因するものなのか、運転の仕方に起因するものなのか…、など、バイオエネルギーセンターの将来を左右する作業になっています。できるだけ今年中に検証作業を終えたいと思っていました(そうなれば翌年度予算に反映ができる)が、作業が遅延していて、どのようなカタチで当初予算に反映できるか、少し厳しい現状です。今回の補正額は電気料などの高騰に対応するもので約16百万円です。

 司食品工業の誘致関連補正は、建設用地の立木・建物補償費です。前回の議会で用地取得費をお認めいただきましたが、議会側で執行部に抱く不信感は、「通常の予算要求は用地取得と補償費はセットで行うことが常道。それにこの後の用地造成にかかる経費も発生するし、全体イメージが掴みきれない。開業スケジュールも不明確」なこと等が原因です。これまでの企業誘致手法は、市町村が工業団地を事前に造成し、そこに進出企業が自らの資金で社屋や設備投資を行うものでした。でもこのスタイルだと、大きな工業団地は造成したけれど進出する企業がなくて、空地化してしまう…。これとは逆に、企業の進出意志を確認してからオーダーメイドで場所や用地造成を行う、それが今回のスタイルです。用地と補償の経費が一緒に予算要求できなかったことは、自分も本会議で「決して好ましいカタチではない、不動産鑑定などに時間を要してしまった」ことをお詫びしています。開業の見込みは26年の後半になると予想していますが、それより先に、青森県で稼働している先行工場での新社員の研修なども必要です。今回の補償費補正額は約6百万円です。今後も誘致開業に向け協議を重ねてます。

 藤あや子さんの美術展は、来年4月1日から20日までを予定しています。8月9日の土石流災害など、辛い毎日を過ごした仙北市民に少しでも元気になってもらえればと、藤あや子さんから申し出をいただきました。絵画や陶器などが中心の美術展になるとのことで、関係経費(今回の補正額約1百万円は25年度分の準備経費で、来年度は開催諸経費を計上する予定)を計上しています。会場は平福記念美術館ですが、多くの皆様にお出でをいただきたい企画展です。

 予算委員会は多面的な議論がなされました。執行部が「なるほど」と思う意見も多数でした。結果としては賛成多数をいただき、12月議会の最終日(20日)本会議に送られました。

2013年12月17日火曜日

生薬栽培で組合設立へ

仙北市内で今年から生薬栽培を行っている、若しくは栽培に関心がある皆さんにお声かけをして、「生薬栽培の会」が開催されました。市議会や地域運営体からの出席や農業者など、多彩な顔ぶれです。会には大手製薬会社から担当者も出席し、「仙北市が生薬生産拠点として成功できるよう応援をします」と心強いごあいさつもいただきました。

 会では、岩手県の「農事組合法人岩手薬草生産組合」を視察したり、仙北市内での栽培基礎調査を行ったり、実際にシャクヤクの試験栽培をスタートさせたり、活発な活動を展開中です。

 来年度の活動に際し、「栽培技術の向上や生産体制を考えると、岩手のように組合での運営が望ましいのでは…」との提案があり、会ではこれを総意としてまとめました。組合設立に向け、発起人代表に佐々木英政さん(認定農業者協議会)を選出、年明けのできるだけ早くに体制づくりを目指すことに。生薬栽培の気運は加速しています。

2013年12月16日月曜日

市議会12月定例会「市政報告」④

【農林部】
◇薬用作物の実証栽培について
 大手生薬メーカーとの連携で、生薬の原料となる芍薬の実証栽培がスタートしました。10月1日現在、農業認定者など6人が栽培意向を示しており、年度内に「仙北市生薬栽培の会(仮称)」の組織化を目指します。
 平成26年度には、国の新規事業「薬用作物等地域特産作物産地確立支援事業」の活用を視野に、試験圃場の設置や栽培支援のほか、出荷体制の整備にかかる関係予算を計上したいと考えています。

◇沖縄大交易会について
 11月14日から15日の二日間、沖縄コンベンションセンターにおいて沖縄大交易会が開催され、秋田県から(株)あきた食彩プロデュース、仙北市から(株)アルクが出展企業として参加しました。
 この交易会は、ANA・ヤマト運輸等のロジスティックス(物流・輸送)を活用した沖縄ハブ化を促進し、全国の農林漁業者等と国内外の流通事業者等が質の高い商談会の中で、日本産農林水産物、食品の輸出促進に繋げることを目的に開催されたものです。
 全国から131社が出展し、バイヤーは日本と東南アジア諸国からあわせて102社の参加でした。今後、市内業者の海外輸出システムの構築を目指すため、(株)アジア・メディアプロモーションのご協力もいただき、ANAとヤマトホールディングスの沖縄ハブ構想を活用していきたいと考えています。

◇教育旅行誘致について
 9月29日から10月1日の台湾国立師範大学附属高級中学31人、10月21日から23日には、台湾国立曁南国際大学附属高級中学37人が修学旅行で仙北市を訪れ、2泊3日の行程で滞在しました。武家屋敷の散策や農家民宿への宿泊活動で、農村の暮らしや歴史・文化に触れる機会となりました。
 また、角館高校・角館南高校との交流を行い、飾山囃子の披露や、踊りなどの伝統芸能、マーチングなどをお互いに披露し合った他、調理実習や文化体験交流などを行いました。
 台湾からの修学旅行受入れは、昨年度から取り組んでいる「台湾からの修学旅行誘致促進事業」によるものです。今年は9月22日から26日に担当職員が訪台し、現地での商談会や学校訪問で、今年度冬季及び来年度の修学旅行誘致活動を行っています。

【建設部】
◇国道46号、鷹巣大曲道路期成同盟会について
 豪雨災害のため延期していた「国道46号に係る地域懇談会」を11月11日に開催しました。秋田河川国道事務所職員や仙北市議会産業建設常任委員会の皆様にも出席をいただき、地域の方々から貴重なご意見を伺うことができました。
 この懇談会を踏まえて11月25日から26日に両同盟会で東北地方整備局、国土交通省、財務省、地元国会議員などへ要望会を実施しています。

【医療局】
◇災害派遣医療チームについて
 市立角館総合病院は、被災地からの傷病者の受入れや医療救護班の派遣等を行い、災害医療の中核となる災害拠点病院として、大仙仙北二次医療圏で指定を受けています。秋田県から、平成25年度に県内すべての災害拠点病院への災害派遣医療チーム(通称 DMAT(ディー マット))の設置編成の依頼があり、同病院でもDMATチームの設置を検討してきました。
 このたび市立角館総合病院では、厚生労働省の実施する「日本DMAT隊員養成研修」に参加し認定試験等を修了しました。今後公式な手続きを経て、厚生労働省にDMAT隊員として登録されることになります。
 今回、正式にDMATチームを設置するにあたり、DMATとしての活動に必要な装備にかかる経費について補正予算を計上しています。ご審議をよろしくお願いします。
 なお、DMATの装備等に係る経費について、秋田県医師会及び秋田県から補助金の交付が予定されています。

◇仙北市地域医療計画策定委員会について
 平成20年度に策定した「仙北市立病院等改革推進計画」の計画期間が今年度で終了することに伴い、平成26年度以降の地域医療のあり方を検討するため、市内医療関係者等による仙北市地域医療計画策定委員会を設置し、第1回委員会を10月30日に、第2回委員会を11月27日に開催しました。今年度中の計画策定を目標に協議を進めています。
※生薬栽培の勉強会。

市議会12月定例会「市政報告」③

次に各部関連のご報告です。

【総務部】
◇地域協働協定等について
  10月28日、誰でも安心して観光できるまちづくりを目指し、全日空株式会社のシンクタンク「ANA総合研究所」と「地域協働協定」を締結しました。これに先立ち、総務省補助事業のシニア地域づくり人に関する調査研究事業に採択いただき、シニア地域づくり人としてANA総合研究所からの人材派遣を受けています。この方を10月から「仙北市観光振興アドバイザー」に委嘱し、来年3月まで半年間の期限で観光商工部観光課に常勤いただいています。
  また、10月29日には、芸術・文化によるまちおこしを目指して「公立大学法人秋田公立美術大学」と「連携協力協定」を締結しました。市内の様々な素材と芸術・文化の融合を目指す市と、地域貢献、研究成果の地域還元と拡がりを目指す大学との思惑が一致したことによるものです。
 今後、それぞれの協定に基づき連携を深め、各種施策を着実に展開していきます。

◇光ブロードバンド設備整備事業について
 上桧木内地区の光ブロードバンド敷設等工事は、平成26年3月の供用開始を目指し順調に進んでおり、11月末現在の進捗率は、79.7%となっています。
 このほか、NTT東日本による光ファイバーの敷設工事が、田沢湖潟エリア、玉川エリアで進められ、年度内にサービス提供開始されるよう働きかけています。市と通信事業者の今年度工事完了で、市内の光ファイバーのエリアカバー率が100%になり、通信格差が解消されます。
【市民生活部】
◇交通指導隊表彰について
 平成25年10月25日、秋田市で開催された第40回記念秋田県交通指導隊大会で、仙北市交通指導隊が優良交通指導隊として表彰されました。
 また、永年勤続(20年以上)優良隊員として5人、7年以上勤続優良隊員として1人、更に特別功労表彰(30年以上勤続)として5人の隊員が表彰されました。
 この度の受賞に対し、心からお祝い申し上げます。
 今後も引き続き、地域に密着した交通安全活動を積極的に実践されることをお願いします。

【福祉保健部】
◇秋田県大雨災害義援金について
 8月9日に秋田県において発生した、大雨災害による被災者の生活支援を図るため、8月14日から9月30日まで広く一般の方に義援金の募集が行われ、全国から1,270件、4,548万9,299円が寄せられています。秋田県大雨災害義援金募集・配分委員会(事務局:県福祉政策課)で、大館市・鹿角市・北秋田市・仙北市に配分が決定され、本市には1,467万3,900円が10月31日に送金されています。死者・重傷者の人的被害と住宅被害の全壊・半壊・床上浸水を対象として決定された配分割合で、被災者等へ送金しています。

◇生活保護基準改訂に伴う審査請求について
 国(厚生労働大臣)が定める生活保護基準が改定され、8月から保護費が減額されたことを不服として、行政不服審査法に基づく審査請求が、県内の生活保護受給者から秋田県知事に対して244件出されています。この244件のうち、本市の受給者によるものは6件で、現在、審査庁(県知事)において審査中です。
◇仙北市子ども・子育て会議について
 平成27年4月からの子ども・子育て支援新制度に向けて、教育・保育両分野の関係者や子育て当事者など委員15人で11月11日、第1回「仙北市子ども・子育て会議」を開催しました。今後、子ども・子育て支援に関するニーズ等調査を行い、子育てニーズの反映など子育て家庭の実情を踏まえた「子ども・子育て支援事業計画」の策定を進めます。
※写真は秋田公立美術大学の樋田学長と。

市議会12月定例会「市政報告」②

次に、平成25年秋の叙勲受章者についてです。
 元仙北市田沢湖消防団団長の大石正文氏、元仙北市角館町消防団団長の林崎一美氏、元角館町消防団副団長の鎌田義太郎氏が、それぞれ消防功労により瑞宝単光章を受章されました。
 さらに高久昭二議員が地方自治功労により、秋田県地方自治功労者表彰を受賞されました。
 この度の受章・表彰は、永年にわたる職務の精励や功績・功労が認められたものです。市民の皆様と共にご労苦に感謝し、心からお祝いを申し上げます。

 次に、一般会計補正予算についてです。
 補正額は1億2,438万3千円で、補正後の額は198億833万2千円となります。主な事業は子ども・子育て支援推進事業費、戸別所得補償経営安定推進事業費、木質バイオマス施設管理運営費、企業誘致対策事業費、8月9日に発生した豪雨災害にかかる農業施設・林道・市道の各災害復旧事業費等です。

 次に、平成26年度の財政見通しについてです。
 歳入面では、政府は、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の「三本の矢」による経済政策に取り組んでいるところですが、地方小都市にはまだその波及効果が現れず、固定資産税を中心とした市税の減収が続き、地方交付税については国の平成26年度概算要求段階で約3千億円の減、対前年度比1.8%の減となっています。自主財源の確保に苦慮しており、消費税率引き上げと社会保障制度改革については、まだ明確な方向性が見いだせないことなど非常に厳しい状況です。
 一方、歳出は、人件費及び公債費について一定の減少が見込まれるものの、消費税率の引き上げや電気料金の値上げによる歳出増のほか、社会保障関係経費の増大が見込まれます。
 総務省では、地方の安定的な財政運営に必要となる地方の一般財源総額については、平成25年度地方財政計画の水準を下回らないよう確保するとともに、地方交付税については、地方のきわめて厳しい経済情勢及び地方財政の現状を踏まえ、本来の役割である財政調整機能と財源保障機能が適切に発揮されるよう総額を確保する基本的な考え方が示されています。
 仙北市の平成26年度当初予算編成は、国や県の動向を注視し、社会経済情勢を的確に把握することはもちろんですが、10年・20年先といった市の将来を見据え、今から取り組まなければならない諸政策については、果敢に挑戦を始める、攻めの市政を行う心構えで臨みます。産業育成や自主財源の確保対策、組織再編、現行の事務事業の大胆な見直しやアウトソーシング、少子対策、第2次行政改革大綱に掲げた事項の着実な実施など、施策の選択と集中で事業と財源の重点化を行い、2期目の市政運営に取り組む覚悟です。

2013年12月3日火曜日

市議会12月定例会「市政報告」①

昨日から仙北市議会12月定例会が始まりました。議会冒頭に行った市長の市政報告をダイジェストでお知らせします。

 はじめに、田沢財産区管理会委員の中で、お一人の方の任期切れを失念し、大変なご迷惑をおかけしています。心よりお詫び申し上げます。行政の責任者として、改めて今会期中に総務文教常任委員会で、事情を申し上げることが議会への礼儀と考えています。なお私も含め、関係職員の処分も検討をしています。

 次に、第136回秋田県種苗交換会についてです。
 仙北市で初めて開催された種苗交換会は、10月31日から11月6日までの7日間の日程で開催されました。農産物品評会には、昨年より400点以上多い2,433点の農産物の出品がありました。このうち、仙北市内からは396点の出品があり、審査の結果、農林水産大臣賞1点、秋田県知事賞7点の他、各部門で多数受賞することができました。JAの日頃からの栽培指導と各生産者の積極的な取り組みの成果と感謝を申し上げます。
 会期中は各種大会や関連イベントが、市内の各所で開催されました。JA秋田中央会からは86万2千人の来場者があったと発表があり、また感謝の言葉もいただくことができました。ご協力をいただいた関係の皆様に重ねて御礼を申し上げます。

 次に、6次化拠点施設等の現状についてです。
 これまで(株)あきた食彩プロデュースが取り組んできた仙北市内での6次化拠点施設の建設については、過日、閉館が決まった角館プラザホテルの跡地を活用した計画になっている旨の報告をいただきました。当該地を来年1月に設立予定の株式会社町家ホテル(仮称、佐藤永代表取締役(予定))が取得する見通しです。ここに宿泊施設・物販施設・銀行施設・農畜産物の付加価値を高める6次化拠点施設等の複合施設を整備する計画で、地域経済の活性化と雇用の創出を図るための拠点と位置付けています。また複合施設は、観光スポットとしての機能だけでなく、地域住民の生活にとっても利便性の高い空間として整備を行い、高齢者や周辺飲食店等に配慮したものにしたいとのことです。機能や景観、駐車スペース等に配慮して、できるだけの敷地面積を確保したいという考えから、(株)あきた食彩プロデュースの出資元、(株)北都銀行から、現在の北都銀行角館支店と市中町庁舎(観光商工部)の等価交換の可能性について打診をいただきました。民間事業を支援し、また経済対策・雇用対策の上からも、できる限りの協力をしたいと考えています。
 なお、これら一連の事業は、平成27年度の完成・開業を目指し、建物の解体工事や設計業務は来年早々から本格化する予定とお聞きしています。

 次に、災害義援金の第1次配分についてです。
 8月9日の豪雨災害の支援として市内外の多くの皆様から義援金が寄せられました。11月1日に「仙北市8月9日豪雨災害義援金配分委員会設置要綱」を制定し、同月11日に第1回目の配分委員会を開催して、義援金の配分の対象、基準、時期や方法を審議いただきました。
 審議結果を受けて、第1次配分として、「弔慰金、見舞金」を死亡、重傷、軽傷及び避難勧告地域見舞金の区分に応じ、また、「生活支援金」を住居の全壊、半壊、床上浸水の区分に応じて、義援金を配分支給させていただくことにしました。第1次配分としては、636万5千円を予定し、今月中には対象となる皆様へ支給を終えるよう配分事務を進めています。

 次に、8月豪雨に関する災害査定についてです。
 8月の集中豪雨により農林業関係で甚大な被害を受けたことから、農林業関係の激甚災害区域に指定されました。その後、被災箇所の確認作業を行い、対応に努めています。
 林道関係では、申請した田沢湖・西木地区9路線17ヶ所について、11月11日の週に補助災害現地査定を受け了承を得ています。
 また、農業施設(頭首工、水路)関係では西木地区の3件について、11月18日の週に同様に補助災害現地査定を受け了承をいただきました。
 これらについては、今後復旧に向けての工事に入りますが、農業施設については年度内に完成させて来春の農作業に対応できるように、一方、林道関係は雪消えを待って取りかかる予定で、関連する予算について本定例会に計上しています。
 公共土木施設災害4箇所については、10月21日、22日において災害査定を受け事業が決定しました。応急本工事をしていた先達地区都市災害については、11月5日に災害査定を受け事業が確定し、工事費を本定例会に計上しています。また台風18号の影響により、片側交互通行規制中の国道341号は、11月12日に災害査定が実施されています。
 厚生労働省所管の田沢簡易水道施設災害は、11月20日・21日に災害査定を受け、事業が確定しました。応急本工事分は査定前着工し現在工事中です。一部は農林水産省所管の前郷沢林道災害との関係から、繰り越しの予定をしています。
 なお、8月9日に設置した仙北市災害対策本部は、国直轄の砂防事業がスタートしたことから、11月5日に解散しました。また先達地区監視・復旧センターも二次災害の監視と防止、生活再建などで一定の役割を果たし終えたと判断し、11月28日に撤去作業を終えています。住民の皆様の心配ごとや相談などは、継続して田沢出張所で対応を行っています。

※写真は仙北市で初めて開催された秋田県種苗交換会の様子。

2013年11月27日水曜日

国土交通省の徳山道路局長に要望書

国土交通省の徳山日出男道路局長(写真中央)を囲み、左が田口大仙市役所建設部長、さらに左が川本御法川衆議院議員秘書、徳山局長の右横が自分、さらに右が佐藤仙北市議会議長です。国道46号と国道105号について、国土交通省の道路局長室にて要望書を手渡しました。

 国道46号「地域高規格道路」田沢湖・協和間整備促進期成同盟会会長としては、
①仙北市田沢湖卒田~仙北市田沢湖生保内間(刺巻地区)の整備着手
②大仙市協和上荒川~大仙市番屋沢間の整備改良
③岩手県秋田県境部第2仙岩トンネルの整備着手

 また、地域高規格道路大曲・鷹ノ巣道路整備促進期成同盟会会長としては、
①大曲・鷹ノ巣道路(地域高規格道路)の早期整備着手
②危険箇所の早期整備改良
 です。

 徳山局長は、現職着任前は国土交通省東北整備局長をお勤めになった方で、また角館バイパスの開通式や、ほかにも多くの案件で仙北市に来たことがあります。「内情は十分に認識できているので安心ください。ただ予算を確保するには今後も必要な取り組みがあります。お互いに頑張りましょう」と激励をいただきました。お忙しい中お時間をいただき、本当にありがとうございました。

2013年11月26日火曜日

久保観光庁長官と面会

昨夜は東北整備局・農政局から本省に異動した方々にお声かけをして、情報交換会を開催しました。その成果がすぐに現れたのが、写真の久保成人・観光庁長官(写真:左から4人目)との面会です。左端に写っている川瀧弘之・観光庁観光地域振興課長(前東北整備局道路部長)がセッティングをしてくれました。

 仙北市と観光庁とのお付き合いは深く、歴代長官に訪問をいただいています。久保長官にもお出でをいただきたいと思い、「秋田県仙北市です。長官、是非お出でください」とごあいさつをしました。すかさず川瀧課長が「田沢湖や角館と言った屈指の観光都市です」とフォロー(ほんと川瀧課長はサスガです)。久保長官は「もちろん存じ上げています。機会をいただき何とか訪ねたいと思います」と話していました。

 この後、八幡平山系の直轄治山と国道46号・105号要望団は、国土交通省内を行ったり来たり。水管理・国土保全局の森北佳昭局長訪問や、各部長にも首尾良く面談することが叶いました。

直轄砂防要望と国道改修要望

写真は、昨日午前の「八幡平山系に係る直轄砂防事業推進期成同盟会」(会長:柳村典秀・滝沢村村長)の要望会の様子。柳村会長が国土交通省東北整備局の工藤河川部長に要望書を手渡しました。

 要望書には、「八幡平山系は、奥羽山脈に連なり那須火山帯に属し豊かな自然を持つ国立公園、豊富な温泉群、多くのスキー場などを有する日本でも有数の観光地です。しかし、同地区には八幡平・岩手山・秋田駒ヶ岳などの火山群に囲まれていて、地質的には非常にもろく、降雨等による土砂災害や火山活動による災害が懸念されています。土石流対策や火山対策は誠に重要です」…とあります。
 具体的な要望事項の要旨は、
1)平成26年度砂防事業の確実な着手
2)着手済みの工事の継続と予算確保

 この要望会の後、国道46号・国道105号の早期回収に向けた要望会も開催しました。こちらには国土交通省東北整備局の川崎道路部長、森用地部長に自分が要望書を手渡しました。今日、この要望も併せて国土交通省本省、財務省、国会議員の皆さんに要望活動を行います。

2013年11月25日月曜日

石破幹事長の言葉

日曜日、自民党の石破茂幹事長に対し、県南の自治体や各種団体から要望書を手渡しました(写真中央が石破幹事長)。石破幹事長は御法川信英代議士の政経セミナーで来秋したもので、要望会では質問や要望に丁寧にお答えする姿が印象的でした。

 石破幹事長はあいさつで、「このままだと地方の町村はなくなってしまうのではないかと心配をしています。今は少子化・高齢化と言っていますが、高齢化のうちはまだ良くて、いずれ近い将来、高齢者層の人口減少が顕在化します。その波は首都圏や大都市にも拡散することは確実です。日本の国を守るには、地方の人口減少に対抗できる仕組みづくりを進めなければいけないのです。私たちが言う“地方に活力を”は、お題目ではありません。そうしなければ日本を守ることができない、そんな危機感からの発言です」と話しました。

 仙北市からは、
①田沢湖再生
②国道の整備改良促進
③病院事業の財源確保
④地方交付税制度の堅持と見直し
 などを要望し、また特に土石流災害での対応に感謝の意をお伝えしました。

行動するふるさと会へ

先週の土曜日、都内で開催された首都圏やまばと会(上桧木内ふるさと会)に出席しました。関東圏を中心に、遠方では北海道からも駆け付ける方がいるなど、約80人の皆さんが旧交を温めました。また今年初めて地元の各集落班長にも案内状を出したとのことで、例年以上に地元からの参加者も多い会となりました。

 あいさつで門脇成英会長が、「これまでのふるさと会から、一皮も二皮もむけた会に変わろうと思います。例えば来年のふるさと会を地元で開催することを検討しています。首都圏からふるさとを応援している姿勢を地元の皆さんに示し、交流することで新たな取り組みを具体化したいと思います」と話し、行動するふるさと会への思いを明らかにしました。

 自分は秋田県内の様子、仙北市内の様子、そして上桧木内の現状をお伝えする市政報告を行いました。皆さんの中には、8月9日発生した土石流災害に対する義援金や支援物資を送ってくれた方々もいて、お話をしていて涙がこみ上げて…。

 会場のオーラム(台東区上野)には、秋田内陸地域活性化本部から故郷のキノコやお菓子、内陸線グッズの出店があり、こちらも大変な人気でした(写真は内陸線アピールタイムの様子)。

2013年11月21日木曜日

由利本荘市で土砂災害

国土交通省水管理・国土保全局の1階会議室で東北ダム事業促進連絡協議会(以下:東ダム連)。写真は意見交換会であいさつをする森北佳昭局長。自分は同連絡協議会の理事で、玉川ダム連絡協議会の会長を勤めています。

 国土交通省のロビーで由利本荘市の長谷部誠市長とばったり。市から連絡が入り、土砂災害が発生したとのことで、協議会に参加せずに大至急帰るとのこと。お話しを聞いて大変な事態を直感。

 会議中も刻々と現地からの情報が入り、様々な指示が幹部から出ている様子。8月9日に起こった仙北市の土石流災害も、本省はこんなふうだったんだと改めて理解できました。自分は土石流災害で、国土交通省本省や東北整備局、秋田・湯沢河川国道事務所の皆さんの献身的な仕事ぶりに感謝の意を伝え、現状を報告させていただきました。また砂防ダムの築堤後の法面保護や排水対策などで、新たな方針付けなどあったらお知らせくださいとお願いをしました。

 その後、会議室を出て長谷部市長に電話。「何かお役に立つことがあるかも知れないので、何でも言ってください」。同時に仙北市の加古危機管理官に連絡を入れ、仙北市の雨の状況確認と、由利本荘市の情報収集を依頼。直後、加古危機管理官から由利本荘市が自衛隊へ災害派遣要請を行ったこと、一人の死亡が確認されたことなどの報告を受けました。

 心配です。土砂にのみ込まれた方々の無事を祈るばかりです。

秋田駒ヶ岳に登山列車を走らせよう

仙北市企業等連絡協議会(安藤大輔会長)の情報交換会風景です。会は安藤会長のあいさつの後、自分から各事業への取り組みの現状をお伝えし、ハローワーク角館の石井英幸所長が最新の労働市場動向を報告。また市の包括支援センターから芳村美由喜主任介護支援専門員が、認知症サポーター養成講座の開設についてお話をさせていただきました。

 さて参加企業の皆さんから、多くのご意見をいただきましたが、特徴的な幾つかをご紹介します。
①林地残材を活用した新エネルギー事業に挑戦したいと考えている。
②自然災害が続き、お客様の足が遠のいている感がある。
③アベノミクス効果は、建設業など限定的な状況。
④公共事業の発注が時期で偏らないよう平準化して欲しい。
⑤公共事業の資材や人件費等の単価の見直しが必要。
⑥種苗交換会の恩恵を感じることができなかった。
⑦企業として存続する努力を最大行っていても辛い状況。
⑧とにかく地域を活気づけて欲しい。交換会は良かった。
⑨リフォーム事業は是非とも継続して欲しい。
⑩介護職に対して、もっと手厚い補助事業をお願いしたい。

  この他にも、様々なアイディアをいただくことができました。秋田駒ヶ岳に登山列車を走らせよう、なんてワクワクするお話でしょう…。
 本当にお忙しい中、20社以上の方々に参加をいただいての提案や要望です。現状改善に対する自分の考え方や制度の内容など、きちんと発言の方に返事をすることを約束しました。

国道46号・105号の改良を要望

写真は、国土交通省秋田河川国道事務所幹部の皆さんで、中央が鈴木亘所長です。昨日行った国号46号地域高規格道路田沢湖・協和間整備促進期成同盟会と、地域高規格道路大曲・鷹巣道路整備促進期成同盟会の2団体(沿線自治体全てが会員で参加:会長は仙北市長)の要望活動に、皆さんで出席をくださいました。ありがとうございます。

 国道46号については角館バイパスが完成し、桜祭り期間中の渋滞の緩和が劇的に改善されました。東日本大震災では物資や人的支援の大動脈として役割を果たし、国土軸上では、日本海側と太平洋側の横軸の重要性が再認識されるきっかけになりました。しかし8月の豪雨では4日間の通行止めとなり、秋田新幹線も停止したことから、経済も交流も途絶。脆弱さが浮き彫りになってしまいました。特に老朽化している仙岩トンネルについては、ずっと標高の低いところでトンネルを新たに造りたい、そんなお願いをしました。

 国道105号については、平成19年、そして今年8月の豪雨で通行止めが起こり、地域は孤立。県北部と南部を接続する重要路線であるにも係わらず改良が進みません。最近になり、佐竹知事が「高速道路のミッシングリンクが解消された後は、内陸部のアクセス改善に取り組む」との発言をいただき、やっと現実的な動きになるものと期待しています。この路線の難所と言える大覚野峠は、やはりトンネルの発想が必要です。

 国道46号、国道105号ともに隣接する県や市町村との連携は既にできあがっています。これからは地域の住民の皆さんの声をいただきながら、できるだけ早期の実現を目指して取り組みます。

2013年11月19日火曜日

地域審議会での意見

昨夜の田沢湖地域の開催で、全ての地域審議会の第1回会議が終わりました。委員の皆さんには、お疲れのところ夜分にお集まりいただき、熱心な意見提供など本当にありがとうございました。西木地域・角館地域・田沢湖地域の3地区で、多くのお話の中から、改善が必要と感じたご指摘の意見などをピックアップします。

《西木地域》
 農林業の活性化、全ての業種の担い手の確保などが課題。潟前山森林公園は長く旧西木村が整備を進めてきたところ。審議会として地域独自の課題の掘り起こしを潟前山にしぼり、その再生や活用法を探りたい。

《角館地域》 
 所得10%向上策で評価の高かったのは観光業分野。しかし観光業に携わる人口は産業構造の中の一部。所得格差も産業種別であるのか、またないのか、そんな分析をすることが所得政策のスタート作業で必要だったと思う。

《田沢湖地域》
 道の駅の優位性を検討して欲しい。また多くのイベントを開催してきたが、観光イベントとの色彩が強いと言うこともあってか、地元の皆さんに楽しんでもらおうという視点が薄いのではないか。地元市民が楽しめる、また参加したくなる開催スタイルが必要ではないか。

 どれも全く納得のご意見です。

2013年11月17日日曜日

本格発信!茶文化プロジェクト

17日午後は、静岡県掛川市の生涯学習センターを会場に「茶文化プロジェクト戦略会議」。この出演者はコーディネーター役の柳澤伯夫さん(現城西国際大学学長、前国土庁長官・厚生労働大臣)、パネリストとして中村順行さん(静岡県立大学特任教授)、松井三郎掛川市長、古川雅典多治見市長、小沢昌記奥州市長、自分(この4人は茶文化プロジェクトメンバー)と言った顔ぶれ。

 1日いて強く感じたことは、掛川市民の生涯学習への積極的な取り組みです。市は歴代市長が生涯学習を政策の柱の一つに据えて行政運営をしてきたそうで、なるほど、継続性がなければ人材育成はできないと納得。それに遠州灘の海産、内陸の上質茶、資生堂やNEC、ヤマハなど大企業の関連施設も多く、市民に活気を感じます。生涯学習センターでは、国際交流イベントも開催されていて、外国人の姿も多く見かけました。

 さて茶文化プロジェクト戦略会議は、各地の報告の後、次のような具体的な取り組みに着手をすることを決議しました。
①伝統工芸の技術・技法を活かした新たな商品開発の共同研究。
②新商品を活かしたお茶のいれ方、飲み方の提案。
③新スタイルの茶器セットの普及とブランド化
④審ブランドから新たなライフスタイルの発展、日本文化への貢献。

 来年の茶文化プロジェクトは多治見市で開催することも内定しました。
 さて日本食が世界遺産に登録となる予定ですが、お茶文化はその範疇に含まれないとのこと。今こそ茶文化プロジェクトの面々で現状を打破し、世界遺産には茶文化を含む日本食での登録を目指すことにしました。

静岡県掛川市と災害協定

11月17日、静岡県掛川市で開催の茶文化プロジェクト戦略会議に参加。茶文化プロジェクトは、掛川市の深蒸し掛川茶(茶葉)、奥州市の南部鉄器(湯沸かし)、岐阜県多治見市の美濃焼(茶器)、それに仙北市の樺細工(茶筒ほか)と言った、日本最高の茶文化を持つ自治体が連携して、緑茶文化を国内外に発信しようと言うもの。

 この戦略会議に先だって本日午前、掛川市役所で掛川市と仙北市との間で「災害時における相互応援に関する協定」を締結(写真:左が松井三郎掛川市長)しました。掛川市では、東海地震や土石流など自然災害に向けた対応力強化で、この4月から危機管理部を新たに設置したとのこと。

 自分は8月9日に発生した土石流災害の現況をお伝えし、また支援への御礼を伝えました。特に9日当日の初動期の仙北市や関係機関の対応がどうだったか、後手に回ったこと、対応が功を奏したことなど、とりまとめが終わった検証結果の全てを掛川市に提供したいとお話をさせてもらいました。掛川市で何らかの参考になればと思います。松井市長からは、掛川市には既に200以上の自主防災組織があること、しかし設立時から相当時間が過ぎたことで、当初想定の活動や動きができるかを心配している旨のお話をいいただきました。防災に“過ぎたる”はありません。異常気象もあって、自治体の多くが防災に懸命の努力をしている現実を強く感じます。

2013年11月16日土曜日

山の楽市

横浜と湘南台を結ぶ相模鉄道の車内には、写真のような中吊りポスターがいっぱいです。今年で19回目を数える“山の楽市(物産販売・観光PRイベント”。この車内ポスターを目にすると、相鉄沿線の皆さんは秋田の秋を感じるんだそうで、まさにこの時期の風物詩にまで成長しました。

 “山の楽市”は、レイク&ポート号(田沢湖~横浜の夜行バス)運行をご縁に始まりました。夜行バスが江ノ島電鉄バスに変わってからも続いていて、改めて相模鉄道には感謝感謝です。

 今月の初めに種苗交換会があったので、通常よりも一週間遅れての開催(1月14日から16日の3日間)です。新米あきたこまち、古代米、味噌や醤油、漬物、西明寺栗、民工芸品…。初日はこれまでで一番の売り上げを記録したとか…。固定客が付いている証です。

2013年11月14日木曜日

トヨタ東京本社で

昨日(14日)午前から上京。午後一番で全国市長会・社会文教委員会に出席。その後、内閣府で黒田審議官と面談。仙北市にとって重要な案件の幾つかをご相談できました。黒田審議官のアドバイスはいつも適切です。夕方から文化庁の内田企画調整官と打合せ。2020年の東京オリンピックに向け、日本文化おもてなし作戦を画策。それに仙北市在住の写真家・千葉克介さんの写真展をフランスのパリ市内で開催する手法について、有意義な情報交換、ありがとうございました。

 明けて今朝、秋田県選出の国会議員の皆さんに要望活動。午後から全国市長会理事・評議員会議に出席。すぐにトヨタ東京本社へ。写真は本社17階で行われたミーティング後の記念写真。向かって右側の方がトヨタマーケティングジャパンの土橋代幸取締役・プロデュース局長、左の方が同マーケティング局の西内律子マーケティングディレクター。お忙しい中、熱心に仙北市の提案をお聞きいただきました。

 東京本社のマーケティング局は、テレビで放送されているプリウスのコマーシャルなど制作する統括局です。ちなみに今流れているコマーシャルの概要は、
 “トヨタウンはハイブリットの樹がそびえ立つ架空の街。謎の男(堺雅人さん)と妻(満島ひかりさん)の関係が微妙ですが、そこに妻の友達(吉高由里子さん)が加わって、何かが起こりそう…”
 このコマーシャルの続編も気になるところですが、今回の訪問では、別バージョンで仙北市を舞台とした「TOYOTA ReBONE プロジェクト」のコマーシャル制作などを提案しました。とてもクリエイティブな会話で、楽しかったなあ。

2013年11月10日日曜日

仙台秋田県人会で

11月8日、初めて仙台秋田県人会(写真はあいさつをする柿崎征英会長)に参加しました。場所は市内ホテル白萩。自分は仙北市長…と言うよりは、秋田内陸地域公共交通連携協議会代表としての出席です。連携協議会は秋田内陸縦貫鉄道周辺の交通手段の確保など、広域行政で取り組む必要のある部分を担う機関です。

 さてさて、本当に賑やかで楽しい会でした。顔ぶれも多彩で、さすが東北経済界の中心的メンバーが集う会と噂されるだけのことはあります。会長ほか楽天イーグルスの関係者も多く、今年はそんな意味合い?からか、お祝いムードで150人を超す方々が参加していました。自分はそんな皆さんの前で、内陸縦貫鉄道にちなんだクイズをさせていただきました。

 奥山恵美子仙台市長(秋田市出身)も参加されていて、いろいろお話を伺うことができました。秋田時代のこと、仙台市で教育長をやっていたこと、そして現在の生活のあれこれ。今年は、奥山市長のお宅が町内会の班長(町内会長)さんをやっているんだそうで。「今年は順番が当たってね、だから広報なんかも回して歩くのよ。旦那が手伝ってくれるから助かるワ」。その辺のお母さんと変わりありません。

2013年11月7日木曜日

第136回秋田県種苗交換会(最終日)

第136回秋田県種苗交換会、またまた天候に恵まれ、晴れやかな気持ちで最終日を迎えることができました。この日の人出はJA秋田中央会の発表で、38,000人。と言うことで種苗交換会開催中の全体の来客数は864,000人になりました。
 さて、午前は秋田県産米品評会褒章授与式です。出品点数は水稲うるち玄米で120点、醸造用玄米9点の129点。品種の内訳はうるち玄米では「あきたこまち」が89点、「ひとめぼれ」が16点、「めんこいな」が8点、「ゆめおばこ」が7点です。醸造用玄米は「美山錦」が2点、「秋田酒こまち」が7点でした。
 審査の結果、最優秀賞に佐々木長十郎さん(美郷町金沢西根)栽培の「あきたこまち」ほか6点、優秀賞に石坂昭義さん(鹿角市八幡平)栽培の「あきたこまち」ほか9点、優良賞に小林鶴治さん(北秋田市道城)栽培の「あきたこまち」ほか14点、また特別賞7点が選定されました。
 最優秀賞を受賞した佐々木長十郎さんは、受容者あいさつで「土づくり、水管理に努力して、とにかく良質米の生産に取り組んできた結果、このような栄えある賞をいただけた」と話していました。
  この品評会では、仙北市の活躍も顕著でした。最優秀賞に鈴木淳寛さん(西木町西明寺)、優良賞に高橋恒吉さん(角館町白岩)・平岡春彦さん(田沢湖小松)、秋田県主食集出荷商業協同組合理事長賞に鈴木淳寛さん(西木町西明寺)が入選しました。

 午後は褒賞授与並びに閉会式でした。審査長の湯川智行さん(秋田県農業試験場)が概要を説明。「変動の激しい気象条件で難しい一年だったが、生産者の皆様の努力で品質の高い農産物等が多数出品された交換会だった」と講評。最高賞の農林水産大臣賞は8点。仙北市からは、「生しいたけ」(北研705号)を出品した(有)にしきの代表取締役の佐藤操さんが同賞を受賞しています。また佐藤さんは、全ての受賞者を代表したあいさつも行い、「安全で安心な食糧を生産するのは農業者の責任。この受賞を機会にさらに努力を傾注したい」(写真)と決意を述べてくれました。

 自分は協賛会会長として謝意を述べました。以下は概要です。
 ~種苗交換会の開催は、旧3町村時代からの長い長い夢でした。開催が決定した後、懸命に取り組んできた準備作業や、実際に一週間お客様をお迎えした経験は、反省点も含め、仙北市の農業振興・まちづくりにとって、とても大きな収穫です。このような素晴らしい機会を提供いただいた中央会の皆様、地元JAの皆様、秋田県、大仙市、美郷町、仙北市議会、ご協賛をいただいた皆様、仙北市民の皆様、ほか多くの皆様に重ねて御礼を申し上げます。これからも種苗交換会が秋田県農業発展のシンボルとして、また開催地の地域活性化や住民の意識改革を加速する機会として、愛され続けることを祈念し、閉会にあたっての感謝の言葉といたします。~

 皆様、本当にご苦労様でした。ありがとうございました。

2013年11月6日水曜日

第136回秋田県種苗交換会(6日目)

種苗交換会も終盤の6日目。昨日よりも良い天気です。秋田県NOSAI大会は田沢交流センターで開催されました。里山が紅葉で燃えています。来場の方々は、その美しさに先ず感嘆の声を上げていました。自分は歓迎のあいさつで、「会場にご用意した田沢交流センターは、元は田沢小学校です。この地区はコミュニティ活動が盛んで、交流センターは、公民館活動やNPOたざわ村、地域運営体・荷葉などの活動拠点にもなっています。すぐ近くにある喫茶店は、地域運営体が経営しています。ぜひ足を伸ばしてください」とお話をさせてもらいました。

 午後から秋田県農業委員大会。これは市民会館が会場です。今回の種苗交換会は、TPPや減反見直しなどの議論が騒々しい中での開催で、各農業関係団体の総会で決議される内容は、次の日の新聞に必ず掲載があります。自分はあいさつで、「ここに暮らす生活者であっても、また国内外の消費者であっても、生きる基本は食であり、安心安全な食糧を生産するのは農業者の責任です。TPP交渉の行方如何では、日本農業の形が大きく変わるかも知れないと言う不安と、さらに今度は減反政策の見直し議論が唐突に噴出しています。経済・産業としての農業感しか見えないのが残念でなりません。農業は消費者に支持をいただきながら、地域と共存してこそ維持・発展できることを、私たちは今こそ主張しなればいけないと強く感じています」と、日頃の思いを伝えました。

 物故者悼式は東源寺で開催されました。種苗交換会の産みの親で、秋田県の農業三大人・石川理紀之助さん・森川源三郎さん・齋藤宇一郎さん、また畠山義郎さん(旧下大野村農業協同組合組合長)、清水秀夫さん(旧能代市農業協同組合組合長で農業功労者)、安井操さん(農業功労者)、神田一善さん(旧大正寺農業協同組合組合長)、鎌田亮三さん(旧秋田本荘市農業協同組合組合長)、黒澤二老さん(旧角館農業協同組合専務理事)、樋渡孝さん(旧湯沢市農業協同組合副組合長)、高橋郁郎さん(種苗交換会事務局員)のご冥福をお祈りしました。

 夕方、JA秋田中央会理事会がホテルタザワで開催され、ここで6日目の人出は121,000人とお聞きしました。1日を残して80万人を超えました。もちろん来場者数だけで種苗交換会を評価することは適切ではありませんが、「本当に良かった」と言うのが正直な気持ちです。JA秋田中央会の木村会長、阿部副会長からも「素晴らしい交換会でした」との言葉をいただきました。あと1日、気を引き締めて頑張りましょう。

 最終日の行事予定は次の通りです。
・秋田県産米品評会褒賞授与式(午前11時~田沢湖総合開発センター)
・褒賞授与並びに閉会式(午後1時~市民会館)
※写真は期間中に関連事業だった「千葉克助写真展」

2013年11月5日火曜日

第136回秋田県種苗交換会(5日目)

種苗交換会5日目。会場周辺の天気は晴れ。各会場は多くのお客差をお迎えし、JA秋田中央会発表で176,000人を数えました。ところで自分は朝から「農村で楽しむ仙北はあーと展」(主催:仙北市農山村体験推進協議会)巡りをしました。このイベントは種苗交換会の関連事業として開催されました。県内外の様々な創作活動や料理、マッサージなど、農家民宿にあったら楽しいだろうな…が、期間限定で全て実現したような、そんなワクワク感があります。市内には20軒以上のグリーンツーリズム実践者がいますが、今回のはあーと展には、このうち7軒が参加しています。

 まず星雪館。ここには「しろ工房」(布小物)、「魔女の香房」(アロママッサージ・ハーブティ)、「大橋工房」(樺細工)の3つがお店を開いていました。先日、ここの主で災害と食のシンポジウムに出演してくれた門脇富士美さんにお礼を言って、お茶やリンゴをご馳走になって、お土産にオヤキをもらって…。朝からお腹がいっぱいになりそうです。
 続いて一助。農家のお蕎麦屋さんです。座敷の奧にはいると、「雫石窯」(陶芸作品)、「あとりえ咲楽」(手作り洋服)の2軒がお店を並べていました。とても味わい深く手に馴染む、湯飲みを1つ買いました。そうこうしていたら、宮城県女川町のご一行が来店。仙北市での避難生活中、一助に来て農作業を手伝ったり、またお蕎麦を打ったりしていて、、もう親戚付き合いです。特別に獅子振りを披露してもらい、頭もカンでもらいました(写真)。お蕎麦もご馳走になって大満足。
 続いて、くりの木。ここはカタクリ群生地の近くにあります。栗生産農家です。「saqte」(布製品)、「陶芸工房ももねり」(陶器小物)、「さくら樺染めサークル」(ろうけつ染め)が入っていて楽しそう。少し渋めのブックカバーが目にとまり、思わず買ってしまいました。お話の輪にはいると、まあ楽しいこと。

 ここでお昼。午後から市役所で作業があるので、移動しなければいけません。7軒中3軒しか訪問できませんでした。

 急いで田沢湖庁舎へ。渋滞を逃れようと田沢湖を回って生保内へ。会場周辺はすごい人。3時過ぎになって作業が終了。そこで今度は角館の「まちなかミュージアム」へ。角館高校・角館南高校の共同美術展、千葉克助さんの「北の彩り写真展」を訪ねました。本当に素晴らしい。

 さて6日目の種苗交換会は次の通り。
・JAわくわく食農教室(午前9時30分~角館交流センター)
・秋田県NOSAI大会(午前10時30分~田沢交流センター)
・秋田県農業委員大会(午後1時~仙北市民会館)
・物故者追悼式(午後2時~東源寺)
・JA秋田中央会理事会(午後4時~ホテルタザワ)

2013年11月4日月曜日

第136回秋田県種苗交換会(4日目)

第136回種苗交換会も中日の4日目。初めての雨模様。それでもドッとお客様が来場し、JA秋田中央会の発表で180,000人の人出になりました。国道46号が渋滞しましたが、午前と午後で各1件づつ車輌衝突による人身事故が起こったそうです。どうか皆様もご注意ください。

 さて午前は 「農村における健康を考える集い」でした。種苗交換会の期間中に開催して54回を数える歴史があります。農業者等の健康、農村医療・保健・福祉に関し意見交換を行う主要事業です。今回のテーマ「正しく知ろう・冬場の感染症」は、仙北市が注目をしていた課題でした。新型インフルエンザについて言うと、平成21年6月、県内で初めて仙北市で患者が確認されました。観光・交流都市と言うこともあり、病気の入り具合も他市等と比べて早い現象が既に起きています。そんな現状から、意見交換会に参加する市立病院の関係者の顔、市内医院の先生の顔が多く見られました。

 午後は「絆・未来へのプロローグ」です。仙北市民が芸能を発表できる場面が欲しいとの要望に応えようと、種苗交換会で初めて開催されました。出演者の年齢層もジャンルも大変バラエティに富んでいますが、その一つひとつは、生きている素晴らしさを実感し、また生きる勇気を奮い立たせてくれるものばかりでした。わらび座による演奏では「ミュージカル・リキノスケ、走る」の一場面を、かたっこの会では脂ののった新舞踊を、コール駒草のコーラスでは会場の皆さんと秋田県民歌(写真)を、吉崎さとしさんはピアノの弾き語りで美空ひばりさんの“川の流れのように”を、西木連合婦人会は「ニュー西木音頭」で華やかな踊りを、ストリートダンス角館スクールの子ども達は、ステージいっぱいに見事なダンスパフォーマンスを、それぞれご披露くださいました。
 特に今回、宮城県女川町から竹の浦地区獅子振り保存会の皆様の友情出演がありました。竹の浦地区の皆様は東日本大震災直後、集落で仙北市に避難され、その後も様々な場面で市民との交流が続いています。ダイナミックな囃子と獅子の舞い…。またまた獅子振りを見ていて泣けてきました。

 さて今日は、秋田クボタ・プレゼンツ「秋田民謡フェスティバル」が市民会館で開催されます。併せて各催事をお知らせします。

・「秋田民謡フェスティバル」(午後1時30分:市民会館)
・「農村で楽しむはーと展」(終日:西木田沢湖地域の農家民宿)
・「平福百穂没後80年展」(終日:平福記念美術館/樺細工伝承館/新潮社記念館)
・「アートdeまちあるき」(終日:角館町内)

2013年11月3日日曜日

第136回秋田県種苗交換会(3日目)

晴天。本当に爽やかな秋晴れでした。市民会館周辺の協賛第1会場や田沢湖スポーツセンター周辺の協賛第2会場は、朝から多くの皆さんの来場でいっぱい。主催者(JA秋田中央会)は164,000人の人出と発表しています。

 今回の種苗交換会は、東日本大震災で被災した東北農業を、秋田県農業はどんな風に応援できるか、地域農業と東北農業の共存するヒントを探ることも一つの目的になっています。そんな理由で「復興支援と地域の力・食の力」と題したシンポジウムが開催されました。まず基調講演で、震災で妹夫婦が犠牲となった生島ヒロシさん(宮城県気仙沼市:フリーアナウンサー・東北福祉大学客員教授)が「地域の絆」についての特別講演。続いて、震災をきっかけに自治体連携を強く結んだ岩手県山田町の佐藤信逸町長、東日本大震災の際に多くの被災者を受け入れてくれたハイランドホテル山荘の佐々木謙亮総支配人、都市農村の交流の拠点、また震災時のボランティア活動に積極的だった農家民宿「星雪館」の門脇富士美代表、防災の観点から仙北市役所環境防災課の加古信夫危機管理監、そして私も少し参加させていただいて、「地域と食の力」をテーマにパネルディスカッションを行いました。
 皆さんのお話を要約すれば、「当たり前だけれど、食べると言う行為が人に生きる力を再生させる力がある。もっと食を大切に、農を大切にしよう」です。

 写真はパネルディスカッション終了後、生島ヒロシさんを囲んでの記念スナップ。山田町の佐藤町長が帰った後で残念。右からシンポジウム進行役だった工藤東子さん、門脇富士美さん、生島ヒロシさん、自分、佐々木謙亮さん、加古信夫さん。

 さて4日目となる11月3日は、次のイベントなどがあります。どうぞご来場ください。
・健康を考える集い(午前9時30分~角館交流センター)
・市民参加ステージ「絆/未来へのプロローグ芸能発表(午後1時~市民会館)
・農村で楽しむ仙北はーと展(随時~主に市内各農家民宿)
・アートdeまちあるき・まちなかミュージアム(随時~角館町内)
・アートdeまちあるき・蔵の中の音楽会(午後6時~太田家の蔵)

2013年11月2日土曜日

第136回秋田県種苗交換会(2日目)

種苗交換会2日目。天気は曇りですが雨が降らないことでお客様の出足も好調でした。JA秋田中央会では113,000人のが来場したと発表をしました。市内各地の催事もメイン事業が開催されました。角館交流センターでは稲作地帯における担い手経営体の発展・成長に向けた経営マネジメントの展開方法についての談話会(写真)が、また市民会館では土地改良事業推進大会が、樺細工伝承館では県とJAの6次産業化応援セミナーが、田沢湖病院では地域特産品せんぼくマッチングフェアが、またクリオンでは北東北グリーンツーリズムネットワーク情報交換交流会が…、それぞれ大盛会でした。

 このうち、談話会では議長を務めた長濱健一郎さん(県立大学生物資源工学部アグリビジネス学科学科長・教授)が話していた「国が進める農業政策は産業政策としての農業で、そこには地域という概念が欠落している。私たちは地域を守り共存する農業を追い求めなければならない」の発言が印象に残ります。

 また土地改良推進大会では、「外的要因の如何に関わらず、農作業の効率化、生産コストの低減などは不可欠な対応で、基盤整備事業は何としても進めなければならない」との意見を多数聞くことができました。全くその通りです。

 地域特産品マッチングフェアでは、気候風土や栽培者が少ないことで小ロット生産になっている農産物に、光をあて、料理者の工夫で高いレベルの商品をつくる可能性が開けた思いがしました。種苗交換会期間中に開催できた意義は大きく、この後の展開に期待を寄せています。

 グリーンツーリズムネットワーク情報交換交流会は、楽しい一時でした。と言っても懇談会のほんの少しに参加しただけですが、青森・秋田・岩手の北東北の実践者がみんな活き活きしていました。これです。

 交換会3日目は、「シンポジウム復興支援と地域の力・食の力」が市民会館で開かれます。皆さんのご来場をお待ちします。

2013年10月31日木曜日

第136回秋田県種苗交換会(初日)

第136回秋田県種苗交換会(主催:JA秋田中央会)がスタートしました。生保内中学校吹奏楽部の演奏でオープニング(よかったあ!)。開会式では農業功労者として、秋田県畜産試験場の義平福造成グループ、神戸和猛登さん(果樹振興)、高野一彦さん(農村医療)、伊藤博さん(施設野菜振興)を表彰。多くの来賓もお迎えできました。
 仙北市内の各会場は初日から多くの皆さんが来場し、今日1日で72,000人が訪れたそうです(JA秋田中央会発表)。「おばこと願う輝く大地ふかまる絆」を合い言葉に、明日も多彩な事業が実施されます。

 朝のオープニング、また開会式では「仙北市の今日は、素晴らしい自然環境や文化遺産を守り伝えてくれた先達の営みの上に築かれたものです。私たちは、これら掛け替えのない可能性を資源に地域再生・協働のまちづくり・産業の6次化など各分野で挑戦を続け、小さな国際文化都市を目指しています。今回の種苗交換会は、被災地・岩手県と接し、また日本の穀物倉庫と称される仙北平野に位置する自治体として、震災後の東北を、秋田県農業はどのように支援できるか、将来の農業・農村が持続し発展するためのヒントを探りたいと思っています」などと、ごあいさつをさせていただきました。

 さて、明日の催事の主なものは、「談話会・稲作地域における担い手経営の発展・成長に向けた経営マネジメントの展開方法について(角館交流センター)」、秋田県土地改良事業推進大会(仙北市民会館)」、「秋田県・JAグループ6次産業化応援セミナー(樺細工伝承館)」、「農と地域の応援フォーラム(西木温泉)」、「北東北グリーンツーリズムネットワーク情報交換交流会(西木温泉)」などなど。農産物展示や特設食堂、農機具フェアなども大好評です。

 写真は、協賛第1会場の生保内中学校体育館展示フロアにある種苗交換会シンボルマーク。リンゴ・ピーマン・栗・菊・リンドウなどが使用されています。「左の円形で秋田のアを、右の円形で若芽の伸びる姿を図案化」しているそうです。昭和52年に制定されていて、考案者は秋田市在住の鈴木靖夫さんです。見事な出来映えでした。明日も晴れたらいいな!。

2013年10月29日火曜日

生薬の試験栽培スタート

先週から大手製薬メーカーのご協力をいただき、生薬原料の芍薬(シャクヤク)の植え付け作業が始まっています。写真は広久内の試験圃場のスナップ。広久内を含む市内3ヶ所で試験栽培にご協力をいただく皆さん、ありがとうございます。

 生薬生産の取り組みは始まったばかりですが、その輪が着実に広がりを見せています。製薬メーカーから担当者が来市しての勉強会にも、多くの方々の参加がありました。その参加の皆さんを中心に「仙北市生薬栽培の会」を立ち上げる構想です。
 また同製薬メーカーから、薬効のある樹皮についても様々なアドバイスをいただいています。畑での原料生産とあわせ、森林に恵まれた仙北市だからこそのビジネスチャンスもありそうです。

ANA総研と連携協定

仙北市とANA総合研究所の連携協定調印式です。ANA総合研究所はANAグループのシンクタンクで、航空企業経営に関する中長期的な諸課題に対する研究、コンサルティング、提言を行ってきました。最近になり地域活性化や観光振興、人材活用やアイデア発掘、新たな発想で空港活用ビジネスモデルの創出を、大学や自治体をはじめ各種団体と協働して研究しています。

 今後、仙北市観光の世界基準化に向けて多くの取り組みが行われます。高齢者にも身障者にも、大人にも子どもにも優しい観光地づくりを目指し、ユニバーサルツーリズムの徹底を具現します。既に調査活動は始まっていて、総務省の補助事業を導入し、同研究所から和田二郎アドバイザーにも着任をいただきました。さらに東アジア諸国に向けた輸出事業も視野に入れます。

 写真の右側の方がANA総合研究所の長瀬眞代表取締役社長。気さくな方だったので、「ミス・パイロット(フジ系列:ANAの全面協力によるテレビドラマ)の舞台に仙北市をご活用ください」と提案しました。もしロケになれば堀北真希さんや相武紗季さんに会えるかも…。

2013年10月25日金曜日

土石流災害の検証と対策

昨日開催の臨時議会終了後、記者会見で「8月9日発生の豪雨災害(先達地区土石流災害)の初期対応検証と新たな対策」を公表しました。災害が発生した前後の市役所や各関係機関がどのような対応を行ったか、これは次の災害で被害を最小限にくい止める教訓になります。また災害対策を行う全国の市町村にとっても重要な前例です。そんな意味合いから、これまで地道な聞き取り作業を行ってきました。大まかな内容は次の通りです。

 8月9日、災害発生の当日、対応は朝から始まっていました。当時は西木地区の上桧木内で降雨が激しく、8時10分には市の建設課が、同12分には角館消防署が対応に動き始めています。秋田気象台は8時32分に大雨・洪水警報を発表。9時に市は災害連絡室を開設。同30分には桁沢福田会館に住民を避難誘導。10時6分、秋田地方気象台は「これまでに経験したことのないような大雨」と言う表現で気象情報第3号を発表しました。10時25分、田沢の大深地区から「別荘地で土砂崩れ」の情報が入り、市や関係機関は田沢地区での対応も並行します。11時13分、市の建設課第3班が供養佛に到着。町内会長に会った後、大深地区の崩落現場に向かいました。土石流災害が発生したと思われる時刻は11時30分から35分の間です。
 雨が降り続き、ガスがかかった状況で山腹の視界は確保できなかったと言います。しかし現地で対応する消防署員の目前に土砂や丸太が迫ってくる状況から、土砂災害が起こっていることを消防司令に通報。現地から市に入る情報を基礎に、11時50分に市は災害対策部を設置。12時9分には消防署が現場本部を開設し現地情報を集約。災害規模が未だ不明な中で市に土石流が発生した旨の報告があったのが12時20分、市が最高警戒態勢の災害対策本部を決定し、関係機能を田沢湖庁舎へ移動し始めたのが12時30分。同時進行で各機関からの情報収集、一時的な天候の好転で視界が開けたことによる現場状況の再把握、行方不明者の精査などを進める中、人命救助作業が必要なこと、さらに二次災害の危険性があるとの判断で、避難勧告を発令したのが13時45分です。この45分から同53分の間に、漠然と土石流災害のイメージを持つことができました。14時10分には佐竹知事に自衛隊の派遣を要請。以降、捜索活動が本格化します。

 災害対応の基本とも言える「何が起きたのか」、「どこで起きたのか」、「それはどれくらいの規模なのか」など、必要情報の収集力(システム)が弱かったことは否めません。また当初から、「先達川が氾濫したのではないか」と言う先入観が先に立ち、土石流のイメージを持てなかったことも事実です。
 新たな対策では、まず職員の危機意識を日常業務から高次化することや、消防・警察機関と初期段階から情報を共有する体制ルールを整えることにしました。避難勧告の条件整備も防災計画に盛り込みます。また気象庁の特別警報などを踏まえ、緊急災害対策チームを立ち上げます。また住民の防災意識や危険箇所情報の事前把握が何より重要と考え、先週から各地区で自治防災組織の増加拡充を加速する説明会を始めました。参加した方々の意欲も高く、今回の災害が教訓となっていることを実感しています。自治防災組織の立ち上げで、防災訓練の開催や緊急連絡網の整備、雨量計の設置と管理などを進めることにしました。

 現在は市役所が分庁舎方式となっています。市役所組織として防災力を高めることに制約がある現状ですが、可能な限り来年度の組織再編に教訓を生かしたいと思います。

2013年10月17日木曜日

東北市長会での違和感

岩手県花巻市で第136回東北市長会。朝に田沢湖庁舎を出発し、11時から役員会、午後から総会でした。総会中、多くの決議がなされ、東日本大震災対策の早期復興に対する国への要望・東京電力福島第1原子力発電所の事故対策などは心から賛同。また各分科会での要望事項は、農業再生や地域公共交通の確保など、どれも重要案件で良い議論ができました。でも1つだけ違和感の残る提案があって…。

 それは緊急動議で提案された「医学部新設に係る特別決議案」です。この議案は、東日本大震災後に顕在化した東北地域の医師不足を何とか解決しようと、安倍総理が下村文部科学大臣に「東北地域に医師養成を加速する医学部を新設することを検討するように」指示したことを受けての発議です。
 新たな医学部設置は、全国でも30年以上の空白があり思い切った発言だったと思います。敏感に宮城県内の私立大学などが医学部併設に名乗りを上げたとの話しもあります。ありがたい方針ですが、これがかえって東北地域の医師不足を引き起こしかねないとの懸念を抱く関係者がいます。つまり医師を養成する過程で当然指導者が必要なわけで、その指導者(教授等)に東北地域の既存の医学部などから教授陣などが引き抜きされたら、ますます地域への医師提供力が弱くなってしまう、そんな心配です。

 これも分からない話ではありません。ただ緊急動議で提案された「医学部新設に係る特別決議案」では、新たな医学部には既に東北地域で医師として勤務する者は採用しないように規則化を要望する部分がありました。これはどうなんでしょう。行き過ぎではないでしょうか。自分の地域の医師を充足するために、地元にある指導力は温存しておいて、東北以外の地域から指導者を集める…、美味いところだけ一人占め?、自分勝手としか思えないのです。
 それとも、もっと深い理由があって、それであのような緊急動議となったのかなと、いろいろ考えているうちに審議時間が過ぎてしまい、結局発言も質問もできずに終わってしまいました。情けないです。

2013年10月16日水曜日

大桃さんスポーツ祭東京2013で銅メダル

都内の駒沢オリンピック公園総合運動場で開催された「スポーツ祭東京2013・第13回全国障害者スポーツ大会(10月12日~14日)」。この全国大会にフライングディスク・ディスタンス部門の秋田県代表で参加した大桃克也さん(写真中央:角館町小勝田在住)が、見事銅メダルを獲得しました。

 大桃さんは、「フライングディスクを始めて10年、ここ5年間は秋田県大会に出場をしていて何度か優勝もしました。でも全国レベルは格段に高かったです。記録をさらに伸ばして全国でも優勝したいと思います」(※今大会の大桃さんの記録は38.4m)と話していました。2020年の東京オリンピック・パラリンピックは狙わないのですか…と訪ねると、「まずは全国優勝、その後の国際大会です」。

 競技直前の緊張感は、大好きなB'zの音楽を聴いて解きほぐすとか。パラリンピックに出場して欲しいなあ。

2013年10月14日月曜日

薬師寺の山田管主の法話

昨日の夕方はぶなの森玉川温泉へ。がん患者の支援に熱心な佐藤義之さん(東京都:日本橋清洲クリニック院長)のご紹介で、今年も奈良薬師寺の山田法胤管主の法話会へ参加しました。

 山田管主の法話が“主役”ですが、その前にお話をされた佐藤院長のお話も非常に興味深い内容でした。健康を考えると「学ぶべきは動物学」として、多数の例をあげてくれました。体格(体の大きさ)と食事量や行動範囲の関係などは特に興味深い内容でした。例えば体が大きい動物は生息密度は下がり、そして体が大きい動物ほど行動範囲は広くなる…。これは自分にも当てはまりそうです。
 見て分かるように自分は体格(体重)が良いですから、ご馳走を一人占めするには当然回りに誰もいない方が理想だし、出張では特産品料理が唯一の楽しみだし…、まさにご指摘の通りです。

 さて山田管主の法話は、分かりやすくてユーモアに富んでいます。例えば東京オリンピックについては、「願心(目的)があるから人生を幸せに過ごせると、お釈迦様はそう言っています。東京オリンピックの開催が決まり、経済学者はなんぼの経済効果があるとか無いとか喧しいけれど、自分はそれよりも、ああ国民全てが、1億2000万人が、同じ目標を持つことができたな、幸せが増えたなと喜んでいます」と話します。
 例えば自己の存在については、「皆さんはお母さんから生まれてきましたが、それはお母さんだけの仕事ではなくて、お父さんも少しはお手伝いしているはずです。ところがお父さんとお母さんのさらにお父さんやお母さんも、皆さんには欠かせない存在です。10代遡ると、そこには2048人の親がいるそうです。その一人ひとりから皆さんは血やDNAをもらって存在している訳です。2000人以上いたら、良い行いをした人、そうでなかった人、色々いて当然です。人間というものは不思議で、ある瞬間、何かの縁に触れるだけで、体の中にある血やDNA(種)が動き出すこともあるのです」と話します。
 そして「今日の機械文明は神や仏が造ったものではなく、みんな人間が開発したものです。便利だったり、そして危険だったり…。自分はそれらを造り出した人間とは、いったい何者なのかという、その辺りをもっと研究しなければいけないと思っているんです」ともお話されていました。

2013年10月13日日曜日

障がい者ふれあい芸能文化発表会

昨日開催の「仙北市障がい者ふれあい芸能文化発表会」は、いろんなことを考える機会になりました。開催のごあいさつで久米力さん(社会福祉法人・秋田ふくしハートネット理事長)が、「人は一人では生きて行けない。社会は支え合いで成り立っている」。本当にその通り。でも頭で理解していても、日常的にその意識を持続できているかどうかは疑問です。「支えてもらっている、助けられている」を、「支えている、助けている」みたいに勘違いしていないかと自問自答。特に自分の仕事や市役所の仕事は勘違いを起こし易いかも…。

 ステージで発表のあった活動紹介では、
・仙北市視覚障害者協会
・仙北市身体障害者協会
・秋田県難聴者中途失聴者協会
・角館町手をつなぐ育成会
・大曲養護学校せんぼく分教室
 の皆さんが現状の取り組みなどをお話ししてくれました。会場にお越しいただいた皆さんも熱心に聞いていましたが、「この方々の横の連携はどうなっているんだろう」と少し心配に。平成28年には大曲養護学校仙北分校も開校します。良いタイミングではないでしょうか。ネットワークづくりは支え合いの基本ですから、あとでその辺りを聞いてみたいと思っています。

 写真は第1部の講演会「障がい者に寄り添って」(講師は布施秋子さん)の前段で、素晴らしいギター演奏を披露してくれた布施和生さん(手前の男性:講師の布施秋子さんの息子さん)と、サポーターの月陽さん(写真奧手)。布施和生さんは3歳で自閉症と診断されましたが、高槻市の公立小・中学校で学んだそうです。オモチャ代わりにしていたギターに興味を持って、小学校5年生からクラシックギターを本格的に学び、現在は各種のコンサートやラジオ・テレビに出演していて、先ごろCDデビューも果たしました。このギターの音色が、澄み切っていて本当に良かった!。

2013年10月10日木曜日

縦の絆

昨日の午後、名古屋市内で開催された「あきたリッチセミナーinNAGOYA」に参加。名古屋はトヨタ関連の企業が集積する大都市で、経済再生はこの街から始まるとさえ言われています。数ヶ月前、仙北市のアイディアをトヨタ本社に持ち込んだ出張以来の名古屋でした。

 さてリッチセミナーでは、「縦の絆」と言う新しい?言葉を耳にしました。お話をしていたのは今回のセミナーで講師を務められた内川晋さん(写真:トヨタ自動車東日本株式会社名誉顧問)です。内山さんは「なぜトヨタが世界で冠たる企業になれたか、それは関連企業との絆の深さはもちろんだが、社内の人間関係、特に縦の繋がりを重視していたことにその要因がある」と話していました。「自分が組織の中でどんな立場に位置しているのか、縦軸でものごとを捉える訓練が入社後から徹底して行われていて、それが各自の認識を強め、何をやらなければならないかのモチベーションを引き起こす」のだそうです。これまで重要だと言われ続けた“横に広がる絆”とは違う分析です。

 結局は絆や繋がりは一枚の布のようなもので、縦横の糸をしっかりと織り合わなければ良いものができない、そんな当たり前の結論に到達します。でもこれが難しいんです。

日本と台湾は運命共同体

昨年の訪台でご一緒させていただいた外交評論家の加瀬英明さんが、「日本と台湾」(祥伝社新書)を発刊され、興味深く読んでいます。日本統治の意味、何がなくなり何を産んだか、そして台湾交流の黎明期に田沢湖と澄清湖の姉妹湖提携があったことなど、認識を新しくしたことばかりです。ますます日本と台湾の良好な関係を大事に思います。

 さて写真は、都内で10月8日に開催された台湾の建国を祝う「102年国慶節祝賀会」の様子。壇上であいさつをしているのは沈斯淳・台北駐日経済文化代表処代表(大使館大使)です。沈代表は今年の5月に代表に着任されたばかりですが、既に2度にわたって仙北市を訪問くださっています。その沈代表が、あいさつで「日台の往来は昨年11月に締結した航空自由化協定でオープンスカイが実現して、日本の各地で台湾との航空路線が開設されています。修学旅行を日本で行いたいとする学校も増えてきました」と話し、これはもしかしたら仙北市の取り組みをPRしてくれたのかな?と思えた場面もありました。

 日本と台湾は運命共同体と言っている加瀬英明さんですが、その言葉を裏付けるように、例えば修学旅行の受入れなど身近な出来事が多くなってきたことを実感しています。

2013年10月9日水曜日

ユニバーサルツーリズムへの第一歩

仙北市の観光産業を何とか元気付けたい…、多くの市民が思うことの一つではないでしょうか。でも例えば人口を切り口に考えると、2006年から日本は人口減少国に転じていて、今後もその傾向は続くとされています。一方世界に目を向けると、特に東南アジアでは人口増加が続き、頼もしいほど経済活動が活発化している各国も多いのが現状です。

 今、看板産業としてもう一歩前進するためには、国内外での少子高齢社会への対応や、観光で訪れる高齢者や障がい者、地域で暮らす高齢者や障がい者に、優しくて安心を提供できる観光地にならなければいけません。「世界の誰もが安心して観光できるユニバーサルツーリズ」を定着させることがとても重要だと思っています。

 そこで総務省の「シニア地域づくり人」事業を導入し、(株)ANA総合研究所(本社:東京都港区)から和田二郎さん(写真左)をお迎えすることにしました。シニア地域づくり人は、3大都市圏内に本社機能がある民間企業に勤務する専門的なスキルや幅広い人脈をもったシニア人材が、地方の地域づくり活動・地域の課題解決・公益性の高い事業等に従事し、地域の元気力アップと夢の実現に道筋を付けようというものです。

 和田さんは向こう6ヶ月間を仙北市で過ごし、ユニバーサルツーリズムに必要な改善点の洗い出しや実践、国際観光地としての情報発信、ANA(全日空)との共同事業に取り組みます。皆さんも見かけたら気軽に声をかけてください。

2013年10月8日火曜日

感謝を申し上げます

8月の土石流災害、9月の台風18号被害と、仙北市は自然災害の猛威に打ちのめされた1年になっています。特に8月の土石流災害では、6人の命を救うことができませんでした。災害発生時とその対応についての検証結果は近日中に発表する予定です。全国の自治体や国民の皆さんに、仙北市で起きた災害を教訓にして欲しいという思いがあります。そうでなければ亡くなった皆さんに申し開きができません。

 昨日は、1日かけて災害対応にご尽力をいただいた関係機関に謝意をお伝えして回りました。仙北市議会(佐藤峯夫議長)の総意で行われた活動で、自分も同行させてもらいました。午前は県仙北地域振興局、また大曲仙北広域消防、午後は陸上自衛隊秋田駐屯地、秋田県庁、秋田県警、秋田県議会(写真:中央左が能登議長、右が佐藤副議長)などなど、です。

 地域振興局では佐々木局長や各担当部長、広域消防では鎌田副管理者や菅原消防長、自衛隊秋田駐屯地では西條副連隊長や高橋業務隊長、県庁では佐竹知事、堀井・橋口両副知事や各関係部長、県警はご配慮をいただき機動隊を訪ね、そこで志村県警本部長や坂本隊長に謝意をお伝えすることができました。
 自分は「現場で泥まみれになって任務を遂行された皆さんに心よりの感謝を申し上げます。皆さんのご努力があって、今日があることを仙北市民は忘れません」とお話をさせていただきました。改めて各機関の皆さんに御礼を申し上げます。

2013年10月6日日曜日

赤の女王の言葉

たまたまテレビを眺めていて、面白い…と言うかいつも思っていたことが世界共通の認識になっていることを知って、「やっぱり!」と意を強くしています。決して特別な考えではありません。皆さんも同じ様に思っているはずです。

 お伝えしたかったのは“赤の女王仮説”です。リー・ヴァン・ヴェーレンという人が1973年に提唱しました。もともと赤の女王は、鏡の国のアリス(ルイス・キャロル著)に登場するキャラクターですが、小説の中で彼女が「その場にとどまるためには、全力で走り続けなければならないのよ」という台詞があります。これをリー・ヴァン・ヴェーレンは進化の過程として、種・個体・遺伝子が生き残るためには進化し続けなければならない仮説の説明を、赤の女王の台詞を借りて表現したんだそうです。

 さて土曜日・日曜日の仙北市は、桧木内・白岩小学校の学習発表会や角館中学校の合唱コンクール、ボランティアまつり、東北まちづくりオフサイト会議、平福百穂顕彰短歌大会、田沢湖ツーデーマーチ、各DC関連事業(曳山の激突・おもてなし事業)などなど、多くの取り組みが行われました。
 東日本大震災後、秋田を訪ねてくれる観光客数が思うように回復してくれません。また市勢も経済状況や自然災害などで、前進の予兆を感じることができない苦境の中です。もし赤の女王がこの場面で発言をするとしたら、「今の現状を維持するだけでも全力で走らなければならないのよ。でもそのレベルは皆さんの願いではないはず。震災以前、さらにその上の仙北市を目指しているのなら、大きく輪を広げて、手を携えて、これまで経験したことがないような最大努力をしないと、無理だわ」。こんな言葉になるでしょうか。

2013年10月4日金曜日

青森県藤崎町で平田町長と

青森県藤崎町を訪ね、平田博幸町長(写真左)と対談。きっかけをつくってくれた衆議院の木村太郎首相補佐官に心から感謝を申し上げます。藤崎町は「ふじりんご発祥の地」として余りに有名ですが、実は鎌倉時代から仙北市とのご縁が始まっています。

 藤崎町のりんご畑をぬって走ると、岩木山の麓に「唐糸御前史跡公園」が見えてきます。ここは鎌倉時代、五代執権・北条時頼(最明寺入道時頼)に愛された女性“唐糸”伝説を今に伝える公園で、唐糸のイメージ像なども建立されています。伝説の内容を紹介すると、
~唐糸は時頼に仕える心根の優しい才色兼備の女性でした。しかし時頼の愛を一身に集めたため周囲の女性の妬みを受け、鎌倉を逃れ生まれ故郷の津軽の藤崎に隠れ暮らしていました。時頼は病で執権職を退いた後、仏門に入り諸国行脚の旅に出ますが、津軽を訪れていることを耳にした唐糸は、見る影もないほどやつれた自分の姿を悲しみ、近くの柳の池に身を投じて生涯を閉じました。この話を聞いた時頼は唐糸の死を深く悲しみ、平等教院という寺院に墓を営みました。そして鎌倉に帰る道すがら7日ごとに寺を建立。一七日山→大館市釈迦内の実相寺、二七日山→秋田市内の釈迦堂光明寺、三七日山→仙北市西木町堂村の大国主神社…~、と言うわけです。

 先月、国道341号の災害調査で仙北市に入った木村太郎・首相補佐官に、「木村さんの出身地(藤崎町)と、私どもの仙北市は昔から唐糸伝説でご縁がある」とお話をしていました。一昨日、木村補佐官から市長選挙再選のお祝いの電話をいただいた際も、他人のような気がしない親近感を覚え(これは自分の勝手な思い)、勢いで藤崎町を訪ねてみました。

 ところで平田町長には、アポなしの訪問にもかかわらず大変な歓迎をいただきました。ご自身がりんご農家なこともあり、りんごのお話は尽きることがありません。「日本一のふじりんごを台湾の皆さんに提供したらどうでしょうね」と聞くと、「ふじりんごが誕生した地からというストーリーが良いですね」と答えてくれました。本当にありがとうございました。

2013年10月2日水曜日

男鹿市で全県市長会

昨日午後は、男鹿市で「第161回秋田県市長会定例会」。男鹿桜島リゾートホテルきららかがメイン会場です。久しぶりの男鹿だったので少し早く仙北を発ち、入道崎などを回り会場に入りました。日本海と切り立つ岸壁、本当に美しい景勝地です。

 さて市長会(会長は穂積志秋田市長)では、国や県に対する42項目にわたる要望事項を決定しました。継続して要望する事項は、「合併算定替の期限終了を見据えた地方交付税制度の見直し」や「医師確保と地域医療の充実」など33項目。一方で新規要望は「児童扶養手当制度の見直し」や「積雪寒冷地における企業進出を促す施策の創設」など9項目。継続項目数が多いということは、要望が叶っていない現実があるからです。さらに活動の活発化が必要です。

 ところで、総会終了後に訪ねた「なまはげ館」が素晴らしかった!。写真はなまはげ館の“なまはげ勢揃いコーナー”で、男鹿市内の各地で実際に使われている100体以上のなまはげ面を見ることができます。さらに横にある男鹿真山伝承館では、12月31日の夜の、なまはげ行事を再現しています。民家に入って暴れるなまはげ、それをいさめる家長の話術…、必見です。

2013年10月1日火曜日

市民に愛される病院をつくろう

10月1日、いよいよJR全社による秋田デスティネーションキャンペーンが始まりました。多くのお客様にお出でをいただき、仙北ファンになって欲しいです。市民の皆さん、おもてなしをよろしくお願いします。

 さて話しは変わり、今日は朝一番で市立角館総合病院へ。これまで時間をかけて協議をいただいた仙北市病院事業構想・市立角館総合病院基本設計策定委員会(委員長は秋田大学の近藤克幸教授)から、基本設計に関する最終報告書と計画説明書を受理しました。

 同委員会は、昨年8月から議論がスタートしています。委員数は8名。病院関係者や病院利用者、専門家などで構成しました。この皆さんの手で、市内の医療現状の分析から新病院の基本的な考え方、将来の姿までを想定しをいただきました。
 プロポーザル審査については、昨年12月26日の審査会で基本設計に携わる最適任者を選定、年が明けた1月21日には、その最適任者と宮川信病院事業管理者で新病院基本設計業務を締結。その成果品(基本設計書)について吟味を行い、その内容が報告書に反映されました。

 コンパクトな病院づくりを目指しています。竣工予定は27年秋。ざっくりと現構想を紹介すると、構造は鉄筋コンクリート造りで木材を多用した一部3階建て、診療科目は14科目、病床数は一般170床・精神36床、外来診療部門は全て1階に集約、患者が上下に階を移動することなく受診が可能になります。2階には一般病棟や手術室、中央材料室などを集中配置、3階は医局や管理部門を配置する構想です。今後、資材等の高騰で事業費が増加する見込みがあります。本格的な検討を始めます。また財源の課題に加え、新病院が市民に愛されるために大切なものを、スタッフが共有する作業も始まっています。


2013年9月30日月曜日

反省と新たな決意

今日はいつもより1時間遅く9時に登庁。選挙後初めての出勤だったので、市職員から花束をいただきました。ありがとうございました。

 災害対応を優先したので、選挙戦の準備はほとんど後援会任せでした。それでも、この1期4年をふり返る良い時間になりました。
 税金問題、高校再編、自然災害、病院建設、企業誘致、最善の方向性を探り、大いに迷い、そして市民の皆さんに助けられた4年間です。「どうして自分が…」、そう思うこともありましたが、これが自分の役割だと覚悟しハラを決めました。そうしたら、その後はどんな困難な問題が起こっても、それが自分の役割と受け止めることができるようになって、途中で投げ出してはいけないと前向きな思いを抱けるようになりました。

 こんなお話をしながら、反省と新たな決意を伝えて走ろうと考えていました。でも1日で語り尽くすことはできませんでした。遊説隊は1週間の選挙期間を想定し、選挙カーを市内全域を巡る予定でした。結果的には1日で選挙戦が終わったので、選挙カーも初日の行程のみです。

 これからの4年間、じっくりと腰をすえ、全力で仙北市の前進に努力を傾注します。市民の総力をあげたまちづくり活動に、皆さんも参加してください。そしてご指導をお願いします。

2013年9月28日土曜日

公開討論会は中止になりましたが…

昨夜、開催予定だった「仙北市長選挙立候補予定者・公開討論会」が、市民の皆さんにはお忙しい中でご来場をいただいたにもかかわらず、開催直前で中止となってしまいました。自分は予定通り打合せ時間には入場していました。しかし討論をする相手方が急きょ参加できないことになり、その状況で公開討論会が成立するのか、主催者(仙北市の未来を考える若者の会:島川祥代表)とコーディネーター(国際教養大学:勝又美智雄教授)の協議がありました。後援をするリンカーン・フォーラム(公開討論会支援NGOで所在地は愛知県名古屋市)にも問い合わせを行い、公職選挙法と照らし合わせての協議でした。

 自分は、候補予定者間で公平感が損なわれる可能性があるので、ステージに上がることは適切ではないと考えました。いろいろな確認を行った後、結論として候補予定者が1人での討論会は事前活動に当たる可能性があるとの判断で、討論会は中止となりました。自分が会場内で発言することも控えることになりました。しかし、せっかくご来場をいただいた方々がいるので、会場の方々と勝又コーディネーターで、仙北市の発展に向けた意見交換を行うことになりました。おかげで多様な発言を耳にすることができました。特に印象に残ったことは「水資源を活用したまちづくり」への提案です。

 昨年は、秋田県内で渇水状況が続きました。生活用水や農業用水はもちろん、秋田火力発電所でも業務に支障がある事態となり、玉川ダムの底が見えるまで放流をしたことはご存知のことです。秋田県の水瓶ともいえる田沢湖や玉川ダム、多くの水系が存在する仙北市だからこそ、利水を大切なテーマと捉えるべきだとの意見は全くその通りです。

 大変に勉強をさせてもらった会でした。主催の皆さん、勝又コーディネーター、インターネット中継をした「えすなび」の皆さん、そしてご来場の市民の皆さんに厚く御礼を申し上げます。

2013年9月26日木曜日

供養佛の土石流災害で49日法要

田沢湖田沢の供養佛で起こった土石流災害。今日は亡くなった6人の方々の49日法要でした。先達町内会の下総芳則会長のご配慮で準備が進められ、ご遺族の方々はもちろん、地域の方々や監視・復旧センターの職員など、大勢の参列がありました。

 流木や土石がほぼ片づき、全半壊の住家も撤去された現地に6人の遺影が並べられました。今日は秋晴れでしたが、8月9日、信じられないような豪雨の中、一瞬の土砂流出で亡くなった皆さんを思うと涙がこみ上げます。ご法要の最後に、下総会長が「地域のコミュニティが崩れかけた災害でしたが、皆さん心を奮い立たせ、さらに絆を深めて今日まで頑張ってきました。多くのご支援に感謝を申し上げます」とあいさつがありました。
 そうしたら突然、自分にも一言あいさつをと声をかけていただいて…。「亡くなられた6人の皆さんは、家族や地域、災害復旧の進み具合をずっと心配していたと思います。今日、遺族の皆さんの顔や地域の結束、復旧の進み具合を見て、少し安心していただけたのではないでしょうか」とお話をするのがやっとでした。

2013年9月25日水曜日

成長戦略協定を締結

9月24日、仙北市と(株)北都銀行、(株)あきた食彩プロデュースの3者で、「成長戦略協定」を締結しました。締結は北都銀行の代表として里村正治・フィデアホールディングス代表執行役社長、またあきた食彩プロデュースからは沢井修・あきた食彩プロデュース社長に出席をいただきました。

 成長戦略協定の内容は、先ずその目的に市民所得の向上があります。相互協力の項目としては、
・6次産業化に関する事項
・企業誘致など農商工の振興
・異業種間の連携振興
・政策コンサルティング
 などがあります。

 今回の協定の特徴は、幾つかの具体的な取り組みを明示したことにあります。例えば、
・角館地区に(株)あきた食彩プロデュースの拠点施設を建築
・太陽光発電所を田沢湖地区で実現
・ANA(全日空)と連携した国際基準の観光地づくり
・ヤマト運輸との連携による市物産の海外輸出
 などです。
 なお(株)あきた食彩プロデュースの拠点施設については、再度記者会見(10月末)を行うことになっています。
 これまで準備を続けてきた各事業が、やっと動き始めます。

2013年9月24日火曜日

100キロチャレンジマラソン

アップが遅くなって済みません。3連休中あまりに行事が多くて、ブログ更新が追いつきませんでした。写真は9月22日、朝4時30分にスタートの「北緯40°秋田内陸リゾートカップ100キロチャレンジマラソン」です。自分はスターター役だったので、前日は緊張して眠れませんでした…。スタート直後もまだ真っ暗。でも角館交流センター周辺は大盛り上がりで、JR角館駅前の通りはお店を開けて応援する人もいました。

 100キロの部に1220人、50キロの部に362人の合計1582人が出場。農村部を走り抜くコースで、秋田県の原風景を心ゆくまで堪能できます。またボランティアの皆さんの“おもてなし”は、世界水準との評価もあって、ボランティアの方々と会話をすることが出場の楽しみというランナーもいるくらいです。仙北市と北秋田市の堺に位置する大覚野峠は難所で名高く(本当にキツイ場所です)、ここを過ぎ秋田内陸線比立内駅周辺で50キロスタート、そして一路ゴールの北秋田市交流センターへ、です。

 100キロの部の優勝者は、男子は北秋田市にお住まいの久嶋嘉寿也さん、女子は東京都から参加の和地朋子さん、50キロの部の優勝者は男子は、岩手県から参加の目移和行さん、女子は東京都から参加の中山苑香さんでした。参加した皆さんご苦労様でした。そして何より主催の実行委員会の皆さん、またボランティアで協力体制をつくってくれた多くの皆さん、本当にありがとうございました。

高齢者輝き表彰で堀川さん・斉藤さん

“高齢者輝き表彰”の伝達式、第2会場は生保内小学校の創立10周年記念事業式典です。この式典も生保内小学校の学習発表会の中に組み込まれたものでしたが、感動的な式典でした。子ども達全員の合唱や呼びかけに、地域の宝物がたくさん登場し、とても豊かな気持ちになれました。子ども達も故郷が大好きな若者に成長してくれると思います。

 写真は、10周年記念式典で伝達式を行った堀川敬紀さん(左)と斉藤忠一さん(右)。堀川さんは昭和7年2月生まれ。田沢湖町役場を退職後にボランティア活動を本格化し、田沢交流センターや地区内に植える花壇用の苗を長い間つくってくれています。最近は車イスを利用することが多かったり、また目もよく見えなくなっていますが、それでも畑に出ることがあるんだそうです。
 斉藤さんは昭和11年6月生まれ。田沢湖高原や田沢湖畔などで60年に渡って調理師として厨房に立ち続けた方。「山の芋鍋」を考案しヒット商品に育成したり、最近では東日本大震災以後は炊き出しボランティア活動にも参加するなど活動の幅を広げています。平成9年に厚生大臣表彰を受賞しています。

 お二人と明るくて素敵な方々です。どうかますますのご活躍を。