2012年9月29日土曜日

秋田美人100人キャンペーン(帝劇地階)


 秋田美人100人キャンペーンは、多くの皆さんのご支援で実施されています。主催の田沢湖・角館観光連盟はもちろん(仙北市ももちろん)、各企業・そして家族が「キャンペーンに行って仙北市をアピールしてきなさい」と送り出してくれなければできないことです。

 さらに今回は、首都圏在住の仙北市出身者がバックアップを強化してくれました。写真は帝国劇場地階でパンフレットの折り込み作業をしている様子です。この皆さんは田沢湖・角館・西木の各ふるさと会、それに東京若杉会(角館高校同窓会)、東京駒草会(角館南高校同窓会)などの面々。お昼をはさんでの作業でしたが、本当に汗を流していただきました。感謝感謝です。

秋田美人100人キャンペーン(有楽町)


 秋田美人100人キャンペーンは、無事に銀座パレードを終えて、次なる拠点地・JR有楽町駅前広場へ。ここでは朝から秋田県内の伝統芸能などが披露されていて、一帯は秋田一色です。角館高校のお山囃し同好会も出演して好評でした。

 さて100人キャンペーンは、ステージ上に加藤夏希さんを迎え更にパワーアップ。加藤さんのトークで会場が和んだ後、いよいよパンフレット1万人配布作戦開始です。秋田美人の顔写真付きガイドブックも大人気。ああ、本当に皆さんご苦労様でした。ありがとうございました。

秋田美人100人キャンペーン(銀座)


 秋田美人100人キャンペーンで、参加いただいた106人の秋田美人とサッポロ銀座ビル前で記念撮影。自分はカメラマンの皆さんからのご要望に応え、写真屋さんの助手の如く列を整え盛り上げる係りです。

 ビルには写真家・木村伊兵衛さんが撮った秋田美人の写真(モデル:柴田洋子さん)が大きく張り出されています。その真下で記念撮影をしてから銀座パレードを行いました。106人は炎天下のもと、銀座通りを「秋田県・仙北市におざってたんせ」のかけ声で行進。汗だくです。でもでも皆さんのパワーは凄い。さあ、有楽町まで頑張って進もう!!

2012年9月28日金曜日

9月議会閉会のごあいさつ

9月4日開会の第4回仙北市議会定例会の閉会にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
 本定例会初日に提案した議案等、及び本日追加提案の案件について、活発かつ慎重な審議をいただき、提案した議案についてご可決・ご認定をいただくことができました。ありがとうございました。
 所得税還付等の事案については、所得税関係は一般会計補正予算第3号で、また交付税関係は追加提案の補正予算第4号で、それぞれご可決をいただきました。これをもって所得税還付等事案に係わる影響額は、すべて予算計上されたことになります。
 この2年間、事案の解明にあたり多くの皆様にご協力をいただきました。影響額の確定や事後処理については、総務省・国税庁・仙台国税局・大曲税務署・厚生労働省・社会保険診療報酬支払基金・秋田県市町村課・秋田県税務課・秋田県長寿社会課・仙北県税事務所等などなど、多くの皆様からご尽力、ご指導をいただきました。
市議会の皆様には、真摯に事態を受け止めていただき、厳しいご指摘やご意見、さらには今後の対応について、たくさんのご提言をいただきました。そして何よりも市民の皆様には、多大なご迷惑、ご心配をおかけしました。重ねてお詫びを申し上げます。また、これまでのご協力に心から感謝申し上げます。

 続きまして、議会の皆様にご報告を申し上げます。
 はじめに、仙北市渇水対策本部の状況報告についてです。
 今年の夏から秋にかけての異常な猛暑及び少雨による水不足が顕著になっていることから、9月19日、「仙北市渇水対策本部」を設置し対応に当たっています。特に神代地区の水不足が深刻な状況にあることから、対策本部では、湯沢河川国道事務所、東北農政局の田沢二期農業水利事業所に対し、水利利用に関する緊急の要望活動を行いました。この結果、9月26日から田沢疏水から才津川への導水が始まりました。生活用水源の確保、浸透水による地下水の保全等に効果を期待しています。また個別の井戸水の枯渇等の連絡もあり、給水車による飲料水の提供や神代出張所車庫の水道の解放等で対応しています。なお、田沢湖の水利についても、雄物川の下流域までの渇水対策として一定の放流が行われ、水位が低下しています。このため、遊覧船の発着が困難な状況でしたが、9月29日より10月5日まで全便欠航する旨の連絡が昨日入りました。そこで秋田県や田沢湖観光協会とも協議を行い、現有の桟橋を活用した対応策を検討しています。工法や経費の負担も課題ですが、経済効果が広く見込まれることもあり、応分の負担も必要と考えています。

 次に、寿楽荘の建設計画についてです。
 社会福祉協議会で進めている養護老人ホーム角館寿楽荘の建設計画について、9月21日、白岩地区全体の住民を対象とした説明会を開催しました
 社会福祉協議会からは、白岩中学校跡地が周辺の環境面からも適地であり、保育園児や地域との交流にも積極的に取り組みたいとの説明がありました。参加者からは、寿楽荘の建設について特に異論は出ませんでしたが、工事が始まった場合の交通安全について十分注意してほしい旨の要望がありました。本事業については、平成25年度社会福祉施設等施設整備計画書が、9月25日付けで県に対し提出されています。社会福祉協議会では内示があり次第実施設計に取りかかるとのことです。

 次に、駒ヶ岳観光ホテルの経営譲渡についてです。
 田沢湖高原地区の中核的施設「駒ヶ岳観光ホテル」が、同地区でプラザホテル山麓荘を経営する法人へ経営譲渡されたとの情報を得ています。これにより、ホテル名も「駒ヶ岳グランドホテル」に変わるとのことです。従業員の解雇等はないようです。現在、経営譲渡の経緯等について情報収集に努めています。市の債権については確認のうえ適切に対応することにしています。

 次に、常陸太田市・秋田市・仙北市連携交流提携5周年記念事業「災害時における相互応援に関する協定書調印式」についてです。
 9月8日、常陸太田市・秋田市・仙北市による三市連携交流提携5周年記念事業を開催し、記念事業の一環として、三市による「災害時における相互応援に関する協定」を締結しました。この協定の効果を最大限に引き出すために、普段から3市の交流促進を図り、その絆を強めていきたいと思います。

 次に、大曲仙北広域市町村圏組合 中央斎場移転改築事業についてです。
 新火葬場の建屋部分の基本設計業務委託業者は、ヒアリングを含む3度のプロポーザル審査委員会を開催し審議を重ねた結果、9月7日付けで仙台市の「株式会社 山下設計 東北支社」、大仙市の「有限会社 館(たて)設計」、秋田市の「株式会社 小畑設計事務所」で結成する「山下・館・小畑設計共同企業体」が選定されています。

 次に、岩手県野田村の不燃系災害廃棄物についてです。
 野田村の不燃系災害廃棄物の分析データを入手し内容を確認したところ、溶出試験、塩化物含有量、放射性物質濃度、アスベスト濃度及びダイオキシン類濃度のいずれも、受け入れ処理の安全性に問題ないものと確認できました。この結果について、今後、向生保内地区連絡協議会の皆様や市民の皆様に充分説明していきます。なお、受入れについては、岩手県での調整結果を踏まえ、秋田県とも協議しながら対応していくことになると考えています。
 次に、田沢湖浄化センター再構築工事に係る発注事務手続きの状況についてです。
 日本下水道事業団から、今年度工事の入札について9月18日と24日に公告がありました。入札公告の内容は、今年度予定している汚泥処理棟の新築工事、機械設備工事、電気工事及び管理棟地下部分の耐震改修工事の4件に係る工事内容等です。
 この工事に係る入札は、10月10日と16日に行われ、10月下旬には工事着手する予定です。

 次に、各行事についてです。
 9月7日から9日まで開催された角館のお祭りは、昨年より5万人多い26万8千人の人出でした。安全を最優先してと言う思いで各方面にご協力をお願いしましたが、お陰様で、けが・事故等もなくホッとしています。
 16日に行われた田沢湖マラソンは、全国各地から4,869人のランナーに参加をいただきました。渇水や高温対策など、これまで経験したことのない問題に対応した大会でした。
 22・23日に開催された生保内節全国大会は、一般の部132人、年少の部20人が出場し、自慢のノドを競い合いました。
 23日に開催の秋田内陸リゾートカップ100キロチャレンジマラソンは、100キロの部に1,294人、50キロの部に414人、計1,708人の選手の参加をいただきました。
 各行事・大会等は、スタッフはじめ多くの市民ボランティアの方々に支えられ、いずれも盛会理に終えることができました。心から御礼を申し上げます。

 今後も、議員の皆様・市民の皆様方の一層のご指導とご助言をお願い申し上げ、閉会のあいさつとします。ありがとうございました。

※写真は中川地区婦人会の皆さん(中川小学校「三省まつり~豚汁づくり」)

2012年9月24日月曜日

秋田美人100人キャンペーン

秋田美人100人キャンペーンの団結式でパチリ。第2回目の今回は、仙北市はもちろんのこと、大仙市・美郷町・北秋田市・上小阿仁村(東北観光博で田沢湖角館ゾーンだった市町村)から106人、それに仙北市の首都圏ふるさと会から現在60人と、200人キャンペーンに迫る勢いです。

 この美しい皆さんが、秋田県やふるさとの魅力を首都圏でアピールします。都会人に秋田美人の神髄を魅せてやる!!。日時は9月29日の午後1時から。都内有楽町の駅前広場、それに銀座を予定しています。加藤夏希さんも参加してくれるそうです。

2012年9月21日金曜日

秋の交通安全運動始まる


 朝8時、角館樺細工伝承館ホールで行われた「秋の全国交通安全運動安全祈願祭」に出席しました。今日から30日まで、秋の交通安全運動期間が続きます。皆さん交通事故には本当に気をつけてください。

 写真は仙北市交通安全協会の門脇彰一会長から、東北管区警察署長・東北交通安全協会長連名表彰状を授与いただいた藤原由悦三さん(生保内支部)。藤原さんの他にも緑十字銅章・全日本交通安全協会長表彰として、茂木俊彦さん(中川支部)、菅原宗芳さん(田沢支部)、西宮雄孝さん(西明寺支部)、小林竹典さん(安管西木支部)の皆さんが表彰されました。おめでとうございます。

 さて、ご挨拶の機会もいただいたので、感じていることを少しお話しさせていただきました。「ずっと雨が降らなくて、市内はカラカラに乾燥しています。渇水対策本部を立ち上げたほどです。でも、今は耳を澄ませれば雨音が聞こえます。ありがたいなあと思う気持ち半分、もう半分は稲刈りが大変だなあ、交通安全指導で街頭に立つお母さん方も大変だなあ、と複雑です。嬉しさ100パーセント、悲しさ100パーセントなどという単純なことは世の中にはありません。例外的にあるとすれば、交通事故は悲しさ100パーセントです。物事は慣れが失敗の原因です。運転はいつまでも怖いことだと思っているくらいが良いと思います」…。

2012年9月19日水曜日

仙北市渇水対策本部を設置

本日、朝8時50分、仙北市渇水対策本部を設置。本部長は市長、副本部長は田邉副市長、熊谷教育長です。市議会が開会中で、先ほど各常任委員会で報告を行いました。
 7月以降の降雨量が記録的に少なく、玉川ダム群での貯水量も限界水位に達しようとしています。
 
 昨日、市内の各地から渇水に対する情報を収集しましたが、断片的な対応で現状の改善は不可能と判断しました。まず田沢湖高原地域での渇水、配水池に昨日は給水ポンプで水を補充しました。生保内の一部で池で飼っていた鯉が死んだという連絡、また神代地域全般で井戸水の水質が悪化していること、自然水利(才津川は完全に涸れています)が枯渇したため、生活に支障を来していることなどなど…。昨日夜から防災無線などを活用して防火・防災を呼びかけています。
 
 この後の本部活動は、水利に関わる要望を国や県に行うこと、観光業界へ情報提供と節水対策、市民の皆さんには火事などへの注意を予定しています。皆さんもどうかお気をつけください。

2012年9月17日月曜日

桧木内運営体が敬老を祝う会

今日も暑い一日でした。稲刈りをする方々を見かける季節です。さてさて写真は、桧木内地域運営体(橋本左武郎会長)が初めて開催した「上桧木内・桧木内地区敬老を祝う会」。会場となった吉田体育館には82人の皆さんの元気な笑い声が響いて…。本当に楽しかった!。

 お山囃子や手踊り、舞踊などの出し物も盛りだくさん。カラオケ大会は初めのうちは誰もステージに上がらなかったけれど、熱が入るに連れてドンドン歌い手が登場し、民謡に合わせて写真のような踊りの輪もできました。

 運営体の皆さん、サポートした市役所職員の皆さん、本当にご苦労様でした。素晴らしい会でした。

田沢湖マラソンで

 
 田沢湖マラソンのフルマラソンスタート直前写真です。このアングル、スターター台に登らないと撮れません。

 今年は異例ずくめの大会でした。まず前日までのエントリー選手が5300人を超えるほどあったこと。いつも選手輸送で利用していた観光遊覧船が、渇水のために湖面が下がって使えなかったこと。陸送のボリュームが高まった要因も重なり交通渋滞が顕在化したこと、9月だというのに33度まで気温が上がったこと、そのために脱水症状を起こす選手が多く特別な対応が必要だったこと、エードステーションに用意していたスポンジや飲用水が予想を超えるスピードでなくなり、路上で動けなくなった選手を他の選手が救助したり、救急車に通報してくれたり。メイン会場に設置していた救護班は、大会終了後も運び込まれた選手を看護してくれて…。

 参加選手、警察、消防、病院、多くの市民の支援、市役所職員の頑張りで、大事には至らなかったこと、本当に感謝しています。参加する側とお迎えする側、全ての関係者が、田沢湖マラソンを守り育てていることを、強く感じた大会でした。
 
 それと、2年連続で招待選手をお引き受けいただいた千葉選手。出産後はじめてのレースだったにも関わらず、いろんな場面でご協力をいただきました。また富士河口湖町からペアマラソンに参加してくれた西浜小学校のお友達、本当に本当にありがとうございました。

恩人?の結婚式

結婚披露宴にご案内をいただき、感動!。新郎とは新郎が小学1年生からのお付き合い…。彼を見ていていろんなことを思い出しました。

 彼との出会いは、今から25~6年前にさかのぼります。自分が役所で広報を担当していたときのこと。梅雨の季節を感じさせる表紙写真が欲しくて、カメラを持って出かけたら、傘をブルンブルン振り回し、道草する子供を見つけました。ピカピカの1年生で、無邪気で可愛らしいので思わずパチリ。

 これを役所の階段下に自作した暗室で焼いて、一番の仕上がりを表紙写真に。これが意外と評判良く、それまで広報の楽しさを感じたことが余りなかった(だから積極的な広報にはなっていなかったかも)自分にとっては、「初めてのヒット」みたいな感じで…。以来、広報づくりにのめり込むことができた訳で、つまり自分にとっては彼は恩人?のような存在です。

 そんな彼も御年30歳。新婦もこれまた美しい女性で、本当にお似合いのカップルでした。幸せにね。

山田敬蔵杯GG交歓大会

写真は「第16回田沢湖・山田敬蔵杯グラウンド・ゴルフ交歓大会」で、選手宣誓をする角館岩瀬グラウンド・ゴルフの田村テル選手。背中になっているのが、仙北市グラウンド・ゴルフ連盟の高橋達会長。

 毎年、開会式にお招きをいただいています。今年も岩手県側から大勢の愛好者が集まっていて、地元参加選手とグラウンド・ゴルフを通じた交流を行います。なんと200人以上の皆さんが集まっていました。ホテルタザワのコース状況は整備万全。何より朝から30度はあろうかという好天です。それでもコースに出ると、多少は爽やかな風が吹いたりで…。楽しそうだなあ。

 皆さんとにかく笑顔、笑顔。こんな熟年者に自分もなりたい!。
 
 
 

2012年9月14日金曜日

田口喜義議員(翠巒会)への答弁

 【議員質問】秋田駒ヶ岳のその後の噴気、火山活動の予知はどう考えるか。
【市長答弁】
 秋田駒ヶ岳の火山活動は、気象庁(仙台管区気象台・火山監視情報センター)・東北大学(地震予知・噴火予知観測センター)・東北地方整備局(湯沢河川国道事務所・秋田駒ヶ岳山系砂防出張所)が設置している地震計・望遠カメラ(赤外線映像)・GPS・傾斜計などにより測定され、経過が発表されている。昨年、噴気が通常より若干高い所まで上昇したことや、火山性微動地震が東北大学地震計により観測されたことから注意が必要。現在の噴火警戒レベルは1だが、いつ噴火してもおかしくないという気持ちで事に当たる。ちなみに噴火警戒レベルが変わった場合、レベル3までは、防災無線、メ-ル・広報等により避難準備情報を市民に周知、特に田沢・生保内地区は状況により、事態に応じた安全な避難所の指定周知に努める。レベル4ないし5が発表された場合は、全国瞬時警報システム(J-ALERT)により即時に自動防災無線による避難放送が流れる。今年度に実施した県民防災の日訓練は、秋田駒ヶ岳の噴火を想定した防災訓練(田沢湖庁舎)だったが、市民や観光客への情報ネットワークの構築が急務であり、避難区域になると思われる地域住民の防災意識の向上並びに住民の連帯感醸成に努めていくことが必要と感じた。

【議員質問】山岳遭難、特に山菜採りによる遭難事件についての対応は大丈夫か。
【市長答弁】
 仙北市の平成23年の発生状況は、「タケノコ採り」が6件、「キノコ採り」が3件、「登山」が1件の計10件。また平成24年は「タケノコ採り」で6件の事案が発生している。警察や森林管理署、猟友会、山岳会など関係機関や団体で遭難対策委員会を組織し、事故防止啓発活動として、秋田駒ケ岳八合目駐車場を中心に事故防止の呼びかけ活動を実施。また山菜採りの事故防止については、「仙北地区山菜採り事故防止協議会」で、のぼり旗の設置やチラシ配布、交通指導隊や交通安全協会による巡回広報、警察による総合検問、コンビニ等での店内放送などで事故防止対策を実施している。遭難事案が発生したら、直ちに市役所職員などで構成する遭難対策委員会行動隊、及び仙北市消防団を招集し遭難捜索体制をとり、広域消防と共に警察署現地本部の指揮の下、捜索救助活動を行っている。行動隊は17名の市役所職員で構成している。今後は職員、市民の協力をさらにいただき、プロフェッショナルな人材を掘り起こしたり、育成したりすることが重要と考えている。

【議員質問】夏イチゴの栽培事業で市はどんなサポートを行うのか。
【市長答弁】
 東京都中野区に本社を置く株式会社EJビジネス・パートナーズから、同社が100㌫出資して立ち上げる現地法人「株式会社ストロベリーファーム(仮称)」の事業として、西木町の工場用地を借用した夏イチゴ栽培事業計画の提案を受け、この事業が本市の産業振興、第6次産業化の推進に向けて、大いに期待が持てる事業と捉え、事業推進のサポートをしたいと考えている。サポート内容は、必要な用地について現地法人と賃貸借契約を締結し、仙北市財産の交換、譲与、無償貸付け等に関する条例第4条第3号の規定に基づき、一定額の減額措置を講じることを考えている。最終的な総事業費は約2億7千万円。イチゴ栽培ハウス12棟、観光農園ハウス12棟、さらにイチゴ加工工房や出荷所、直売所などの整備が予定されている。雇用についても30人ほどの新規雇用を生み出せると聞いている。事業が本格化したら、事業実施計画における投下固定資産額や常時雇用者数などが企業立地促進条例に定める指定の基準を満たす場合、産業振興推進委員会で審議をいただいた上で、奨励事業者としての指定を行い、固定資産税相当額の奨励金の交付など、所定の奨励措置を講じたいと考えている。

【議員質問】市立角館総合病院改築事業の進捗状況はどうなっているか。
【市長答弁】
 本年度事業として予定した用地測量業務は、8月末で終了している。現在は「仙北市立病院事業構想・市立角館総合病院異本設計策定委員会設置要項」を定め、先月31日に第1回の会議が開かれた。今後、病院の内容について議論が行われる。市民も交えた委員会だ。市議会の皆様には特別委員会を設置いただいていて、さらに議論を深めて欲しいと思っている。

安藤武議員(所属会派なし)への答弁

一般質問2日目です。午前に2議員から質問を受けました。その概略をお知らせします。
※ユーストリームでの映像発信も行っています。こちらもどうぞご覧ください。

【議員質問】1年間の検証運転など、市長の事業への思いは。
【市長答弁】
 全国的に見てもモデル的・先進性の高い事業だったことから、大きな期待感・高揚感があった。これまで当初計画の性能が発現できず、議会の皆様・市民の皆様には大変なご心配をかけた。しかし東日本大震災後の社会価値の一変で、重要性はますます増したのではないか。一時期、この事業分野からの撤退も考えたが、「失敗して終われない」という気持ちが発注者・施工業者の双方にあった。完成し、納品した施設だったにも関わらず、後に施工業者が多額な経費を投じて改修工事を実施するという対応は、これまでの公共事業ではあり得ない姿。施工業者の執念のようなものを感じた。現状は正常運転となっていること、本当に有り難いと思っている。

【議員質問】現状だとクリオンプールへの熱源供給は可能か…。
【市長答弁】
 当初計画にはクリオンプールへの熱源の供給計画はなかった。施工業者へ一年を通してプールへ熱を供給できるか問い合わせたが、冬期間は厳しいとの回答だった。夏期に熱を活用し、化石燃料を幾らかでも押さえたプール運営を行うという考え方はできると思う。

【議員質問】改修が行われた部分の資産価値をどう見るか。
【市長答弁】
  改修工事で施工業者が増設した機器類の資産価値は、施工業者からの聴き取りによると、工事費込みで約5億2百60万円と聞く。当初の取得金額が5億8千万円たったので、合わせると約11億円ぐらいになる。

【議員質問】その改修工事はどのように契約がされたか。
【市長答弁】
 市が相対する工事という形でないことを、先ほどお話しした。しかしいったん完成検査を終えて、支払いも終了した物件に、また民間業者が手を加えるのだから、何らかのルール作りが必要だった。そこで覚え書きを取り交わしている。

【議員質問】間伐材利用などの補助金は受けているか。
【市長答弁】
    平成23年度から、森林整備事業及び森林整備加速化・林業再生事業の拡充がなされ、間伐材等が集積されることとなり、原料チップの原木調達が容易になった。従来の事業単価と比較して補助金額で1ヘクタール当たり約5万7千円円程度が上乗せされている。原料を供給している「仙北市森林林業協議会」に加入している事業者が、県事業である木材産業振興臨時対策事業・間伐材安定化供給コスト支援事業補助金の活用で切削チップの製造に係る設備の増設や、林業・木材産業改善資金融資を活用して、木質チップの輸送力を改善するため運搬車両を追加するなど、この事業による間接的な効果が現れている。

【議員質問】本事業によりもたらされる経済効果をどう見るか。
【市長答弁】
 木質チップの原材杉(間伐材等)は、全量が田沢湖田沢団地、角館町西長野団地、西木町上桧木内団地ほか全て仙北市内で生産されている。全て民有地だ。平成22年度は27.3㌶、24年度は38.7㌶の森林の手入れがなされた。今年度は約100㌶を目指す。これらに係る労務や施設管理の雇用が生まれたことは事実。一方で間伐事業の補助金単価が大幅に増額となったことで、停滞していた森林整備に光を見た。これまで続いた不具合で、社会教育・環境教育といった分野での活用、グリーン産業の先進事例としての研修の受け入れなど、実施を控えていた取り組みも、将来的な経済活動としての可能性がある。

2012年9月13日木曜日

高久昭二議員(日本共産党仙北市議団)への答弁


【議員質問】角館庁舎移転改築と火除け復元、分庁舎方式の一部見直し及び本庁舎機能等についての考え方は。
【市長答弁】
 昨年11月、市議会の皆様に市庁舎全般にわたる整備等の考え方をまとめた「市庁舎整備に関する基本方針」をお示しした。この中で角館庁舎については、平成27年度までに、角館庁舎機能の移転・解体、並びに火除けの復元を行う予定としていた。なぜ角館庁舎を移転しなければならないか、その必要性をまず申し上げる。1つには老朽化が著しいこと。現状では災害時の市民の防災拠点を担えないと思っている。2つ目の理由に火除けの復元がある。武家屋敷通りの面影を取り戻し後世に伝えること、これは文化財の保護や観光振興などからも有効だ。来客者の駐車場の不足、事務スペースの確保も必要だ。角館庁舎の移転については、庁舎整備推進委員会で議論してきたが、そんな中、9月4日、角館庁舎南側2階の外壁が、幅360㌢に渡って剥離落下する事故が起きた。事後対応として安全性の確認や補修工事を行ったが、一刻も早くの解体移転が必要だと、改めて感じた。議論をスピードアップし、できる限り早期に移転改築を進めたい。緊急避難的な要素もあると思っている。
 一体型庁舎は是非とも必要。市民サービスの向上、職員の一体感の情勢などなどに早く取り組みたい。

【議員質問】米軍オスプレイ強行配備、飛行訓練に反対し、即時中止を求めることについて、市長の見解を問う。
【市長答弁】
 6月29日、米国政府から日本政府に対し、MV-22通称オスプレイの沖縄配備の通報があり、7月23日には経由地の岩国基地へ陸揚げを行った。オスプレイは本年4月にモロッコで、6月にフロリダで墜落事故を起こした。この8月にはノースカロライナで市街地に緊急着陸をしている。また米軍は、オスプレイ配備の環境審査報告で、米軍基地やキャンプ富士をはじめ全国6つの低空飛行訓練ルートで訓練を行うとし、そのうちのピンクルートは仙北市場空が設定されている。こうした事態の中で、私は安全性が確認されない状況のままで普天間基地への配備、及び飛行訓練については実施すべきではないと考えている。計画には反対と言うことだ。
 この事案に関し、10月2日には秋田県市長会があるので、今後の対応について議論を深めることができればと思っている。さらにもう一点、国防に関する事項であるが故、国民への情報提供が部分的にならざるを得ないとの見解もあるが、事態をマスコミ報道で初めて知るという状況は、決して好ましいものではない。直接的・日常的に住民と接する市町村が基本だが、少なくとも都道府県には国が責任を持って情報提供を行っていただきたいことを、機会あるたびに発言したいと思っている。

【議員質問】高すぎる国保税を減額する考えはないか。
【市長答弁】
 国民健康保険事業については、厳しい財務状況の中、平成23年3月に「国民健康保険事業安定化計画」に基づいて、一般会計から1億円の支援を受けて、財政の健全化を進めている。平成24年度の国保税は、平成23年度の国保事業会計が単年度では黒字決算となったことから、市内の厳しい経済情勢もあって、その税率を据え置くことにした。平成23年度は安定化計画の財政見通しよりも医療費が抑制されたことから、税率の据え置きができたが、被保険者の減少と高齢化は進んでいて、今後も医療費の増加が予測される。現に本年度の3月から6月の医療費は、前年度同期に比べ5.9㌫の伸び率を示した。できるだけのことをしているし、市民の懐具合を考えれば何とか減額したい気持ちは同じだが、例えばインフルエンザの流行があれば、すぐに会計は赤字に転じてしまうし、高額医療者が数人増えただけでも、会計は赤字になる危うい状況だ。低所得者の方々、生活困窮者の方々には減免措置、税負担の緩和も行っているが、それも国保会計が維持できればこそで、何とか安定的に市民の医療を守りたいと思えば、単年度で黒字だからと言って税額を減額することはできないと思っている。

伊藤邦彦議員(民政会議)への答弁


【議員質問】県営ほ場整備事業をどのように進める考えか。
【市長答弁】
 市が推進している県営ほ場整備事業は、採択要件が①受益面積20㌶以上、②地域の担い手へ面的な集積を行う計画を作成し実際に工事し、③事業完了時まで担い手への面的集積が一定以上向上すること、これらをクリアすると、国55㌫、県27,5㌫、市10㌫の補助があり、また6分の5を無利子にすることができる優良な制度になっている。工事は県が行うが、地元の同意が何より重要で、代表者を中心にまとめる作業が事業を左右する。ただ計画策定から3年程度必要なこと、工事が通年施工になること、事業償還が長期になるなど、課題と受け止められる事項もある。だが現状のほ場条件では受け手の確保が厳しいことから、事業を強力に推進していきたいと思っている。これまでの準備で西木町潟野十二峠地区が計画策定に入った。生保内南部地区も事業採択に向けて説明会を実施している。小淵野地区では検討会が開催された。動きが活発化している。きめ細やかなサポートを心がける。

【議員質問】宮田堰の氾濫解消策を何と考えるか。
【市長答弁】
 宮田堰は西明寺地区の農業用水として宮田頭取工から取水し、350㌶の水田を潤す地域の基幹水路だ。管理は仙北市西木土地改良区が行っている。頭取工を設置した当時と現在の雨の降り方が大きく違い、そのために機能していない箇所が多くあって、毎年のように冠水し、その対策について早期の対応が必要だと認識している。昨年度に調査事業を行い、幾つかの改善パターンを地元に示したが、いずれも巨大事業となることから、全面改善には時間がかかる。しかし災害を目前に手をこまねくのは愚の骨頂。そこで建設部と農林部のタッグで、まずは六本杉地区の側溝改良経費を本議会に提案した。その他、流入する水路の一部変更、部分的な嵩上げ、排水ポンプの設置等を既に検討している。

【議員質問】玉川ダムは複数の災害が同時発生したら決壊することはないか。また仙北市を災害から守るためには、職員の意識啓発だったり、また専門知識を有した指導者の設置だった利が必要ではないか。
【市長答弁】
 災害は想定できない、あるいは複数の災害が複合的に発生するような事態もないわけではない。しかし自然災害でダムの決壊が起こるかといえば、その可能性は相当低いといわれている。自分が市長に着任してから何度も災害に見舞われた。その度に見直しをして、特に職員の初動体制の強化に努めている。また職員の携帯用災害マニュアルの作成も準備している。また自主防災組織の組織化を進めるための取り組みも予算化している。地域住民が主体となって、例えば「武家屋敷と桜の角館安全安心コミュニティ」の設立もいただくなど、活動は活発化している。災害対応に秀でた指導者のことだが、職員の防災管理者取得研修を検討している。さらに危機管理体制の強化で、市で自衛隊退職者を専門職員に迎えることができないか、自衛隊と協議をしている。

【議員質問】通称山根街道の拡幅や、山根の山側の急傾斜地崩壊危険区域を抜本的に解消する住宅移転の考えはないか。
【市長答弁】
 市道山根町線が大変狭隘で、危険な状況であることは常に通って感じている。改善策は議員が指摘するように拡幅工事が必要だが、角館は旧町時代から議論があったこともお聞きしている。何はさておき地域の市民のご理解とご協力が必要で、それが改修工事を進めるエネルギーになる。住宅移転が必要だが、伝統的建造物群との関わり合い、できるだけ町内の道づくりは、歴史的景観を保全しながら、町に住む人、訪れる人も含め、心が休まる道をつくるという視点が重要だと考えている。住宅移転の考えは今のところ持ち得ていないが、例えば電柱の撤去などでも幅員が確保できないか、様々な手法の検討が必要ではないか。移転事業にがけ地近接等住宅事業があるが、事業主体が個人で、これは標準事業費が設定されていることから、事業導入しても個人が相当額を負担しなければいけない。個人負担を考えると勧めにくい。

※写真は市職員の台風襲来訓練の様子(西木庁舎) 

荒木田俊一議員(翠巒会)への答弁


 今日から一般質問が始まりました。午前に2議員、午後に1議員からの質問を受け答弁しました。その概略をお知らせします。
※ユーストリームでの映像発信も行っています。どうぞこちらもご覧ください。

【議員質問】国の公債発行特例法案の成立に見通しが立たないが、市の財政運営は大丈夫か。
【市長答弁】
 政府は公債発行特例法案を議決できなかったことから、これを財源と見込んだ予算の執行抑制を決めた。総務省では省令で9月の普通交付税を都道府県では一律3分の1、市町村は満額とし、その通り9月10日に仙北市には予定した額が交付された。ただ様々な事業に大きな影響が懸念される状況だ。現状に至った直接要因は、野田首相の問責決議が先月29日に参院で可決され、特例法案の通過に見通しが経たなくなったためと推察する。しかしこの状況になる間接要因が以前からあり、結果、国民の生活に直結する財源の確保ができない状況を生み出した国会には、与野党に関わらず憤りを覚える。現在、財務省では財務省証券の発行を検討しているとの情報があるが、脱官僚とは正反対、国会で関連法案を通過させる必要のない手法に走った状況は、全く異常。一日も早い公債発行特例法の成立を望む。 

【議員質問】自治基本条例を制定する考えはないか。
【市長答弁】
 仙北市協働によるまちづくり基本条例が、平成24年3月議会で議決された。この条例の理念は市民が主役のまちづくりを進めることにある。また市民や市がそれぞれ果たす役割も明文化した。一方で、平成22年3月に市議会は「仙北市議会基本条例」を制定し、議会のあり方を明確に市民に示している。この2つの制定があることで、当分は自治基本条例の必要性は薄いと思う。まずはこれらの理念を市民の皆様にお伝えし実践いただくことに努力したい。

【議員質問】震災復旧支援について不燃物受け入れの今後のスケジュールはどうなっているか。また被災地現地ではマンパワーが不足しているが仙北市の協力はどうか
【市長答弁】
 8月29日、岩手県野田村を現地視察してきた。不燃物系廃棄物は、可燃物系廃棄物を破砕・選定の課程で再利用のふるい目から落ちた再生不可能な廃棄物だった。当初に市で想定した形状ではなく、安全性の確認のため、県を通じ放射線濃度・アスベスト濃度・ダイオキシン・その他の溶出試験場などの検査実施を依頼した。9月中には結果が判明すると思う。この結果を踏まえ、秋田・岩手の協議を経た後、市の受け入れ推進チームで検討し、向生保内の協議会にお諮りして方向性を定める。受け入れについて心配をする市民もいるので、場合によっては現地において説明会も開催する。被災地への職員派遣は現在も1名を1年間の約束で山田町へ派遣している。来年度もこのような支援は続けたいと考えている旨、佐藤副町長には伝えてある。

【議員質問】仙北市環境センターのリン回収原水を活用した有機肥料・仙北さくらの栽培検証結果と今後の利活用策はどうか。
【市長答弁】
 仙北市環境保全センター屎尿処理施設は、我が国初のリン回収を実現し、昨年7月にはリン資源リサイクル推進協議会から功労者表彰を受けた。回収したリンは副産リン酸肥料で、その名称を「仙北さくら」として、農林水産大臣から認可を受けている。この仙北さくらを活用した対比実験を平成22年・平成23年と行ってきたが、一般市販の有機肥料と遜色のない栽培結果を得ることができた。現在は有機米用肥料としての適合性を確認しているが、これができたら来春頃には肥料製造を始めたい。これを活用したいという農家には何らかの支援措置も検討したい。

※写真は震災発生後、宮古市で撮影した震災ガレキ

2012年9月5日水曜日

9月市議会~市政報告⑥


 建設部関連です。

◇道路施設の凍上災害について
 平成24年において低温により被災した公共土木施設災害10箇所について、7月3日・4日の両日、災害査定を受け事業が決定したので、本定例会へ補正予算を計上しています。ご審議をよろしくお願いします。

◇2012火山砂防フォーラムの開催について
 10月18日(木)・19日(金)の2日間、仙北市で「2012火山砂防フォーラム」が開催されます。「火山を知り、火山と共に生きる」をテーマに、全国の火山保有地域共通の課題となっている火山との共生、地域防災意識の喚起、実践的な噴火対策の実態等を議論します。秋田駒ヶ岳を抱える仙北市ですが、多くの専門家や実践例に触れる機会です。議会をはじめ多数の皆様の参加をお願いします。

 続いて企業局関連です。

◇水道料金統一について
 合併当初からの懸案となっていた水道料金の統一について、平成24年7月5日、仙北市水道運営審議会から答申を受けました。答申では「仙北市統一の水道料金を策定し、地域間格差を無くし、料金設定の透明性と公平性を高めていただきたい」とあり、本答申を尊重することが肝要と考えています。
 7月26日開催の仙北市議会産業建設常任委員会協議会で、答申内容と料金改定案について説明をさせていただきましたが、今後、今年度中の条例改正を目途に、事前に市民説明会を開催し意見等を伺いながら、更に検討を加えていきたいと考えています。議会の皆様にはご理解ご協力をよろしくお願いします。

 続いて医療局関連です。

◇田沢湖病院医療訴訟案件にかかる代位請求について
 平成24年3月28日に言い渡しのあった医療訴訟にかかる控訴審判決について、所定の支払いを全て終えています。その後、故人が加入していた損害保険会社である三井住友海上火災保険株式会社より、平成24年6月22日付け「代位請求について」と題する書面が27日に送達されました。内容は、判決により控除された支払済の保険金を当方に請求するというもので、その金額は29,243,453円です。
 これは先の医療訴訟とは局面が異なり、自動車事故による自動車保険の関係から支払われた保険金に関するもので、別件として検証と検討を重ねて行かなければなりません。いずれ法的な判断が必要とされるため、引き続き代理人弁護士を委任したところです。

◇医師確保対策について
 田沢湖病院では、横浜市けいゆう病院から、8月から10月までの連続する3か月間、3人の研修医を受け入れています。当院のみならず、各診療所や包括支援センター、民間の介護施設等の協力を得て、地域医療研修を実践しています。
 仙北市の魅力を肌で感じていただき、やがては市立病院等に勤務されるよう初期目的の達成に向けて、スタッフ一同懇切丁寧な指導に当たっています。

◇市立角館総合病院改築事業について
 市立角館総合病院改築事業の進捗状況は、本年度予算に計上している項目のうち、5月に発注した用地測量業務は、先月末で業務が完了しました。また「仙北市立病院事業構想・市立角館総合病院基本設計策定委員会設置要綱」を定め、秋田大学医学部附属病院教授や医師会はじめ市民等8人の委員を選任し、先月31日に第1回の委員会を開催しています。
 今後も委員会を開催し、基本設計の発注に向けてその方向性を取りまとめることにしています。

◇新型インフルエンザ対策について
 新型インフルエンザ対策として以前より要望してきた診察室を陰圧化するための空気清浄機とパーティションの設置について、県補助金(補助率は国1/2、県1/2)で田沢湖病院に整備できる運びとなりました。補正予算に設備整備のための補助金相当額を資本的収入及び支出に計上しています。また、医療局の本年4月の人事異動に伴う人件費などの費用も計上しています。ご審議をよろしくお願いします。

◇おわりに
 以上、主要事項並びに諸般の報告を申し上げましたが、本定例会に提案している案件は、報告1件、条例関係7件、予算関係6件、決算認定関係15件、その他1件の計30件です。なお、地方公共団体財政健全化法に基づく「健全化判断比率」と「資金不足比率」の2件について、議会最終日に報告を予定しています。
 慎重審議の上、全議案についてご可決賜りますようお願い申し上げ、市政報告とします。

9月市議会~市政報告⑤


 続いて農林部関連です。

◇水稲の生育状況について
 2012年産の秋田県の水稲生育状況は、春先の雪消えが遅く、その後の天候不順で春作業が遅れ、本田での生育に遅れが見られましたが、その後の好天続きにより生育は、順調に回復し「やや良」となりました。
 本市の水稲の生育状況は、7月以降の平均気温も高かったことから出穂期は、平年並の8月5日となりました。1平方メートル当たりの穂数は450本(平年比104%)、1穂当たりの着粒数は70.6粒(平年比95%)となっています。
 病害虫の発生は、葉いもち病の発生は少なく、斑点米カメムシ類のすくいとり巡回調査による発生が多いと予察されます。今後、斑点米カメムシ類の被害や、出穂期以降、高温が続いていることから、くさび米・乳白粒・心白粒などの被害が心配されますので、適正な防除・適正な水管理に努め刈取り適期を判断し、JA等の関係機関と連携を保ち適期刈取りの啓発活動に努めます。

◇農業者戸別所得補償制度申込み状況について
 7月2日現在の申請件数は、1,918件(個人1,897件・法人9件・集落営農組織12件)となっています。今後は、東北農政局大仙地域センターが申請された営農計画書の内容を確認の上、該当する生産者の皆様には年内に交付金が納付される予定になっています。

◇大仙・仙北・美郷畜産共進会について
 7月28日に、大仙市笹倉公園を会場に大仙・仙北・美郷畜産共進会が開催され、仙北市からは肉用牛(繁殖雌牛)の部に25頭、肥育牛の部に3頭、兎の部に1羽出陳しました。
 その結果、肉用牛第3類(若牛)、第5類(成牛)、第7類(繁殖雌牛群)、肥育牛の部門で優等賞を獲得しました。上位入賞した5頭は、9月7日に由利本荘市「あきた総合家畜市場」で開催される秋田県畜産共進会に出陳される予定です。

◇仙北市産業祭について
 第8回目を迎える今年の産業祭は、10月20日(土)・21日(日)の両日、神代市民体育館を主会場に開催することで準備を進めています。来年度に招致を予定している秋田県種苗交換会の開催に向け、種苗交換会の基本となるべき仙北市の特産品や農作物等の出品数を昨年以上に展示し、皆様にご披露できるよう、中核を担う認定農家をはじめ各農家等の方々から、これまで以上のご協力をお願いしたいと考えています。

◇「全国農業担い手サミットinあきた開催」について
 意欲ある農業者が一堂に会し、相互研鑽・交流を図る全国担い手サミットが、今秋秋田県を会場に開催されます。10月31日の記念式典は皇太子殿下をお迎えし、秋田県立武道館が会場に決定しています。式典終了後、仙北市では全国から約120人の農業関係者を迎え地域交流会を予定しています。翌11月1日は、2班に分かれ市内農業関係施設や農業者の活動状況を視察する計画です。

◇農業生産施設復旧支援事業について
 4月4日に発生した暴風雪により、市内の農業生産施設も多く被災しました。5月の臨時議会に対応額をお願いし、関係機関と協力して支援策を対応して来ましたが、発生当初の見込み以上に被害額が大きかったことから、追加補正をお願いしたいと考えます。また、被災ハウスの剥離ビニール処理についても、春の農業用廃ビニール処理事業で迅速対応しましたが、回収量が非常に多く、秋の実施に向けてその一部経費をお願いするもので、本定例会に関係予算を計上しています。ご審議をよろしくお願いします。

◇圃場整備事業について
 西木町潟野十二峠地区で計画されている、県営圃場整備事業が始動しました。今年度は、事業に取りかかるための基礎調査を行います。また本事業のスタートを受け、他地区においても事業説明会が開催されるなど、圃場整備へ取り組む気運が盛り上がりを見せてきている状況です。今後も地区の皆様の要望を細やかに聞き取りしていきたいと思います。

◇仙北市大規模肥育牛団地事業について
 仙北市の畜産振興を図るため、大規模肥育牛団地事業の誘致を進めてきましたが、秋田県やJA秋田おばこから、地域産業振興のためにも大いに支援・協力すべきとの意見集約をいただいたことで、当初より相手先として考えていた北海道鹿追町で事業を営む大平畜産工業株式会社との協議も大詰めを迎えています。計画では、市内上萩ノ台地区で1千頭規模の肥育牛団地を形成するとし、秋田県の畜産業界の活性化のみならず、市内転作田での粗飼料栽培、堆肥を活用した有機肥料の農畜連携を進め、併せて将来的には地産地消活動も視野に入れた市内雇用力の増強などを目指しています。今後は実現に向け、議会の皆様方の特段のご指導をいただきたいと考えています。

◇熊の出没について
 今年は春以降、熊の出没が多く、これまでに50件以上の情報が寄せられ、特に7月以降は連日のように出没情報があります。このため、猟友会や警察と共に巡回するほか、広報や防災無線により住民へ注意喚起しています。 これから野菜等の収穫シーズンを迎え、民家周辺に出没する機会が多くなることが予想されることから、今後もさらなる注意喚起に努めます。

◇環境教育プログラムの活用について
 8月3日から5日の日程で、市内中学生5人が北浦教育文化研究所と共に山梨県富士河口湖町を訪問し、クニマスが絶滅した背景や田沢湖に関する環境学習の発表を行いました。
 また、現地では自然観察会への参加や山梨県立博物館で開催中のクニマス展において「クニマスの稚魚」を観察するなど、子供たちにとっても貴重な体験となりました。
 さらに今回の訪問では、昨年度開発した環境教育プログラムのPR活動を行ったほか、実施に向けた参考事例を視察するよい機会となりました。
 田沢湖・西湖の姉妹湖提携を通し、交流や活動がますます広がっていくことを期待しています。

◇秋田発・子ども双方向交流プロジェクトについて
 8月8日には、宮城県女川町の小学生18人を迎え、秋田発・子ども双方向交流プロジェクトが2泊3日の日程で開催しました。
 初日は、市内小学生と共に田沢湖でのカヌー体験、ピザづくりを行ったほか、イタヤ細工、高原温泉郷での宿泊体験を行いました。2日目には5軒の農家民宿に分宿し農家体験をしたほか、最終日は豊年太鼓の発表会を行うなど、本市の魅力的な資源を体感していただけたものと思っています。今後の農山漁村での双方向交流へ、前進していくことを期待しています。

◇「昭和な食卓“ばぁば”のおもてなし料理」のレシピ本ついて
 仙北市で昔から親しまれている家庭料理39品をまとめた「昭和な食卓“ばぁば”のおもてなし料理」のレシピ本が完成し、8月8日(ばぁばの日)に完成発表を行いました。
 このレシピ本は、昨年9月、郷土料理継承のため「仙北市食の伝道師」として任命された市内の60~70代の女性10人による「TEAM仙北ばぁば’S」が、4回の製作会議を開いて進めてきたものです。正月料理・春彼岸料理・さなぶり料理・お盆料理の4章で構成され、季節ごとの料理を紹介しています。また料理名の由来や美味しい作り方「ばぁばのコツ」が書き添えられた力作です。
 今後、レシピ本は、市内小中学校や図書館に備え付けるほか、市のホームページに掲載し、仙北市の豊かな農村文化により育まれてきた家庭料理を次世代に継承するとともに、地産地消の推進にむけて取り組んでいきます。

2012年9月4日火曜日

9月市議会~市政報告④


 続いて観光商工部関連です。

◇SAKURAクラフトコンペについて
 角館工芸協同組合が、樺細工の新製品開発や普及、宣伝を目的に、市補助金を活用して樺細工のデザインを募集した「SAKURAクラフトコンペ」は、7月17日で募集を終了し全国各地から88点の応募がありました。
 7月27日には審査会が行われ、入賞1点、次点として奨励賞6点が選定されました。入賞作品には賞状と副賞10万円、奨励賞作品には賞状と副賞3万円が贈呈されます。
 選定された7作品は、それぞれ試作品を製作し、応募デザインとともに10月21日から28日まで角館町樺細工伝承館で開催される「第40回角館町樺細工伝統工芸展」に展示し、多くの皆様にご覧いただきたいと考えています。

◇夏イチゴ栽培事業計画について
 東京に本社を置き、事業開発と事業投資を中心業務とする株式会社EJビジネス・パートナーズから、市が所有する西木町の工場用地を借用した夏イチゴ栽培事業計画の提案を受けています。
 計画は、1期から3期にわたり、第1期をパイロット事業とし、同社が100パーセント出資する現地法人を立ち上げて、この秋にも、当地での栽培を試験的に行うビニールハウスを建設したいとしています。設置場所は、工場用地東側の道路と秋田内陸縦貫鉄道との間の約3,500㎡の敷地で、来春3月にイチゴ苗を定植し7月に収穫・出荷するという計画です。
 パイロット事業により生産・販売の見通しが立った段階で、工場用地全体を使用した本格的な事業の実施を計画しており、第2期工事は25年9月着工、第3期工事は26年9月着工の予定となっています。総事業費は約2億7千万円で、最終的にはイチゴ栽培ハウス12棟、観光農園ハウス12棟、さらにイチゴ加工工房や出荷所、直売所などの整備が予定されています。雇用は30人ほどの新規雇用を生み出したいという計画です。
 パイロット事業による生産・販売の見通しが立てば、本市の産業振興に資するものとして大いに期待が持てることから、まずはパイロット事業の成功に向けて事業推進のサポートをしたいと考えています。

◇仙北市雇用促進就職面接会の開催について
 8月28日、市内事業所の人材確保と就職希望者の支援を目的に、仙北市雇用促進就職面接会を角館交流センターで開催しました。昨年度までは厚生労働省の委託事業として行っていましたが、本年度はハローワークや県地域振興局ほかの協力をいただき、市の単独事業として実施しています。当日は市内14事業所が参加し、市が実施している緊急雇用創出臨時対策基金事業の8事業、9人の面接も併せて行い、41人の求職者の皆様に来場いただきました。
 ハローワーク角館管内の有効求人倍率は、本年度に入り0.50倍前後で推移し、大震災直後の昨年同期との比較では大きく改善しているとは言いながらも、依然として厳しい環境にあることに変わりはありません。引き続き雇用拡大に向けた対策の充実に努めます。つ

9月市議会~市政報告③


 続いて市民生活部関連です。

◇消防訓練大会について
 7月8日に「落合運動公園」で仙北市消防訓練大会を開催し、日頃鍛えた消防技術の速さと正確さを競いました。市内の消防団10分団から23チームが出場した「小型ポンプ操法の部」では、優勝 第8分団2班、準優勝 第4分団2班、第3位 第1分団2班でした。また、7チームが出場した「規律訓練の部」では、優勝 第9分団、準優勝 第4分団、第3位 第8分団でした。
 7月21日には、大仙市の雄物川河川緑地運動公園で、秋田県消防協会大仙仙北美郷支部消防訓練大会が開催され、本市大会のそれぞれ上位3チームが「小型ポンプ操法の部」と「規律訓練の部」に出場しました。成績は、「小型ポンプ操法の部」では、第4分団が第3位、第8分団が第4位に入賞。「規律訓練の部」では、第4分団が第3位に入賞しました。本市消防団の一層の活躍を祈念します。

 続いて福祉保健部関連です。

◇人工透析通院費に対する助成制度について
 仙北市に住所を有し、じん臓機能障害1級の身体障害者手帳を所持して、人工透析治療で週2回以上医療機関に通院している方は現在61人です。
 人工透析治療を受けている方は、重いじん臓機能障害のため、就業にも支障をきたすなど身体的、経済的な負担を強いられ、また高齢化、長期透析合併症、糖尿病性腎症等により歩行困難な方が増えている状況です。そこで、こうした方々の通院費の一部を助成し、負担の軽減と福祉の増進を図りたいと考え、人工透析通院費の助成制度をスタートしたいと思います。本定例会に関連予算を計上していますので、ご審議をよろしくお願いします。

◇仙北市障がい者虐待防止センターの設置について
 「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」が平成24年10月1日から施行されます。これに伴って市町村では、障がい者虐待防止センターを設置することが義務づけられます。仙北市でも、10月1日より社会福祉課内に仙北市障がい者虐待防止センターを設置し、現職員の兼務体制により障がい者虐待対応窓口として相談、通報、届出への対応を行います。また、対応が難しい一時保護のための施設入所や、虐待防止予防等の家庭訪問等については、関係事業所等に委託して対応する予定です。
 障がい者に対する虐待が障がい者の尊厳を害し、自立や社会参加の妨げにならないよう虐待防止の支援を行いたいと思います。本定例会に関連予算を計上していますので、ご審議をよろしくお願いします。

◇少子化対策・子育て支援プロジェクトチームの設置について
 全国的に、少子・高齢化が進む中で、女性の社会進出に伴う子育て環境の変化、労働力の減少による経済成長の鈍化や地域社会の活力の低下など、地域の存立基盤にかかる深刻な影響が及ぶことが懸念されます。このような状況を踏まえ、子育て支援施策の充実を図るための総合的な取り組みが急務と認識しています。これまで、その前段として、増大・多様化する保育ニーズに対して先がけて検討いただくため、市立保育園・幼稚園の在り方検討委員会を設置し、検討委員会からは貴重な提言書をいただきました。
 市では、これまでの検討等を包括した形で、子育て支援策を充実させ、子どもを安心して産み・育てやすい環境をつくるため、学識経験者・子育て支援団体関係者などからなる「仙北市少子化対策・子育て支援プロジェクトチーム」を設置して、効果的な条件整備をどのように行っていくのかなどに重点を置き、調査研究を行いたいと思います。本定例会に関連予算を計上していますので、ご審議をよろしくお願いします。

◇仙北市障がい者の職場づくり推進委員会の進捗状況について
 社会経済の影響などにより雇用が厳しい状況にありますが、障がい者の「働きたい」をどう実現するかは、行政の大きな課題と受け止めています。市は、平成23年9月15日、「障がい者の職場づくり推進委員会」を設置し、障がい者理解と効果的な就労支援を検討していただいています。
 8月20日、第3回目の推進委員会を開催し、障がい者の就労意欲や地元企業などへの雇用状況に関する調査の結果等を踏まえて、障がい者の就労に結びつく支援等が審議されました。
 今後、推進委員会より審議の内容を早い時期にまとめてもらい、市に対する支援等の答申をいただいて施策に反映したいと考えています。
 なお現在、民間企業より、仙北市内で障がい者の雇用を進める施設の建設構想・計画提案を受けています。計画の進捗に合わせ議会の皆様に随時報告をしたいと思います。

◇市立角館保育園増築事業について
 保留児童解消のための市立角館保育園増築について、去る8月24日に3社による工事入札を行い、落札した株式会社瀧神巧業と8月27日に契約を締結し、工事に着手しています。完成は11月20日を予定し、12月から保育業務が出来るよう準備を進めていきます。

◇保育料の児童手当からの特別徴収について
 本年4月、児童手当法が改正され、児童手当から保育料・幼稚園授業料及び学校給食費等について引き去りを行うことができる特別徴収の仕組みが設けられました。
 この制度を活用し、保育料等の納付方法についての選択の幅を広げ、利便性を高めるとともに滞納防止にもつなげたいと考え、児童手当10月支給分から本人の申し出による取り扱いを開始することにしました。

◇田沢湖歯科診療所歯科医師の異動について
 田沢湖歯科診療所の所長である平野秀俊歯科医師から、9月末日をもって退職の申し出でがありました。10月からは後任の所長として、赤間正欣歯科医師が引継ぎする予定です。
 赤間先生は、年齢33歳、福島県の方です。現在、盛岡市に居住し、田沢湖歯科診療所に臨時の歯科医師として、6月下旬から勤務していましたが、10月から正規採用として勤務することになります。

9月市議会~市政報告②

次に総務部関係です。

◇クニマス稚魚の里帰りについて
 7月13日、山梨県立博物館で開催された「クニマスは生きていた-山梨おさかな発見物語」企画展のオープニングセレモニーに出席した際、同席していた横内正明山梨県知事、渡辺凱保富士河口湖町長から、クニマスのふるさと仙北市でのクニマス稚魚の生体展示の方針を伝えられました。予期していないお話でしたが、市民はもとより多くの県民の皆様にも大変嬉しいことですので、有り難くお受けしたいとお答えし、感謝を申し上げました。今後、受入体制や飼育方法などについて、両県の関係機関との調整を進め、できるだけ早い機会にクニマス稚魚の生体展示を実現したいと考えています。

◇田沢湖再生基本計画策定検討会の開催について
 田沢湖のあるべき将来像と田沢湖再生への方向性を共有する「田沢湖再生基本計画」の策定を目的に、8月6日、第1回田沢湖再生基本計画策定検討会を開催しました。
 検討会は、これまでそれぞれの形で活動を行っていた各地域、関係団体で組織する「田沢湖クニマス会議」が発足したことを機会に、意見集約を図りながら、目指すべき田沢湖の将来像を示すものです。また、秋田県が今年度から実施する「秋田県市町村未来づくり協働プログラム」の仙北市プロジェクト素案についても、一体的に議論を進めることにしています。

◇地域公共交通について
 市民バス、デマンド型乗合タクシーについては、通学・通院の利用を想定していることから平日のみ運行していましたが、利用者から休日運行の要望があり、仙北市としても今後の公共交通の在り方について再考するため、土日祝日運行の実証実験を行うことにしました。
 実証実験期間は、平成24年11月1日から12月30日までの2か月間で、時間帯はデマンド型乗合タクシーの一部を除き、平日同様のダイヤで運行します。料金についても平日同様です。
 なお、市民バスについては、市民バス条例で運休日が定められていることから、実証実験を行うために条例を一部改正して対応したいと考えています。よろしくお願いします。今後は、実証実験の結果を基に来年度以降の新しい運行形態を検討していきます。

◇秋田内陸縦貫鉄道について
 今年度は、秋田内陸縦貫鉄道株式会社、秋田県及び北秋田市との四者合意に基づき赤字額を2億円以内とする目標の最終年度です。
 昨年度実績は、輸送人員は開業以来最低だった前年度並みの41万人、経常損失額は前年度をわずかに下回る2億5,112万円の結果となりました。今年度の第1四半期の営業実績でも、輸送人員についてはダイヤ削減の影響などによる定期利用者は減り、対前年比95%となっています。しかし、定期外利用者においては東日本大震災前への回復傾向が見られる状況です。こうした中、今年度の経営においては、酒井社長のもと、新規イベントの連続投入・関連事業の強化・急行の単車化などによる経費の削減などを行い、目標達成に向けた取り組みが加速し、成果も見え始めました。8月30日には取締役会を開き、12月までに目標の見通しが立つよう、10月からのプレDCや冬に向けてのイベント対策、及び関連事業のさらなるテコ入れを早急に検討し、目標達成に向けて取り組んでいくこととしました。

◇政策検証市民委員会について
 5月15日に政策検証市民委員会を設置してから、これまで8回の委員会を開催しています。委員会ではマニフェストの項目ごとに、外部検証結果や事業に係る資料のほか、関係部署からの説明聴取を基に検証、評価を実施しています。また、委員会からは8月末までに検証結果をご報告いただくことにしていましたが、時間をかけ慎重に審議していることから、市への検証結果報告は10月以降になると伺っています。市議会の皆様には、委員会から検証結果報告書をいただき次第、報告をいたします。

◇国際交流について
 7月22日から25日までの日程で、台北市政府産業発展局の王三中主任秘書を団長とする視察訪問団15人が日本の温泉を取り入れた事業の視察のため、仙北市を訪れました。
 仙北市役所において、各担当部課を交えて温泉管理や温泉資源に関する開発、保全に関する意見交換を行い、市内の温泉施設や玉川温泉、鹿角市の澄川地熱発電所や大湯リハビリ温泉病院などを視察しました。昨年8月に仙北市の玉川温泉と台北市の北投温泉が温泉提携協定を行っており、今回の訪問を契機として、相互の交流事業の拡大、恒久的な親善関係の強化に繋げたいと思います。また、本年は台湾高雄市の澄清湖と田沢湖が姉妹湖提携25周年を迎える記念の年です。仙北市国際交流協会が主体となってメモリアル事業を計画しています。仙北市としても台湾との相互交流を一層進めるため、その活動を支援すべく、関連の予算案を計上しています。よろしくご審議をお願いします。

◇寿楽荘の建設計画について
 社会福祉協議会が進める養護老人ホーム角館寿楽荘の建設計画について、旧白岩中学校跡地を建設用地として地域関係者と協議を行ってきました。このほど建物の配置図等が示されたことから、8月7日、白岩地区の役員や保育園の保護者会に対する説明会を開催しました。社会福祉協議会からは、寿楽荘の概要や今後のスケジュール等が説明され、今後、地質調査を経て基本設計に着手したい旨の話しがありました。参加者からは、白岩地区全体の説明会を開催して欲しいとの要望が出されたことから、9月中旬ごろに会を開催することにし、今後は保育園とのすみ分けや周辺の環境整備について協議を進めることにしています。

◇パークゴルフ場の整備計画について
 NPO法人田沢湖地域活性化協議会より、田沢湖高原水沢地区の生保内財産区有地でのパークゴルフ場整備構想が提案されています。本NPOから当該地の借り入れについて要望書が出されたことから、8月21日に開催された生保内財産区管理会協議会で協議が行われました。
 管理会委員からは、事業の趣旨には賛同するが、土地の貸し付けについては市を経由した形が望ましいとの意見が出されました。そこで、市として再度NPOの事業内容を複眼的に検討し、市が行うべき支援の内容を精査しながら、生保内財産区と当該地の利活用について協議を行うなど、事業化の可能性を高めたいと考えています。

※写真はこの夏、金峰神社で摺られた梅沢ささらです。

9月市議会~市政報告①

平成24年第4回仙北市議会定例会の開会にあたり、主要事項について報告します。

 はじめに、震災がれきの広域処理についてです。
 これまで、岩手県野田村の不燃物を受け入れることで準備を進めてきましたが、8月9日付けで県から通知があり、国の新たな処理工程表が示されたことを踏まえ、改めて広域処理の協力要請がありました。これによると、岩手県の不燃物については、原則として県内で再生利用することになっていますが、一部については未だ調整中となっています。
 こうしたことから、現地の状況を確認するため、8月29日、向生保内地区連絡協議会の役員9人と野田村の現地視察を実施しました。野田村では、破砕・選別プラントが稼働している米田地区の仮置き場と、新山グラウンドの仮置き場において、岩手県、秋田県の担当者も同行し、詳細な説明を受けました。現地では、可燃物の処理を優先して進めていますが、可燃物の破砕・選別の過程で相当量の不燃物が出ていて、細かく破砕された不燃物が堆積している状況でした。また大量の漁具・漁網も、処理されずに保管されていました。これらについて、空間放射線量を調査したところ、0.03~0.07マイクロシーベルトの範囲で、特に問題はありませんでした。
 今後は秋田県を通じ、岩手県に対して受け入れ数量の確認、搬入が見込まれる不燃物の安全性のデータの提供等をお願いし、連絡協議会の皆様と今後の取り組みについて協議することにしています。また、本市での受け入れが具体化した場合は、試験的な搬入を行い、安全性の確認等を行うことも検討しています。

 次に、所得税等の返還金についてです。
 所得税還付等事案について、返還を要する影響額の中で、国税と地方交付税については、国税局及び総務省の精査が行われていましたが、国税について額が確定し、8月7日付けで大曲税務署長名で正式に損害賠償請求の通知がありました。
 これにより、国税に関する影響額は1,264,500円となり、この額に遅延損害金536,387円を加えた額を返還しなければならないことから、補正予算に所要の額を計上しています。また国税の影響額の算出基準を参考に、市民(町民)税に影響した額を算出した結果、2,722,361円となりました。今回明らかとなった影響額については、いずれも当時者の負担に帰すべきものであることから、歳入に一括計上し、返還会に請求していくことにしています。
 なお、地方交付税への影響額については、秋田県の精査を経て、現在総務省で内容を精査中です。その結果については、9月中に正式な通知があると伺っています。地方交付税法により、こうした事案の返還については、通知から20日以内と定められていることから、影響額が確定次第、速やかに議会に報告のうえ、追加の補正予算をお願いしたいと考えています。
 よろしくご理解いただきますようお願いします。

 次に、全国和牛能力共進会参加についてです。
 10月に長崎県で開催される全国和牛能力共進会に、仙北市から肉用牛第5区(繁殖雌牛群)に西木町の田口春美さんの「はるにしき176号」と角館町の相馬勲さんの「におう197号」が、また、肥育牛では西木町の伊藤則夫さんが飼育する第8区(若雄後代検定牛群)「厨川212号」、同9区(去勢肥育牛)「春錦266号」の2頭が秋田県代表として参加します。
 第10回目を迎える本大会は、5年に1度開催される和牛のオリンピックとも言われる権威ある全国大会で、7月(肉用牛)、8月(肥育牛)の秋田県最終予選を勝ち残った15頭に選ばれ参加が決まったものです。そこで全国大会出場に係る支援として経費を補正予算案に計上しています。ご審議をよろしくお願いします。
 次に、平成25年度開催の第136回秋田県種苗交換会招致についてです。来年はJA秋田おばこ管内市町での開催が予定されています。仙北市は産業振興・地域活性化等、様々な場面での効果を期待し、種苗交換会招致推進室を設置して招致活動を進めてきました。先ごろ管内自治体のご理解もいただけたことから、JA秋田おばこに対し、開催を承諾する旨の文書を7月31日付で提出しました。正式決定は、今秋能代市で開催される第135回種苗交換会最終日のJA秋田中央会役員会で承認となる予定ですが、地元JAから了解をいただいたことで開催の目途がついたと判断し、本定例会へ駐車場予定地の造成等経費を計上しています。ご審議をよろしくお願いします。
 なお種苗交換会招致推進室に、8月から任期付き職員を1人雇用するなど、来秋の開催に向けてその準備を進めています。議会の皆様には、特段のご理解とご協力をお願いします。

 次に、人・農地プランについてです。
 国は市町村に地域農業マスタープランの作成を求めています。その狙いは①「青年就農者の定着支援」、②「農地の利用集積を促進」、③「スーパーL資金の金利負担軽減」などですが、市はプラン作成に当たり、今春全農家を対象にアンケート調査を実施しました。
 青年就農者の該当予定者に対しては6月に説明会を開催し、受給要件を満たすと見られる11.5人(夫婦1組、1.5人分)については、今後、各地区のプラン精査を行い、今年度は下半期分として来年1月をめどに交付することで準備を進めています。
 また、集落への説明会については、市内36地区で開催を予定し、8月10日現在、市担当職員、JA職員及び地区担当理事、農業委員等が出向き、白岩地区ほか13地区で話し合いを行っています。11月末をめどに全地区で実施する予定で、実施済み地区については、随時、地域の実情に即した上記①~③の項目のプラン作成に取りかかり、12月末までに市内全地区のプランを完成させたいと考えています。また就農給付金等当初見込みを超える不足分について補正をお願いしたいと考えています。

 次に、先月の台湾訪問についてです。
 8月8日から11日までの日程で、秋田県の台湾トップセールスに参加しました。佐竹知事、津谷北秋田市長と一緒にエバー航空、復興航空、中華航空の3航空会社を訪問し、冬の温泉、スキー、小正月行事、秋田内陸縦貫鉄道を利用した冬の観光や、桜をはじめとする春の観光の魅力をPRすると共に、チャーター便の運航による、台湾からの旅行需要の復活を目指すための、特段の協力をお願いしました。チャーター便については、来年には運行したいと言う前向きな回答を得ることができました。さらに、エバー航空社では、台湾の大手旅行会社五福旅行社をはじめ7社共同で、9月から仙台空港定期便を利用した旅行商品の計画があり、秋田県への送客を約束してくれました。
 仙北市単独のトップセールスも行いました。6月に総合産業研究所・農山村体験デザイン室が、台湾で訪日教育旅行促進事業現地説明会に参加し、商談を行っていた台北市立士林高級商業職業学校を訪問し、教育旅行誘致に向けた交渉を行いました。その結果、本年の11月26日から仙北市を訪問する教育旅行を実施することが決まりました。また黄校長先生との協議では、若者同士、学校同士の相互交流が望ましいとの見解で一致し、現在角館高校へ打診して協力を仰ぐなど、実現に向けて準備を進めています。
 なお士林高級商業職業学校は、スキーを中心とした冬の教育旅行も行っていることから、仙北市への誘致について交渉したところ、11月の教育旅行の状況で判断したいと返事がありました。

 次に、渇水状況についてです。
 降水の少ない状況が長く続く中、玉川ダムでは、8月31日より水不足により発電を停止しています。市内上水道に関しては、水源となっている表流水、地下水とも現在の所は、すぐに渇水になる恐れはないものと思われますが、今後の雨量が見込めない状況であり、取水量等の監視を強化するとともに、渇水時の対応を検討しています。渇水の恐れがある場合には、市民の皆様に速やかに情報提供するとともに、節水等にご協力をいただきたいと考えています。

 次に、平成23年度の一般会計決算についてです。
 歳入総額191億3,944万8,663円、歳出総額187億1,685万609円、歳入歳出差引額4億2,259万8,054円で、翌年度に繰り越すべき財源の総額1,407万円を差し引いた実質収支額は、4億852万8,054円の黒字額となっています。

 次に一般会計補正予算についてです。
 補正額は6億7,236万1千円で、これに既定予算を加えると、補正後の額は190億9,238万1千円となります。主な事業は、国際交流・国内交流推進費、クニマス里帰りプロジェクト事業費、小規模介護施設等緊急整備費、秋田県種苗交換会招致推進事業費、農業生産施設復旧支援事業費、冬期交通対策費、かくのだて幼稚園アスベスト除去及び耐震補強対策事業費補助金、凍上災による公共土木施設現年補助災害復旧事業費等です。