2020年3月31日火曜日

国が大覚野峠の改良に調査費を計上




 嬉しいニュースです。国道105号の難所・大覚野峠の改良に向け、国直轄公事の検討を行う調査費が国の新年度予算に計上されました。皆さんの要望活動の成果です。本当にありがとうございました。

 国道105号は3桁国道ですから、県が国に代わって改良工事や管理を行います。大覚野峠は仙北市と北秋田市の市境にあり、特別豪雪地帯で狭隘なカーブが連続する難所。そこで両市や関係自治体は期成同盟会を立ち上げ、また市民の皆さんの強力な要望活動をバネに、高速移動や安全向上の改良を国県に働きかけてきました。県は改善案をトンネル5本の整備などでまとめましたが、その設計や施工は高度な技術が必要で、国に支援を求めていました。

 先ごろ知事と一緒に国土交通省を訪ねた時、御法川副大臣から力強い言葉をいただきました。それを裏付けた予算計上です。心から感謝を申し上げます。なお、仙北市は来年度から国土交通省に職員を派遣します。
※写真は秋田魁新聞3月31日朝刊。

2020年3月29日日曜日

角館の桜まつりを中止とします


 角館の桜まつりを中止とします。先々週、規模縮小で開催を決めましたが、県内で新たな感染者が発生し、首都圏等で感染経路が不明なケースが多数確認され、政府が特措法で対策本部の設置をするなど、既に一段高いリスク局面に突入しているとの判断です。

 先ほどまで開催した桜まつり実行委員会の決定です。実は実行委員会に先立ち、昨日28日に担当者会議で情勢分析を行いました。その段階でも、交通規制などの場面で感染予防対策に限界があるとの結論でした。実行委員会では「先の判断とは危機フェーズが全く違う」とか、「規模縮小で開催は誤ったメッセージを伝えかねない」などの意見があり、中止が適切との結論でした。角館の桜まつりで初めての中止だと思います。全てのイベント、出店、歩行者天国、仮設トイレの設置などは行いません。しかし夜間の保安対策・安全対策の観点からライトアップは実施し、動画配信なども行う予定です。

 大変に残念な判断です。皆さまのご理解とご協力をお願いします。なお、刺巻湿原のミズバショウ・八津鎌足のかたくり群生の郷なども含め、あきた花紀行については最新情報の確認をお願いします。
※夜桜の写真は深沢公一さん撮影(2019)。

2020年3月28日土曜日

ドキドキの「笑って生ききる」


 瀬戸内寂聴さんの新刊「笑って生ききる」(中央公論新社)から、元気が出る幾つかの言葉をご紹介します。そしてドキドキしてください。

 昨年、瀬戸内さんのYouTube動画で、「皆さん、若さは一瞬で過ぎていきます。今こそ皆さんがしなければいけないことは“恋と革命”ですよ」との説法に出会いました。この映像には驚きました。以降、数冊の本を読みながら新刊を待っていて、今日「笑って生ききる」を読むことができました。消耗した一週間だったので、新書から元気をいただきました。例えば、○自分なんか…なんて絶対に言わないこと。それは自分に本当に失礼。○歳を重ねた人は若い人を褒めるのも仕事の1つ。○悲観的な考えしか浮かばないときは鬱になりかけている。そんなときは自分を楽しませること。解放すること。○人は生きている限り変わり続けることができる。明日の自分は今日の自分ではない。○煩悩から解き放たれたいが、欲望があるから頑張れる。仕事も恋愛もお金儲けも。その欲望で人間は苦しむけれど生きる力にもなる。人生はいつも無常で矛盾に満ちている。○幸せは笑顔に集まる。などなど。

 ところで、第三章の対談中、井上荒野さんとのヤリトリは読み逃せません。だって井上さんのお父さん(作家の井上光晴さん)は、瀬戸内さんの恋人だった方で、出家する直接要因になった男性です。そんな二人の対談です。ドキドキしてください。

2020年3月27日金曜日

仙北市議会の新・正副議長が決定


 臨時議会を開会。秋田市新屋地区にイージス・アショア基地を配備する計画の白紙撤回を求める意見書(議員提出議案)を賛成多数で採択。その後、青柳宗五郎議長が提出した議員辞職案件を承認。議長が不在となったため議長選挙が行われました。

 選挙の結果、有効投票数17票中10票を獲得した黒沢龍己・副議長が新議長に当選しました。さらに空席となった副議長についても選挙が行われ、同じく有効投票数17票中10票を獲得した熊谷一夫議員が新副議長に当選しました。私は議会閉会のあいさつで、もう議場にはいない青柳前議長に対し、市政前進と議会運営に対するご尽力に感謝の思いをお伝えしました。また、コロナウィルス対策では、「首都・東京を中心に感染が広がっている。人の流れを抑える措置、また特措法に基づく政府対策本部の設置など、国全体が次のフェーズに突入したのではないか、そんな危機感を持っている。状況によっては、市内各事業の見直しがあるかも知れない。対応は分析とスピード感と瞬発力であたる」とお話ししました。

 さあ、今年度もあと数日を残すのみです。令和2年度は、計画事業の達成とコロナウィルス対策が同時進行です。コロナ対策の向こうにある新たな価値に手が届くよう、どうかお力をお貸しください。
※写真はフォト蔵のふきのとう。

2020年3月26日木曜日

ますます学校給食が美味しくなるぞ!




 田沢湖・角館・西木の各給食センターを集約し、仙北市総合給食センターが竣工しました。新学期から、ますます美味しい学校給食が提供できます。

 建築場所は仙北市西木町西荒井の番屋地内。鉄骨造り2階建てで延床面積は約1900㎡。調理能力は2000食、総事業費は約13億円です。これまで使用していた3地区給食センターでは調理機器が老朽化し、田沢湖と角館では米飯を外部に委託していました。今回の事業で新たな炊飯システムが導入され、温かいご飯を子ども達に食べてもらえるようになりました。また最高レベルの汚染対策を講じ、コンテナ消毒室、ウィルス対策室、アレルギー食材の混入を防ぐアレルギー調理室、そして地元食材の利用率向上など、多くの課題改善が実現します。

 新学期からの稼働に向け、現在はスタッフが調整作業中です。もともと仙北市の給食は美味しいとの評価ですが、ますます美味しくて安心な給食を提供できるようになりました。みんな元気に学校に来てね!。

2020年3月21日土曜日

無観客Web配信で国際ドローン映像祭


  昨日、「仙北インターナショナルドローンフィルムフェスティバル」を開催しました。秋田ケーブルテレビ(秋田市八橋)のスタジオから、初めての無観客Web配信でした。カメラの向こうに世界中の観客がいると思うと、何だか新しい可能性を感じます。

 過去2回はあきた芸術村わらび劇場で開催しています。今回は新型コロナウィルスの感染対策を最優先し、スタジオからライブでWeb配信を決断しました。作品の応募をいただいた皆さまも、国内はもちろん香港やドイツ、ハンガリー、アメリカ、フィリピンと国外出品(あわせて65エントリー)で、Web配信の意義と可能性を再認識できました。世界屈指のドローンパイロット・請川博一さんによるWeb講演を皮切りに、ネイチャー部門、クリエイティブ部門、観光プロモーション部門で最終選考に残った18作品を配信しました。成田洋一さん(映画監督)が仙北市内の子ども達と作った仙北市コマーシャルフィルム、同園児が描いた~仙北市・ドローンで便利になる私たちの未来~の絵画、秋田公立美術大学の学生が制作したウェルカムボードなど、順次YouTube等にアップ中です。改めて審査員長をお引き受けいただいたイノマタトシ(猪俣敏郎)さん、秋田ケーブルテレビ、協賛各社に心よりの感謝を申し上げます。

【上位3賞】
・グランプリ elude(齊藤公太郎)
・優秀賞(ネイチャー部門) 白川郷春夏秋冬(住吉尚人)
・〃(クリエイティブ部門) わたしの場所へ(長田明美)
・〃(観光プロモーション部門) 空手道(森屋ゆうた)
・仙北市長賞 クニマスを未来へつなぐ(安留充雄)
※トップ写真は「島ぐらし(温泉銀次)」請川博一審査員特別賞より 

2020年3月18日水曜日

事故から5年「慰霊の集い」


  温泉施設の点検作業中、硫化水素ガスを吸引し坂本榮さん、羽根川次吉さん、柴田政文さんが命を落として今日で5年。悔やんでも悔やみきれない乳頭カラ吹き源泉事故です。

 毎年、事故が起きた3月18日に「慰霊の集い」を開催しています。ご遺族や3人を慕う皆さまが訪ねやすい場所に、そして事故を風化させてはいけないとの思いで、慰霊碑は事故現場から5キロほど離れたアルパこまくさの駐車場に建立しました。今年は暖冬でしたが、慰霊碑の周辺はまだ雪でいっぱいです。それに風も冷たくて、ご遺族の皆さまには寒い思いをさせてしまいました。ごめんなさい。

 私は慰霊碑の前で、「皆さまを思うと、悲しみと喪失感で心が震えます。二度とこのような事故で市民の命を失わない、日常が安全な仙北市となることが、皆さまに報いる唯一の術と心に刻み職務にあたります」と述べました。坂本さん、羽根川さん、柴田さん、どうかお見守りください。

2020年3月17日火曜日

秋田いなふく米菓さんからプレゼント!



 「放課後児童クラブの子ども達に食べさせて」って、秋田いなふく米菓株式会社(大貫利夫社長:秋田市)さんから、写真の秋田犬あられんこアソートをいただきました。

 昨日、大貫社長から市役所へお電話があったそうです。現在運営している市内の放課後児童クラブは7ヶ所(約130人)、その一人ひとりにプレゼントできる数のプレゼントが、今日、届きました。あられは秋田県産もち米を100%使用していて、この一袋に3種類(しょっつる味・えび味・いか味)15袋が入っています。美味い!。子ども達はお礼のお手紙も書くのかな?…。

 同社は子育ていきいき企業も宣言していて、会社全体で働きやすい職場づくりに取り組んでいます。その活動の一環のようですが、本当にありがとうございます。明日さっそく子ども達にお届けします!。 

日本郵便と包括連携を締結



 17日午前、仙北市は日本郵便株式会社と包括連携に関する協定を締結しました。仙北市のまちづくりを進める力強いパートナーの誕生です。


 日本郵便株式会社とは、これまでも多くの分野で事業を協働してきました。地域見守り活動や災害・防災に関する業務では、人命に関わる対応などもいただきました。最近は市税等納税事業、フレーム切手の発行、ポスコン、局内農産物販売、手紙の学習会、イベント出店、ふるさと納税返礼品発送、定期懇談会の開催など…で実に多彩です。これらを経て包括協定を締結することになり、その内容も、①安全・安心な暮らしの実現に関すること、②地域の経済活性化に関すること、③未来を担う子どもの育成に関すること、④女性活躍推進に関すること、⑤その他、地方創生に関すること、としました。締結式にお出でいただいた古屋正昭・東北支社長は、「仙北市は世界に知られる観光地。これまでも多くの取り組みがあったが、包括連携でさらに仙北市と関係を強く結び、市の地方創生に関わりたい」とお話をいただきました。


 私は「今回の協定で、全国2万4千局・40万人の局員ネットワークと仙北市が正式に接続できた。郵便局は地域のインフォメーションセンターで、情報の受発信・物流拠点としてのサービスがさらに進化する。新たな取り組みを提案したい。SDGsのパートナーとしても連携をお願いしたい」とお話ししました。

角館の桜まつりは…


 昨夜、観光協会や商工会など関係の皆さんにお集まりをいただき実行委員会を開催。協議の結果、新型コロナウィルス感染対策を可能な限り行いながら、ステージイベントや出店など取り止めて開催することとしました。

 ただし、20日まで出る政府の新方針で最終判断することを申し合わせ、詳細については20日の夜に開催する実行委員会で協議します。現在のところは、日中のお花見、夜の桜ライトアップ、交通安全対策の各対応などを行う予定です。桜の動画配信やSNSフォトコンテストなども検討しています。私は「桜は関係者の努力もあり、今年も美しい花を咲かせてくれると思う。コロナ対策で出口が見えない中、桜を見る行為はきっと生きる希望になる。最大限の安全対策を講じたい」とお話ししました。

 今年は暖冬だったこともあり、開花が早まることは確実です。準備を怠って安全対策が後手にならないよう、皆さんのご理解とご協力とをお願いします。

2020年3月16日月曜日

JRの新ブランド宿「和のゐ」がオープン



 「和のゐ」は、日本の歴史や文化・暮らしを体験する宿として、JR東日本グループが立ち上げた新ブランドです。その最初の蔵宿3棟が、仙北市角館にオープンしました。

 午前のセレモニーで、JR東日本秋田支社の木村英明・執行役員秋田支社長は、「昨年5月に関係3者で観光まちづくりの連携協定を締結しました。和のゐ角館は、この町の滞在型観光を推進する役割があります」とあいさつ。私は「角館は町全体が貴重な日本の歴史遺産です。和のゐ角館の滞在は、時間旅行・タイムトラベルの感動に似ているかも知れません。宿を拠点にぜひ町歩きをしてください。そして田沢湖や人気の温泉群、農村の原風景なども訪ねてください」とお話ししました。

 西宮家は町の旧家で、現在はレストランやお土産、特産品や手仕事の草履など、魅力いっぱいのサービスを提供しています。蔵宿はこの西宮家にあった蔵を改装し、武士蔵とガッコ蔵に生まれ変わりました。反物蔵は少し離れた旧レストラン七兵衛です。いずれも上質で少し贅沢な大人の隠れ家的空間です。

2020年3月15日日曜日

この女性をご存じですか?



 千秋美術館で、足を洗うおばこの写真(撮影:木村伊兵衛氏)を見た方から…。撮影場所が西木村(仙北市西木町)とあったのですが、このモデルの女性をご存じありませんか…、とのお問合せです。


 木村伊兵衛氏(1901~1974)は、日本を代表する写真家の一人。没後に名前を冠した「木村伊兵衛賞」が設定され、その栄誉は写真界の芥川賞とも称されています。あきたびじょんのポスターも木村伊兵衛氏の作品です。モデルは柴田洋子さんと言って、当時は大曲在住の19歳でした。ところで、足を洗うおばこの写真は、1953年に西木村で撮影と説明があったようです。でも西木村が誕生したのは1956年(西明寺村と桧木内村の合併)ですから、撮影後しばらくしてから作品として発表したことが推測できます。実は木村伊兵衛氏は、1952年に初めて秋田を訪ね、その後20年にわたり秋田の農村を撮り続け、そのフィルム300本以上は、ご生前は写真集などで発表していないことが伝わっています。


 さて、撮影の記録が西木村と言うより西明寺か桧木内かの記録が残っていたら、もう少し場所を狭めて聞き取りもできそうですが、難しいです。

2020年3月13日金曜日

コロナウィルスの経済支援対策①


 本日午後、仙北市新型コロナウィルスの経済支援対策会議。メンバーは市内金融機関(秋田銀行・北都銀行・羽後信用金庫・JA秋田おばこ)、仙北市商工会、田沢湖・角館観光協会などです。支援の第1段は…。

 私は、「市内事業者に一刻も早く経済支援策を提供したい。特にホテル・飲食業界の現状は5割減で本当に厳しい。これは市が独自実施したアンケート(分析結果などは別項で紹介予定)でも明らかだ。何とか有効な仕組みづくりにご協力をお願いしたい」とあいさつ。その後、各金融機関から現状の取組み、市内事業者の経営状況の報告、市アンケート結果などを出し合い、たくさんの意見を総括し、経済支援対策の第1段を、融資対策(秋田県経営安定資金の保証料や利子の支援・仙北市中小企業融資制度マルセのコロナウィルス拡充枠の新設と保証料や利子の支援)などに整理しました。

 来週16日(月)のコロナウィルス対策部で最終案をとりまとめ、必要な経費を積算し市議会に対策をお諮りします。

2020年3月11日水曜日

地震による市内の被災状況



 本日午後に発生した地震で、震度4を観測した地点は西木町上桧木内・田沢湖生保内上清水・田沢湖田沢の3地点です。この地震で、秋田新幹線が田沢湖仙岩地内で停止しました。


 また、秋田内陸縦貫鉄道は徐行運転をしています。市立田沢湖病院のエレベーターが停止していましたが、先ごろ復旧しました。田沢湖畔のホテルでは水道管が破裂し作業中です。エレベーターが停止したホテルもあります。その他、市民の皆さまのご自宅内では、棚から物が落ちたり、観葉植物が倒れたり(写真)したそうです。市の緊急パトロールでは、公共施設や大規模な被害などが認められた箇所等はありません。警察や消防、県などからも異常なしとの報告です。


 人命に関わるような被害は発生していません。しかし、この後も調査を継続します。
※新幹線は15時53分に運転再開
※秋田内陸縦貫鉄道は17時30分に通常運転

今日13時4分、仙北市震度4の地震



 秋田県内陸南部を震源に、13時4分地震がありました。マグニチュードは4.3.仙北市は震度4です。


 13時10分、市災害連絡室を立ち上げました。現在は市内各地の被害状況を調査中です。震源地は秋田駒ヶ岳の南10㎞(深さも10㎞)。秋田駒ヶ岳は静穏です。各地の震度は以下の通り。
震度4 仙北市
震度2 八幡平市・滝沢市・雫石町・矢巾町・西和賀町・能代市・大仙市・北秋田市
震度1 盛岡市・秋田市・横手市・大館市・上小阿仁村・三種町・五城目町・井川町
※写真はYAHOO天気・災害情報より。
 

東日本大震災から9年、そして…



 東日本大震災の発災、東京電力福島第一原子力発電所の事故から、今日で9年が経過しました。亡くなった皆さまに心から哀悼の意を、また被災した皆さまには改めてお見舞いを申し上げます。


 平成23年3月11日午後2時46分ごろ、東北沖でマグニチュード9.0の大地震が発生し、東北や関東の太平洋沿岸に高さ10mを超える津波が押し寄せました。現在まで死亡が確認できた皆さま、今なお行方不明の皆さまは、あわせて約2万2千人、避難生活者は約4万8千人です。震災直後は、仙北市も停電や物資不足でしたが、とにかく被災地の支援を優先しよう、そんな仙北市民の気運をいただき震災対策が続きました。岩手県宮古市等への救援物資輸送、宮城県女川町からの集団避難の受け入れ、岩手県山田町に現地連絡所の開設、同野田村の震災がれきの受け入れ、さらに多くの仙北市民ボランティアが、各地で炊き出しなどの救援活動を展開しました。


 あれから9年です。大震災でご縁をいただいた方々との交流は今も続きます。仙北市内でやっと立ち直った感があった観光業でしたが、今度は新型コロナウイルスへの対応で窮状に陥っています。でも、私たちは負けません。
※写真は、当時の被災地で見られた震災がれきの山

2020年3月10日火曜日

日経新聞~新型コロナがもたらす意識転換~


 今朝の日本経済新聞〝真相深層〟で気になる記事。石鍋仁美さん(編集委員)は~新型コロナがもたらす意識転換~で、「自粛は消費を落ち込ませるけれど、同時に新しい消費の芽を生んできた」と述べています。

 石鍋さんは、紙面上で幾つかの取組みを紹介しています。例えば、北海道網走市の田中聡志さん(アウトドアガイド)のみんなで雪だるまを作ろうプロジェクトは、1ヶ所に集まるのではなく、それぞれの自宅で家族と一緒に作って写真を投稿してもらう企画。例えば、茨城県のバーベキュー食材や器具販売会社のサービスは、トングは1人で使用するよう指導しながら、屋外での少人数のキャンプが人気だと記しています。

 日本ではバブル景気の後にモノから体験へ、東日本大震災では共感や応援の消費行動が起こったと振り返っています。このように、これまで経験してきた自粛行為が、その後の価値観の転換につながった事実から、今回の新型コロナ対策の自粛は何を産み出すだろうと…。

 今はとにかく感染防止に全力を尽くしましょう。そして、その後の望ましい社会の実現に向け、皆さんも思いを巡らせてください。そうすれば、今から始めなければいけない取組みが、もっと鮮明に見えて来るかも知れません。
※写真はインターネット・フリー写真から。

感染症専門家会議の会見ダイジェスト



 政府の新型コロナウィルス感染症対策本部で、医学的な見地から助言をする専門家会議(座長は脇田国立感染症研究所所長)の現状分析です。昨日9日に発表した会見内容のうち、市民の皆さんと共有したい部分をダイジェストでお知らせします。


1.感染拡大の防止に向けた日本の基本戦略
 基本的な考え方は、社会・経済機能への影響を最小限としながら、感染拡大の効果を最大限にする。具体の戦略は、「クラスターの早期発見・対応」、「患者の早期診断・医療提供」、「市民の行動変容」だ。


2.現在の国内の感染状況
 現時点では感染者は増加傾向。クラスターも各地で発生している。しかし国全体で見れば感染者の80%は他人に感染させていない。本日時点での日本の状況は、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度持ちこたえているのではないか。しかし警戒を緩めることはできない。


5.今後の長期的な見通し
 国内で感染拡大を抑制できたとしても、世界的な流行を完全に封じ込めることはできない。国内ではしばらくの間はいつ再流行してもおかしくない状況。また、世界的な流行が進展していて、国外から感染が持ち込まれる事例も、今後繰り返されると予想。


6.お願いしたいこと

 これまで集団感染(クラスター)が確認された場所に共通する条件は、①換気の悪い密閉空間、②多くの人が密集、③近距離での会話や発生、と言う3つが同時に重なった場所。このような場所、またそうなりそうな場面を予測し、避ける行動が必要。



 また、会見では新型コロナウイルス感染症の対応について「数ヶ月から半年、年を越えて続くかもしれない」との発言がありました。ウイルスとの戦いが長期化する可能性も否定できません。
※写真はYouTubeニュースから。

2020年3月8日日曜日

対策のヒントを探して


 新型コロナウィルス対策のヒントを探し、市内を行ったり来たり。この2日間、卒業式を終えた親子、人気のランチ、窮状に立ち向かう観光業、そして美しい風景に出会いました。仙北市は魅力的なまちです。

 仙北市内は、世界的な新型コロナウイルス対策の出控えで、どこも混み合っているような場所はありません。皆さん静かに対応している感じです。天気が良かったので、桧木内堤の土手を散歩するおじいちゃん、田沢湖畔ではサイクリングやランニングの若者、公園では子どもと遊ぶお父さんやお母さんに会いました。観光施設の駐車場には、県外ナンバーの車は余り見かけません。反対に地元で美味しいとウワサの食堂などは、駐車を待つ秋田ナンバーの車がありました。そもそも感染拡大を防ぐため、日常生活の全てをオフにすることは不可能です。それでは地域経済が崩壊します。先に市民の暮らしが立たなくなったら元も子もありません。何に我慢をいただき、行政はどんな支援を行うべきか…、明日も対策部会議で協議が行われる予定です。

 地域内で用事を済ませることが感染対策上も有効です。必要なものは地域にほとんどありそうです。うがい・手洗い・咳エチケットの基本は徹底してください。高い意識を持って新型コロナウィルス対策に取組みます。
※写真は市内の田んぼで落ち穂を探す白鳥

2020年3月7日土曜日

市民の皆さまへ(新型コロナウイルス対策)

 昨日、秋田県で初めて新型コロナウィルス感染者が確認されました。1人は秋田市内に在住の60代男性、もう1人は北海道から秋田市を訪れていた10歳未満の女子です。仙北市民の皆さまには、感染予防の観点から…。


 60代男性は、ダイヤモンド・プリンセス号に乗船中に感染しました。2月19日に陽性反応、同日には都内の病院に入院。回復して28日に退院。その後、秋田市に戻り再検査で再び陽性反応です。もう1人の女子については、来秋の経緯など不明です。
 情報が不足していて、新たな対策を講じることが困難な情勢です。市の対策部は情報収集に努め、現行の対応を継続します。市民の皆さまには、感染予防の観点から、手洗いの徹底、うがいの励行、マスクの着用などを改めてお願いします。


 現在、市内各地で市・県民税の申告相談が行われています。明日からは、混雑が予想される角館広域交流センターが会場です。そこで、できる限り皆さまの分散を図るため、受付け時間を1時間早く午前8時からとしました。また、待合スペースの分散やお車での待機など、ご協力をお願いします。
 さらに、申告期間自体を延長します。これまでは3月16日が最終日でしたが、3月17日から4月16日までを延長期間とし、同様の申告相談をお受けすることにしました。延長期間中は、田沢湖庁舎と総合情報センターが会場です。詳細が決定次第、改めてお知らせします。


 市内の商店や観光関連業、事業所などは、コロナウィルス対策によるお客さまの減少で本当に厳しい状況です。感染対策に十分ご留意の上、ご近所の商店のご利用など、あわせてお願いします。

2020年3月5日木曜日

仙北市議会3月定例会の一般質問②


 3月定例会は一般質問2日目。今日は伊藤邦彦議員(市民クラブ)、阿部則比古議員(〃)、真崎寿浩議員(蒼生会)、八栁良太郎議員(蒼生会)の4人です。特徴的な質疑内容をお知らせします。

【伊藤邦彦議員(市民クラブ)】
Q.仙北市消防出初め式で、大曲消防署配備の消防ハシゴ車を見た。来年度は仙北市が購入予定だが高額な買い物だ。市内はさしたる高層建築物もなく不要と思うがどうか。
A.消防庁告示第1号で、高さ15m以上の建築物の火災鎮圧等のため、管轄内に中高層建築物が概ね10棟以上、または旅館ホテルで5棟以上ある場合は配備が必要とされている。市内には田沢湖高原地区をはじめ、中高層建築物で旅館ホテルが9棟存在していて、消防庁告示の基準で消防ハシゴ車の配備は必要。観光立市の仙北市でお客さまの安全安心、人命救助に有効と考えている。広域市町村圏組合の当初予算で承認をいただいた。

【阿部則比古議員(市民クラブ)】
Q.一般会計の当初予算規模が大き過ぎる。市民1人に配分される予算額で比較すると、大仙市は55万円、横手市は60万円、北秋田市73万円…、仙北市は83万円だ。
A.私もここ数年の予算規模は、仙北市の実力以上の予算規模だと思っている。来年度予算案は214億円だが、この中で特殊事情の事業費(庁舎整備事業や総合給食センター、植物工場など)を差し引くと190億円となる。それでも10億円ほど多い。私は180億円台でやっとだと考えている。今後の地方財政はますます厳しくなる。特別な財源がある間に、将来も必要な社会資本や先端産業に着手する予算案だと考えている。

【真崎寿浩議員(蒼生会)】
Q.神代地区の水道事業について、意向調査の内容や結果を伺う。あわせて計画外の地域への対応や年度毎の見通しはどうなるか。
A.意向調査を行った総数は472世帯だ。設問の精査など上水道を実現する会に大変お世話になった。水道の必要性には必要があるとの回答は166世帯(35.2%)、現在の飲料水に不安があるかの問いに、不安と答えたのが113世帯(23.9%)などだった。費用対効果を高めるため、水道に加入する世帯の多い地域を中心に事業を進める。計画外の場所も認可区域内で要望いただきたい。来年度は計画の見直しで再度検討する。

【八栁良太郎議員(蒼生会)】
Q.仙北市の過去5年間の捕獲有害鳥獣は、ツキノワグマ183頭、ノウサギ60匹、ウソ210羽、カラス362羽など全部で864個体。その被害内容と被害額を伺う。
A.ツキノワグマは水稲の未登熟米、スイカ、トウモロコシ、栗などの農作物の食害で、その被害額は5年間で483万円。ノウサギは杉の若芽の食害、ウソは桜の花芽の食害で、観光への影響は甚大だが、被害額として積算することが困難だ。その他、カラスはトウモロコシ等の農作物の食害、キジバトは大豆や水稲、アナグマはエダマメや養魚の食害、カルガモは水稲、ニホンザルは柿の食害などだ。いずれも銃器での駆除を行っている。
※一般質問に先だって、熊谷教育長が市内小・中学校の卒業式のコロナウイルス対策で、保護者の出席を認める判断に至ったと報告をしました。昨日の臨時教育委員会・臨時校長会で決定しました。
※写真は水道水のイメージ。

2020年3月4日水曜日

仙北市議会3月定例会の一般質問①


 仙北市議会3月定例会は、今日から一般質問が始まりました。初日は門脇晃幸議員(蒼生会)、田口寿宜議員(〃)、荒木田俊一議員(市民クラブ)、高久昭二議員の4人です。特徴的な質疑を概要版でお知らせします。

【門脇晃幸議員(蒼生会)】
Q.県内の小中学校では、2018年度の不登校者数27.4%増(対前年度比)で増加率は過去最高だ。仙北市の不登校者の実態と、その主な要因を伺う。
A.(教育長答弁)令和元年12月末日現在の不登校児童生徒実態調査では、市内小学校は3人、中学校は19人で、合計が22人となっている。不登校となったキッカケは、小学生では親子関係を巡る問題や病気による欠席が、中学生ではいじめを除く友人関係を巡る問題、情緒不安定、家庭の生活環境の急激な変化などが報告されている。将来、社会的に自立できることを最大目標にして、不登校児童生徒とその家族を支援したい。

【田口寿宜議員(蒼生会)】
Q.新型コロナウイルス対策で、経営が悪化した中小企業・小規模事業者をどう支えるか。また、ウイルスが終息した後の稼げる環境づくりは官民連携で進めるべきではないか。
A.先ず正確な現状分析が重要で作業中だ。インバウンドは激減し、国内での感染報道以降は、日本人のキャンセルも多くなり、6割弱が日本人と見ている。今後も各種ツアー企画にキャンセルは出るだろう。本当に相当に厳しい状況だ。もちろん国・県の制度の導入、例えば融資には利子補給も必要。また税制面での優遇制度も含め、新たな支援策の制度設計に入っている。早くまとめて議会最終日に追加提案したい。

【荒木田俊一議員(市民クラブ)】
Q.SDGsの取組みは、市民にはほとんど浸透していないのではないか。このままの進め方ではなく、地域や職域の中でワークショップ等の積み重ねが重要ではないか。
A.平成30年にSDGsに選定いただき、その後は多くの取組みがある。しかし、もともと仙北市の行政目標とSDGsの方向性が同軸で、市民は余りSDGsを意識しないで活動に参加している場面もある。看板を掲げての取組みと同様に、無意識での取組みも大切に育てたい。だれ一人取り残さない社会を実現したい。今後は市民の皆さんや地域、職域の皆さんと一緒に、ワークショップの開催などにも積極的に取組みたい。

【高久昭二議員】
Q.植物工場の構想は、市と田沢モータースの間でいつ話し合いが始まったのか。その財源をどのように工面するのか。生産及び出荷先の確保などはどうなっているのか。
A.話し合いが始まったのは、平成30年12月19日、先行操業している他市の向上を視察ことがスタート。その後、9回の協議があった。事業規模は25億7,400万円で、国補助金10億円、市補助金1億円(過疎ソフト)、その他14億7,400万円だ。生産と出荷先については、栽培技術指導をの都内企業が全量買い上げで同社の物流ラインを活用する。大手コンビニ・スーパー向け総菜加工会社、外食向けに出荷予定だ。
※写真は懐かしい教室のイメージ。 

2020年3月3日火曜日

鈴木トメノさん百寿でも25歳!



 お雛さまの今日、鈴木トメノさん(田沢湖卒田)の百寿をお祝いしました。でも、お誕生日が先月の29日だったそうで…、あら暦的には未だ25歳です。どうりでピンクの帽子とちゃんちゃんこがお似合いです。


 同年の有名人は女優の森光子さん、野球の川上哲治さん、漫画家の長谷川町子さんなどです。ご自宅にお伺いし、お祝い金やお花をプレゼントしたら「市長さん、ありがとうねぇ」と。とってもお元気だったので、その秘訣をお聞きすると、「昔、山羊の乳を飲んでいて、それで骨が丈夫になったと思います。食べ物に好き嫌いもありません。それに皆さんから本当に良くしてもらって、それが長生きの秘訣です」と。私も小さい頃、よく山羊の乳を飲んでいました。草の香りがする美味しい乳だったなあ。


 出口・柴倉町内会の皆さんからもお花が届いていて、トメノさんは本当に嬉しそう。どうぞいつまでもお元気で!。

仙北市新型コロナウイルス対策部から②


 仙北市新型コロナウイルス対策部で、新たに決定した対策内容は以下の通りです。市民の皆さまのご理解とご協力をよろしくお願いします。


1.市内の体育館など屋内施設は、当分の間(3月31日が目処)利用をご遠慮ください。
2.公民館など公の施設は、来訪者への手洗い・咳エチケットの推奨、アルコール消毒液の設置、こまめな喚起の実施など、感染予防対策をとるよう周知して、20人以上もしくは不特定多数の方が参加する場合は、利用をご遠慮ください。図書館は開放しますが、利用者の皆さまには利用記録をお願いします。


 また、スポ少活動も部活動も自粛いただきますようお願いします。放課後児童クラブは午前7時30分から午後6時30分までです。保育園・認定こども園は通常通りです。市民の皆さまには外出の際など、手洗い・咳エチケット・体温測定を日常的に実施して感染予防に努めてください。
 仙北市は、県内でも屈指の観光客数と交流人口を誇る町です。仙北市の対応がゆるいことで、市民の皆さま、他市町村の皆さまにご迷惑をおかけすることがないよう、感染症対策に取り組んでいます。皆さまのご不便、本当に申し訳ありません。

※中止・延期が決まった会議等は市のホームページで確認ください。
※一部のお知らせに間違いがありました。訂正してお詫びします。
※写真は角館雛めぐりの押絵雛から。


2020年3月1日日曜日

きっと、できることがあります!

 今日は角館高校の卒業式。卒業生の皆さんおめでとうございます。式には出席できませんが、皆さんの明日を応援しています。頑張って!。それにしても、新型コロナウィルスの感染対策で日常が大きく変質しました。明日から市内の小・中学校も全校休校です。残念なことがたくさんですが、力を合わせ、知恵を出し合って乗り越えましょう。きっと、できることがあります!。


 日本も世界も、新型コロナウィルス対策に真っ正面から取組んでいます。人命に関わる感染症で経済の落ち込みも深刻です。それに子育てや教育…。市でも独自対策の議論が始まっています。未来を信じて最善の策を探るのです。クヨクヨしてはいられません。私は昨日の交通安全協会総会で、次のようなあいさつをしました。「皆さん、辛さに身を縮めてはダメです。うつむいてはダメです。こんな時ほど笑うことをお薦めします。そして笑いは感染症の予防にとても有効です。身体の抵抗力を高めてくれるんです。あるお医者さんは1回笑うとコロナウィルス1個を撃退できると言ってましたよ」と。


 さらに私の周囲には、いろんなアイディアをお持ちの方々がいます。「休校を活用して子どもに読書習慣を身につけてもらおう」とか、「放課後児童クラブのサポーター募集をしてはどうか」とか、「外出禁止だからインターネットで商品販売を検討できないか」とか、「キャンセルになったホテルや旅館の客室でテレワークを始めよう」とか…。仙北市民の気質を感じる前向きなお話です。
 ありがとうございます。皆さん、できることから始めましょう。