2011年12月21日水曜日
議会最終日に
本日、第7回仙北市議会定例会が閉会しました。その最後の場面で議会に報告した内容をお伝えします。
●はじめに、まちづくり基本条例・仙北市基金条例についてです。
この2つの条例案については、議会よりご指摘をいただいた内容を精査し、できるだけ早期に改めてご提案をさせていただく準備を進めます。よろしくお願いをいたします。
●次に、所得税還付等調査についてです。
所得税還付等調査での所得税還付等調査委員会報告・同市民検証委員会報告を受け、調査結果の公表・報告、そしてご迷惑をおかけしたことで、関係機関への陳謝を行っていますが、国税に対する報告と陳謝を始めています。この際、佐々木所得税還付等調査局長の同行も願っていますが、佐々木所得税還付等調査局長は、今年いっぱいで仙北市職員の併任を解くことにしました。ただし調査局組織は存続させ、局長は総務部長が兼ね残務にあたってもらうことにします。
●続いて、同事案に関する職員の処分についてです。
所得税還付等の一連の事案について、本日、関係する職員の処分を行いました。処分の内容は、停職6カ月2名、停職3カ月1名、停職1カ月3名、減給10分の1、1カ月1名、戒告3名の懲戒処分のほか、訓告11名、厳重注意5名の計26名です。
処分にあたっては、調査報告書の事実関係を精査のうえ、職員事故等審査委員会において審査したところですが、顧問弁護士からも意見を伺い、最終的に判断をしました。
処分を受けた職員はもちろんのこと、全職員が一連の事案を重く受け止め、法令遵守の徹底、公務に携わる者としての真摯な姿勢を常に意識して職務に当たることを改めて確認したいと思います。
なお、合併後からご指摘が続く市職員の意識改革については、最大重要な課題の1つとの思いから、この際、本格的に取り組む機会と判断し、各課局室において直ちに取り組むことを部長等会議で指示しました。基本的な接遇から市民への対応等を検証するとともに、職域内の研修を強化します。
今回の調査事案によって生じた各種影響額については、今後、国、県等の関係機関と返還の協議を進めますが、交付金や交付税等の過大受給分については、議会の皆様のご理解のもとに、予算計上のうえ返還すべきものであると考えています。
また、不当に歳入に入らなかったものや遅延損害金等が発生するものについては、一義的には発生原因となった当事者に求めていくべきであると認識しています。額の確定作業や年度ごとの関与した職員の確認を行ったうえで、OB職員を含めて関係する職員に対して、協力を求めていきます。
一連の事案に対する私の責任の果たし方について、その一つとして自らの報酬を、現状では20%削減していますが、来年度4月から6月の3カ月分、さらに20%カットを基本ベースに、関係条例の一部改正を直近の議会にお諮りしたいと考えています。
●次に観光商工関連の報告です。
常任委員会でお話をさせていただきましたが、既定予算を財源に第4弾となる宿泊割引サービスによる集客対策で、利用希望者を12月26日から平成24年1月13日まで新規に募集し、利用可能期間を1月20日から3月27日まで実施したいと考えています。次に秋田美人100人キャンペーンについてです。今定例会初日の市政報告でお話ししていました、秋田美人100人キャンペーンで溝畑宏観光庁長官より感謝状が贈られていましたが、12月19日に贈呈式が行われ、参加された皆さん一人ひとりに私から感謝状を伝達しました。田沢湖・角館観光連盟からは、このキャンペーンにより実際に集客効果があったお話を聞いています。次に、アイリスミュージアムについてです。韓国での撮影スケジュールの関係で12月にずれ込んでいたアイリスミュージアムについて、準備が整い、明日22日午後5時30分にJR田沢湖駅において中野秋田県副知事も参加いただき、オープニングセレモニーを開催する運びとなりました。なお、一般公開は翌23日からとなります。アイリスミュージアムのオープンにより、さらなる観光客誘客に弾みがつくことを期待しています。
●次に、震災がれきについてです。
これも常任委員会でお話をさせていただいた件です。震災がれきについて、受け入れたいとの思いで作業に取りかかっていますが、市民の皆様との意見交換会を、1月9日(月)(田沢湖総合開発センター午後2時~)、1月10日(火)(西木総合開発センター午後6時~)、1月11日(水)(角館交流センター午後6時~)を会場に開催することにしました。今月15日・16日の岩手県での現地調査報告の内容、また27日を予定している県の市町村説明会の内容などを、この意見交換会で市民にお伝えしたいと考えています。この意見交換会には県の担当者や環境省の担当者の同席も予定しています。議員の皆様からもご意見をいただきたいと思います。
●次に、市民会館についてです。
11月3日に発生した、市民会館ホール天井照明ボックス点検用蓋落下事故の調査報告に基づいた改修工事について、ネットを貼る安全対策も含めて今月中の工期で進めています。同時に、天井裏のキャットウォークについても調査し、安全が確認されたうえで、市民会館の再開について検討したいと思います。
最後に、皆様にご報告をいたします。これまで2年、市を支え、市民を支え、私を支えていただいた石山副市長から、過日に退職願の提出がありました。常に仙北市前進に向け、ご尽力をいただいた副市長からの願いであり、その思いに応えることも、私の誠意の表し方だと受け止め、大変残念ですが、これを受理することとしました。任期半ばで、今年いっぱいで退任されることになりますが、石山副市長にはどうか健康を気遣い、仙北市に対して今後も変わらぬご助言をいただきたいと思います。本当にご苦労様でした。ありがとうございました。
議会の皆様、12月議会、大変にご苦労様でした。平成23年は多くの哀しい出来事・悔しい思いをされた場面がありました。一方で、嬉しいニュース・将来に向けた多様な取り組みも始まっています。正すべきを正し、前に向かって挑戦をし続けることが大切です。
市民の皆様、議会の皆様、平成23年は間もなく終わりますが、体調管理にご留意いただき、良いお年をお迎えくださいますようご祈念を申し上げ、閉会のごあいさつとします。
2011年12月15日木曜日
震災がれきなど常任委員会で
昨日から始まっている市議会の各常任委員会で、冒頭のあいさつの際にお話をさせていただいた3件についてお知らせします。
●所得税還付等調査について
先月末、所得税還付等調査委員会報告・同市民検証委員会報告を受け、必要な対応が本格化している状況にあります。今後、正すべきを正すしっかりとした姿勢のもと、国や県などへの返還金協議も本格化しますが、その前段、市長自らが、調査結果の公表・報告、そしてご迷惑をおかけしたことでの陳謝が必要と考え、先月29日には秋田県知事を訪ねました。同様に、国税当局に対する報告と陳謝を早く行うことが、信頼回復の一歩と考えています。そこで大曲税務署、また仙台国税局の訪問日程を調整していますので、ご了解をお願いいたします。
●集客対策と消費対策追加案について
震災後、観光客の激減や市内消費行動の冷え込み改善策の一つとして、観光宿泊客に対する宿泊料割引サービス、宿泊クーポン券・宿泊ファミリー券のプレゼント事業を行ってきました。これまで2回は終了し、1回は現在も期間中です。地元関係者にも好評をいただいていますが、なお風評などによる落ち込みが続いていて、特に今後の冬期シーズンが年間営業を大きく左右することから、再度、宿泊割引サービスによる集客対策の必要があると判断しました。そこで利用希望者を12月26日から平成24年1月13日まで新規に募集し、利用可能期間を1月20日から3月27日までとする「第4弾宿泊クーポン券プレゼント事業を行いたいと思います。
なお必要財源については、これまでお認めいただいていた予算の残額を積み上げて対応したいと考えています。市からは1人あたり2500円を500人に、また宿泊施設の自助努力でこれにさらに500円を上乗せいただけるとのことです。利用者には合計3000円の割引となります。
●震災がれきについて
市はこれまで岩手県での独自現地調査、また関係部署7部局で構成する検討チームの設置など、受け入れの可能性調査を行ってきました。この検討チームから、秋田県で広域処理を依頼された4自治体の災害廃棄物が、「放射能レベルは国の示した安全指標1㎏当たり100ベクレル以下を担保できる」との県の公表などを踏まえ、受け入れについて市民の皆様と検討ができる条件が整った旨、報告を受けました。
これを受け、今後市民の皆様と意見交換を行いたいと考え、ただ今日程調整の作業に入っています。議会最終日までにはお知らせできると思います。
受け入れる場合の廃棄物は、可燃はゴミ処理施設の大規模改修の最中で、想定外の受け入れには能力的な不安があることを検討チームから聞いています。そこで現在は、受け入れがれきを不燃廃棄物を対象に考えています。処理をする場所については、埋め立て容量、また陸路を前提とした運搬ルートを考慮すれば、当面の候補地としては、岩手県から直近の田沢湖最終処分場が適当ではないかと考えています。
県は市町村説明会を今月27日に予定しています。またこれに先立ち、15日・16日の両日、岩手県への現地調査も実施する連絡を受けています。この調査には市の環境保全センターから職員を参加させたいと思います。
また一般質問の際、お話しをした新行政連絡員制度の設立に向けたご相談を、市内3ヶ所で開催する準備を進めてきましたが、この日程が19日(田沢湖)・20日(角館)・22日(西木)で確定しました。この会は集落・町内の代表者の方々に参加を呼びかけているので、同会でも、震災がれきの対応に関する市の現状などをお伝えしたいと考えています。
いずれ、震災がれきの受け入れについて、私は受け入れたいとの思いで、今後の対応を構築しています。県・関係機関から十分な情報を得ながら、市民の皆様の意見交換、そして議会とのご相談、どうかよろしくお願いいたします。
2011年12月14日水曜日
田沢湖中和の新手法
県立大曲農業高等学校の生物工学科の皆さんです。田沢湖の中和手法を研究しています。先日、その研究成果を市役所でご披露いただきました。スゴイ!。
今回おいでいただいたメンバーは、左から大沼克彦先生、高畑佑さん、伊藤惇平さんの3人。研究テーマは「田沢湖水の電気分解による中和」です。化学式が出てきたりでチンプンカンプンでしたが、熱心な研究から、電気分解で田沢湖の湖水は中和できることを実証した、とのことでした。強酸性の玉川温泉水はその成分が塩酸なんだそうで、その塩酸は電気分解で中和処理できて、しかも過程で水素が発生するので、この水素も活用資源になるとの結論です。
ワクワクしました。この次はその処理後の中和水で、ウグイが生息できるか生体実験に取りかかるとのことです。その研究成果、是非またお知らせください。
中嶋実行委員長と
写真中央の綺麗な方は、「2012ミス・ユニバース・ジャパン秋田大会ファイナル」で秋田代表となった吉井絵梨子さん(秋田市在住:22歳)。おめでとうございます。来年4月の全国大会、ガンバッテ!。右は同大会の中嶋長史実行委員長。中嶋さんは角館の出身です。
以前、その中嶋さんが市役所を訪ねてくれて…。「ミスユニバースの秋田大会を開催したいと思います」と中嶋さん。自分は当時、そんな大きな大会が秋田で開催できるのか、半信半疑でした。でも、何か実現に向けてお手伝いができないか、恐る恐るお聞きすると、「会場をどこかご紹介いただけないでしょうか」とのこと。「秋田市内で会場となるとホテルでしょうか、自分はご紹介はできませんが、ご紹介できる人をご紹介しましょう」。
その後は皆さんがご存知の通り。良かったね中嶋さん。夢はやっぱり叶うもの。
2011年12月11日日曜日
【八柳良太郎議員~防災】
●八柳議員質問:市民生活を災害からどのように守るのかについて伺う。①地球温暖化による気候の変化で今後災害はどうなっていくと予想されるか。②ここ数年の災害についての被害状況。③市内に設置されている地震計・温度計・雨量計などの場所はどこか。④集中豪雨被害を受けた市民の暮らしを守る上で、どんな対策が講じられているのか。内水被害常襲区域の12箇所とはどこか。9月補正予算ではどんな対応がされているのか。
●答弁:①気象庁の調査研究によると、日本の平均気温は明治31年以降で、100年あたりおよそ1.1度上昇しているとのこと。特に平成2年以降、高温となる年が頻繁に現れているそうで、大変心配な状態と伺っている。気温の上昇に伴い、熱帯夜(夜間気温が)25度以上の夜)や猛暑日(1日の最高気温が35度以上の日)が増え、冬日(1日の最低気温が0度未満の日)は少なくなっている傾向という。1日に降る雨の量は100ミリ以上という大雨の日数は、長期的に増える傾向だ。これらが地球温暖化が影響していると結んでいる。これら気象の変化を踏まえると、今後はますます大雨災害の発生が懸念される予想が立つ。②ここ数年(合併後から現在まで)の自然災害の発生状況と被害内容について答弁すると、・水害6件で約4億5756万円の被害額、・雪害1件で死傷者が17名、・風害3件で4648万円の被害額、・震災2件で停電や簡水のポンプ停止圧送不能などがある(答弁では発生年月日、箇所、被害状況など詳細を説明)。③市内に設置されている地震計は7ヶ所で角館庁舎、田沢湖庁舎、西木庁舎、角館小勝田中川原、田沢湖生保内上清水、田沢湖田沢鎧畑、西木町上桧木内浦子内に。また雨量観測所は19ヶ所で、角館地域気象観測所、田沢湖〃、鎧畑地域雨量観測所、桧木内地域〃、小山田雨量観測所、角館〃、下桧木内〃、卒田〃、八幡平、玉川温泉、様沢、ブナ森、玉川ダム、下桧木内、角館(小勝田中川原)、生保内(武蔵野)、蛇沢(生保内沢)、仙岩(生保内沢)に設置。気温観測は9ヶ所で角館地域気象観測所、田沢湖〃、玉川温泉、様沢、玉川ダム、角館(小勝田中川原)、生保内(武蔵野)、蛇沢(生保内沢)、仙岩(生保内沢)にある。④内水対策として、今年の豪雨災害を受けて大雨などにより河川の水位が上昇することで、常襲的に内水被害が発生している地域を特定し、予算等の配分を優先的に行う方針を固め、9月の補正予算で國県の補助をいただきながら4ヶ所、角館は北沢川2本、西木は市五郎沢1本、碇沢1本の事業を実施した。また市単独分として、内水対策として向生保内地域の水路改良、荒床羽根ヶ台地域で揚水ポンプ設置などを行った。改めて内水被害常襲区域の12ヶ所をあげると、向生保内地区、谷地川地区、国舘古舘野地区、荒床羽根ヶ台地区、本町山崎地区、城廻地区、上桧木内地区、中里地区、中川地区、雲然地区、八割下延地区、西明寺地区だ。さらに豪雨では地滑りも発生している。県に再三の要望を行っても、なかなか予算が付かない地区もある。そこで市単独で今年4月1日から仙北市応急仮設工事実施要項を策定し、二次被害の危険性、生命や財産を守る公的支援という考え方で、応急仮設工事実施のルールをつくった。民地内での応急架設工事では1ヶ所30万円を限度にしている。
【熊谷一夫議員~行政改革】
●熊谷議員質問:平成22年度決算で一般会計・特別会計の収入未済額(未収金)と不納欠損額を合わせると、10億円を超える。公営企業分も合わせれば11億円だ。そこで①自主財源となる市税や国保税の収入未済額及び不納欠損額について、市長の書簡と今後の対応を伺う。②地方税法上、最近は5年でなく3年で不納決算処理が行われるのが主流と担当課長から聞いたが、それが市の方針か。③滞納対策強化での収納率向上数値目標が、一般税で10%、国保税9%だが、これで収納率が上がるのか。④収納対策室を各関係部署にも設置して、ねばり強く持続性の高い徴収対策を講じるべきではないか。
●答弁:①自主財源確保は至上命題という認識。税の公平の観点で臨戸訪問、電話、夜間納税窓口などを行い、納税折衝・督励と並行して調査の結果が担税力がある場合には差し押さえを行っている。徴収嘱託員設置、県の滞納生理機構との連携もとり、口座振替納税制度の普及も検討していく。また市税以外の私債権について、管理条例制定に向け弁護士と相談をしていr。未収金対策については、すぐに効果の出る手法が難しいが必死で取り組んでいる。②仙北市の不納欠損は5年時効がほとんどだった。言い方を変えれば5年時効は5年間滞納処分がされないまま消滅したということ。差し押さえは前提として財産調査を行い、生活の実態を把握する必要がある。その結果、差し押さえ可能と言うだけでなく、生活困窮で担税力のない人や居所不明の人、倒産などの滞納処分執行停止に該当するケースもある。これまでの5年時効の中には、財産調査が行われていれば執行停止に該当していた人も、相当数内包されていたことになる。市では既に執行停止を徐々に行っていて、今後新たに導入するというわけではない。積極的な財産調査の実施で、執行停止事案の明確化と整理を一層進めたいと言うのが基本姿勢だ。③この目標数値で良しとするものではない。しかしながら現在の厳しい経済情勢の中で、また今後の景気動向がきわめて不透明なことも考慮しなければいけない。滞納している人は複数の税目・手数料・使用料等が複数の年度に渡って未納となっているケースが多い現実もある。この中での徴収業務だ。極力新たな滞納を増やさないように現年度分を優先して収納していくことが重要だ。非常に厳しい環境下だが、数字に一喜一憂することなく、粛々と未納額圧縮のため努力を続けるしかない。④市の歳入となる債権を取り扱う部署では、担当職員が未収金の回収のため徴収業務に最善の努力をしている。特に年度末や出納整理機関は、滞納繰越が生じないよう集中的に徴収にあたっている。現段階では、収納対策室の拡充という具体的な検討にはいたっていない。
【平岡裕子議員~子育て】
●平岡議員質問:①幼稚園・保育園のあり方検討会について、これまで2回の話し合いの内容、今後について。②来年度に反映できる政策提案を求めていると聞くが、それはどのようなことか。③今、政府では保育を市町村の実務事務から外そうとしているが、市民が願う子育て支援はどうなるのか。
●答弁:①9月28日、園長・保護者・子育て団体代表者・学識経験者など13名であり方検討会がスタートした。1回目は設置要項の説明、また検討会の代表者を決め、次回以降の検討テーマを出していただいて閉会した。2回目は11月10日に開催し、検討テーマを具体的に決めた。1つ目は保育園・幼稚園の環境整備。2つ目は就学前教育の充実。3つ目は保育士、幼稚園教諭の確保と職場環境。4つ目は幼児教育を推進しやすい体制づくり、となった。また第2回検討会は保育園・幼稚園の環境整備として、3歳未満児受け入れ確保(待機児童解消)、施設の老朽化に伴う施設運営について検討をした。3歳未満児受け入れ確保(待機児童解消)については、「空き施設をリフォーム利用できないか」、「施設建築が早いのではないか」、「他の市の実態と対策が知りたい」、「中長期の計画が必要」、「子育て団体育成にもっと補助金を出すべき」、「乳幼児専門の施設を角館か、交通の便の良いところに設置すること」などの意見が出た。施設の老朽化対策では、「中川・西・白岩の各保育園の3園が統合したら、地元が廃れる」、「地域から子どもの声が無くなってしまう」などの意見があった。民営化に対しては「メリットとデメリットを知りたい」、「他の市で行っている内容を基礎知識にしたい」等の意見があり、次回まで資料を提出することにして閉会した。②来年度予算に反映できる政策の提案もお願いしているが、待機児童の解消を優先する考え方で、施設の整備、民間子育てグループによる託児サービスの提供を行うべき、との意見を受け検討することにしている。保育士・幼稚園教諭などの待遇については改善が必要で、これが具体化しないとモチベーションを維持できない状況にあるため、既に検討に入っている。③政府内で検討会基本制度ワーキンググループが中間的なとりまとめを行った。情報が少ない中だが予想されることは、市町村の保育実施責任の撤廃、入園申し込みは保護者と施設・事業者との直接契約、時間刻みの保育サービスへの変更、民間企業に市場開放、などが見えている。これらになれば、さまざまな心配な事態が予想される。市民の子育てに対する市への期待とは距離があると思う。
2011年12月10日土曜日
【高橋豪議員~マニフェスト総括】
●高橋議員質問:市長が公約に上げている8つの約束、40の政策について検証的意味合いで質問をする。多岐に渡る事項について、これまでの2ヶ年間を振り返り、良かったと思う点、課題のある点、内容を変えなければならない点など、いろいろ出てきているかと思うがどうか。
●答弁:具体的に良かったと思う項目を約束の順に挙げる。約束1の「私が仙北市のエンジンになります」では、「市民要望事業の達成度調査」が完了し、市民の要望と現実の差を整理できたこと。約束2の「4年間で所得を10%増やします」では「総合産業研究所」の創設で新しい農業政策が芽吹いてきたこと、また「産業振興基本条例」の設置で、仙北市発展の礎を産業振興と位置付け、今後の政策基礎が確立できたこと。約束3の「医療を再生し福祉を充実します」では、全国でも類を見ない「医師確保対策奨学金制度」の創設や「角館病院新築事業」が動き出したこと、また小規模多機能型福祉施設整備事業の複数実現や「障害者の職場づくり」につながる大曲養護学校の分教室開校が現実味を高めたこと。約束4の「市民分権を進めます」では、「地域運営体」が全地区に立ち上がり、市民主体のまちづくりがスタートしたこと、また市民と市の協働を進める「まちづくり基本条例」を提案できたこと。約束5の「行財政改革を断行します」では、「市役所の当時の計画を凍結」できたことや、これに代わる新スケジュールをお示しできたこと、副市長・教育長の理解をいただき、「特別職の報酬をカット」できたこと、「物品調達業務委託の市内発注制度」をルール化したことで、市発注の工事業務については、平成19年度の88%から平成23年度で97%まで増すことができたこと、「全市高速ブロードバンド化」は既に達成され、次の目標だった全市光ケーブル設置が、平成25年度で完了する見込みが立ったこと。約束6の「次世代育成に力を注ぎます」では、「読書環境再編計画策定」に係る「市民読書」条例の制定で、読書活動が飛躍的に前進できたこと、また「県立高校市民会議」の設置で、角館高校と角館南高校の統合が促進されたこと。約束7の「生活を守る仕組みを強化します」では、職員自らが「市民声かけ運動」を展開してくれていること、また東日本大震災を機に、各地域センターに生活全般に渡る相談窓口を開設できたこと、などが思い浮かぶ。約束8は検証事項なので割愛。
問題があった事項、また内容を変更しなければいけなかった事項としては、約束2の「食品加工産業群の育成」は、まだまだ時間がかかる。総合産業研究所の取り組みをもう少し時間をかけて継続する必要性を感じる。「芸術文化産業の育成」は国民文化祭が決定して弾みがつくものと期待しているが、開催までの短時間で、基礎的な活動を急がなければならなくなった。約束3では、「癒しの医療まちづくり事業」で、温泉療法医を1人から3人、温泉療法士を0から20人にの達成目標は既に実現できた。しかし東日本大震災の発生で温泉地自体の観光客が激減し、震災以前の戦略を見直ししなければいけない。約束4では、「地域運営体」の活動に新たなルールづくりの必要性を感じる。約束5では行財政改革の断行と同時に、職員間の意識の共有が喫緊の課題で、この解決策の具体案が欠けていること、約束6では「少子化対策・子育てプロジェクトチーム」の一部を成す市立保育園・幼稚園のあり方検討会の議論はスタートしているが、少子化対策の議論が本格化していない。約束7では「ライフライン総点検事業」を行った結果、神代地区の水道事業をますます早く進めなければいけないことを認識しつつも、水源の確保に難儀をしている実情があること、など。
市民から期待され、これに答えるために政策としての運用が始まっている制度が幾つもありながら、市民には改善の実感がない。国家が抱える閉塞感、仙北市行政に対する不信感、私自身の力量不足などいろいろな要素があると思うが、この辺りも今後じっくりと検証したい。
【田口寿宜議員~政治姿勢】
●田口議員質問:門脇市政が始動して早いもので2年が過ぎた。外交面では華々しい活躍があり評価すべき点があるが、内政面では動きが鈍い。地に足をつけ、仙北市発展のために踏ん張るときだ。そこでこれまでの反省点と今後の豊富を伺う。また「定住の循環」について、具体的なアクションは興しているのか。熱意は評価する。しかし思いと行動がちぐはぐだ。綿密な計画が必要と思うがどうか。
●答弁:マニフェストの各分野については、2年間を振り返った時点としては、マニフェストを推進するための土台が形づくられ、走り出し、走り続ける中で目処がついたものと難航しているものとが混在している。今後も市民の理解をいただきながら、職員とチームプレーをしたい。12月1日を基点として事業がどうなっているのか進捗状況の調査、自己評価、内部検証、外部検証に取りかかる。来年6月には議会に報告をさせていただく。「定住の循環」は働く場所があってこそ、ここに住むことができて、男女が知り合って、子どもに恵まれれば子育てや教育、医療、福祉などの施策が必要になり…、のようなイメージ。毎日が具体的なアクションの連続だ。熱意を評価いただいてありがたい。周囲からはそんなに動き回って体調は大丈夫かと心配の声をいただく。私は人生をかけてこの職に取り組んでいる。命がけだ。任期もまた人生も時間が限られた中で、2倍、3倍働くことで、質も量もスピードも2倍、3倍の仕事になるはずだと思っている。市民にも職員にも一段高いハードルを目標設定している。コンセンサスが得られない中でもスタートをしたりして、大いに反省もしている。スピード感を落とすことなく、内政面でもさらに時間をかけ計画を持って職務にあたる。
【田口喜義議員~角館病院建設】
●田口議員質問:①どんな病院を考えているか。②現在の病院の利用状況。③病院建設場所は何を重要視するか。④いつ頃まで決定するか。⑤建設費用と必要面積はどれぐらいか。⑥建設で仙北市の医療体系はどうなるのか。⑦自治体病院は赤字でも良いと思っているのか。⑧病院自前の職員は採用できるか。⑨救急や夜間診療も含め、民間病院との連携は進んでいるのか。
●答弁:①大仙仙北二次医療圏の症例検討から、がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病の4疾病と、救急医療・小児医療・周産期医療・災害医療・へき地医療の5事業に対する診療方針を掲げている。特に一次救急は角館病院で完結することが使命。地域密着型病院を目指す。②平成22年度統計から入院では仙北市が73.6%、大仙市が19.3%、県内が6.1%、その他1.0%。外来は仙北市が76.2%、大仙市が19.7%、県内が3.5%、その他が3.6%。③来院の患者や家族への配慮が重要。また利便性や公共交通機関の有無、災害対応、神代・西明寺の診療所との兼ね合いなど。④議会で設置いただいた特別委員会と協議を行い、遅くとも今年度内には決定したい。⑤基本構想では建設費が約75億、面積は3.5ha。今後の検討で圧縮可能と考えている。⑥医療圏域の中で機能分担は不可欠。ネットワークを最大活用したい。⑦決して赤字で良いという考え方は持っていない。また建設費がその前後の病院経営の健全性を脅かすこともあってはならないと思っている。⑧現段階では実施する予定はないが、法的にはどんな職種も採用が可能。⑨進んでいる。大曲仙北医師会角館ブロック会との当番制で月1回の診療協力の他、地域の民間医師、また他の医療機関の医師との連携で診療ができている状況。
【伊藤邦彦議員~学校統合と庁舎】
12月議会で行われた各議員の一般質問から、代表的な質問とそれに対する答弁概要をお知らせします。
●伊藤議員質問:一体型新庁舎については新築か、既存施設利用の増改築かは今後の議論だと考えるが、新築は建築費がかさみ政策予算を圧迫する要因になりかねない。市民生活に必要な財源までしぼってまで建てるということか。桧木内中学校、西明寺中学校、神代中学校を統合し、統合校を西明寺にして、神代中学校を一体型の市庁舎にすることは考えられないか。
●答弁:市庁舎は市長のものでも市役所職員のものでもなく、市民の家だというのが私の持論。だから前の市民不在の市庁舎建設計画を凍結し、市民の参加で「みんなの庁舎検討委員会」を立ち上げた。現在、分庁舎方式となっているが一体型庁舎を実現する際、もっとも重要な市民生活の向上策をなおざりにするような気持ちは毛頭無い(市長答弁)。提案の3つの中学校を統合して、神代中学校の校舎を活用した庁舎整備のアイディアだが、現在のところ、3校の統合を行うことは考えていない(教育長答弁)。
2011年12月1日木曜日
米国高校生との交流プログラム
来年の初夏、アメリカの高校生200名以上が、仙北市内の農家体験、角館の歴史学習、小中学生との交流を行うプログラムの実施が決まりました。
このプログラムを主催するのはピープル・トゥ・ピープル・インターナショナルという国際交流財団です。日本ではJTBが窓口になっています。高校生の1グループは約40人。この規模で5回~6回に分散して仙北市に滞在をする予定です。
さて写真は、交流財団から派遣された先遣チームのメリッサさんとニコルさんの歓迎会風景。お二人は初来日なんだそうで、チラリホラリ落ちてくる雪に感激していました。またお迎えしたグリーンツーリズム農家の皆さんや観光協会、県観光課、市農山村体験デザイン室の方々が輪になって地元民謡を楽しんだり…。
来年が今から楽しみです。
3兄弟が知事にごあいさつ
市政報告⑨「農林部関連」
◇産業祭の開催について
10月22・23日の2日間、神代市民体育館を主会場に第7回仙北市産業祭が開催されました。農産物の出品点数は昨年より約80点多い405点を数え、多くの人出で賑わいました。
今回は、秋田大学生によるルバーブジャムの試食、食の伝道師「仙北ばぁば」による30分クッキング、地元神代こども園児やお山囃子等多種多彩な発表に例年にない盛り上がりを見せました。
また、震災により田沢湖高原温泉郷で避難生活を送っていた宮城県女川町の皆さんから、お世話になったお礼にとサンマのつみれ汁の提供や「獅子振り」の伝統芸能を披露していただき、交流を深めることができました。これを機会に、継続的な交流を望む声もあがっていることから、教育旅行等の受入れも含めて協議を重ねていきたいと考えています。
◇農業者戸別所得補償制度の交付金支払いについて
本交付金の支払いについては、国の水田活用の所得補償交付金に係る事務処理が終了したことから、11月末には、金融機関を通じて各取組農家へ交付金が支払われる見込みとなっていました。しかしながら、農家から提出された申請書類の内、一部の書類の訂正により12月にずれ込むことも考えられます。できる限り早期に支払われるよう努めます。
◇種苗交換会の出品結果について
第134回の秋田県種苗交換会が、横手市を会場に10月29日から11月4日まで開催されました。
仙北市からも自慢の農産物が多く出品され、田沢湖の草彅福雄さんの株大豆が農林水産大臣賞を受賞したほか、葉たばこ(角館町・雲雀明徳さん)・ネギ(西木町・佐藤一也さん)・ホウレンソウ(西木町・佐藤信行さん)・イタヤ細工(角館町・村田良枝さん)が知事賞を獲得、県産米品評会でも西木町の藤川栄福さんのあきたこまちが最優秀賞をいただくなど素晴らしい成績を収めました。今年は、春から天候不順が続き、生産には大変苦労した年ですが、仙北市内の農家の皆様の高い栽培技術、日頃の肥培管理、また、伝統工芸技術の継承研鑚等の賜と深く感謝します。
◇農業用施設災害復旧事業の対応について
去る6月23・24日に発生した豪雨災害に係る農業用施設災害復旧事業は、査定作業が終了し、現在、被災農家において復旧作業に入っています。年内中に概ね作業が終了することを目指し、鋭意進めています。
◇秋田スギバイオエネルギーセンターについて
バイオマス施設の改修工事は、月島機械株式会社が8月25日から着手しています。11月上旬までにガス化炉、ガスクリーナー等の主要機器の設置を終了しています。改修工事は計画通りに進み、現在は配管工事、電気設備工事を実施しています。これら主要機器毎の配管、電気設備工事が終了次第それぞれの機器毎の調整、作動確認等の試運転チェックを12月中に終え、その後、作動確認運転チェックに基づいた最終総合試運転を経て、連続運転に入る予定となっています。
◇地産地食マッチング交流会開催について
10月13日、地産地消の一環として、仙北市内の食品関係事業者(飲食・ホテル業者、食品製造業、流通業、栄養士等)と生産者(仙北市直売所連絡協議会)とのマッチング交流会を開催しました。今回の交流会は、相互の情報交換と課題の共有を目指して開催されたもので、食品関係事業者48名と生産者30名が参加しました。当日は、生産者が持ち寄ったおもてなし料理15品で交流した後、「仙北市に地産地食旋風を!どうしたらもっと地域内消費が進むだろう」をテーマに意見交換を行いました。今後も定期的な情報発信とマッチングの機会の充実を図り、1次・2次・3次の各産業分野で、多様な主体が自らの強みを生かした新たな地域産業の創出を支援します。
◇秋田発・子ども双方向交流プロジェクトについて
秋田発・子ども双方向交流プロジェクトでは、中川小学校5年生14名が11月1日から2日までの2日間、東京都板橋区上板橋第四小学校を訪問して交流を行いました。また、アンテナショップ「とれたて村」でお米の販売実習を行いました。販売したお米は、地域の皆様の応援のもと、子ども達が田植えから収穫、袋詰めまでの一連の作業を行ったもので、「みんなニコニコ米」と名付けられ、200パックを完売しました。
来年度以降は、学校・地域間の双方向交流へと発展していけるよう、引き続きサポートを続けたいと考えています。
◇環境教育プログラム開発について
環境教育プログラム開発については、委託先のJTBと共に、年度末完成を目指して取り組んでいます。
玉川温泉と北投温泉との温泉提携協定、クニマスを通じた西湖と田沢湖の姉妹湖提携、電気自動車の実験走行など、当市の自然エネルギー、環境資源などを活用する環境教育プログラムの作成については、活用できる資源等の抽出とネットワーク化を順次進め、それらの効果の中間検証のため、JTB東北秋田支店が秋田市・潟上市・仙北市の小学生4~6年生20名を招いてモニターツァーを実施し、概ね好評であったとの報告を受けています。
市政報告⑧「観光・雇用」
◇アイリスミュージアムの設置について
9月定例会で予算措置をいただき、11月下旬のオープンを目指していたアイリス記念館ですが、展示物を製作するアイリス美術監督の韓国での撮影スケジュールの都合により、12月中旬にずれ込むことになりました。田沢湖観光情報センターと、田沢湖スキー場の銀嶺ハウスに秋田ロケ地にちなんだ装飾、ロケで使用したウェア等の展示を行い仙北市のスキーシーズン前にオープンをし、韓国だけでなく東アジア地域からも誘客を図って行きたいと考えています。
◇秋田美人100人キャンペーンについて
10月1日、秋田県の「JR東日本・重点販売地域」(ミニDC)キャンペーンのオープニングで、田沢湖・角館観光連盟が事業主体となり、「秋田美人100人キャンペーン」を実施しました。当日は都内2ヶ所(有楽町・上野)で、仙北市の秋田美人114人に参加をいただき、キャンペーンチラシ等の配布、県外からのお客様に対する宿泊クーポンや商品引換券による誘客宣伝を行いました。有楽町会場には溝畑宏観光庁長官もお見えになり、都内ではマスコミからも大きな反響をいただいて、改めて秋田美人のブランド力を認識する結果となりました。この「秋田美人100人キャンペーン」は、震災後の日本に元気を取り戻す取り組みと高い評価があり、11月18日、溝畑長官より感謝状をいただきました。
※写真は溝畑長官とむらっこ物産館の皆さん。
◇デスティネーションキャンペーンに向けたJR角館駅舎の活用について
これまで、角館町物産協会が経営してきたJR角館駅舎の物産販売コーナーが、12月末をもって駅舎から撤退することになりました。県を上げて始まったばかりのデスティネーションキャンペーンで、中核となる角館駅の空洞化は適切ではないと考えます。また広域観光における仙北市の役割強化、市内観光の拠点づくりなど、さまざまな要素を熟慮し、現在は角館駅前蔵2階で業務に当たっている仙北市ツーリストインフォメーションセンター(TIC)を移動し、JR角館駅へ入居できないか、今後JR東日本秋田支社等と協議を行う予定です。また駅舎から撤退した角館町物産協会ですが、できるだけ駅前エリアで物産販売・商品アピールをして欲しいと思っています。そこでスタシオンなどの改修も含め、至急検討したい考えています。
◇雇用状況について
ハローワーク角館管内における9月末現在の有効求人倍率は0.45倍と前月に比べ0.01の増、前年同期では同率となっています。震災の影響で5月、6月は前年同期を下回りましたが、7月より徐々に持ち直しの動きがみられるものの、建設業等一部の求人状況は引き続き厳しい状況となっています。
また、ハローワーク大曲(ハローワーク角館を含む)管内の来年3月の高校卒業予定者の就職状況は、10月末現在、就職希望者329人に対し就職内定者228人、内定率は69.3%で、昨年を若干上回っている状況です。なお、仙北市内2校における仙北市の生徒については10月末現在、就職希望者31人に対し就職内定者14人、内定率は45.2%となっています。
引き続き、ハローワークや県、隣接市町と連携しながら、就職面接会の開催、求人情報の迅速な提供等による雇用の場の確保や就労支援に取り組んでいきます。
なお、平成21年に休止していた菱中工業株式会社の田沢工場が再開することとなりました。菱中工業は合成樹脂製品や公害対策機器の製造販売を主に行う会社です。震災後、強化プラスチック製品の需要が拡大し、工場の再開となったとお聞きしています。
現在6名の従業員が雇用されていますが、今後さらに5名程度の雇用を考えていると伺っています。
市政報告⑦「安全・子ども・高齢者」
◇火災の発生について
11月7日(月)午前11時頃、田沢湖梅沢字東田地内で、物置小屋(木造一部二階建て51.84㎡)一棟が全焼しました。
また、隣接する住宅(木造一部二階建て114.75㎡)の一部(窓ガラス、トイレ臭気管など)も焼損しています。
この火災により、居住している女性1名が一酸化炭素中毒の疑いで治療を受けています。出火原因は調査中です。
「秋の火災予防運動(11月6日~12日)」期間中に、このように火災が発生したことは大変に遺憾なことですが、引き続き、市民の皆様に、「火の用心」に意を持っていただくよう火災予防啓発に努めます。
◇仙北市立保育園・幼稚園の在り方検討委員会について
保育園・幼稚園が抱える諸課題と将来にわたる保育園・幼稚園のあるべき姿について検討するため、学識経験者・園長・保護者・子育て支援団体など13名で9月28日、「仙北市立保育園・幼稚園の在り方検討委員会」を設置しました。
これまで2回開催し、委員の皆様からはさまざまな貴重な意見をいただいています。今後も協議を重ね、来年度予算に反映できる政策の提案もお願いしています。
◇救急医療情報キット「命のバトン」配布事業について
本年度の高齢者福祉対策の一つとして準備を進めていた、緊急時の医療情報キット「命のバトン」配布事業は、「救急医療情報キット(Q救ちゃん)」と改名し、11月14日から無料配布を開始しています。
(Q救ちゃん)には、一人暮らしの高齢者等の安全・安心を確保するため、「かかりつけ医」「薬剤情報」「持病」などの医療情報を記載した用紙や、必要に応じ「診察券の写」「健康保険証の写」などを専用容器に入れ、自宅の冷蔵庫に保管するものです。冷蔵庫の見えるところに保管キット用シールを張り、情報キット本体があることを救急隊等に知らせます。
本年度は、65歳以上の一人暮らしの方983名のうち希望者に配布をする予定です。また今後は、高齢者のみの世帯や障害者世帯の希望される方々にも配布を進めたいと考えています。
市政報告⑥「総務部関連③」
◇公共施設の安全点検について
11月3日に発生した市民会館の事故については、被害に遭われた方に心からお見舞い申し上げるとともに、皆様にご心配をおかけしたことを改めてお詫びいたします。
この事故を受けて、11月28日には、公共施設を所管する部署の職員を対象に「防火管理者及び施設管理者研修会」を開催しました。研修会では、常日頃の危機管理意識の徹底を図るため、危機管理の基本姿勢や施設の危機管理マニュアルについて確認を行ったほか、角館消防署から講師をお願いし、防火管理者の役割について研修しました。
また、市の公共施設25カ所について、天井、外壁等を中心に緊急の簡易診断調査を行うこととし、補正予算に「公共施設安全性総点検事業費」を計上しています。ご審議をよろしくお願いします。
◇避難者の受け入れ状況について
東日本大震災の避難者の受け入れについて、宮城県女川町からの避難者は、10月末で6人滞在していましたが、11月11日までに仮設住宅の完成により全員が帰郷しました。5月6日以来、二次避難として157人が田沢湖高原の4つのホテルに滞在し、総宿泊数は約10,000泊となりました。11月4日に女川町長が本市を訪れ、感謝の言葉をいただきました。今後ともいろいろな面で交流を続けていくことを約束しています。
福島県の子どもたちの短期滞在については、12月22日まで延長となっていますが、12月23日から2月29日までは、秋田県教育委員会が実施する「福島っ子と秋田っ子の冬期交流プログラム」として受け入れを行うことになります。福島県の児童生徒が仙北市の児童生徒との交流を通して少しでも伸び伸びとした活動ができるように支援したいと考えています。
◇光ブロードバンド基盤整備事業について
田沢湖高原地区等の光ブロードバンド基盤整備事業は、電柱の共架など許認可手続きに時間を要したため、若干の遅れを生じましたが、既にNTT東日本ではフレッツ光サービスの申込受付を開始し、供用開始は12月1日を予定しています。
このほか、並行して西明寺地区の一部、神代地区の一部でNTT東日本による光ファイバの敷設工事が行われています。平成24年2月には当該地域でフレッツ光サービスが提供される予定と聞いています。
◇基幹系システムの更新について
総合評価方式により選考した結果、現システムの納入業者である日立システムズに決定しています。
10月には、この中心的役割を担うサーバ群の導入と各業務システムパッケージのセットアップが終了しました。
現在、コンサルタントからの指導の下、各業務システムの精査や各課担当との調整、運用開始のタイミングなどを導入業者と協議しています。
平成24年1月から、新システムで住民基本台帳の運用を開始し、その後も適時税業務などを運用開始する予定ですが、住民サービスに支障のないよう安全な移行に努めます。
市政報告⑤「総務部関連②」
◇仙北市立病院等改革推進計画について
8月26日に「仙北市立病院等改革推進計画」検証市民委員会を、11月4日には専門委員会を開催し、数値目標に対し若干ながら経営改善が成されている現状と、計画上の進捗状況を報告し、各委員より貴重なご意見・ご提言をいただきました。
この推進計画の中で、医薬材料等の一括購入と徹底した在庫管理の実施という観点から、これまで以上の経費削減と経営の効率化を図るべく、医療局において両病院の薬価交渉を実施し、現在データを集計中です。
今後も薬品購入に引き続き、診療材料や消耗品等の共同購入に向け、両病院合同の診療材料検討委員会を立ち上げ、さらなる経営改善に努めます。
◇市立角館総合病院建設事業について
9月2日付け、市立角館総合病院建設整備用地選定検討委員会委員長より病院事業管理者あて答申書が提出され、4か所の候補地を選定いただいたところです。これを受け、同月8日付けで病院事業管理者から報告書の提出があり、先の議会で配付させていただきました。
11月10日及び18日開催の教育民生常任委員会協議会において、現在想定し得る建設事業の工程表と基本構想による事業費の財源内訳に加え、主たる財源となる企業債償還の年次別シミュレーションを提示しています。
なお、大仙仙北二次医療圏に関連する仙北組合総合病院建設事業については、市街地再開発組合より県への権利変更計画が行われたほか、11月2日に入札公告、12月5日が入札書の受理期限、12月27日が開札日とのことです。発注方法については、解体から建設までを一括工事とし、総合評価落札方式による条件付き一般競争入札で行うとの報告を、大仙市役所より受けています。
◇秋田内陸線について
若杉清一社長の辞任に伴い、その後任を全国から公募したところ、意欲を持った63名の方々より応募をいただきました。その中から昨日開催された臨時株主総会及び取締役会で、豊田そごう常務取締役店長、豊田スタジアム取締役副社長などを歴任した酒井一郎氏(63才)を新社長に正式選任しました。
内陸線は、平成24年度までに経常損失額を2億円以内とする四者合意があり、この目標達成に向け経営改善は待ったなしの状況です。新社長のもと、あらゆる増収策のほか人件費やダイヤの見直しも想定しています。ダイヤ見直しについては、輸送サービスの根幹であり市民生活に直接的に影響することから、特に沿線地域の住民の理解を得ながら決定することになります。
私は経営者の一人として、取締役会で、社員の意識改革、あるべき経営体質への転換等が極めて重要で、しかも急務だと発言し続けています。会社が主体的に再生に向けた取り組みを示すことが重要で、その姿勢を県民・市民に評価いただいた上で、はじめて行政としても必要な支援を行えるものと考えています。
◇地域公共交通の再編について
平成24年4月1日より、羽後交通桧木内線・岡崎院内線に代わって、西木北部、西木南部、神代の3地区でデマンド型乗合タクシーを開設するための、事業計画の具体化作業を進めています。
この間、地域住民団体からは路線バスの存続を求める要望書の提出があったことから、こうした要望も重く受け止め、さまざまな可能性を探求しながら計画策定を進めていきます。
デマンド型乗合タクシーの仕組み等については、各地域で説明会を開催してきましたが、市民の皆様に十分周知できていない実態があることから、本事業計画案と共に利用方法などが具体的にイメージできるパンフレットを作成し、12月1日、関係地域に全戸配布する予定です。また年内に10箇所程度の会場で意見交換会を開催し、市民参画による利便性の高い公共交通システムを構築したいと考えています。
◇第三セクターの経営改善について
市内4つの第三セクター(花葉館、西木村総合公社、アロマ田沢湖、西宮家)は、それぞれが厳しい経営環境となっていて、早急に経営改善に取り組むことが必要と認識しています。
このため、経営内容の分析と今後のあり方等について、経営コンサルタント会社に調査委託して、検討を行ってきました。その調査報告書を先般提出いただきました。
コンサルタント会社からは、4社の財務面や人材面での経営課題と課題解決のための改革内容、新たな役割の可能性等について提言がありました。今後のあり方では経営統合も検討課題となっています。今後、各社へコンサルタント会社からの報告内容を説明し、4社連携の協議会等を立ち上げて改善検討を進めます。
◇西湖・田沢湖姉妹湖提携調印式について
田沢湖で絶滅したクニマスが、富士河口湖町の西湖で約70年ぶりに生息が確認されたことを受け、その後、両市町による相互交流が進み、11月2日に佐藤議長にも出席いただき、中坊徹次京都大学教授等の立ち会いのもと、「西湖・田沢湖姉妹湖提携」調印式を富士河口湖町で行いました。
今後は西湖のクニマス保全、また田沢湖へのクニマス里帰りに向け、両市町が西湖・田沢湖の環境保全について協力し、観光・漁業・文化・人的往来等で親善関係を深めいくことになります。多様な分野で多彩な交流が進むことを願っています。
また、富士河口湖町で開かれたクニマスシンポジウム運営委員会に、本市からも関係者が出席しました。こちらからは田沢湖の水質改善について報告し、またクニマスの生態展示を要望しました。運営委員会は、今後さらに情報交換を行いながら、クニマスの適切な保全方策や課題について広く認識を深める、クニマスシンポジウムを来年3月富士河口湖町を会場に開催する準備を進めています。
◇国内交流事業等について
農産物等の販路開拓とPR活動を目的に、埼玉県川越市で10月29日から30日に開催された川越産業博覧会への出展参加を行いました。今回の出展が初めてということで、「おやま囃子」も参加し、2日間の来場者数約2万5千人の会場を大いに盛り上げ、仙北市をPRできたものと考えています。
また、11月19日から20日の2日間、3市連携交流提携を結んでいる茨城県常陸太田市の秋まつり、災害時防災協定を結んでいる茨城県高萩市産業祭へ、それぞれ観光物産展の出展を行いました。
両市とも出店依頼をいただいての参加です。全国的に複数の自治体からお声かけがありますが、相互交流が基本です。仙北市にもおいでいただければと考えています。
市政報告④「総務部関連①」
◇仙北市協働によるまちづくり基本条例の制定について
市民自らが主体者となり、市民に身近な課題の解決に向けて、市と協働して取り組む役割の明確化、活力に溢れた地域の存続と市の発展を目指すこと等を目的とした「仙北市協働によるまちづくり基本条例」(案)を今定例会に提案しました。ご審議をよろしくお願いします。
◇地域運営体の設立状況について
市と市民の協働を進める「地域運営体」については、これまで8つの地域運営体に設立をいただき、それぞれ独自の活動を展開してきました。残っていた角館地域については、各町内会の代表者等で組織した地域運営体設立準備委員会が母体となり、設立に向けての協議を重ねてきましたが、11月27日に角館地域運営体の設立総会が開催され、正式に会が発足しました。名称は「角館まちづくり地域運営体」です。この活動を支援する交付金の予算を今定例会の補正予算案に計上しています。ご審議をよろしくお願いします。
議会のご理解、また市民の皆様のご協力で、やっと全域に地域運営体が設立となりました。市長に着任してから2年の時間が経過していますが、先発の各地域運営体から多くの課題・改善点など意見をいただいています。これらに対し丁寧に対応しながら、時間をかけて地域運営体制度の塾度を高め、仙北市のまちづくりを市民と共に前に進めたいと考えています。
◇指定管理候補者選定について
今年度は、平成24年3月末に終了する23施設13指定管理者の更新と、新規導入施設として下延コミュニティセンターに隣接する下延農村公園を一括で指定管理を予定しています。
そのうち、第三セクターの指定管理施設を除く、14施設9指定管理者について公募した結果、全施設が現在の指定管理者1団体のみの応募でした。仙北市公の施設指定管理候補者選定委員会において、応募団体からの申請書及びヒアリング等を基に審査し、その結果として委員会より提出された選定結果報告書を受理しました。
これに基づき指定管理候補者として選定し、今定例会に関連議案を提出しています。ご審議をよろしくお願いします。
また、第三セクターが指定管理者となっている9施設、4指定管理者については、現在公募中です。今後、指定管理候補者選定委員会の報告を受け、平成24年1月以降の議会に関連議案の提出を予定していますので、よろしくお願いします。
◇庁舎整備に関する基本方針(案)について
市庁舎の整備については、部長等で構成する「仙北市庁舎整備推進委員会」で検討を進めてきましたが、一体型庁舎の位置や作業スケジュールについて、このほど基本的な考え方をとりまとめました。
この中で、スケジュールについては、庁舎整備の財源に見込んでいる合併特例債の発行可能期限が平成27年度から5年間延長する関連法案が国会で成立する見通しとなっていることから、現時点での整備完了時期については、平成30年度から31年度にかけてとしています。
また、老朽化している角館庁舎については、火除けの復元のためにも早期移転が必要であると判断し、来年度、具体的な検討を進めたいと考えています。
基本方針(案)は、資料として配布していますので、ご検討いただきますようお願いします。
◇角館地区統合高校推進協議会について
県立角館高校と県立角館南高校の統合に向けて、地域における統合高校の位置付けを明らかにするとともに、地域の意見を集約し速やかな統合高校を推進するため、両校の同窓会、PTA、市内の校長会、PTA連合会の代表など15名と両校の校長先生をアドバイザーに迎え、角館地区統合高校推進協議会(第1回)を10月3日に開催しました。これまで2回開催し、委員の皆様からさまざまなご意見をいただいています。今後、数回の協議を重ねた上、意見をまとめ、県側に要望したいと思います。
市政報告③「今回の補正予算」
次に一般会計補正予算についてです。
補正額は、5,560万円で、これに既定予算を加えると補正後の額は、185億4,667万円となります。主な事業は、公共施設安全性総点検事業費、地域運営体活動推進費交付金、くらしの安心サポート推進事業費、こどものえき設置事業費、福島っ子と秋田っ子の冬期交流事業費等です。
また、報酬・給料等の改定について、県の人事委員会の勧告が出されたことから、関連する条例改正議案を今定例会に提案しています。この中で、職員の給料については県の勧告に準拠し、平均で0.23%引き下げる内容になっています。手当については、0.05ヶ月の引き上げの勧告となっているところですが、職員組合とも協議のうえ、震災の影響による経済情勢や所得税還付等の一連の問題を考慮し、12月の手当は凍結することとし、引き上げする部分の条例の施行日を平成24年4月1日としました。議会の皆様にもご理解とご協力をいただきますようお願いします。なお、本案件に関係する条例案については、どうか本日ご審議をいただきますようお願い申し上げます(30日初日の本会議で可決)。
市政報告②「がれき処理」
次に、がれき処理についてです。
3月11日発生した東日本大震災の被災地では、大量の災害廃棄物の処理が進まず、復旧・復興の大きな妨げとなっています。
秋田県では、岩手県から依頼された沿岸北部4自冶体の災害廃棄物の広域処理について、県内の自治体に意向調査を行っています。現時点で受入れを表明した自治体はなく、仙北市は、「受入れを前提とした検討は行っていないが、今後の状況次第では検討する可能性がある」と回答をしています。
一方で、放射能数値などの情報が不足していることから、直接現地の状況を確認する必要があると判断し、環境省などが各県を通じて現地視察をした11月18日よりも早く(11月15日・16日の両日)に、担当部署の職員を現地(岩手県沿岸北部4自冶体及び宮古市)に派遣しました。その概要について申し上げます。
現在、沿岸北部4自冶体(洋野町・久慈市・野田村・普代村)の内、粗分別を終えているのが、久慈市、野田村の一部で、他の自冶体では分別されていない状況が分かりました。また放射線量について、廃棄物置場で測定したところでは、空間線量は1時間あたり0.06~0.08マイクロシーベルト、廃棄物については、同じく0.04~0.33(土壌)マイクロシーベルトで、空間線量は仙北市とほぼ変わらない値を示していることも判明しました。廃棄物についても土壌以外は現在なんら問題ない数値と受け止めることができます。
ただし、放射線量は日々変化する可能性があり、今後、岩手県が公表する放射線量などを注視しながら検討したいと考えています。その対応を行うため、既に市役所内に関係部局長を構成員とする災害廃棄物広域処理受入れ検討チームを立ち上げています。市民の皆様には、今後、関連する情報を随時提供したいと考えています。
市政報告①「所得税還付等調査」
市議会12月定例会がスタートしました。本会議冒頭で行った市長の市政報告を順にお知らせします。
はじめに、所得税還付等調査についてです。
所得税還付等調査委員会では、11月25日に第9回の委員会を開催し、所得税還付等調査局が作成した最終報告書案について検討し、これを了承しました。また、11月28日に開催された第5回所得税還付等調査市民検証委員会においては、この最終報告書の内容について、その調査方法やそこから導き出された結論、今後の対策などについて、その妥当性を検証していただき、妥当であるとの結論をいただきました。これを受け、追加調査項目となった軽自動車税の調定乖離・固定資産税の調定乖離等を除き、調査業務が終局したと判断し、昨日、秋田県知事、秋田県議会議長、総務企画常任委員会委員長、決算特別委員会委員長、代表監査委員などの皆様を訪ね、県及び県民の皆様に大変なご迷惑をおかけしていることを陳謝しました。説明は所得税還付等調査委員会調査報告書概要版に基づいて行いました。帰庁後には調査委員会・市民検証委員会の両委員会より正式に報告書を提出いただき、本日、皆様のお手元に配布をさせていただきました。
職員34名から事情聴取しましたが、本事案に関係すると思われる職員からは積極的な証言を得ることができず、各種データの突合による事実を突きつけなければ、本当のところを話していただけないことや、次々に新たな事案が出てきたこともあり、半年を目途に調査を終了するという当初の予定を大幅に超過し、今に至ったことについて、深くお詫び申し上げます。
今回の一連の事案は、組織ぐるみで行われていたものと判断されます。実行者はもちろんのこと、それを指示した、あるいは指示と捉えられるような環境を作り上げた、または容認した、または放置した上司の管理監督責任は非常に重いものと言わざるを得ません。今後仙北市事故等調査委員会で審議し、厳しい処分を下したいと考えています。併せて市議会の皆様と協議して、原状回復・再発防止策など必要な対応を行いたいと思っています。
市民の皆様には、行政に対する不信感を抱かせてしまい大変申し訳ありません。一刻も早く組織体制を整え、失った信頼を取り戻すことが私の責務だと考えます。なお、当時に旧角館町の町長を務められた皆様には、両委員会から提出をいただいた報告書を持参し、ご報告をしたいと考えています。
2011年11月30日水曜日
佐竹知事と県議会等に陳謝
昨日の午前11時45分、県知事室を訪問。仙北市が行ってきた「所得税還付等調査」に関し、県及び県民に大変なご迷惑をおかけしたことを佐竹知事に陳謝。その後、大里県議会議長、佐藤総務企画常任委員会委員長、川口決算特別委員会委員長、また大山代表監査委員、阿部監査委員の皆様に重ねて陳謝。
佐竹知事は「民間会社であれば粉飾決算。全くあきれた話し。心を鬼にして対応にあたって欲しい」との言葉。申し開きできません。自分は「当初、司直(警察等の機関)の手に委ねることも考えたが、市民との信頼関係を再構築するためには、自前での調査課程が必要と判断した。県から税務事務に精通した職員をいただき調査局を立ち上げ、これまで調査を続けてきた。一部税目(軽自動車税・固定資産税)以外は、その作業が終局した。問題を一刻も早く解決し、信頼される行政体へと生まれ変わりたい」とお話しをさせていただきました。
庁舎に帰った後、午後6時すぎに調査委員会委員長(石山副市長)、また市民検証委員会委員長(佐藤秋田銀行田沢湖支店長)から、正式な報告書をいただきました。これを本日開催の市議会に提出します。市民検証委員会の報告では、「徹底解明が成された報告書。着実に調査を進めた当局の決断に敬意を表する」とありました。いよいよです。これからが、いろんな意味で仙北市は再スタートのポジションにつきました。
市民の皆様、県民の皆様、本当に申し訳ありません。市職員には、この問題の解決に向け心を1つに結び合うことをお願いします。
存続経営にまっしぐら
昨日午後1時、秋田市ル・ポールみずほで、秋田内陸縦貫鉄道臨時株主総会。退任をされる若杉清一社長にかわり、社長公募で最高評価だった酒井一郎氏(63歳)、また米山浩文監査役の後任として、藤田直人氏(51歳)の人事案件についてお認めいただく会です。
臨時取締役会をはさんで両人事が可決し、新体制がスタートすることになりました。若杉社長の任期は12月4日までで、12月5日からは酒井社長が秋田内陸縦貫鉄道の社長です。共に頑張りましょう。このままではダメですから。赤字額2億円は高いハードルですが、平成24年度で達成しないと元も子もありません。
酒井新社長は、「地域の公共交通として存続するため、観光戦略を徹底したい。それが住民の足を守ることになるはず」と話しています。長く百貨店の経営に携わった手腕で、レールのように存続経営にまっしぐらです。
2011年11月28日月曜日
角館まちづくり地域運営体・発足
11月27日午後、角館樺細工伝承館ホールを会場に「角館まちづくり地域運営体」の設立総会が開催され、角館地域の町内会や町内会に準ずる団体等を束ねた地域運営体が正式に設立となりました。
はじめに、準備委員会委員長の佐藤喜裕さんが「決まっていない部分もあるが、まずは会を立ち上げ、歩きながら成長をしていこう」とあいさつ。これまでの経過報告、また会則の審議などを活発な意見交換の中で決定しました。
また役員についてもそれぞれ決定(下参考)し、本格的な動きが間もなく始まります。最後まで残っていた運営体の設立で、市内に9地域運営体が出そろったことになります。これからが勝負。本当に多彩な才能と特徴に恵まれた角館まちづくり運営体です。いろんなカラー、いろんな味を出してください(イメージ写真)。
会長~幹事長役員名簿は下記の通り。
会 長:小林郁男
副会長:藤田利孝 佐藤喜裕 菅原正一 田口直太郎
幹事長:田口勝次
台北市内の高校生と
記念の壷を受け取りに行った台湾訪問弾丸出張。そんな中で、とても良かったと思うことが台北市内の高校生とお話しができたこと。
北投温泉の心臓部、地熱谷を玉川温泉の関社長と見学中、同行してくれた周理事長が見学者の高校生に声をかけたことが始まりです。周理事長が「日本から仙北市長、それに姉妹温泉の玉川温泉から関社長が来ていますよ~!」的呼びかけが成されたと推察します。そのことを聞いた1人の男子高校生が、仲の良い同級生数名に声をかけ合い、地熱谷を見学していた1クラスが全員集まって、写真のような塊になりました。自分はどこにいるでしょう。
高校生からは、北投温泉は国の自慢というお話や、日本に行ってみたい、雪で遊びたいなど、青年の思いを直接聞くことができました。みんな、早く大人になって世界の架け橋になってください。そして仙北市にも寄ってください。待ってます。
弾丸出張で台湾往復
先週末、弾丸出張で台湾に行って来ました。今年8月、台北市の北投温泉と仙北市の玉川温泉の温泉提携の際、台湾の高名な陶芸家・翁國珍先生が会場で瞬時に造形した記念の壷が焼き上がったので、ぜひ受け取りに来て欲しいとお声がかかっていました。すぐに12月議会もあり、でも、いつまでもせっかくの記念品を預けておくのも失礼だし…。
そんな訳で木曜の夜6時に羽田を出て、台湾のホテルには10時過ぎに到着。次の日、金曜日にセレモニーを取り仕切った北投温泉組合の周理事長(写真左)を玉川温泉の関社長(写真左から2人目)と訪ね、そのまま歓迎会に突入(自分の左手が壷の製作者・翁國珍先生)、次の日の朝6時にホテルを出て、日本に戻ってきました。
周理事長には、またまたご迷惑をおかけしてしまいました。感謝感謝です。ビックリしたのは、翁國珍先生と自分は同年同日生まれ!の51歳だったこと。芸術家は同い年でも仕草が違います。とても魅力的な方でした。
2011年11月24日木曜日
おとなの運動会でMVP
2011年11月19日土曜日
溝畑宏観光庁長官から感謝状
18日午後6時、霞ヶ関にある観光庁にお邪魔しました。溝畑宏長官(写真中央)と面会し、「秋田美人100人キャンペーン」(田沢湖・角館観光連盟主催:会場は都内上野駅構内・有楽町駅前広場)を実施したことに対しての、感謝状を贈呈いただきました。
今回の贈呈は、溝畑長官から100人の皆さんに感謝状を贈る事前交付です。そこで観光庁での代表受領という意味合いで、田沢湖・角館観光連盟の佐藤会長、小林副会長が同席し、100人を代表して田口沙和子さん(秋田おばこ農業協同組合)、長澤彩香さん(山のはちみつ屋)に出席をいただいて実施されたもの。
感謝状の文面がとても良かったので紹介します。「貴殿は、平成23年10月1日に実施された秋田美人100人キャンペーンにおいて、積極的に秋田観光の魅力を発信されました。秋田観光のため、自らを観光資源とする貴殿の熱意とおもてなしの心は、今後の秋田観光の需要回復に繋がるものと確信しております。よってここに深く感謝の意を表します」。観光庁長官 溝畑宏
本当にありがたい限りです。余りに嬉しくて、思わず溝畑長官と抱き合い、お互いのホッペにチューをしました。レディ・ガガと同じステージに秋田美人は立っています。
2011年11月14日月曜日
東京かくのだて会総会・懇親会
写真は第26回東京かくのだて会総会の様子。参加いただいた皆さんに、仙北市の現状などをお話しさせていただきました。
会場はサポーター会議と同じく中野サンプラザ。午後2時から始まったのですが、懇親会が盛り上がり、新幹線の時間に間に合わなくなりそうで、ついには途中退席をしてしまいました。
さて総会では、東日本大震災後の仙北市の状況を細かに説明しました。避難者の皆さんの数は延べで3万人を超えていること、市民が災害支援の各場面で、献身的な取り組みをしていること、支援先から災害協定の締結申し込みが相次いでいること…などなど。
総会に参加した方々のほとんどは、「災害でお客が減ったから、お客になって来てくれの呼びかけに答えて、友達つれて何回も角館に帰ったよ」といっていました。里帰りキャンペーンの効果は絶大だったようです。重ねて御礼を申し上げます。
サポーター会議
13日午前10時、都内中野サンプラザで「仙北市ふるさとサポーター会議」。首都圏に約60名の名簿搭載がある中で、半数の方々が出席してくれました。
サポーター会議制度は平成20年からスタート。企業誘致・定住促進・観光PR・産業振興をお手伝いいただく首都圏在住者の皆さんで構成されています。仙北市出身者でなくても参加できます。
会議ではたくさんの苦情や提言がありました。「市が何をやっているのか、また私たちに何をやって欲しいのか分からない」とのご指摘、また「先日の山の楽市にお手伝いに行こうとしたら必要ないといわれた」、「こんな短い時間ではとても意志疎通ができない」、「内陸線を大切に活用すべきだ。SLを走らせたらどうか」…。
全体として、市とサポーターの皆さんとの情報共有量が不足し過ぎでした。これは大きな反省です。さらにサポーター同士の横の連携が何もないという不具合があることも分かりました。できることから解決していきましょう。
2011年11月12日土曜日
森づくりフォーラムで
ずいぶんとブログの更新を滞ってしまいました。市民会館天井の蛍光灯カバーが落下した事件で、気持ちも落ち込んでいました。でも自分から“元気と笑顔”が無くなったら何も残らないなと思い直し、またツンノメルぐらい前向きに踏み出しています。
写真は12日に秋田市内の県児童会館で開催された「2011国際森林年~森づくりフォーラム」で、トークショーPartⅡに出演した面々。テーマは「山村と都市との交流による森づくり」。左からNHKの阿部由佳キャスター、佐藤清太郎さん(秋田森の会・風のハーモニー代表)、県職員の森っち、芳村真里さん(NPO法人MORIMORIネットワーク副代表)、そして自分です。
打合せなしでトークショーがスタート。いいたいことをいおうということになって…。自分は「山道を歩くのは、その向こうに何かドキドキする楽しみがあるから。昔は仙北市の上桧木内と北秋田市の阿仁の間は、大覚野峠を挟んで、夜這い街道と呼ばれていた。山に入って山菜を採り、薪を蓄え、家を建てる木材を育て、全ては山道と日常生活が婚前と一体だった。そんな宝物に気付き、足りないところは都市部の皆さんの力を借りて、里山の再生を進めることが大切。山の神様と生活者の喫水域が里山で、これが荒れることは神様も人間もここに住めなくなる」とお話しさせていただいて。支離滅裂だったかな。
2011年11月5日土曜日
角館中学校のオーケストラ
仙北市にはオーケストラがあります。もっと正確にいうと角館中学校にあります。正式名称を角館中学校ウィンドミル・オーケストラといいます。
たぶん、オーケストラを持っている市町村はそんなに多くないでしょう。中学校だとナニオカイワンヤです。少なくとも県内には存在しません。さてこのオーケストラ、結成は昭和54年とのこと。なので29年を迎えています(来年は30周年だぞ)。
で、今日は定期演奏会でした。会場の角館交流センターはご家族の皆さんやOB・OGでいっぱいです。さて室内は除々に暗転し、始まりました…。最初は角館中学校の校歌です。弦の音が深くていいなあ。フロアでノンビリしていた男子生徒がスクッと立ち上がり、合唱パートを受け持ちます。絶妙のコンビネーションを見た思いでした。
演奏会は2部構成になっていて、1部がウインド・ミルのオーケストラとしての演奏、2部は吹奏楽部としての演奏です。個人的な好みは「カノン」かな。練習が行き渡っているからか、本当に気持ちの良い演奏会でした。そして感じたことは、「やっぱり生の音が一番」なこと。皆さんが活き活きとした部活を送っている様子が見えること、などなど。元気をいただきました。ありがとうございます。そしてご苦労様でした。
鈴木一枝さんの絵手紙教室
朝から仙北市文化祭(西木地区)。明日までクリオンと隣の体育館が会場です。コンパクトな展示場ですが、子ども達の作品など、素晴らしいものが多いです。
会場には様々な体験コーナーがあります。お茶もご馳走になれるし…。ところで、いつも広報の表紙を書いてくれている鈴木一枝さん(上桧木内在住;写真中央)の「絵手紙教室」を発見。余り気が進みませんでしたが、せっかくだなあと思い、手ほどきをいただくことに。「それでは今日のテーマは、この柿(枝・葉つき)です。まずは手で持ったり、臭いをかいだり、五感で柿を感じてください」。「なるほど。まずは画材を感じることが大切なんだ。こりゃ哲学的だな」と思いながら、絵の具の説明、どんな色を使うか、余白や無色スペースの重要さ、などなど丁寧に教えてもらいました。これがとっても楽しく楽しくて。
結果的には絵は上手く描けませんでした(皆さんに梨だといわれてショックです)。が、絵手紙、オモシロイ!!
仙北市民会館の事故について
仙北市民会館の天井材が落下し、お客様に骨折をおわせてしまいました。お詫びとお見舞いを申し上げます。またご不安に感じる市民の皆さんにも重ねてお詫びいたします。状況と、事後対応などについてお知らせします。
当日(3日)は、生保内中学校吹奏楽部の演奏会が行われていました。その演奏会の休憩時間に天井材が落下し、下にいたお客様が被害に遭われました。職員がすぐに田沢湖病院にお連れした後、角館病院に整形外科の先生がいることを確認し、角館病院に走り、検査の結果、骨折していることが判明しました。入院は必要ないとのことで、その夜はご自宅に帰っています(この状況は、秋田市内で開催されていた会議の途中で携帯に入りました。会議が終わって角館病院に向かいましたが、既に帰宅した旨の連絡が途中で入り、お見舞いは被害に遭われた方のご都合もあって後日ということになりました)。
次の日(4日)朝一番に、市民会館の職員も含めて教育委員会から報告を受け、被害に遭われた方のその後の状況、会館の点検状況などを聞きしました。私からは、事故が起こった直後、被害に遭われた方への対応が適切だったかどうか、他のお客様への対応はどうだったか、事故報告の仕方について指摘し、また専門機関に会館の点検を至急依頼すること(この時点で、教育委員会で既に手配済み)、安全が確認できるまで、会館の使用を禁止することが適切ではないかと、教育委員会に伝えました。
4日正午から午後にかけて、市民会館を設計した会社代表者の訪問を受けました。さきほどまで現場を確認してきたので、その報告をしたいということでした。会議が入っていましたが、そちらに待機をいただいてお話しを受けました。要約すると、天井材がなぜ落下したのか、天井で割れてから落下したのか、それともずれて落ちた後に割れたのか、そもそも同様の天井材の落下事故はこれまであったか(この時点では聞いたことがないとのこと)、などなど確認が必要とのことでした。市民に不安を抱かせながらの使用は有り得ません。その対応策についても検討をお願いし散会しました。
市民の皆さんにはご心配をおかけしますが、しばらくの間、対策をお待ちいただきたいと思います。
2011年11月3日木曜日
「県産車でドライブできる日」の夢
ブログに自動車づくりのことを書いたら、質問メールをいただきました。嬉しくなって、平成8年10月の「原点」“こんな秋田であって欲しい”懸賞論文を、自分自身、もう一度読み返そうと探しましたが見つかりません。ただネット上には簡略版があったので、参考までにアップします。
《本文》
秋田県が全国でも数少ない人口減少県で、同時に高齢化比率が高いことは、広く知られる事実である。県民所得も国内では下位に位置すると聞いている。これらは複数の要因が絡み合っての減少であり、各々を切り離して論ずるべきではない。しかし問題が高度になればなるほど、細分化して原因を見極め、その対策を急がなければならない。(中略)
ここに、県下の頭脳と技術力を集積し、国際市場に参入できるレベルを持った「県産車製造販売」の夢を提案する。秋田県の工業技術レベルは、複合化がやや立ち遅れている状況にあるものの、決して低いものではない。そこでコンプレックス化を促進し、ないものは補充して県産の自動車を製造販売しようと言うものだ。このプランは、県内の商・工業を一躍トップビジネスに押し上げるばかりでなく、既存の人口問題や就労の場の確保、所得向上などの過疎対策とは、全く違う取り組みであることをご理解いただきたい。(中略)
自動車は開発部門、製造部門などで職種が多彩であり、部品工場だけでも県内69市町村に分散設立できる。販売店等の人員も必要で、これだけでも県内での就業能力は格段に向上するし、各自の個性にあった仕事を選び出す選択肢も広がる。自動車は先端技術の産物で、科学者、エンジニア等の研究の場となり得ることも見逃せない。
利益を追求する企業体ではない。秋田県民の公共企業体である。その利益を永続的に地元に還元する。(中略)
この提言が多くの県民に支持され、世論となり、休日を県産車でドライブできる日の来ることを期待する。
エ~っと、たしか海外販売網もつくる構想だったと思います。そこには、~「隣んチのお姉ちゃんが、ローマ支店から北京支店に転勤だと」~みたいな会話が、秋田のそこいらで耳に入るようになると書いた記憶もあります。
また、平成18年3月8日の県議会本会議で、寺田知事に質問をしている記録がありました。そこには「~今回の自動車関連産業を育てるという発想の根幹が、岩手県で増産体制に入った車体組み立てメーカーへの部品取引の可能性を高めるというような、そんなスケールの小ささにはがっかりです!~」…。かなり厳しいことを言っていています。それだけ思いが強いと言うことです。お許しください。
2011年11月2日水曜日
西湖・田沢湖の姉妹湖提携
11月2日、山梨県富士河口湖町の西湖と田沢湖の姉妹湖提携が行われました。場所は富士河口湖町役場3階防災対策室。
提携書へのサインは、富士河口湖側は渡辺凱保町長や古屋一哉議長、三浦久西・湖漁業協同組合長、三浦美信・西湖観光協会長、仙北市側は、自分、佐藤峯夫議長、吉田裕幸・田沢湖漁業協同組合長、佐藤和志・田沢湖観光協会長、それに立会人として中坊徹次・京都大学教授の面々。
さて提携書は次の内容で作成されました。
湖は、私たちに自然の大切さを教えてくれました。
湖は、私たちに恵を与えてくれました。
湖は、私たちの生活を豊かにしてくれました。
絶滅したと思われたクニマスが西湖で確認されました。私たちは、このクニマスを絶滅させないため、西湖・田沢湖の環境保全について協力し、観光・漁業・文化・人的往来など親善関係を深め、互いの発展のため末永くお付き合いをすることを約束します。
この方針に基づいて、いよいよ人的交流が本格化します。クニマスの里帰りを実現するため国民の世論喚起を促しながら、田沢湖の水質改善を進める技術移入(産学官協働プロジェクトに発展できれば…)、また両市町は災害協定の締結も見込んでいます。
写真は立会人を務めていただいた中坊教授のあいさつ。中坊教授は「今回の提携の本当の仲人はクニマス。ただしこのクニマスは、富士河口湖町のモノでも仙北市のモノでもなく、日本の宝、地球の宝です。でも特別の存在になってはいけません。漁もするし食べもする、そんな魚です。大切に守り、また増殖に向けた研究を進めます」、と話してくれました。ありがとうございました。
2011年11月1日火曜日
ネオ・クラシック!角館
ゆめおばこコンテスト
昨日、JA秋田おばこ主催の「秋田おばこ米2011」に出席。会場は大仙市ふれあい文化センター。この大会で、新銘柄米ゆめおばこ生産者コンテストの成績発表がありました(写真:携帯で撮った写真です。手ブレでピンボケ…済みません)。
ところで“ゆめおばこ”ってどんなお米?。はい、簡単にご紹介すると、次世代版“あきたこまち”です。あきたこまちやひとめぼれの良いトコドリで、食味が良く粒も大きく、タンパク質含有量は少ないなどの特徴があります。中食市場も有望視されている品種です。
このコンテストは今回が初回。秋田おばこ管内で応募した41人の中から、たった10名しか選ばれない「狭き門」ですが、その中に仙北市の生産者が3人も入っていて、これは凄い(角館支店から小玉均さん、田沢湖支店から高橋寿孝さん、西木支店から鈴木良栄さん)。受章者の皆さんは高い栽培技術を持ったパイオニア的立場の方々ばかりでした。おめでとうございます。入賞したゆめおばこは、あきたこまちの1等米と同じ価格で買い取られるという副賞もありました。
2011年10月29日土曜日
会津若松で伝統的工芸品フェスタ
埼玉県川越を後にして、福島県の会津若松市へ。昨日から市内のアピオスペース(多目的研修施設)等を会場に、「全国伝統的工芸品フェスタ会津」が開催されていました。これを何とか見たいと考え、強行軍になってしまいました。
会場内には全国各地の伝統的工芸品ブースが出展。写真は仙北市の樺細工工芸協同組合による体験コーナー。容器に桜皮を貼り付ける作業中でしたが、子どもの姿は真剣そのもの。
いたるところに手しごとの逸品があって、とにかく素晴らしいの一言です。日本文化が国際的に評価が高いことを、もっともっと日本人は自覚し、誇りとして良いと思います。同時開催のイベントには「COOL JAPAN in AIZU]も開催されていて、日本の伝統工芸は、ファッション・アニメ・建築に負けない力を秘めているといっていました。同感です。
ちなみに、このフェスタの主催団体は全国伝統的工芸品産業振興協会で、この会長は角館樺細工の田口宗平さんです。仙北市の伝統工芸が、さらにステップアップするチャンスです。ご活躍をお祈りいたします。
観光グルメ大使の脇知弘さん
もう少し詳しく川越産業博覧会(通称サンパク)についてお知らせします。会場は川越市の中心部から少し離れた市の運動公園です。そのため、市街地から無料のシャトルバスを運行しています。
後援団体に関東経済産業局や埼玉県が名を連ねているのも特徴です。仙北市でいうと、東北経済産業局や秋田県が後援団体になっているようなモノ。これだけでもサンパクの規模の大きさが予想できると思います。
さて開会式では、ステージに上げてもらいました。そしたら横に見覚えのあるお方…。そうです。『ごくせん』でお馴染みの俳優・脇知弘さんです。川越観光グルメ大使に任命されていて、毎年参加をしてるんだとか。「ご出身だったんですか」とお尋ねしたら「違うんです。出身は神奈川の平塚なんです」。「えっ?どうして川越の観光グルメ大使なんでしょ」「NHKの朝の連続ドラマがご縁になりまして…」。「ああレポーターですね」「はい」。画面とは全く違う、控えめで恥ずかしがり屋な好青年です。
「今度は秋田・仙北にお出でくださいね」とお話ししたら、「実は東北では青森と秋田に行ったことがないので、行ってみたいと思っていました」とのご返事。
脇さん、お待ちしていますよ。
川越産業博覧会に出展
今日から明日にかけて、埼玉県川越市で開催する「川越産業博覧会(略してサンパクと市民の皆さんは呼んでいました)」に、初めて仙北市も出展させてもらいました。
サンパクは、埼玉県南西部地域の産業の集積地として栄えてきた川越市ならではのイベント。2日間で天気がよければ10万人の人出があるといわれています。角館の町並み保存と同じく、江戸時代から蔵造りの町家保存などで伝統的建造物群の指定を受けている“伝建群仲間”です。
さて写真は、仙北の特産・秋田の名産と共にサンパクに参加してもらったおやま囃子と手踊りの皆さん。サンパク主催側のご配慮で、仙北市は会場メインへのテント出展、そして専用ステージの併設までいただきました。心から感謝を申し上げます。テントには人が群がり、まあ賑やか。そんな折、「ほんの少し、音っこ出して、案配みようか」みたいな気軽さで始まったおやま囃子には、アッという間の人だかり。その人が、テントで特産品を買って…。これはウマイシステムです。
ご協力いただいた皆さん、ありがとうございます。
2011年10月28日金曜日
仙北市の若者会議
写真は、仙北の若者会議の皆さん(自分の右隣が代表の芳賀高士さん)です。皆さんが制作したDVD「小田野直武~源内・玄白が認めた男」が、平成23年度全国自作視聴覚教材コンクール社会教育部門で入選し、昨日その報告に来てくださいました。
きっかけは、小田野直武をNHK大河ドラマにしちゃおうと言うアイディアでした。そのプロモーション版が今回のDVDという位置付けです。こんな行動的な皆さんには、役所だって行動で応援します。
現在、大河ドラマに関する情報収集をしています。いろんなことが分かってきましたが、一番大切なことは、小田野直武を、秋田蘭画を地元の皆さんがもっともっと勉強しなければいけないということ。そして郷土からその情報を全国に発信し続けること。
夢は叶います。諦めない限り、夢はいつか現実のものとなります。
国道2線の改良要望で
昨日と今日の2日間、国道46号と国道105号の改良要望で、県庁・秋田河川国道事務所を訪ねました。
要望の内容は、国道46号では①角館バイパスの早期全面開通、②神代~生保内間のバイパス整備も含めた整備改良、③協和上荒川~番屋沢間の整備改良…など。また国道105号は①本路線の地域高規格道路整備計画路線への格上げ要望、②危険箇所の早期整備改良…です。
今回の要望で成果と思われることは2点。1つは国道46号の整備で、震災対策に多くの予算が傾斜配分される中でも、角館バイパスは平成24年度中の完成がほぼ確実となっていること、もう1つは神代~生保内間の整備については、要望に沿った内容、バイパス整備も含めて調査が始まっていることが明らかになったことです。
写真は、要望活動の後に秋田河川国道事務所3階の司令室で、お話しをされる伸介所長。これからもよろしくお願いいたします。
2011年10月26日水曜日
都市行政文化懇話会
都市行政文化懇話会に参加。場所は都内の国際新赤坂ビル。懇話会を主催するのは財団法人地域創造(文化・芸術の振興による創造性豊かな地域づくりを目的に、平成6年全国の地方団体等の出捐で設立)です。
懇話会は講話と意見交換等で構成されています。昨日の国のかたちとコミュニティを考える市長の会と同様、出席市町村が少ない(全国から16市町村)ため、市町村長同士のやりとりが濃密です。
講師は3人。アサヒグループホールディングス(株)相談役・前NHK会長の福地茂雄さん、劇作家・演出家・大阪大学教授の平田オリザさん、(株)ニッセイ主席研究員・芸術文化プロジェクト室長の吉本光宏さん。本当に豪華な講師陣です。
個人的に興味深かったのは、平田オリザさんの「文化による社会包摂~文化による観光振興~新しい街づくりの形」(写真)です。平田さんは「文化政策には3つの役割があって、1つは心の癒し、1つはコミュニティの維持、1つは観光や教育などの分野の効用です。日本の文化行政経費はフランスの9分の1,韓国の7分の1で、これでは先進国としての役割を果たしていません。文化行政をもっと太いモノにしないと…。心配しているのは街の形です。バイパスにショッピングセンターができて、旧市街地は空洞化、この現象は20~30年前のアメリカで起きたことと同様です。利便性は高まったかも知れませんが、一方で地域特有の空間が失われました。その中にはコミュニティスペースも含まれています。床屋・銭湯など、世代間、職域間を越えた一種の余裕みたいな空間、若者や子どもの居場所は都会でも田舎でもありません。息苦しい環境だけが広がった感じです。誰もが誰もを知っているといった強固な共同体から、誰かが誰かを知っているという、緩やかなネットワーク社会への編み直しが必要だと思っていいます。沿革をどう生み出すか。例えば富良野は観光客の半分が外国人です。北の国からというイメージだけで、富良野を語ることはできません。絶えず変革のエネルギーを上手く活用して魅力を増しています。平成25年には富良野高校に演劇コースがスタートします。これは複次産業化した農業など、生産から販売までの知識以上に、どうお客様とコミュニケーションできるか、その能力開発こそ大切だと分かっている地元の力です」と話していました。
日頃のお付き合いが大切
国のかたちとコミュニティを考える市長の会に出席。会場は都内都市センター会館。毎回、時々のテーマを選び出し、事例発表などを経て自由な意見交換をする会です。今回のテーマは「災害時における都市同志の相互扶助」。基調講演は関西学院大学の室崎益輝教授が行いました。
室崎教授は、「阪神淡路大震災の時、静岡県は神戸市に大量の職員を派遣し、ボランティア活動を展開しました。静岡県は、もちろん将来の災害を想定した相互扶助の思いもあったでしょうが、現実として派遣された職員が静岡県の防災計画を見直すなど、今も災害対応のマンパワーになっています。将来のための親密関係を築くということと、今日の防災対策に反映できることと、2つの利点があります」と話しています。
この会は小さな集まりですから、その分、意見交換は深度が高くて勉強になります。写真は基調講演を受け、福島県南相馬市の桜井市長の発言風景。「放射線量の高い地域には、救援物資はおろか人も来ません。そんな中で、杉並区からの職員派遣は本当に助かりました」と。一方、杉並区の田中区長は、「それは震災だからということではなく、以前から杉並と南相馬の職員交流があったからできたこと。全く情報が入らなかったときも、職員間の携帯のやり取りで状況を確認できていました。つまり、そういう繋がりを日頃からどう構築できているかです」と話していました。
仙北市も、複数の交流市町があります。東日本大震災で各地に派遣した職員は、きっとこの経験を仙北市の行政に活かしてくれるはずです。たまたま今回の震災では“支援する側”でしたが、いつ“支援される側”になるのか分かりません。有事の相互扶助は大切です。それは日頃のお付き合いが基本になります。市長が飛び跳ねて自治体外交をすることは、市民の命に直結するセーフティネットづくりです。当たり前のことですが、それを忘れてはいけません。
2011年10月25日火曜日
リッチセミナーinNAGOYAで
あきたリッチセミナーinNAGOYAに参加。冒頭の知事説明に次いで、「トヨタのプラグインハイブリット車開発の現状と将来」と題した講話が行われました。講師はトヨタ自動車常務役員の嵯峨宏英さん(写真)です。
嵯峨さんは男鹿市(旧若美町)出身。丁寧でしっかりと説明する姿が、実直な性格を物語ります。以下お話の概要です。
「トヨタのハイブリット車は、電気自動車・プラグインハイブリット車・燃料電池電気自動車のコア技術を形成する位置付けがあります。これらの車はなぜ開発の必要性があるのか…。それは化石エネルギー枯渇、CO2削減、大気汚染防止、産業技術の発展寄与など多くの目的を持っています。日本で既に死語となった大気汚染は、特にヨーロッパで深刻ですベルギーのブリュッセルなどは、年に4~5日、大気汚染警報が出ます。~技術の革新を進めています。初代プリウスに比べて見ると、モーターは4倍の体積出力、インバーターは2倍の出力密度です。バッテリーの性能向上はまだまだ進むでしょう。プリウスのプラグインハイブリット車は、初代が07年にはデモ車からスタートし、2代で少量生産を行い、3代で量産販売です。ベース車となっているプリウスとの違いは、プリウスはニッケル・水素充電池、プラグインハイブリット車はリチウム・イオン充電池です~。
などなど。皆さんご存知のように、自分が「秋田で車づくりをしよう」と呼びかけたのが20年前。レシプロ車では岩手・宮城に大きく溝をあけられましたが、電気自動車は何とか秋田を基本工場にと思っています。それも秋田独自の電気自動車の開発から手がけることができたら…。雇用環境だって劇的に改善できるだろうなあ。
2011年10月24日月曜日
映画とビールとスパゲッティ
今日は名古屋でリッチセミナーです。東京圏とは違うムードの中、企業の皆さんとの懇談が行われます。少しでも仙北市の企業立地に興味を持ってもらえるよう、精一杯頑張ります。
今週は出張が続きます。そんなこともあって、「ここは気合いだ!」とばかりに、昨夜は狙っていた映画を観てモチベーションを高めることにしました。SF映画を観て、主人公になりきる作戦です(それだけ気持ちが落ちているとも言えますが…)。
基本、SFファンです。なので封切り直後の最新作「カウボーイ&エイリアン」にしました(混んでるだろうな~)。スター・ウォーズが大好きです。ハリソン・フォードさんにも敬意を示さなければいけません。ところが映画館はガラガラでした。時間が遅かったことがあるかも知れません。ゆっくり見ることができてラッキーだったけど、特殊効果に走りすぎたキライがあって、人間関係を描き切れていない(映画評論家のようなコメントです)。いえいえ、もしかしたら自分の方に問題があるのかも。例えば年を重ねたことで感覚が鈍っただけとか…。何だか消化不良です。
写真はその後の食事メニュー。映画とビールとスパゲッティです。
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