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2015年8月21日金曜日

歓迎夕食会に参加して

写真奥手でスピーチしている方は、東元電気の会長で台湾経済界トップの黄茂雄さんです。佐竹知事とは大変親しい関係で、そんなご縁で昨晩は黄さんから台湾経済界の皆さんにお声かけをいただき、多くの方々が秋田県訪問団の歓迎夕食会を催してくれました。

 左手に写っている方は、元政府観光局長で現在は中華航空チェアマンの頼さん、その隣は秋田県観光文化スポーツ部の前川部長、その隣が日本テクノス会長の相田さん、写真には入っていませんが、その横に佐竹知事がいて、さらに元政府経済局長、台湾新幹線社長、台湾ジェトロ会長、台湾の各銀行頭取などが参加しています。自分も以前から黄さんとお付き合いをいただく一人です。先日は都内でもご一緒しました。仙北市内の情勢もよくご存知で、地方創生特区では台湾側の窓口的存在です。黄さんとのご縁から、都内企業の仙北市誘致のお話も進行中です。

 ところで自分は、もっぱら経済局長だった陳さん(現在は台湾大学教授)とお話をして歓迎会を過ごしました。陳さんから、「日本の国家戦略特区は、地方再生・国力再生に有益な政策なのですか?」との問いかけに、自分は「国自体で人口が減少し、生産力も消費力も下降している中では、地方の未利用資源を最大活用し、国力を高めようというアイディアも当然有効です。ただ、そのためには国一律の法律の運用ではない、地方が直面している課題を解決できる、特別な法体系の整備が必要でした。それが特区です。民間活動に障害となっている規制を撤廃・緩和して、経済活動のモデルをつくり、それを広域化していけば日本再生は叶うと信じます」とお話をさせていただきました。

 今回の台湾訪問は、観光客の誘客活動と同時進行で幾つもの情報収集を行っています。考えさせられることが多い出張です。

2015年8月20日木曜日

初めてVairを訪問しました

県ミッションの目的は、県知事を先頭に県経済界や市町村長などが連携し、総力で台湾観光客の誘客力強化を図ることにあります。そのために各航空会社等を訪問したり、旅行エージェントとの商品造成を行ったりの行程がギッチリと組まれています。

 そんな中、今回初めてお伺いするのがVair(ブイエアー・復興航空関連企業)です。割安感なチケット販売で人気が高く、台湾LCC業界では台風の目と言われています。他社と比べて明らかに違うことは、スタッフが若い!、さらに女性が大半!等です。つまり行動力や瞬発力など機動性が高く、繊細な心遣いや新たな価値観・創造性など、時代を拓く「武器」を持っていると評価されています。

 その通り、素晴らしくスピード感のある協議になりました。自分は「どんなに素晴らしい場所ですよと言っても、その商品を造成し販売する皆さんが、秋田に仙北に来たことがないと言うのではお客様も信用してはくれません。何より急がなければいけないことは、まず来て、実体験ができる機会をつくることですね」と。スタッフの皆さんからは、「近いうちに必ず行きましょう」のご返事をいただくことができました。

 皆さん本社の玄関口に出て、秋田からの一行をお見送りいただきました。バスが来る間、一番大事なお話ができたような気がします。「これだけの市町村が連携できたら、きっとオールシーズン通して観光に行きたくなるようなメニュー造成ができます。春も夏も秋も冬も…。自分のところだけ売り込んでも年間商品はできません。年間商品ができないところに定期便は飛ばせませんよ」。
 全くごもっともなお話です。

台湾に秋田の食を売り込め!

写真は、20日のお昼に行われた「秋田の食売り込み状況報告会」でのスナップです。場所は台北市内の大型レストラン「ポタジエガーデン」。それで写真の一番右が(株)あきた食彩プロデュース台湾駐在員事務所副所長の加藤陽介さん、真ん中はポタジエガーデン社長、柿崎直樹さん、左の方は食彩プロデュース台湾駐在所の李さんです。

 どうして食彩プロデュースが台湾進出をしたか…、それを加藤副所長は、「秋田は間違いなく食の宝庫です。この素晴らしい食を台湾の皆さんに認知してもらい、行く行くは食と出会うための秋田ツアーにつなげていきたいと思っています」とお話ししていました。また「台北では3度とも外食で済ませる習慣が一般的です。味付けも基本調味料は味噌だったり醤油だったり、主食はお米や麺です。つまり日本食と共通する要素も多いので、日本で好まれる食文化は、きっと台湾でも気に入ってもらえると思っています」と抱負を語っていました。

 また現状報告と言うことで、北秋田市出身で台北市内でラーメン店を経営している虻川厚さんも駆け付けてくれました。創業時の大変だったことなど、取り組んで分かったことは基調な情報です。「進出して良かったと思っています」の言葉を口にできるまで、多くのお話しできない苦労に立ち向かったんだろうなあと、グッときてしまいました。

エバー航空本社での協議結果

今日20日から、県のミッションに合流。午前の日程で大切な位置付けになっているのはエバー航空本社訪問です。エバーはこれまでも台北~秋田間のチャーター便を運航していて、秋田県はもちろん、仙北市にとっても大変お世話になっている航空会社です。

 9時30分から始まった協議では、佐竹知事からこれまでの御礼、また衆議院の富樫代議士、秋田商工会議所の三浦会頭からも秋田の現状などをお話しいただき、その後、各市町参加者が発言を行いました。
 今回、台湾ミッションに参加している首長は、北秋田市の津谷市長、横手市の高橋市長、男鹿市の渡部市長、大館市の福原市長、自分ですが、明日には三種町の三浦町長も一緒になる予定です。

 ところで仙北市は、毎年エバー航空を表敬しているので、お迎えいただいた会社のスタッフはだいたいのお顔は分かります。今回も経理の林さんなどが、熱心にお話に耳を傾けてくれました。自分は主にお伝えしたいことを4つ紹介しました。まず準備してきた台北国立師範大学附属高級中学と角館高校の姉妹校締結が間もないこと、また10月~11月に北投温泉で行われる温泉祭りにはブースを出展して観光PRを行うこと、また着実に台湾からの修学旅行が増加していること、さらにスキー修学旅行が実現できたこと…、です。

 林さんからは、「秋田との交流が深化していることを実感しています。実は桃園空港の滑走路改修などがあって、10月以降のチャーター便に大きな不安がありましたが、皆さんがこうして来るお話しを事前に聞き、何も成果を持ち帰れない状況になっては大変だと思いました。そこで政府と交渉を続け、先日やっと10月20日~11月5日の間に、4便の運行が決定できました。さらに定期便化について毎年お話をいただきますが、双方の乗客確保が課題です。子ども達の修学旅行や温泉交流など、どうかさらに進めるよう私からもお願いしておきます」とのお話をいただきました。

台北市のメディカルツーリズム

18日の夕方に上京し、19日から台湾台北市内で活動しています。青柳宗五郎・仙北市議会議長にも同行をいただき、昨日は台北市内の北投温泉を訪ねました。ここの温泉組合の相談役を務める周水美さんとは、北投温泉と玉川温泉の温泉提携(2011年8月)以来、ずっとご親交をいただいています。

 ところで台北市は、2007年に前述の周水美さんから提案された「温泉と観光と医療の連携企画」を議論してきて、2009年には政府としてこれを実現することを決定しました。それが今回視察した「北投健康管理医院」(写真)です。昨年の12月に完成し、この2月から業務を開始したそうです。台湾の医院は日本では総合病院のイメージです。整形外科や内科、美容科などの専門医30名が勤務しています。台湾では、美容と医療の距離感は、日本より相当近い感じです。もともと台湾では北投温泉の人気は高く、この地域資源を活用しての新たな拠点センター的位置付けになっていました。
 そんなわけで、この医院の特徴は2階から5階は医療機関ですが、6階から12階がホテルになっていることです。しかも建設予算は台北市が負担したんだそうで…。まさに市のメディカルツーリズムの具現化と言うことができます。

 これから県のミッションに合流しますが、合間を縫って、台湾の温泉療養の第一人者・陳家勉主任医師にお会いします。仙北市の地方創生特区のメニューに上げた「温泉と医療の連携による国際ツーリズム」の推進には、なくては成らない方との会談が楽しみです。