2013年3月7日木曜日

お帰りなさい、クニマス


 今日の午前9時、山梨県の水産技術センターを出発したクニマス10尾は、9時間半かけて田沢湖に到着。酸素を満たしたビニール袋2個に5尾ずつ分かれて、本当に長旅だったでしょう。お帰りなさい。

 写真は、田沢湖畔ハートハーブで開催する「クニマスの稚魚展示特別展」(3月10日~24日)に展示するクニマスの稚魚を、用意した水槽(男鹿水族館が準備してくれました)に入れる瞬間のスナップ。左側の方が山梨県水産技術センターの名倉盾さん、右の背中が男鹿水族館の宇井賢二郎さん。皆さん本当にありがとう。

 とても繊細な作業でした。クニマスの到着以前から用意していた水しか入っていない水槽(田沢湖に流れ込む沢水を塩素消毒した水を再び塩素抜き)は、水温を11度に調整した後、環境が安定するまでしばらく放置されていました。クニマスが到着後、まずビニールごと水槽に入れて温度にならし、またクニマスの興奮を静め、30分程度また放置。やっとビニール袋を開いたと思ったら、今度は水槽の水を丁寧にビニール袋に流し込む作業が続きます。水合わせです。クニマスにとっては、70年ぶりの田沢湖の水です。

 クニマスを迎えることができたのは、横内山梨県知事、渡邉富士河口湖町長、中坊教授、それぞれ関係の皆さんのお陰です。仙北市民・秋田県民に一人でも多くクニマスと面会してもらいたいと思います。そして田沢湖再生にご協力をいただければ有り難いです。
 クニマスの稚魚は、とても美しい、愛らしい魚です。

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