2013年3月31日日曜日

白岩焼き陶芸教室スタート


 角館の白岩地区で陶芸塾がスタートしました。写真はその祝賀会の様子です。左で立ってごあいさつをしている方が指導にあたる木元哲良先生。教職の傍ら、白岩焼きの復活に長く取り組んできました。先生は「できれば毎日、土と付き合い、土になれることが何より大切」と話しています。

 さて、陶芸教室が開催される建物は、仙北警察署の旧白岩駐在所です。市が県から払い下げを受け、地域で活用をいただくスタイルで、現在は「白岩文化経済研究所」となっています。この研究所を中心に、白岩の文化活動が軌道に乗って、それが経済活動に繋がれば楽しいな…、そんな夢を抱いています。白岩の市民はそれが実現できることを確信させるパワーがあります。

 ある方が言いました。「昔のように川を下り、産物を秋田市まで運んでみようじゃないか。イカダを組んで、自分たちが焼いた白岩焼きの壷を積んで、トンビ舞茸や白岩ひでこの蕎麦や饂飩を売りに行こう」…。ああ、何て楽しそうなプランでしょうか。

《参考》白岩焼きは県内最古の窯元で、重ね掛けの褐色の鉄釉と青みの強い藁灰釉が美しい陶器です。江戸時代、秋田藩初の窯元として開窯されました。その技術は「親子であっても他言無用」だったと言い、最盛期は6つの窯に5千人が働いたと伝えられています。しかし時代の流れに翻弄されて衰退、1896年の真昼山地震で全部の窯がガレキ化。その後に復興した窯も1900年に窯の火を消しました。近年に入って再興したのは、江戸時代の窯元の一人、渡邊勘左衛門の末裔にあたる渡邊すなおさん・敏明さん夫婦。1993年には敏明さんが自作した四室の登窯が完成しています。

2013年3月28日木曜日

あいさつ運動の成果

市役所内に一昨年前から設置している「あいさつ運動プロジェクト」。今日は平成24年度の事業報告を、プロジェクト座長の高橋良典さん(市役所社会福祉課勤務)から受けました。

 報告では、定期的なプロジェクト会議の開催、あいさつ運動、市役所庁内以外での地域活動など、その多彩な活動での手応え、または問題点などが指摘されました。具体的な事業内容は次の通りです。
①あいさつ運動名札シールの着用
②全職員に会議報告書を回覧
③各庁舎でのあいさつ運動
④街頭でのあいさつ運動
⑤小・中学校でのあいさつ運動
⑥市内事業所での意見交換会
⑦接遇マニュアルの作成
⑧キャッチコピー各庁舎張り出し
⑨AKITAあいさつ川柳への応募
⑩職員交流会の開催
 などなど。

 また庁内アンケート調査も実施し、詳細な分析結果の報告を受けました。これによると約91パーセントの職員が、職員間でのあいさつは活発と回答。市民に対してはどうかとの問いには、82パーセントの職員が活発にあいさつを交わしているとの結果です。一方で、約27パーセントの職員が、市民からあいさつや接遇について苦情を受けたことがあるという実態も明らかになりました。この数値は、あいさつを褒められたという回答を上回っていて、問題を浮き彫りにしています。

 若手の市役所職員をメンバーに、あいさつ運動を展開してきましたが、改善できたこと、できなかったことなどが混在している状況です。でも報告を聞いていると、メンバー自身はしっかりと自分の考えを伝え、物怖じしない職員に成長していることを感じます。さらに「継続は力」とも話してくれました。こんな姿や心持ちになれたことも大切な成果です。
 今後も庁内でのあいさつ運動を徹底し、それを市内にも広めていきたいと思います。

秋田仙北・夢牧場の公害防止協定

大規模肥育牛団地事業の公害防止協定調印式の様子です。本日午後に田沢湖庁舎で実施しました。左から県の伊藤淳仙北地域振興局長、黒沢集落の黒沢輝秋代表、夢牧場の川合昭夫社長、外谷地集落の田口賢咲代表、そして自分です。

 公害防止協定は、法律を守り、地域住民の生活を守り、環境を守ることが約束されています。そして将来に向かって、地域のまちづくりを支える決意も述べられています。清浄な水の確保、安全な交通路、悪臭対策などは会社側と県、市が責任を持って対応する決まり事を、5人が承認しあった調印式でした。

 式典後、川合社長は「水源の確保、そして経営の安定が大前提。TPPに対する不安も聞かれるが、どちらに対しても万全の準備を進める。地域にとって、来てくれて良かったと思ってもらえる会社づくりに全力で取り組みたい。地域から信頼された後にレストラン経営などの展開を図る予定だ」と話していました。
 この事業では、農家にとっては粗飼料栽培で、年間8~9千万円の収益増、法人税の収入増、牛肉の流通や加工販売といった2ステップでの雇用開発など、様々な場面でのメリットがあります。仙北市にとっては、産業の複層化・6次化への参入を象徴する事業に位置づけできると思っています。

2013年3月26日火曜日

わら細工マイスターに藤原さん


 写真の女性は、角館広久内中川原にお住まいの藤原イマさん。本日午前に、6人目の「仙北市ふるさとマイスター」に認証されました。若い世代への伝承活動などを応援するマイスター制度。今回の藤原さんの技術は“わら細工”です。実はその他にも編み物や紙細工でも秀でた技術をお持ちで、やっぱりテンドのある人は何でもできます。

 藤原さんは地域老人クラブの副会長もしていることから、近隣の皆さんやご要望のある方々に、その技術を教えいるそうです。「わら細工は30年ぐらいになるでしょうか。これまで観光用のわら細工は福俵、踏み俵、ヒドロなど。神社の注連飾りもしています。ワラジの作成は年間100足単位です。踏み俵や草履などには昔の作業着、カスリを上手に使っています」とのこと。

 藤原さんはよくお話をし、またよく笑う元気なお母さんでした。いつまでもわら細工を続けてください。認証式にはABS秋田放送の皆さんも取材に来ていたので、ニュースに流れるかも…。

山田町派遣の田口さん

岩手県山田町の応接室です。災害協定に基づく訪問活動で、佐藤町長(写真:中央)や甲斐谷副町長(写真:左端)と面談。右から3番目の長身な男性が、仙北市から山田町に派遣して1年を迎えようとする田口俊彦さん。重要な仕事で成果を上げていました。

 山田町は、2年前の東日本大震災で甚大な被害を被った三陸沿岸の町。仙北市は市民の皆さんの協力をいただき、直後から支援活動を実施して、また現地に出張所も開設しました。そんなご縁で災害協定を締結し、職員の派遣も行っています。
 田口さんは町内の高台移転などでも用地交渉を担当し、昨年は20件以上の皆さんから承諾をいただいたとのこと。佐藤町長、甲斐谷副町長が口を揃えて「田口さんは人柄ですから」と言ってくれます。自分まで嬉しくなりました。まだまだ業務が山積みで、田口さんの派遣はもう1年延長する予定です。

 ご本人は「全国から派遣されている人たちと比べたら、実家がまるで近くて。時間を見つけて変えることができます。体力・気力ともに大丈夫です」と力強い言葉。一緒に各課へごあいさつに回りましたが、「もう1年と言わず、ずっといて」と声がかかったりで、皆さんと信頼関係もバッチリみたいです。

2013年3月24日日曜日

内陸線の旅で北秋田市へ


 写真の40数名の皆さん、一体どんなメンバーかというと…。内陸線で北秋田市打当温泉日帰りの旅に参加をいただいた面々です。行きも帰りも(もちろん温泉でも)飲み続けていたために、真っ直ぐ立てない方が何人か、います。

 先月の「門屋の冬祭り」開催実行委員を中心に、「何とか内陸線の乗車促進運動に参加して、赤字額の圧縮にご協力ください」とツアーを企画。西明寺~阿仁マタギ間は約1時間。酔っぱらうには充分です。打当温泉での入浴は最高に気持ちよく、交流会もご馳走三昧(鈴木兼芳さん本当にお世話になりました)。「明るいウチからこんなに飲んで良いの?」という疑問を抱きつつ、それでも飲み続け、ついには下車した後も集落会館で2次会へ突入。良い休日でした。

美味い!いぶり美人


 このお二人、いぶり大根の漬物製造と販売を予定する西宮三春さん(写真:右)と村岡歩さん(写真:左)。手に持っているのが自信作の「いぶり美人」です。真空パック詰めで、カッティングされているものなど3種類あります。

 それで試食用も用意してくれていて、お茶を飲みながらしばし談笑。本当に美味しく漬け上がっています。スモークもしっかりしていて、それでいて塩分控えめ。お花見の時に売り出す予定のようで、全国からのお客様に買って欲しい一品です。試食用をバリバリ食べていたら、広域消防の皆さんが庁舎玄関口に救助工作車(最新鋭で角館分署に配備)をお披露目に来てくれて、これまた大感激。議会の最終日でしたが、ワクワクしたお昼休みでした。

2013年3月19日火曜日

井上幹事長に要望活動


 政経懇話会で秋田市に来ていた井上義久公明党幹事長(写真右)と面談。通学路の環境整備など3項目について要望を行いました。

 同席をいただいたのは秋田県の公明党代表・田口聡県議と、仙北市の熊谷 一夫市議(写真左)。井上幹事長にはお忙しいところ、お話をお受けいただき感謝を申し上げます。さて要望内容について簡単にご紹介します。

1.通学路の安全対策:昨年4月以降、登下校中の児童生徒の列に自動車が突入し死傷者が多数発生した事故を踏まえ、仙北市は昨年8月に一斉点検を実施。この結果から危険度の高い箇所から順に外側線の引き直し、路面の欠損部の補修、冬期間にあっては除雪の徹底による交差点の見通しの確保、路面表示の実施などを行ってきたが、まだまだ必要箇所が残っている状況。今後の通学路の安全対策では、国の補助事業に採択をいただきたいこと。

2.仙北市では平成24年度、補助災害復旧事業として市内10ヶ所(延長約8キロ)の凍上災整備を実施。今年は豪雪になったこともあり、ぜひ平成25年度も凍上災予算を確保いただきたいこと。併せて凍上災採択基準の見直しも図られたいこと。

3.田沢湖は玉川温泉の強酸性水の導入で生物が死滅した。しかし山梨県西湖でクニマスが発見され、現在一は里帰り事業が進んでいる。しかし湖水の水質改善が成されない限り、田沢湖の水生生物の再生は不可能な状況。市・県の対応には限界があり、国レベルでの事業対応が不可欠。方向性の導きや、技術また資金などで参画をいただきたいこと。

 井上幹事長はとても気さくな方で、佐竹知事とは大学時代に机を並べた間柄。秋田県にも思い入れが深い方だと感じました。

2013年3月18日月曜日

そして市民懇談会


 角館バイパス開通式終了後、一休みして夜は市民懇談会。「市政の現状と未来」について、3時間弱の意見交換でした。本当に参考になりました。幾つかを照会します。

・市職員の給料は銀行振り込みになっているが、現金手渡しにした方が地元商店街に金回りが良くなるのではないか。
・大学誘致は夢のある政策。しかしどのような大学をイメージしているか伝わらない。体育大学など小規模でも特色ある大学に特化すべきではないか。
・医師に公務員の自覚が足りない。もっと市民の思いを受け止める先生になって欲しい。・空き家対策が深刻。善意で雪下ろしをしようと思ったが、屋根に登ることにも法の縛りがあった。条例でどれだけのことができるようになるのか注目している。
・地域運営体は幹部の人間の資質が重要。不要なモノにも補助金を交付しているイメージがある。制度の見直しが必要だ。

 どのご意見にも、“なるほど”と思わせることがあって、もっともっと複眼視しないといけないなあと、改めて認識できました。皆さんの町内・集落・職場でもお話をしたいことがあったら、ご遠慮なくお知らせください。

2013年3月17日日曜日

角館バイパス全線開通


 昨日の荒天がウソのよう。青空がのぞく天気に恵まれ「角館バイパス全線開通式」を開催できました。開通式は国交省・秋田県・仙北市の共催です。計画路線になってから15年かけて、延長6,1キロが供用開始になりました。
 前夜祭にご来場いただいた皆さん、伝統行事の再現をしてくれた皆さん、そして今日お集まりくださった皆さんに、心から感謝です。

 式典会場は国交省角館防災ステーション。主催者として佐竹知事・国土交通省東北整備局の徳山局長・自分があいさつをさせていただきました。御法川衆議院議員・村岡衆議院議員・松浦参議院議員には来賓のごあいさつをいただくことができました。
 その後、バイパス本線に会場を移動し、テープカット(写真)。角館バイパスの開通らしいテープカットにしたいと、武者姿の若者、こまち美人の皆さん、福松くんに梅ちゃんなどなど、ご当地代表のキャラクターが勢揃いです。

 この後開催された意見交換会では、仙北市として
①国道46号の卒田~生保内間の改良(バイパス化含む)
②仙岩トンネル改修や周辺の橋梁などの老朽化対策
 を要望しました。徳山局長は「角館バイパスの全線開通はゴールではなく、むしろスタート。この後も46号線の重要性は増していく。地元の皆さんから声を大きく上げて欲しい」と応えてくれました。

2013年3月16日土曜日

スローフード・ジャパン秋田大会


 「スローフード・ジャパン2013秋田大会」が花葉館を主会場に始まりました。北は北海道から南は長崎、いえいえ国内だけではなく、本部のあるイタリアやアメリカ、フランス、韓国など、伝統の食文化を自慢したい世界各国の皆さん約90人が、仙北市に集結しています。

 写真は昨日の前夜祭。おめでたいことがあったら、まず餅つきだろうと、地域の平成縄綯塾(写真中央が菅原塾長)が完全バックアップです。ちなみに鉢巻きをして杵を持っている人が国際本部のパオロ・デイクローチェさん(190センチはあろうかという長身で44歳。本業はエンジニアとのこと)。
 交流会は、ハタハタの柿付け・山菜・漬物・煮染め…など、昭和40年代の食卓をテーマとしたお膳、お酒も“特別仕込み”です。美味しかったなあ。そこここから韓国語や英語、イタリア語が聞こえてきて、どこにいるのか分からなくなる錯覚も楽しかったです。

2013年3月12日火曜日

忘れてはいけない日


 東日本大震災が発災して丸2年。昨晩ずっと震災関連のニュースを見ていて、「この2年間は何だったんだろう」みたいな焦燥感、漠然とした不安感を覚えました。たぶん、自分だけの感覚ではないと思います。

 市議会でも本会議冒頭で鎮魂の祈りを捧げました。心の中で「まだ発見されずに冷たい海の中、土砂の中で眠り続ける皆さん、数秒でも早く家族の元に帰れると良いですね。皆さんがいなくなっても、それでも生きて行かなくてはなりません。お導きください」と、そんな言葉を繰り返していました。

 仙北市に避難している皆さんには、ご不便な毎日かと思います。ご推察いたします。手の届かないことも多いと思いますが、ご相談はいつでもお受けしています。また被災地支援で頑張っている市職員の皆さんには、本当にご苦労様です。この後も、よろしくお願いします。生涯忘れてはいけない日に、たくさんのことを考えることができました。

2013年3月10日日曜日

佐竹後援会の神事と事務所開き

佐竹敬久後援会が主催する「神事・後援会事務所」に出席。全県から本当に多くの皆さんが駆けつけています。事務所は秋田市内の八橋大畑町内。以前は郵便局の関連施設があった場所とのことでした。

 伊藤憲一後援会長や来賓の皆さんのお話があった後、佐竹候補予定者が登壇(写真)。お話の中で「この4年間は日本の政治史上でも特異な状況があった4年間だったと思う。2度に渡る政権交代、東日本大震災、そして世界的な経済不況…。全てに全力投球だったが、秋田県民が胸を張って秋田県民だと言えるような秋田県をつくりたい。そして日本に貢献できる秋田県を実現したい。反省すべきところは反省し、また再度職務にあたりたい」と決意を述べました。

 公約資料には自然エネルギー産業の振興や、農林水産物のブランド化・6次産業化、モーグルのワールドカップ開催招致、その他にも多くの項目で仙北市に関連する構想が明記されていました。力強く前に進もうとする熱意が伝わってきて、仙北市にも市民、県民のために、また日本国民のために貢献できる多くの素材があることを再認識しました。

一般質問に答えて


 市議会の一般質問で、安藤武議員から「市長選再選を目指す決意のほどは」とのご質問をいただきました。一般質問の模様はユーストリームで放送していますが、聞き取れなかったと言う方もいたので、答弁の概略をブログにアップします。

《以下答弁内容》
 市長職に就いて3年半が経過しました。前半2年間は過去に起きた事案の対応に多くの時間を費やし、市民の皆様や職員にも辛い思いをさせてしまいました。またこの前半2年間は、市政公約の検証では目標レベルまで到達できていないとの厳しい分析結果がありました。特に所得10パーセントアップの公約に多くの指摘をいただいています。経済は生き物で、世界・国内の政治と連動し、また災害など自然の驚異も大きな変化要因になります。経済の再生が仙北市単独の取り組みで叶うと判断した思い上がり、人間の営みに対する過信など、多くの未熟さ、推測の甘さを反省しています。一方で、公約に掲げた目標を実現するため、既に複数の大規模プロジェクトが動き始めています。この数年で市民の生活や町並み、生産活動に変化が起こることは確実です。

 最近になり、市民の皆様から次期選挙への出馬に背中を押していただくお話が、急速に増えたことを感じています。私を支えていただく後援会でも、既に改選に向けた活動に入っています。
 現任期の政策でやっと具体性が見えてきた後半2年間の検証をどう進めるのか、まだ統計等の数値が出ていないので、算出に苦労が予想されます。平成24年度分でやっとかも知れません。が、検証方法の検討、また至らなかった点に対するご指摘、批判を受け止め、改めるべきは改め、伸ばせる部分は大胆に伸ばしながら、次の4年間の仙北市発展プランを、市民の皆様に提案する準備を進めています。

  組織や機構の再編、行財政の抜本的な見直し、市民生活に不便を来している分庁舎方式から一体型庁舎への移行、所得確保に繋がる経済対策、医療対策、地域づくりの強化などは、何としても取り組まなければいけない課題で、先送りできません。次の4年間も引き続き市政に携わらせていただきたいと決意を固め、準備を進めます。

2013年3月7日木曜日

お帰りなさい、クニマス


 今日の午前9時、山梨県の水産技術センターを出発したクニマス10尾は、9時間半かけて田沢湖に到着。酸素を満たしたビニール袋2個に5尾ずつ分かれて、本当に長旅だったでしょう。お帰りなさい。

 写真は、田沢湖畔ハートハーブで開催する「クニマスの稚魚展示特別展」(3月10日~24日)に展示するクニマスの稚魚を、用意した水槽(男鹿水族館が準備してくれました)に入れる瞬間のスナップ。左側の方が山梨県水産技術センターの名倉盾さん、右の背中が男鹿水族館の宇井賢二郎さん。皆さん本当にありがとう。

 とても繊細な作業でした。クニマスの到着以前から用意していた水しか入っていない水槽(田沢湖に流れ込む沢水を塩素消毒した水を再び塩素抜き)は、水温を11度に調整した後、環境が安定するまでしばらく放置されていました。クニマスが到着後、まずビニールごと水槽に入れて温度にならし、またクニマスの興奮を静め、30分程度また放置。やっとビニール袋を開いたと思ったら、今度は水槽の水を丁寧にビニール袋に流し込む作業が続きます。水合わせです。クニマスにとっては、70年ぶりの田沢湖の水です。

 クニマスを迎えることができたのは、横内山梨県知事、渡邉富士河口湖町長、中坊教授、それぞれ関係の皆さんのお陰です。仙北市民・秋田県民に一人でも多くクニマスと面会してもらいたいと思います。そして田沢湖再生にご協力をいただければ有り難いです。
 クニマスの稚魚は、とても美しい、愛らしい魚です。

2013年3月1日金曜日

平成25年度市政方針②


 市政方針②をお伝えします。実を言うと市政方針の全文が仙北市のホームページにアップされているので、このブログでなくても読めるようになっています…。

◇第2章 重点事業と予算案の概要及び財政見通し

 現状は、政権交代で国の平成25年度予算編成が遅れていることや、秋田県においても知事改選期のため骨格予算を基本とする予算編成を行うなど、制度改正や政策予算などの詳細について、未だ不透明な部分が多数あります。
 しかし、市勢前進に向けた行動に一時の停滞も許されないことから、国・県の動向を最注視し、経済対策に連動できる予算編成を行いました。
 平成25年度は、仙北市が次のステージに立つための重要な年度と捉え、市内産業の育成と強化、市民生活の維持向上、地域の活性化の更なる推進など、重点的かつ積極的な予算配分を行いました。

 平成25年度一般会計当初予算の総額は、188億2,000万円で、前年度に比べ5億8,100万円、率にして3.2%の増となっています。歳入では、市税において、前年度を1億1,842万5千円上回る、25億5,311万2千円を計上しています。地方交付税は、90億円を、臨時財政対策債については7億4,000万円を計上し、地方交付税と臨時財政対策債の合計額は、前年度対比9,000万円減の97億4,000万円を計上しています。財政調整基金繰入金については、前年度を1,900万円下回る7億6,500万円を計上し、平成25年度末の基金残高は、16億3,792万3千円を見込んでいます。市債の発行については、引き続き「公債費負担適正化計画」の範囲内に抑えることを基本に、計画額を2億4,940万円下回る19億40万円とし、平成25年度末の市債残高は、前年度を5億9,367万9千円下回る224億989万7千円となる見込みで、また、基礎的財政収支(プライマリーバランス)についても、9億3,716万5千円の黒字となり、財政規律の確保と公債費負担の縮減に努めています。
 歳出の主な事業としては、岩瀬北野線整備、社会資本整備総合交付金事業などの交通基盤整備事業や光ブロードバンド設備整備事業、住宅リフォーム促進事業、農業夢プラン型戦略作目等生産基盤拡大事業などの継続事業に加え、大規模肥育牛団地整備事業や農業基盤整備促進事業などの産業の育成強化策、市民会館施設整備事業や角館駅東西自由通路整備事業などの安全安心な地域環境の整備、また、仙北組合総合病院改築事業費負担金、保育園入所待機児童等支援事業、未熟児養育医療給付事業、障がい者タクシー利用券給付事業、人工透析通院費支給事業などの医療・福祉政策、LED街灯ESCO事業や再生可能エネルギー等導入事業などの環境・新エネルギー政策、また、大規模プロジェクト事業である秋田県種苗交換会関連予算や国民文化祭推進事業など、新規事業として、83事業12億7,655万円を計上しています。緊急雇用対策については、秋田県の補助事業に加え、仙北市の単独事業として、6事業、1,810万9千円の予算を計上し、補助事業合わせて、19事業、6,422万6千円、32人の雇用を見込んでいます。

 特別会計予算については、11会計合わせて、114億5,320万円を、また、企業会計予算は、3会計合わせて、66億4,892万7千円を計上し、平成25年度当初予算の全体額は、369億2,212万7千円で、前年度に比べ、9億2,087万7千円、率にして2.6%の増となっています。
 国は、平成25年度予算において、「復興・防災対策」、「成長による富の創出」、「暮らしの安心・地域活性化」の3分野に重点化するとの方針に基づき、日本経済再生の実現に向けた取組に重点的な配分を行うとしています。

 また地方財政については、国の取組と歩調を合わせて、給与関係経費などを始めとする地方財政計画の歳出を見直し、抑制を図るとともに、安定的な財政運営に必要となる地方税、地方交付税等の一般財源の総額を確保することとしています。
 仙北市の歳入においても、地方交付税については、地方財政計画を基に減額を見込んだところですが、民税や入湯税については、農業所得の増や、震災に伴う影響からの持ち直しが見られ、また、市たばこ税についても、税率配分の変更改正による増収が予想されることから、市税全体での増額を見込んでいます。一方歳出においては、公債費や人件費については減少に転じていますが、社会保障関係費やそれに伴う広域負担など、抑制困難な経費が年々増加し、また、公債費についても、引き続き高い歳出割合で推移しています。平成28年度からの普通交付税の段階的削減期間を前に、国は地方財政計画の見直しによる歳出抑制を図ることにしていて、一般財源の確保がより一層厳しい状況になることが予想されます。今後も国や県の動向を的確に把握し、施策に反映させ、「第2次行政改革大綱」に掲げた事項を着実に実施し、なお一層の経費の削減を図り、より効率的・効果的な財政運営に努めます。

 なお国の平成25年度予算編成の遅れにより、当初予算に反映できなかった制度改正や政策予算、また6月補正予算に計上される見込みの秋田県の政策的予算については、その予算措置を踏まえ、平成25年度の補正予算で対応します。
※写真は「元気してらがフェスティバル」に出演したスコップ三味線隊の皆さん。

小水力発電の研修会


 今日の午前中、角館高校の卒業式でした。卒業生200人を前に「自身を過小評価してはいけない。自ら限界をつくってはいけない」と。34歳先輩からの贈る言葉でしたが、心に届いたでしょうか。

 午後からは、奥羽山系仙北平野水資源利用調査研究会の主催で研修会を開催。場所はたざわこ芸術村。参加いただいた顔ぶれは、大仙・美郷・仙北地域の他に県内外からという感じ。注目度が高いことを感じます。
 今回は、農林水産省東北農政局の整備部から中村明夫さん、白石信一さんにおいでいただき、「小水力発電に係る手続きについて」と題した講話をいただく内容です。このお話の概要の概要をザックリとご紹介します。

①計画や設計の提出は→経済産業省関東東北産業保安監督部東北支部
                      →国土交通省東北地方整備局河川部
                      →農林水産省東北農政局整備部設計課水利調整推進室
                      →電気事業者(秋田県だと東北電力)

②他目的使用の手続き→農業用水利施設で水力発電を行うときは申請が必要

 ただし、出力の大きさ、自家消費か売電か…などなど、小水力発電のカタチで必要か不要かに分かれる手続きがあるとのこと。もう少し時間をかけて勉強を重ねましょう。

仙北エリア園芸振興協議会


 JA秋田おばこ仙北エリア園芸振興協議会の総会に出席しました。これまで市内の各営農センター(田沢湖・角館・西木)で区分されていた園芸各部会をエリアで一本化し、市場性を高めたり、技術や情報の共有と戦略の構築を連帯して行う狙いがあります。

 それぞれの生産者やJAでは、稲作に偏った営農形態に園芸をプラスして所得の確保を進めようとしています。これは市も同様で、大規模肥育牛団地やイチゴ団地の誘致と方向性が一緒です。知恵を出し合って、数年先には「食卓は仙北市にお任せください」と言えるぐらいになりたいと思っています。

 総会では規約が承認され、会長にはこれまで準備委員長を務めた川井信一さんが就任しました。市も最大応援したいと思います。

 川井会長は、「これまで別々に活動してきた仲間が一堂に集まる力は大きい。会の活動として、ホテル・旅館、飲食関係者の皆さんとの情報交換や、さらに多様な異業種の方々と意見を交えたい」と話をしていました。
※写真左端が川井会長。

■協議会役員
会 長 川井信一
副会長 浅利吉博
 〃  鈴木八州男
 〃  藤川清子
監 事 佐藤操
 〃  藤枝嘉彦

■作物部会長 佐藤信行(ほうれんそう) 小玉均(アスパラガス) 高橋勉(そらまめ) 佐々木吉幸(朝どり野菜) 草彅文志(こだわり野菜) 藤川栄(山の芋) 柏谷幸正(ねぎ) 青柳政史(枝豆) 佐藤和(一般野菜) 黒坂和夫(原木しいたけ) 佐藤利隆(菌床しいたけ) 大石温基(花き)   

仙北市読書感想文コンクール


 平成24年度仙北市読書感想文コンクールの表彰式です。左端の方は審査委員長をお勤めいただいた西宮陽助さん、市長賞には神代小学校5年の千葉由希さん(右手前が選出されました。

 今回のコンクールは仙北市教育委員会が主催して第2回目です。合併前も角館図書館後援会や、各町村の公民館事業などで実施されていました。ところで皆さんは仙北市に「市民読書条例」があることをご存知でしょうか。平成23年に制定されていて、秋田県内の市町村では初めて、全国的に見ても宮崎県高千穂町に次いで2例目だと思います。条例では「市民の読書に関する事業を実施するために必要な財政上の措置を講ずる(第4条)」として、市民の読書活動を応援する約束を明文化しています。

 この条例の精神を発現する手法の一環として、読書感想文コンクールがあります。大人の皆さんからの作品も募集しましたが、今回は残念ながら応募がなかったとか…。

 西宮審査委員長は講評で、「人は自分一人分の人生しか歩けません。他の人にはなれないのです。でも読書はそれを可能にしてくれます。他の国の人にもなれます。読書は他人を理解したり、思いやったりする心を養うことができる尊い行為です。たくさん本を読んで欲しいと思います」と話していました。