仙北市の農業構造の改善や6次化を進める良質原料の生産、農業と観光の融合などを目指し、市長着任直後から情報収集を重ねた畜産団地構想は、4年前に北海道鹿追町で先進的な畜産経営をしていた大平畜産工業(川合昭夫社長)との出会いで、大きく前進しました。県やJA,地元金融機関の皆さんなど、多くの方々のご協力をいただきながら、秋田せんぼく夢牧場が設立(あの時は本当に地域の皆さんにご迷惑をおかけしました)し、昨年冬からF1種(和牛と乳牛の交雑種)の出荷が始まっていました。そして26日、念願の黒毛和種(秋田牛)の出荷が始まりました。
義平福の全国第2位を契機に、秋田県の統一ブランド「秋田牛」の生産体制が強化される中、肥育頭数600頭を誇る夢牧場は、中核団地として大きな役割を果たすはずです。県内の若手畜産家の間では、夢牧場をモデルに(これほどの規模ではないにしても)、新たな団地造成を考える人が出始めたお話しも聞きます。秋田県にとって本当にありがたい動向です。
初出荷のテープカットには、堀井副知事や藤村JA秋田おばこ組合長、地元集落の代表の皆さん等も参加してくれました。関係者が見守る中、大型トレーラーに積み込まれた頭数は18頭で、県食肉流通公社と横浜に出荷されました。今後はコンスタントに月30頭を出荷する予定と聞きます。
川合社長には、「市内ではレストラン等で使いたいというお話や、ぜひ食べたいという市民の声を良く聞きます。またふるさと納税ふるさと便の返礼ギフトとしても活用したいので、どうか今後は市内流通の仕組みを構築してください」とお願いしました。川合社長にはご快諾をいただきました。
夢牧場本体の経営が安定した後のステーキレストラン構想、地元農家から供給される飼料米活用構想、堆肥センター構想など、これからも雇用を生み出す環境づくりを進めます。