2016年3月31日木曜日

退職は人生の新たなスタート

 3月31日は市役所も卒業式です。退職職員30人に花束を贈り、長い間の奉職に感謝の想いをお伝えしました。代表で佐藤強・観光商工部長(写真)があいさつ。「これまで花代を出し続けてきて、やっと今日モトが取れました…」。部長らしいユーモアです。

 これに先だって、センター集会室で退職辞令交付式を実施しました。私はあいさつで「皆さんと6年半ご一緒させていただきました。感謝の言葉以外に思いつきません。特に合併10年の後半が、市民にとっても皆さんにとっても辛い時期だったと思います。共に苦しみ、共に改善に努めていただいた皆さんです。戦友を送り出すような気持ちでいます。しかし今日までの皆さんは今日で終わり、明日からは新しい毎日が訪れます。退職は人生の新たなスタートです。私たちにとっていつまでも頼れる、そして魅力的な先輩でいてください」とお話をしました。

 ご健康で、ますますのご活躍をご祈念いたします。

2016年3月30日水曜日

神代診療所の伊藤所長がご勇退

 市議会が閉会した後、お昼休みでしたが神代診療所へ移動。伊藤貞男診療所長のご勇退にあたり、ごあいさつに伺いました。伊藤所長には、合併前の平成14年からご勤務をいただきました。私の地域医療の先生です。ご勇退は本当に残念です。

 伊藤所長は、「診療所は地域のかかりつけ医。診療所に来ることができない患者には、自宅を訪問して医療をサービスする」と言う考え方で、これまで長くご勤務をいただきました。自宅が秋田市内だったことから、患者の病状が急変したときなどは、わざわざ車で駆けつけたり、看取りもしてくれました。

 伊藤所長からは、「神代診療所はこれから当分の間、角館病院・田沢湖病院・西明寺診療所・秋田大学医学部などから助けてもらって診療が続くけれど、いつ常勤の医師が着任しても対応できるよう準備を怠りなく」とのアドバイスをいただきました。
 常勤医師に心当たりのある方は、是非ともご一報ください。


※写真は伊藤所長への感謝状贈呈の様子。

市政報告で現状説明

 本日の午前、市議会臨時会での市政報告は次の通りです。なお、既に皆さんに報告済みの事項で、
・カラ吹き源泉事故慰霊式
・ジャパンドローン2016
・わらび座との包括連携協定
・角館のお祭り新実施組織
・仙北市産そばの振興
・国交省手づくり故郷賞大臣表彰
 については、以前のブログをご覧ください。

◇新市建設計画の変更について
 先の市議会第2回定例会でご承認いただいた新市建設計画の変更については、過日、総務省及び秋田県へ関係書類を提出し、一連の事務手続きが整い、3月17日付けで策定しました。
 これにより、計画期間が平成32年度末まで5年間延長されることになります。今後は変更計画に掲げた事業の推進に全力で取り組みます。


◇インバウンド誘客活動について
 台湾国立龍譚(ろんたん)高級中学の生徒35人が、2月24日から1泊2日の日程で仙北市に滞在し、農家民泊と市内観光を行いました。また、2月26日からは田沢湖角館観光連盟と連携し、台湾からの学校関係者5人・旅行会社1人の方をモニターとしてお招きし、修学旅行と同じ行程を体験いただきました。モニターの方々は、学校交流校の相手校となる県立角館高校も訪問いただきました。また2月18日から2月25日までの8日間、職員1人が県・東北観光推進機構と共同で、タイ国際旅行フェア(TITF)へ参加し、タイの学校を訪問するなど誘客活動を行っています。引き続き県や県内外の各団体と連携し、誘客活動を強化したいと思います。


※写真は、角館観光協会(安藤大輔会長)が先ごろ行った桧木内堤の桜の選定作業風景。

仙北市で近未来産業の育成を推進

 本日の午前、市議会臨時会を開催しました。国に提案していた地方創生加速化交付金事業2,436万円(ドローン等近未来産業推進事業)が満額決定したことを受け、市の予算に追加する補正予算案です。原案を可決いただきました。

 事業内容は、大きく分けて2つです。
1)市民参加のドローンのまちづくり
 ・ドローン協議会の設立と運営
 ・ドローン開発拠点とドローンエリアの整備
 ・ドローンの知識習得と飛行技術の習得講座
 ・ドローン体験教室の開催
 ・ドローン競技会の開催、ほか


2)産業育成拠点の環境整備
 ・世界基準のドローン研修企画や実施
 ・起業と事業拡大の支援、ほか

 などです。

 いよいよ本格的に近未来産業の育成推進事業が始まります。この交付金事業とは別に、4月11日午後には、西明寺小学校と西明寺中学校の間で、学校図書移送の実証実験を予定しています。皆さんにも見学いただきたいと思います。

2016年3月29日火曜日

ラートの全日本大会を誘致しよう

 仙北市角館出身のラート世界選手権チャンピオン・高橋靖彦さんです。本日の夕方、市役所を訪ねてくれました。写真は2013年世界選手権(米国シカゴ)での様子。ここで高橋さんは個人部門で初優勝しました。

 その高橋さん、全日本大会を秋田県で開催できないか可能性を模索しています。もちろん仙北市も応援しています。既に仙北市内では小中学校で高橋さんの模範演技が披露されていて、子ども達もラートの魅力は体験済みです。今後も、今年6月の世界選手権大会(米国シンシナティ)が終了後、市内での披露会を計画しています。さらにラート人口を拡大するには、大会を誘致する手法も十分有効です。

 高橋さんは地元出身の世界チャンピオンで、2014年は団体優勝、2015年は個人優勝しています。6月の大会も優勝目指してガンバレ!!。

角館のお祭りで新たな実行組織を準備

昨晩は、「角館のお祭り第1回新たな組織会議」を開催しました。昨年9月の事故を受け、安全対策を徹底し、しきたりや伝統を重んじたお祭りにするため、多くの改善策が決定しています。今回の会議は、そのお祭りの新実行組織を決めようというものです。

 会議の前、事務局(市役所観光課)から前回の会議以降の動きとして、「まだ実行委員長(市長)は市民に正式にお詫びができていない」との指摘については、実行委員長が3月24日付けでお詫び文を作成し、既に関係者へ配布が始まっていること、市民には4月1日の広報せんぼくに綴じ込む形でお届けすることなどを報告しました。

 新たな組織の協議では、その骨子となる会則を協議。組織の名称、構成団体、役員選任など、必要な条項の全てを決定できました。ありがとうございました。構成団体の新年度総会を経て、それぞれ代表者が決まり、その皆さんが新実行組織を立ち上げるのは4月中旬になりそうす。

2016年3月28日月曜日

7人目のマイスターに小林清美さん

仙北市では、平成23年度から「せんぼく・ふるさとマイスター制度」を立ち上げています。卓越した技術や知識を次の世代に継承するため、その伝承活動の指導にあたる方々で、今日の午前に認定した小林清美さん(写真)で7人目になります。

 小林さんは西木町桧木内大台野開にお住まいで、今回のマイスター認証は建築大工です。若い頃から大工職人として活躍し、最近ではほとんど見られない技法で、釘を使わない伝統工法(木材に墨を打ったり、ノミで削ったりしての組み工法)が得意です。角館の食彩町屋館の建築にも、この工法が取り入れられています。

 小林さんは「ハウスメーカにも勤務したことがありますが、職人を育成しないと本当に大変なことになると感じています。大切な日本の技術を若い皆さんに伝えることができれば」とお話ししていました。

 これまでのマイスターには、大石辰夫さん(茅手・茅葺き技術者)、佐藤喜一さん(同)、真崎正子さん(伝統料理・郷土料理)、鈴木幸雄さん(炭俵製作)、菅原誠晃さん(縄綯い)、藤原イマさん(わら細工)がいます。皆さんのご活躍をご祈念申し上げます。

2016年3月27日日曜日

北海道新幹線について

 今日は、仙台市内で国の皆さんと「休日会議」です。最近は国も市町村も、休みも日夜もおかまいなし。気が抜けません。その分、お互い信頼関係は深くなり、地方再生の情報やヒントを手にする機会になっています。

さて、写真は北海道新幹線はやぶさです。盛岡駅で見かけました。この新幹線が秋田県にとって脅威みたいな論調には本当にガッカリです。仮に〝敵か見方か〟で言ったら、〝敵にも味方にもなりますよ〟と。問題は新幹線ではなくて、〝私たち自身ですよ。私たちが何をするのか、しないのか、ですよ〟と、そう思っています。

新幹線など、外的要因を観光客の減少理由にするのは簡単です。そうではなくて、これを機会に新しい取り組みを始めましょうと、関係の皆さんにお話ししています。

2016年3月26日土曜日

うどんの自動販売機

   秋田市内の「うどん・そば」の自動販売機が撤去されるとか、移転が決まったとか、かなり話題になっています。「え〜、そんなに珍しいのかな…」。角館の雲沢観光ドライブイン、変わらず美味しいうどんとラーメンの自販機ありますよ。

   もしかしたら、なくなっているのかなあと心配になって、秋田市に向かう途中で寄ってみました。大丈夫、ちゃんとあります(写真)。しかも店内はけっこう混んでいて、そっとカップの中を覗くと、やはりうどんとラーメンでした。自販機にはどちらも250円の表示。昔はよく食べました。七味唐辛子も小袋入りでセットされています。



   報道では、昭和の味ファンに人気と言っていましたが、昭和の味だったら他にもたくさんあります。もしかして、次のグルメ・コンセプトは昭和の味?…。

2016年3月25日金曜日

人間として感じ合うこと

フィリピンのマニラに滞在している息子(写真左はし)から、元気な様子の写真が届きました。現地の子ども達と交流できるプログラムがあるようです。親バカですが、子ども達といる時の息子が、一番に「彼らしい」と思ったりしています。

 仙北市内に滞在する外国人と、機会を見つけてはカタコト英語で話していた姿を思い出します。英語が好きなのか、外国の文化や人に興味があるのか…。大学に入学して1年、春休みを利用してさっさとフィリピンへ渡りました。間もなく1ヶ月になります。何を手にしたか、どんな疑問が頭をもたげたか、…楽しみです。ガンバレ!。

 さて今晩は、わらび座で「オーライ!ニッポン大賞受賞」の祝賀会でした。参加していた市農山村体験推進協議会の皆さん(海外からお客様をお迎えしている農家民宿の方々)は、「言葉は伝わらないけれど、気持ちは伝わるんだよね」と言っていました。さらに「理解し合うよりも、人間同士、感じ合うことが大切なんだよ」と…。
 実践者の言葉は、説得力に満ちています。

記者懇談会で情報発信

朝から市議会会派代表者会議、同議会運営委員会、公民大学終業式、国土交通省「手づくり故郷賞伝達式」(写真)、記者懇談会と続き、さらにお客様との会談、夜は「オーライ!ニッポン大賞祝賀会」です。

 手づくり故郷賞伝達式では、東北地方整備局から桑原徹郎副局長(写真右から2人目)、湯沢河川国道事務所から平野明徳所長(写真右はし)が駆けつけてくれました。本当にありがとうございました。大きな賞状を手にしているのが受賞団体・NPO法人癒しの渓流・里・まちねっとの田口寿宜会長(私の右隣り)です。その後ろには同NPOの浅利明男理事もおいでです。

 さて午後の記者懇談会では、今年度の反省と来年度に向けての展望をお話ししました。また4月1日から仙北市に着任する3名の皆さんの紹介を行いました。その3人は、秋田県健康福祉部長から仙北市病院事業管理者に着任する進藤英樹氏、国立研究開発法人・海洋技術安全研究所から仙北市地方創生・総合戦略統括監に着任する小田野直光氏、秋田県水産振興センターから田沢湖再生専門官に着任する大竹敦氏、です。皆さんよろしくお願いします。
 
 またドローンの実証実験について、この4月11日(月)に実施予定で作業を進めていること、内容は西明寺小学校から西明寺中学校への学校図書の移送実運用テストになることなど、最新の状況を説明しました。さらに国の交付金を活用して、ドローンによる新産業の育成が本格化することもお話ししました。

 教育委員会からは、光村図書の中学国語1の教科書に、「幻の魚は生きていた」と題した中坊徹次氏の監修による文章が掲載されることが報告されました。全国の子ども達(光村図書で国語の授業を行う学校)が、クニマスについての知識を共有することになります。今後の田沢湖再生は、そんな全国の子ども達が担い手となって進められると思うと、胸が熱くなります。

2016年3月24日木曜日

ジャパンドローン2016で


千葉市の幕張メッセで開催された『ジャパンドローン2016』に参加しました。「開発用テストフィールドと国家戦略特区」と題した特別講演では、藤原豊・内閣府地方創生推進室次長、熊谷俊人・千葉市長と一緒に、現状説明などを行いました。

その中で私は、「この4月に、国立研究開発法人の情報通信研究機構と、名古屋市に本社がある株式会社プロドローン社が、市内学校間の図書移送をテーマに、実運用テストを実施すること、また7月には、電波法の規制緩和を受けてから、国内初のドローンレースを開催すること」を発表しました。さらに、昨年11月、スキー場跡地上空を仙北市指定のドローン飛行エリアに設定したことも報告しました。

千葉市の熊谷市長は、「新都心幕張は、世界的な物流センターが多い。そこでマンションの高層階に住む市民と、ドローンで直結する輸送実験に取り組む」とのお話がありました。都市部と農村部の違いはありますが、どちらも新技術を開発する実証地としての役割を担い、未来を拓きたい気持ちは一緒でした。

展示会場では、以前からお世話になっている関連企業の出展があり、近況の情報共有ができました。また、ある企業からは別分野での技術開発提提案もいただきました。実現できたらと思うと、今からワクワクものです。


台北経済文化代表処の沈代表と会談


    昨日の午後、青柳宗五郎・市議会議長といっしょに、東京都港区白金台にある台北経済文化代表処を訪ねました。同代表処は台湾の駐日大使館です。ここで沈斯淳代表(写真中央)と会談し、台湾からの医師招へいについてご指導をいただきました。

 仙北市は現在、温泉を活用した国際交流・ヘルスケアーツーリズムの実現に取り組んでいます。この4月からは、いよいよ特区構想を具体に進めるため、柴田裕・医師が田沢湖病院に着任。さらに国家戦略特区・地方創生特区で規制緩和となった外国人医師については、先月、“日本・台湾経済文化交流を促進する若手議員の会”代表の岸信夫代議士に協力を要請し、最大支援をいただいています。

 お忙しい中で時間をつくってくれた沈代表は、「岸代議士からも連絡があり、仙北市の取り組みを叶えるために、一つひとつの可能性を整理しています。就労条件、住宅環境などの情報がもっと必要です。私も仙北市の皆さんに良いご返事を早くしたいと思っています」とお話くださいました。


   その後、事務レベルで今後の具体的な進め方を協議しました。皆さん、ありがとうございました。



2016年3月23日水曜日

わらび座と包括連携協定を締結

本日午前、わらび座と仙北市の「包括連携協定」を締結しました。わらび座は日本の伝統文化や芸能を蓄積し、近年はオリジナルミュージカルの制作上演など、国内外で活躍する日本3大劇団の一つです。

 わらび座は、1953年から仙北市(旧田沢湖町)に拠点を設け、現在は田沢湖ビールや温泉ゆぽぽ、デジタルアーツ、ホテル事業など多彩な事業を展開しています。海外での公演活動にも熱心で、人脈の宝庫と言われています。

 仙北市は、先ごろ総合計画(10年構想)を策定し、今後10年の市の在り方を「小さな国際文化都市」としました。また総合戦略(5年計画)では、演劇系大学構想も描いています。これらの目的を達成するには、わらび座の協力が何としても不可欠です。

 調印式には、小島克昭・代表取締役会長、山川龍巳・取締役社長、また青柳宗五郎・仙北市議会議長の参加をいただきました(写真:左から青柳議長、私、小島会長、山川社長)。小島会長は「わらび座が取り組んできたことを、今後は行政と一緒に進めることができます。座には療養や健康増進のスペシャリストもいます。仙台に近日オープン予定の座の直営店をはじめ、全国公演などで仙北市をピーアールしたいと思います」とお話しくださいました。ありがとうございます。
 私からは「わらび座は伝統芸能と伝統文化の6次産業化に秀でたクリエイト集団です。芸術を経済活動に高めるノウハウがあり、また世界に人材のチャンネルを持っています。仙北市が目指す小さな国際文化都市の実現には欠かせないパートナーです」とお話をさせていただきました。

 今後は、
①文化振興に関すること。
②国際交流に関すること。
③移住定住に関すること。
④観光振興に関すること。
⑤健康増進に関すること。
⑥災害対策に関すること。
 などを中心に、従前に増して濃密な協働作業が行われることになります。市職員研修にもご協力をいただきたいと思っています。

2016年3月22日火曜日

朝日新聞の記事から

今日の朝日新聞(秋田版)に、「外国人観光客・光見えた?」と題した記事が掲載されました。「農家民宿推進V字回復」の小見出しもあります。要約すると、秋田県を訪れる外国人が低迷を続ける中、仙北市は農家民宿などの新たな取り組みで、東日本大震災以前のレベルまで宿泊者数をV字回復させた…との内用です。

 仙北市で最も外国人の滞在が多かった年は2010年です。韓国ドラマ「アイリス」が人気を博し、そのロケ地巡りで主に韓国から24,000人をお迎えしました。しかし東日本大震災の影響を受け、2012年は6,200人まで減少。これが現在は台湾やタイを中心に22,200人まで回復しています。5年ほど前から取り組んできた市のアジア戦略(インバウンド対策)が功を奏し、個人客の掘り起こしやスキー修学旅行の誘致に成功。市内ホテルや農家民宿が受け皿となり、日本文化を素材に多彩な体験メニューを提供したことで、V字回復を実現したと分析しています。

 しかし、まだまだ十分な取り組みではありません。明日、仙北市と株式会社わらび座の「包括連携協定」を締結します。わらび座がこれまで蓄積してきた海外とのチャンネルは、仙北市のインバウンド対策には不可欠、さらに新たな取り組みも準備中です。産業振興・雇用創出には、市が標榜する「小さな国際文化都市」の果たす役割は多大です。
※写真は、仙北市への修学旅行を検討する台湾学校関係者(先月)。

2016年3月21日月曜日

国際教養大学の卒業式

2014年7月、国際教養大学(鈴木典比古学長)と仙北市は「国際交流に関する連携プログラム協定」を締結しました。以来、大学行事や仙北市のイベントなどで、学生との交流が盛んに行われています。もちろん卒業式にも出席します。

 今年の卒業生は170人。就職確定率は100パーセントで、9割は県外(一部国外)に転出すると聞きました。秋田で育った若者が、海外でも一線で活躍する姿を連想しただけで、何だかワクワクします。仙北市にご縁のある子ども達もたくさんいます。角館の桜祭りの言語ボランティア、農家民宿体験、白岩城址燈火祭スタッフ、モーグルW杯の運営…、みんな本当に頑張ってくれました。ありがとう。辛くなったら、いつでも戻っておいで。

 鈴木学長の式辞が素晴らしくて…。「君たちは宇宙船地球号に乗っている。しかし地球号は、グローバリゼーションで同質化している一方、豊かな多様性・独自性・創造性のローカリティを確保しなければならない。グローバリズムとローカリズムの双方からの要請をダイナミックに均衡させることが、地球号を今後操舵することになる君たちの責任だ」。

 ずっと見守っているからね。

豪華客船の寄港と仙北市への誘客作戦

今日の午前、仙北市に米国アザマラ・クラブクルーズ社のマイケル・ポーラス取締役をお迎えしました。ポーラス取締役は3年後に催行予定の豪華客船旅行企画(シンガポール起点)で、秋田港への立ち寄りと仙北市への観光オプショナルツアーを考えていました。

 約700人が乗り込む客船を、年に複数回運航する計画のようです。訪問する国々の文化や歴史、食事や産品に興味を持つ富裕層が対象で、購買意欲も高いとか…。
 一行は樺細工伝承館と石黒家(武家屋敷)を見学し、古木の中の伝統的建造物群をとても気に入ってくれました。また樺細工やイタヤ細工、白岩焼に興味も持ってくれたようです。客船旅行が実施されたときには、角館へのツアーは期待できそうな手応えを感じました。

 お茶を飲みながら、ポーラス取締役と少し個人的なお話をしました。ポーラス取締役は「私の故郷はミシガンの小さな町です。近くに有名な湖があり、角館と同じく桜が美しく咲きます。母が作ってくれたサクランボのパイが大好物です。あなたにも食べさせたいくらいです」と話してくれました。「ぜひ、そのパイをご馳走になりたいですね。私はとても食いしん坊なんです」とお答えしました。
 再会できる日を楽しみにしています。

2016年3月20日日曜日

白岩焼の一輪挿しの器

角館白岩地区の和兵衛窯を訪ねました。白岩地区は県内で最も古い焼き物のまちで、秋田藩時代、最盛期には6つの窯元に5000人の働き手がいたそうです。しかし江戸から明治へ体制が変わり、大震災の発生なども重なって、明治33年には全ての窯の火が消えてしまいます。

 時は流れて大正時代、全国に巻き起こった民藝運動が白岩焼復活に新しいエネルギーを注入します。その後、柳宗悦氏と一緒に角館を訪れた陶芸家の浜田庄司氏(後の人間国宝)に、当時の秋田県知事が白岩の土の鑑定を依頼。その結果が素晴らしく良かったこと、また浜田氏からの助言もあって、復興に向けた動きは加速しました。

 その後、窯の1つだった渡邊勘左衛門末裔の渡邊家が、復興を目指して様々な努力を続け、昭和50年に和兵衛窯が開窯しました。平成5年には四室の登窯が完成し現在に至っています。

 私は白岩焼が大好きです。自宅にも大きな壺が結構あります。明日、角館に立ち寄ってくれるアザマラ・クラブ・クルーズ(豪華客船旅行)のマイケル・ポーラス氏に、小さな一輪挿しの器を用意しました。

角館高校創立90周年事業にて

角館高校の創立90周年をお祝いする会に参加しました。主催は同校同窓会(石黒直次会長:写真)です。佐竹敬久・県知事や米田進・県教育長にも駆けつけていただきました。

 1世紀の歴史を刻もうとしている近年、平成26年には角館高校と角館南高校が統合して新たな角館高校が誕生し、その年に初の甲子園出場を果たしました。昨年は台湾台北の国立師範大学附属高校と姉妹校協定を締結、今春は定時制校舎と大曲支援校せんぼく分校が開校予定となっています。常に変革に挑み、多彩な地域人材、国家人材を輩出する校風は、今も昔も変わっていません。

 ところで、開会セレモニー中、突然でしたが私にも挨拶の場面が巡ってきました。用意していなかったので、角館高校応援歌3番を歌いました。これまでも、どう言うわけか辛い時や困った時は、頭の中で応援歌3番が自動的に流れます。同窓生だったら誰もが歌えます。歌うと元気が出ます。

《応援歌3番》

激流岩噛む鰍瀬の
川の流れに励まされ
鍛え鍛えし腕以て
たたかいとらん獅子の座を
吾等角高健男子

2016年3月19日土曜日

“365日の紙飛行機”に大感動!!

神代こども園(川井朋子園長)の卒園式。そら組さん・ちゅーりっぷ組さん、28人のお友達が小学校にあがります。おめでとう。ステージには卒園児の等身大の絵が飾ってあって、子ども達と先生の日常が伝わってきます。最後にみんなで唱った“365日の紙飛行機”(AKB48)最高だったぞ!!

“365日の紙飛行機” 作詞 秋元 康

朝の空を見上げて
今日という一日が
笑顔でいられるように
そっとお願いした

時には雨も降って
涙も溢れるけど
思い通りにならない日は
明日 頑張ろう

ずっと見てる夢は
私がもう一人いて
やりたいこと好きなように
自由にできる夢

人生は紙飛行機
願い乗せて飛んで行くよ
風の中を力の限り
ただ進むだけ
その距離を競うより
どう飛んだか
どこを飛んだのか
それが一番大切なんだ
さあ 心のままに
365日  ~

2016年3月18日金曜日

カラ吹き源泉事故慰霊式

本日午前、田沢湖国民休暇村に隣接する特設会場で、「カラ吹き源泉事故慰霊式」を行いました。昨年3月18日、田沢湖高原温泉郷に温泉を送る引湯管の点検・調整作業中に、硫化水素ガスを吸い込んで3人の皆様が亡くなる事故でした。起きてはならない事故でした。

 この1年、亡くなった坂本榮さん、羽根川次吉さん、柴田政文さんのご遺族は、深い悲しみと辛さの中にあったと思います。その心中にどれだけ私たちは寄り添うことができたでしょうか。私たち自身が事故の当事者として、この後も責任を果たし続けなければなりません。事故を決して忘れず、再発防止策の徹底を図り、二度と市民の尊い命が失われることがないよう、安全な作業体制を確立しなければなりません。そして温泉事業の継続に強い決意を持って臨むことが、亡くなった皆様に報いることと信じています。

 あらためて3人の皆様の安らかなご冥福をお祈り申し上げます。そしてご遺族の皆様の安寧と、仙北市民の安全確保に最大努力を傾注することをお誓い申し上げます。

2016年3月17日木曜日

市議会定例会が閉会しました

市議会定例会が閉会しました。初日(2月23日)に提案した各予算案・条例案などは全て原案を可決いただきました。しかし本日追加で提案した「特別職(市長・副市長)の給与を減額する条例案」は賛成少数で秘訣となりました。残念です。以下は閉会のあいさつ(概略版)での報告事項です。

 ~仙北市職員倫理規則の制定についてです。議会初日に随意契約不正事務処理に関する調査特別委員会の報告をいただき、また議員提出議案第1号として仙北市職員倫理条例が議決されました。委員会報告及び条例の主旨を受け、仙北市職員倫理規則(案)を策定し、会期中に総務文教常任委員会にお諮りした上で、本日議会の皆様に配布しました。条例及び規則の内容について重く受け止め、法令遵守と綱紀粛正を職員に徹底します。

 次に、株式会社わらび座との包括連携協定の締結についてです。仙北市と株式会社わらび座は、市の第2次総合計画に掲げた将来像「小さな国際文化都市~市民が創る誇りあるまち~」の実現に向けて、双方の資源の有効活用を図りながら、仙北市の活性化を目指していくことを目的に、来る3月23日に包括連携協定を締結します。

 次に、仙北市人口ビジョンと仙北市総合戦略冊子版の配布についてです。1月29日付で策定した仙北市人口ビジョン並びに仙北市総合戦略について、冊子印刷製本業務委託が完了したので、皆様のお手許に冊子版を配布させていただきました。今後も策定した総合戦略に掲げた施策を着実に実行し、目標とした将来人口数値を達成するよう、基本目標である産業振興による仕事づくり、移住・定住、少子化対策、新たな地域社会の形成を図り、効果を検証しながら実効性を上げるよう、取り組みを推進します。

 次に、地方創生加速化交付金についてです。若者等の雇用に結び付くIT関連産業の育成と誘致に向け、ドローンを活用した様々な技術革新による産業の育成や雇用の創出、新技術を身近に感じられるようなイベントの開催、関連する知識や操縦技術の習得などを実施するため、現在国に同事業の導入を申請中です。予算化については、後ほど議会と協議をさせてください。

 次に、幕張メッセで開催される「ジャパンドローン2016」についてです。この催事に参加し、初日に近未来特区としての取り組みを発表します。これに合わせるかのようなタイミングで、市内でのドローン実証試験の実施が決まりました。実証試験は、国立研究開発法人・情報通信研究機構と名古屋市に本社のあるプロドローン社が共同で行う、「制御通信の暗号化技術の試験」で、市が提案していた小学校間の学校図書移動をドローンを活用して行うというものです。市民の皆様にも見学いただきたいと思います。

 次に、大曲仙北広域市町村圏組合事業についてです。大曲仙北広域市町村圏組合が進める「消防本部・大曲消防署新庁舎建設事業」の基本設計業務について、指名型簡易プロポーザル方式により委託事業者を今月中に選定する予定です。障害者支援施設「かわ舟の里角間川」改築事業の基本設計業務は今年度中に完了するとの報告を受けています。

 次に、秋田駒ヶ岳の火山活動状況についてです。3月12日から14日までの3日間、駒ヶ岳付近で通常よりも噴気が多く見えたり、地震の回数が増える状況がありました。これを受けて気象庁仙台管区気象台から、臨時の火山活動解説資料が発表されました。内容は、一時的に噴気現象や地震の回数は増えているものの、火山性微動の発生や地形のひずみなどの現象が出ていないので、現状を維持しながら引き続き監視を強化して変化の推移を見守るというものです。市は総合防災課を中心に監視を強化していますが、気象庁との連携を更に密にして対応を継続します。

 次に、神代診療所の診療体制についてです。
 神代診療所の伊藤貞男先生が、本年度末をもってご勇退されますが、3月22日から、先生が不在のため、8日間休診となります。4月以降の診療体制について、関係機関と調整を続けています。今現在の状況では月曜日の午後が角館総合病院、火曜日の午前が田沢湖病院、水曜日の午前と午後、木曜日の午前と午後が秋田大学附属病院でそれぞれ医師を派遣することで内諾をもらっています。金曜日の診察や訪問診療の継続については、さらに調整を続けます。

 次に、角館のお祭り行事における事故についてです。
 昨年の9月9日未明、角館のお祭り行事で大変痛ましい事故が起きてしまいました。お祭り実行委員会の代表として、大変申し訳ない気持ちと大きな反省を抱えながら本日まで過ごしてきました。ご遺族の皆様には、改めて心からのお悔やみを申し上げます。
 事故の後、お祭り関係者の皆様方に呼びかけをし、「角館のお祭り安全対策委員会」を設置していただきました。以来、今年1月下旬まで協議検討があり、「二度と同じ事故を起こさない」、「伝統やしきたりを遵守する」という決意のもと、14項目の安全対策及び組織再編案が盛り込まれた答申書を提出いただきました。この答申を受けて、1月28日にお祭り実行委員会を開催し、更に2項目追加した16項目を安全対策として策定し、全体会議において承諾をいただくことができました。またお祭りの開催について、責任の所在を明確化し、安全対策を強化するため、新たな組織体を再構築することとし、その組織体に、しきたりや伝統文化をしっかりと継承するため、角館のお祭り保存会に加わってもらいました。先週、新たな主催組織の設立に向け、各関係団体の代表者で構成する準備会を立ち上げてもらいました。ここで熱心な協議をいただいている最中です。

次に、NIPPON QUEST AWARD自治体賞の受賞についてです(既にブログで掲載しているので省略)。また手づくり郷土賞国土交通大臣賞を受賞しました(こちらも既にブログで掲載済み)。先月はオーライ!ニッポン大賞の受賞もありました。大きな賞の連続受賞で大変嬉しく思っています。市民の皆様の取り組みが各分野で認められました。敬意を表し御礼を申し上げます。

 次に、平成27年度除雪状況についてです。平成27年度、秋田県の降雪状況は、累加降雪深で過去5年間の平均498㎝に対し、3月11日現在228㎝と半分以下でした。過去10年間で平成18年度に次いで2番目に少ない状況です。仙北市の除雪車出動平均日数は昨年度は38日でしたが、今年度3月15日現在では21日となっています。例年であれば3月議会に除雪委託料の追加をお願いしていましたが、今シーズンはその必要もなく、規定予算のみで対応してきました。3月15日現在では、対前年度比(これは補正予算を含む金額との比較です)が、1億円程少ない支出見込みになりそうです。現状でも委託料の予算に残額が見込まれることから、市内の道路舗装・補修工事を3月中の完成工期で発注しています。

 次に、検定中の教科書の閲覧に係る問題についてです。仙北市内の教職員に関しては、平成22年12月に教科書会社の社員と会い、教科書ではなく教材についての意見を求められたという者が1名います。その際、謝礼等の金品による見返りは一切受け取っていませんし、検定中の教科書も閲覧していません。今後とも教科書採択に関する公正を確保し、これに対して教職員が関連法令に基づいて適切にかかわるよう、教育長に指導を徹底してもらいます。

 最後に、来年度の人事異動の概要です。その規模は昨年より22名少ない239名を予定しています。部長級で3名、次長級で6名の昇格があります。新設の地方創生・総合戦略統括監には、国立研究開発法人・海上技術安全研究所研究統括主幹の小田野直光氏、同じく新設の田沢湖再生専門官には、秋田県水産振興センター所長の大竹敦氏が着任します。空席となっていた病院事業管理者は、秋田県健康福祉部長の新藤英樹氏が着任します。女性管理職は24名で、管理職に占める割合は23.5パーセントです。
 職員数が減少する中での異動作業でした。事件の対応など考慮しながら、メリハリをつけた職員配置に努めました。

 平成28年度が間もなく始まります。新たな10年に立ち向かう気概を持って、これまでの有り様を反省し、その上で仙北市の生き残りをかけて各種施策を展開します。議会・市民・職員と力を合わせ、市民の融和と事業遂行に全力を傾注します。議員の皆様、市民の皆様方の一層のご指導・ご助言を重ねてお願い申し上げ閉会のあいさつとします~。
※写真は近未来技術プログラミング教室(角館交流センター)

2016年3月16日水曜日

トンネルの向こうに出口が見えた!

午前中、白岩小学校(柴田衛校長)の卒業式に出席。チャレンジ学年8人の小学校生活を、白岩地域の皆さんが支えてくれました。地域の皆さん、本当にありがとうございました。そして、みんな頑張れ!。

 午後から市議会予算常任委員会。議案第25号の平成28年度(新年度)仙北市一般会計予算、また議案第40号の平成27年度仙北市一般会計補正予算(第7号)に対する討論採決が行われました。どちらも賛成多数で「原案を可とする」との委員会結論をいただき、先ほど終了しました。
 委員会では、原案への反対討論で、田沢湖クニマス未来館建築について、クニマスの借り受けに不安のある中で事業着手が時期尚早ではないか、また各予防接種支援や高校生までの医療費の無料化に積極性が見えない…などのご指摘をいただきました。しっかりと受け止めたいと思います。

 明日に開催予定の市議会本会議で、提案した全ての審議案件の可否が決定します。
 平成28年度のスタートまで残すところ半月。4月になれば、総合戦略(写真は計画書)の各事業展開が本格化し、また新総合計画が動き出します。
 さまざまな事件・事故を反省し、対応は今後も続きますが、長かったトンネルの向こうに、やっと出口が見えた気がしています。

2016年3月15日火曜日

努力は足し算で、時間は引き算で…

「努力は足し算で、時間は引き算で…」。午前に出席した神代小学校卒業式で、井上一彦校長先生が巣立つ37人に向けたはなむけの言葉です。

「努力を積み上げ積み上げ、足して足して、やっと人生の目的が達成できるかどうかですよ。でも誰もが1日の持ち時間は24時間です。大切に使わないと時間はどんどん減ってしまいますよ」と。

 写真の手づくり時計は卒業作品なんだと思います。日の光が差し込む玄関ホールに、気持ちよさそうに展示されていました。

 ところで以前ブログで紹介しましたが、神代小学校の子ども達と神代地域運営体の協働活動で誕生したイブリ大根の名品「神代小がっこ」は、毎年販売と同時に品切れです。歯触りが絶妙とのウワサを聞きますが、なかなか口に入らなくて確認できません。

2016年3月14日月曜日

ASEAN諸国からの誘客対策

本日午後、SMIトラベルの菊地久夫・代表取締役社長(写真右はし)に来庁をいただきました。SMIトラベルはタイに本社があり、ASEAN諸国10ヶ国に支店を持つ大手旅行会社です。菊地社長が秋田県出身というご縁もあり、仙北市や秋田県など誘客対策で大変お世話になっています。

 以前は在日日本大使と一緒に秋田へお出でいただき、今後もアジア各国から日本への旅行者が増加するお話を聞きました。さらに今回SMIトラベルとJR東日本が、訪日外国人旅行者の誘致を強化する協定を締結したことから、同社が本格的に旅行商品を販売する前に、整えておくべき事項について3つの視点でアドバイスを受けました。先ず団体旅行と個人旅行の割合が2:8の状況から、個人旅行者の対応を急ぐこと、また農家民宿が行う旅行の企画や販売の代金回収を、是非とも特区指定を活用し規制緩和を進めること、また秋田空港と仙北市や新幹線各駅とホテルなど、旅行者が必要とする移動システムを確保すること、また体験旅行・教育旅行のメニューの多様化、などです。

 菊地社長には、何度お会いしても新鮮な驚きを感じます。次回お会いするときには、ご指摘いただいた大部分が解決しているよう、対応を急ぎます。

2016年3月13日日曜日

角館を居職のまちに

今日は所用で盛岡でした。帰り際に紺屋町通りで古い雑貨屋さん?を発見。昔から雑貨屋さん大好きです。でも外壁には「手づくりの部屋」の看板。車を寄せて、ガラス越しにのぞくと、布製の人形やパッチワークが見えます。

 それで、入って確認しました。なるほど、ここはレトロ感あふれる古布と裁縫のお店でした。興味深いものばかりで、店主の伊山ひろ子さん(写真)としばらく談笑。「趣味みたいな商売で…。手が込んだものも多く、途中で飽きたりしてね。来月から第3土曜日に市がたちます。けっこう賑やかになりますから、また来てみてください」。

 先月、塩野米松さん(仙北市角館町在住)が、朝日新聞に〝居職〟のことを書いていました。居職とは自宅で仕事をする職人の意味なんだそうですが、塩野さんは角館を居職のまちにできないかと提案していました。全く同感です。嬉しくなって塩野さん宅に電話してしまった程です。
 趣味の店をオープンしたり、昔ながらの職人まちに人が集まっています。仙北市の角館は最高の環境があります。

《塩野米松さん》 小学館が発行していたアウトドア雑誌BE-PAL(ビーパル)は、私たち世代の聖書でした。このBE-PALで神様的存在のアンクル米松さんが、角館町出身の塩野米松さんで、そうと分かったときの驚きといったら…。

NIPPON QUEST AWARD 受賞

仙北市が「第1回NIPPON QUEST AWARD自治体賞」を受賞しました。NIPPON QUESTは、地域に眠っているふるさと名物を日本人と外国人とで発見・発信することで、日本の地域を盛り上げていくwebサービスです。

 仙北市の受賞理由は、全国約1800市町村の中で最も多くの名物が紹介された実績を評価いただいたもの。どんな内容だったかと言うと、田沢湖・角館・武家屋敷・桜並木などの景勝地はもちろん、多彩な温泉郷、上桧木内の紙風船上げや角館のお祭り行事、また名物をご馳走してくれるお店などなど、45コンテンツの情報発信が行われました。

 先ごろ、都内で行われた授賞式には、市の観光商工部から冨木弘一参事が主席しました(写真)。ご苦労様でした。おめでたい報告が続いていますが、あと1ヶ月で角館の桜祭りです。みんな、気張るぞ!!。

2016年3月12日土曜日

おそば4種をタベクラーベ

夕方、「そばの郷・仙北市そば食べくらべの会(第4回タベクラーベ)」に参加しました。そば生産団体やおそばやさんで設立した“悠楽3トピアそば会議”の主催で、仙北市産4種のそばを味わいながら、地酒も楽しんじゃう50人限定の贅沢な会です。

 テーブルには、そば前料理で春待ちピザ・ハタハタの甘露煮・筍の土佐和え・菜花と鯛の昆布〆の盛り合わせがセットされていました。なんとも綺麗で美味しくて…。こちらを食べて待つこと数分、いよいよおそばの登場です。おそばは一の盛(常陸秋そば)から始まり、二の盛(田沢湖)、三の盛(階上早生)、四の盛(高嶺ルビー:赤そば)と進み、五の盛のそばの実雑炊で終了。どの品種にも独特の風味があって、そば好きの私としてはもうタマリマセン。

 近年、農家のそばやさんが開業したり、プロのそば打ちを目指して修業に入る人が出たり、様々な変化が起きています。まずは食べてみてください。市内で営業しているおそばやさんは、どこに飛び込んでも間違いありません。

皆さん自身が未来です

今日は、市内各中学校(桧木内・西明寺・角館・生保内・神代)の卒業式でした。一斉に挙行することから、私は西明寺と角館、倉橋副市長は生保内、熊谷教育長は桧木内に出席して、それぞれ祝辞を申し上げました。

 午前は角館中学校の卒業式でした。佐藤心一校長が手渡す卒業証書を手にして、子どもたちがステージを下りてきます。その全員が来賓の私たちの前で立ち止まり、丁寧に深くお辞儀をして、また歩き出して…。この立ち振る舞い、颯爽とした姿を目前にして、心の中に沸き起こった思いを祝辞でお話ししました。

 「先ほどの皆さんの姿に感動しました。私は少し考え違いをしていたかも知れません。これまでは、若い皆さんが未来を拓く主体者だと思っていました。しかしそうではなかった。皆さんお一人おひとり自身が、実は未来なんだと。そんな確信をいただいた卒業式でした。ありがとうございます…」。

 午後に挙行された西明寺中学校(高橋智弘校長:写真)の卒業式も感動的でした。西明寺の特徴は卒業証書が手漉きの鎌足和紙でできていること。さらに答辞をした鈴木楓結さんが「物心がついてから、ずっと一緒だった仲間たちとの毎日、当たり前だと思っていた時間は、本当は掛け替えのない大切な時間だったことに気がつきました…  」と。そうです。過ぎて始めて大切さに気づくことは、人生ではよくあることなのです。
 皆さん卒業おめでとう。

2016年3月11日金曜日

福島県浪江町から届いた決意

JA秋田おばこ仙北エリア園芸振興協議会(川井信一会長)の通常総会に出席しました。会議の冒頭、東日本大震災で亡くなられた15,890人の皆様のご冥福をお祈りし、黙祷を捧げました。

 今なお行方不明となっている2,589人の皆様がいます。一刻も早く見つかることをお祈りを申し上げます。また被災された全て皆様に、心からお見舞いを申し上げます。

 今日、福島県浪江町の馬場有町長から、浪江産の日本酒が届きました。仙北市には、浪江町から避難された方々が5人います。馬場町長のお手紙には、「浪江町民を受け入れていだだいていることに、町民を代表して心から感謝を申し上げます。浪江町の基幹産業である第1次産業についても、少しずつ復興が進んでいます。平成26年度から一部農地で水稲や野菜の実証栽培が始まり、米の販売も震災以降初めて実施されました。この浪江産米を使用して、日本酒も醸造することができました。ご試飲ください」とありました。

 私はこの農業復興への決意・魂がこもった日本酒を、園芸振興協議会の皆様に飲んで欲しくて、通常総会に持ち込みました。そして、あいさつで「仙北市は震災では直接的な被害はなかったものの、その後の経済活動に大きなダメージがあります。しかし被災地では、農業をしたくてもできない方々が大勢います。皆様で創意工夫を凝らし、足りないものを補い合って、この地で踏ん張り続けたいと思います。ご協力をどうかお願いします」とお話をしました。

2016年3月10日木曜日

外国人医師の招へい活動

本日の衆議院本会議終了直後、国会議事堂・自民党国対21控室で会議を開催いただきました。出席者は岸信夫代議士、御法川信英代議士、青柳宗五郎仙北市議会議長、それと私です。

 案件は外国人医師確保についてです。岸信夫代議士は、“日本・台湾経済文化交流を促進する若手議員の会”会長で、台湾事情に精通しています。既に外交ルートでの協議を進めていますが、国会の皆様にもご支援をいただきたいと、御法川代議士に岸代議士との面談をお願いしました。お忙しい中、皆さんありがとうございました。

 岸代議士から、「台湾側にとってのメリットは、何が考えられるでしょう」との問いかけをいただきました。私は「仙北市は県内で最も多くの台湾旅行客が訪れるまちです。市内に台湾人医師が滞在していることは、台湾旅行客にとっては大きな安心感です。一方で台湾に日本からも多くの観光客が渡航しています。日本で医療活動の経験がある医師は、そのキャリアを旅行エージェント等にアピールできます。日本の温泉医療の現場も学ぶ機会になるはずです」と、お話しました。

幸せはあなたの心が決める

『幸せはあなたの心が決める』は、大好きな本です。筆者は渡辺和子さん(発行PHP研究所)。読んで分かりやすく、優しい気持ちになれます。中でも気に入っている逸話が最初にあって…。 

ある小学1年の女の子のお話です。先生が出した宿題をお父さんにお願いしました。宿題は「お家の誰かに抱っこしてもらうこと」でした。女の子はお父さんはもちろん、お母さんや兄妹にも抱っこしてもらって、大満足でした。
翌日、学校から帰って来た女の子に、お父さんは聞きました。「みんな宿題できていた?」。女の子は答えます。「何人か抱っこしてもらえなかったって。だから、その子たちに、先生は前に出て来なさいって言って…。そしてね、先生が一人ひとりを抱っこしたの」。

今日は青柳議長と一緒に、東京日帰り出張です。こまちの中でプレゼン資料を調整して、バックに入っていた『幸せはあなたの心が決める』を読んで、感動の涙をこらえて移動中!。

2016年3月9日水曜日

東日本医科学生のスキー競技会

今日から、たざわ湖スキー場で「東日本医科学生体育大会スキー競技」が始まりました。参加大学数34校、500名以上の医学生が、3月17日までアルペンとクロスカントリーで技を競い合います。

 写真は北海道大学チームと、旭川医科大学チームの代表者による選手宣誓の様子です。お二人とも元気いっぱい。青春です。

 私は歓迎のあいさつで、「仙北市民は医師不足に苦しんでいます。どうか皆さんが活躍する場として、仙北市を選択肢に加えてください。このまちは日本で唯一の医療特区です。温泉と医療を連携しながら、国際色豊かな仕事に大きな可能性があります」とお話をしました。

 田沢湖高原の各宿泊施設には、歓迎○○大学の旗が立ち、大会ムードを盛り上げています。みんな頑張れ!

子育てをどう応援できるか

仙北市内には8つの保育園があります。その園長先生たちと、昨日午後に、意見交換会を開きました。

 仙北市は、「日本で一番子育てに優しいまちになりたい」と思っています。でも保育士が不足していて、保育園は本当に難儀をしています。それに保護者の働き方も多様化して、ひと昔前、保育園活動に何はさておき参加していた頃とは、ずいぶん様子が違ってきました。子どもより先ず自分みたいな保護者がいる…、そんなお話もあります。「私たちはプロの保育士だから」と、ほぼ使命感で踏ん張ってきた皆さんも、人手不足と施設の老朽化、保護者の意識の変化に、苦悩が続きます。

 本音を言えば、子どもは家庭が育むべきだと思っています。しかし、それでは生活ができない、ここで暮らしが立たない…。家庭と仕事を両立させる家族の在り方、地域や公の支え方を変えないと、少子対策・定住対策はもう限界です。ある園長先生の発言、「保育園は時代の変化に追いついていない」に、どう対応したらよいのか。

 今年の4月から、市立生保内だしのこ園・市立神代こども園(いずれも認定こども園)は、昨年設立した社会福祉法人「はなさき仙北」に移管運営します。民間運営のメリットを期待しています。まさに議論中の子育て支援策、定住対策強化策については、議会終了後にお伝えします。
 また、園長先生たちとの会は今後も重ねたいと思います。

2016年3月8日火曜日

高橋翔大さんU-12でベストイレブン

周囲で各種表彰を受賞した方々が続き、スゴイなぁと喜んでいます。写真は市立生保内小学校の高橋翔大さん。平成27年度全県サッカー選手(U-12=12歳以下)でベストイレブンに選ばれました。

 高橋さんは、この1年間に開催された各大会で大活躍し、その実力が認められての選出です。少しお話しを聞くと、「将来はプロ選手になりたい」と答えてくれました。
 さらに先週、「第1回NIPPON QUEST AWARD」(日本の地域を盛り上げていくweb活動を選定)で、仙北市が、最も多くのふるさと名物が投稿されたことで、自治体表彰を受けました。この件については後日詳しくお知らせします。

 先月は仙北市の農山村体験推進協議会がオーライ!ニッポン大賞を、またNPO癒しと渓流・里・まちネットが手づくり郷土賞では国土交通大臣表彰です。皆さんの頑張りが、仙北市を元気づけてくれています。ありがとうございます!。

2016年3月7日月曜日

市長ミーティングを始めました

今日から、市役所の若手職員を対象に『市長ミーティング』を始めました。職員の不祥事が発生したこと、間もなく新採用で新人職員を迎えること、その新人職員に頼られる先輩としての心構え、何より市民との信頼関係を紡ぎ治す担い手になって欲しいこと…、いろんな思いがあって、このタイミングでのスタートでした。

 「いま皆さんの所属する職場や、自分自身が抱えている課題は何ですか」の問いかけから始まって、「理想の職場が10点だとしたら、現状は何点になりますか」と質問を重ね、また途中で私の名刺を配り、「ここで言いにくいことは、そこにある個人メールにお手紙をくださいね」とお話をしました。

 初日でしたが、多くのことを知りました。職員間の横の連携が上手くできなくて、市民の皆様に丁寧な説明ができなかった、仕事量が増える一方、スキルが追いつかない、人手不足でお昼時間を確保できない、思い描いていた仕事に挑戦する時間がない…。皆さん、正直にお話をしてくれました。

 私からは、ピーター・ドラッカーさんのお話、マイク・ハーナッキーさんのお話などを例に、基本的な組織論(ヒトが最大資源、コミュニケーション、日常業務、モチベーションの維持など)や、「思考も万有引力の法則が作用する」ことを説明しました。負のイメージは、良い結果を生みにくいこと、目標を持つこと、日々の業務の中に躍進の種が存在すること、対応力で小さな不満をクレームに増幅させない方法論など、皆さん熱心に耳を傾けてくれました。
 本当にありがとう。さらに仙北市の今後の姿は、期総合計画や総合戦略に描かれているので、ぜひとも読んで欲しいとお願いもしました。
 
 今後も市長ミーティングは続きます。

白岩3地区役員交流会

昨日午後、白岩3地区役員交流会に出席しました。白岩地区は旧角館町を構成した4地区の中の1つで、雲巌寺、白岩焼き、白岩ささら、白岩城址燈火祭などが有名です。 その白岩地区も広久内・薗田・白岩で構成されています。その区分でそれぞれコミュニティ組織があり、代表者を区長と言います。

 この区長制度は、明治時代から続くと言われています。地域運営に大きな実績があることが、今日まで存続し支持される理由です。昨日の3地区役員会では、3地区共通の課題(道路整備や防災行政無線の調整)、各地区個別の課題(道路整備、山林保全、安全対策)などについて現状説明と要望をいただき、行政の取り組み状況をお答えします。改善できていない事案については、さらに対応の糸口を探って話し合いが続きます。これを毎年繰り返します。

 白岩地区の地域運営も研究し、仙北市は地域運営体制度を立ち上げました。全市9地区に設立をいただき、毎年多彩な活動があります。地域コミュニテイが、今後の少子高齢社会に果たす役割は、私は本当に大きいと思っているのですが…。

2016年3月6日日曜日

インサイド・ヘッドは深い

ピクサー・アニメーションスタジオの『インサイド・ヘッド』が、第88回アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞しました。気になっていた映画でしたが観ていなかったので、気分転換にビデオ屋さんから借りてきて…。う~ん、深いアニメーションです。

 少女ライリーの頭の中には、感情キャラクター(ヨロコビ・カナシミ・イカリ・ムカムカ・ビビリ)が住んでいます。キャラクター同士が相談し合って、様々な事態にどう対応するか、と言うよりはライリーを応援するために、様々な感情の仕掛けを打ち出します。中でも積極性の高いヨロコビは、ライリーに悲しくなって欲しくなくて、カナシミが頭の中で活動を起こさないよう、いつも気をもんでいました。

 まだご覧になっていない人にネタばらしは禁物です。ザクッと言うと、人の心の中の、例えばカナシミだったら、それを外にちゃんと表現しないと、周囲はその辛さに気が付かない…、喜びも悲しみも、怒りもムカムカもビビリも、表現しないと周囲は変わらない、どの感情も幸せに向かうためには必要な感情ですよ、と…。
 アニメーションだから描けた映画です。素晴らしい!!。

2016年3月5日土曜日

外国人宿泊者の半数が仙北市に

東北運輸局は3月1日、昨年中の管内外国人宿泊者延べ人数を発表しました。秋田県は約4万6千人と、他県に比べて苦戦しています。そんな中、仙北市での宿泊者延べ人数は、約2万2千人です。

 つまり秋田県を訪ねた観光客の大よそ半数は、仙北市に滞在した計算です。台湾を中心としたアジア圏からのお客様が大多数で、これまでの取り組みが、市民の皆様のおもてなし活動が、やっと実数を伴った成果で見え始めてきました。ありがとうございます。

 さて、東北各県内の状況はと言うと、前年(平成26年対比)の伸び率を高い県から列記すると、青森県(55パーセント)、山形県(53パーセント)、宮城県(52パーセント)、秋田県(38パーセント)、岩手県(34パーセント)、福島県(18パーセント)の順です。

 青森県は、リンゴの収穫や漁業、ローカル鉄道の旅などが、大きく集客に貢献しているとの分析がありました。それじゃあ秋田県はどうでしょう。素材は共通していますけど…。

2016年3月3日木曜日

一般質問の答弁で人は裸になります

2日間続いた市議会本会議の一般質問が終わりました。今回登壇の8氏は佐藤大成議員、荒木田俊一議員、安藤武議員、八柳良太郎議員、平岡裕子議員、伊藤邦彦議員、小林幸悦議員、稲田修議員の皆様です。

 広範な質問を多数いただきました。スポーツ合宿誘致の取り組みの強化策、ドローン産業の進め方、司食品工業の誘致の現状と課題、放課後児童クラブの充実化、神代診療所の継続運営、病院と診療所などの医療連携、子育て支援の底上げ、ガン罹患者への補正器具の応援、クリオンプールの改修、市民歌について、遊休施設の活用策、角館のお祭りとさくら祭り、仙北夢牧場の黒毛和牛の販売拡大、立町ポケットパークについて、田沢湖再生の具体的な取り組み、耕作放棄地対策、小規模農家の支援策、社会人採用枠の検討などなどです。

 この1週間、質問に対する答弁の検討会議が続いていました。先ず市長と各担当職員との議論が重ねられます。市民の声を代弁する市議の質問です。その主旨を正確に見極め、現状から半歩でも前に進むために、常に答弁は「具体的に積極的に」を信条としています。その後は、市議にきちんと伝わるように、私が全ての答弁を再々チェックして、本会議に臨んできました。

 市議か提案には、職員の考え方を超えた画期的なものが幾つもあります。本会議で市議から質問を聞いて、初めて質問の狙いが判明する場面もあります。また原稿に書いてある答弁は要らない、質問を聞いて市長の率直な思いを答えて欲しい、そう要望される場面もあります。本会議の一般質問の一問一答は、人が裸になる場所です。

 さて明日は本会議で議案質疑、予算委員会が開催されます。来週からは分割付託となった議案の各委員会審議です。議論百論、闊達で建設的なやり取りの後、議会最終日に、案件の一つひとつが、可否決されます。丁寧な説明が大切です。何より市民に喜んでもらいたい…。そんな心持ちで頑張ります。

2016年3月1日火曜日

角高生243名の旅立ち

角館高等学校の卒業式に出席しました。卒業証書の代表授与は草彅萌生さん、全日制課程の答辞は本間海渡さん、定時制課程の答辞は櫻田雅倫さんでした。その答辞は家族、友人、恩師への感謝にあふれ、聞いていて涙が込み上げます。

  青柳徹校長先生も、最後の卒業式です。校長式辞でその思いが感じられ、胸が熱くなりました。
 私も祝辞をお話しさせていただきました。全文を掲載します。

 卒業生の皆様には、新制・角館高等学校の誕生にあたり、大変なご協力をいただきました。引っ越しに次ぐ引っ越しなどもあり、ご難儀だったと思います。

 しかし皆様には、旧角館南高等学校と角館高等学校新校舎の、2つの学舎での思い出があります。その一日一日の苦悩や困難、そして喜びが、この後の人生の糧になります。改めて卒業にあたり、お祝いを申し上げます。

 校長先生を始め、教職員の皆様、保護者の皆様、地域の皆様、そして学生の皆様、本当にありがとうございました。学生の皆様の、学業や部活動、地域貢献、仕事と社会の両立に努力する姿に接し、多くの仙北市民・秋田県民は、努力でのみ手にできる、実現力の尊さを学ばせていただきました。皆様の営みは、そのまま新制・角館高等学校の新たな歴史として刻まれました。

 卒業される皆様は、人生の歩み方の「大切な種」の全てを、既に手にしています。自分は他の誰でもない、世界で唯一の存在であること、他人との比較では何も生まれないこと、戦うべき相手は己であること、今は上手く行かなくても、決して自身を過小評価してはいけないこと、自らの可能性に限界をつくってはいけないこと、家族や友人、社会への思いやりや感謝が、人間をさらに大きく成長させるエネルギーとなること、辛い時には、辛さを周囲に打ち明け、重荷を分け合うことが、決して恥ずかしいことではないこと…。そんな思いを皆様と共有し、はなむけの言葉として捧げます。

 在校生の皆様にも申し上げます。強さは柔軟さです。強さは優しさです。夢を諦めない信念です。角館高等学校での時間、深く結んだ友情を信じてください。同時に、ふるさと仙北市・秋田県、そして国家棟梁の材となるべく、いつまでも挑戦者として大志を燃やしてください。世界に目を開いてください。夢がある限り、そして諦めない限り、例えカタチが変わったとしても、必ず自身が納得のできる結果に巡り会えるはずです。それが人生の真理です。

 卒業されるお一人おひとりが、それぞれの幸せを手する人生となることを、「小さな国際文化都市」を目指す仙北市で、共に働く日の来ることを願い、お祝いの言葉とします。