2012年9月5日水曜日

9月市議会~市政報告⑤


 続いて農林部関連です。

◇水稲の生育状況について
 2012年産の秋田県の水稲生育状況は、春先の雪消えが遅く、その後の天候不順で春作業が遅れ、本田での生育に遅れが見られましたが、その後の好天続きにより生育は、順調に回復し「やや良」となりました。
 本市の水稲の生育状況は、7月以降の平均気温も高かったことから出穂期は、平年並の8月5日となりました。1平方メートル当たりの穂数は450本(平年比104%)、1穂当たりの着粒数は70.6粒(平年比95%)となっています。
 病害虫の発生は、葉いもち病の発生は少なく、斑点米カメムシ類のすくいとり巡回調査による発生が多いと予察されます。今後、斑点米カメムシ類の被害や、出穂期以降、高温が続いていることから、くさび米・乳白粒・心白粒などの被害が心配されますので、適正な防除・適正な水管理に努め刈取り適期を判断し、JA等の関係機関と連携を保ち適期刈取りの啓発活動に努めます。

◇農業者戸別所得補償制度申込み状況について
 7月2日現在の申請件数は、1,918件(個人1,897件・法人9件・集落営農組織12件)となっています。今後は、東北農政局大仙地域センターが申請された営農計画書の内容を確認の上、該当する生産者の皆様には年内に交付金が納付される予定になっています。

◇大仙・仙北・美郷畜産共進会について
 7月28日に、大仙市笹倉公園を会場に大仙・仙北・美郷畜産共進会が開催され、仙北市からは肉用牛(繁殖雌牛)の部に25頭、肥育牛の部に3頭、兎の部に1羽出陳しました。
 その結果、肉用牛第3類(若牛)、第5類(成牛)、第7類(繁殖雌牛群)、肥育牛の部門で優等賞を獲得しました。上位入賞した5頭は、9月7日に由利本荘市「あきた総合家畜市場」で開催される秋田県畜産共進会に出陳される予定です。

◇仙北市産業祭について
 第8回目を迎える今年の産業祭は、10月20日(土)・21日(日)の両日、神代市民体育館を主会場に開催することで準備を進めています。来年度に招致を予定している秋田県種苗交換会の開催に向け、種苗交換会の基本となるべき仙北市の特産品や農作物等の出品数を昨年以上に展示し、皆様にご披露できるよう、中核を担う認定農家をはじめ各農家等の方々から、これまで以上のご協力をお願いしたいと考えています。

◇「全国農業担い手サミットinあきた開催」について
 意欲ある農業者が一堂に会し、相互研鑽・交流を図る全国担い手サミットが、今秋秋田県を会場に開催されます。10月31日の記念式典は皇太子殿下をお迎えし、秋田県立武道館が会場に決定しています。式典終了後、仙北市では全国から約120人の農業関係者を迎え地域交流会を予定しています。翌11月1日は、2班に分かれ市内農業関係施設や農業者の活動状況を視察する計画です。

◇農業生産施設復旧支援事業について
 4月4日に発生した暴風雪により、市内の農業生産施設も多く被災しました。5月の臨時議会に対応額をお願いし、関係機関と協力して支援策を対応して来ましたが、発生当初の見込み以上に被害額が大きかったことから、追加補正をお願いしたいと考えます。また、被災ハウスの剥離ビニール処理についても、春の農業用廃ビニール処理事業で迅速対応しましたが、回収量が非常に多く、秋の実施に向けてその一部経費をお願いするもので、本定例会に関係予算を計上しています。ご審議をよろしくお願いします。

◇圃場整備事業について
 西木町潟野十二峠地区で計画されている、県営圃場整備事業が始動しました。今年度は、事業に取りかかるための基礎調査を行います。また本事業のスタートを受け、他地区においても事業説明会が開催されるなど、圃場整備へ取り組む気運が盛り上がりを見せてきている状況です。今後も地区の皆様の要望を細やかに聞き取りしていきたいと思います。

◇仙北市大規模肥育牛団地事業について
 仙北市の畜産振興を図るため、大規模肥育牛団地事業の誘致を進めてきましたが、秋田県やJA秋田おばこから、地域産業振興のためにも大いに支援・協力すべきとの意見集約をいただいたことで、当初より相手先として考えていた北海道鹿追町で事業を営む大平畜産工業株式会社との協議も大詰めを迎えています。計画では、市内上萩ノ台地区で1千頭規模の肥育牛団地を形成するとし、秋田県の畜産業界の活性化のみならず、市内転作田での粗飼料栽培、堆肥を活用した有機肥料の農畜連携を進め、併せて将来的には地産地消活動も視野に入れた市内雇用力の増強などを目指しています。今後は実現に向け、議会の皆様方の特段のご指導をいただきたいと考えています。

◇熊の出没について
 今年は春以降、熊の出没が多く、これまでに50件以上の情報が寄せられ、特に7月以降は連日のように出没情報があります。このため、猟友会や警察と共に巡回するほか、広報や防災無線により住民へ注意喚起しています。 これから野菜等の収穫シーズンを迎え、民家周辺に出没する機会が多くなることが予想されることから、今後もさらなる注意喚起に努めます。

◇環境教育プログラムの活用について
 8月3日から5日の日程で、市内中学生5人が北浦教育文化研究所と共に山梨県富士河口湖町を訪問し、クニマスが絶滅した背景や田沢湖に関する環境学習の発表を行いました。
 また、現地では自然観察会への参加や山梨県立博物館で開催中のクニマス展において「クニマスの稚魚」を観察するなど、子供たちにとっても貴重な体験となりました。
 さらに今回の訪問では、昨年度開発した環境教育プログラムのPR活動を行ったほか、実施に向けた参考事例を視察するよい機会となりました。
 田沢湖・西湖の姉妹湖提携を通し、交流や活動がますます広がっていくことを期待しています。

◇秋田発・子ども双方向交流プロジェクトについて
 8月8日には、宮城県女川町の小学生18人を迎え、秋田発・子ども双方向交流プロジェクトが2泊3日の日程で開催しました。
 初日は、市内小学生と共に田沢湖でのカヌー体験、ピザづくりを行ったほか、イタヤ細工、高原温泉郷での宿泊体験を行いました。2日目には5軒の農家民宿に分宿し農家体験をしたほか、最終日は豊年太鼓の発表会を行うなど、本市の魅力的な資源を体感していただけたものと思っています。今後の農山漁村での双方向交流へ、前進していくことを期待しています。

◇「昭和な食卓“ばぁば”のおもてなし料理」のレシピ本ついて
 仙北市で昔から親しまれている家庭料理39品をまとめた「昭和な食卓“ばぁば”のおもてなし料理」のレシピ本が完成し、8月8日(ばぁばの日)に完成発表を行いました。
 このレシピ本は、昨年9月、郷土料理継承のため「仙北市食の伝道師」として任命された市内の60~70代の女性10人による「TEAM仙北ばぁば’S」が、4回の製作会議を開いて進めてきたものです。正月料理・春彼岸料理・さなぶり料理・お盆料理の4章で構成され、季節ごとの料理を紹介しています。また料理名の由来や美味しい作り方「ばぁばのコツ」が書き添えられた力作です。
 今後、レシピ本は、市内小中学校や図書館に備え付けるほか、市のホームページに掲載し、仙北市の豊かな農村文化により育まれてきた家庭料理を次世代に継承するとともに、地産地消の推進にむけて取り組んでいきます。

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