2013年3月31日日曜日

白岩焼き陶芸教室スタート


 角館の白岩地区で陶芸塾がスタートしました。写真はその祝賀会の様子です。左で立ってごあいさつをしている方が指導にあたる木元哲良先生。教職の傍ら、白岩焼きの復活に長く取り組んできました。先生は「できれば毎日、土と付き合い、土になれることが何より大切」と話しています。

 さて、陶芸教室が開催される建物は、仙北警察署の旧白岩駐在所です。市が県から払い下げを受け、地域で活用をいただくスタイルで、現在は「白岩文化経済研究所」となっています。この研究所を中心に、白岩の文化活動が軌道に乗って、それが経済活動に繋がれば楽しいな…、そんな夢を抱いています。白岩の市民はそれが実現できることを確信させるパワーがあります。

 ある方が言いました。「昔のように川を下り、産物を秋田市まで運んでみようじゃないか。イカダを組んで、自分たちが焼いた白岩焼きの壷を積んで、トンビ舞茸や白岩ひでこの蕎麦や饂飩を売りに行こう」…。ああ、何て楽しそうなプランでしょうか。

《参考》白岩焼きは県内最古の窯元で、重ね掛けの褐色の鉄釉と青みの強い藁灰釉が美しい陶器です。江戸時代、秋田藩初の窯元として開窯されました。その技術は「親子であっても他言無用」だったと言い、最盛期は6つの窯に5千人が働いたと伝えられています。しかし時代の流れに翻弄されて衰退、1896年の真昼山地震で全部の窯がガレキ化。その後に復興した窯も1900年に窯の火を消しました。近年に入って再興したのは、江戸時代の窯元の一人、渡邊勘左衛門の末裔にあたる渡邊すなおさん・敏明さん夫婦。1993年には敏明さんが自作した四室の登窯が完成しています。

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