2020年3月10日火曜日

感染症専門家会議の会見ダイジェスト



 政府の新型コロナウィルス感染症対策本部で、医学的な見地から助言をする専門家会議(座長は脇田国立感染症研究所所長)の現状分析です。昨日9日に発表した会見内容のうち、市民の皆さんと共有したい部分をダイジェストでお知らせします。


1.感染拡大の防止に向けた日本の基本戦略
 基本的な考え方は、社会・経済機能への影響を最小限としながら、感染拡大の効果を最大限にする。具体の戦略は、「クラスターの早期発見・対応」、「患者の早期診断・医療提供」、「市民の行動変容」だ。


2.現在の国内の感染状況
 現時点では感染者は増加傾向。クラスターも各地で発生している。しかし国全体で見れば感染者の80%は他人に感染させていない。本日時点での日本の状況は、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度持ちこたえているのではないか。しかし警戒を緩めることはできない。


5.今後の長期的な見通し
 国内で感染拡大を抑制できたとしても、世界的な流行を完全に封じ込めることはできない。国内ではしばらくの間はいつ再流行してもおかしくない状況。また、世界的な流行が進展していて、国外から感染が持ち込まれる事例も、今後繰り返されると予想。


6.お願いしたいこと

 これまで集団感染(クラスター)が確認された場所に共通する条件は、①換気の悪い密閉空間、②多くの人が密集、③近距離での会話や発生、と言う3つが同時に重なった場所。このような場所、またそうなりそうな場面を予測し、避ける行動が必要。



 また、会見では新型コロナウイルス感染症の対応について「数ヶ月から半年、年を越えて続くかもしれない」との発言がありました。ウイルスとの戦いが長期化する可能性も否定できません。
※写真はYouTubeニュースから。

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