2011年11月3日木曜日

「県産車でドライブできる日」の夢


 ブログに自動車づくりのことを書いたら、質問メールをいただきました。嬉しくなって、平成8年10月の「原点」“こんな秋田であって欲しい”懸賞論文を、自分自身、もう一度読み返そうと探しましたが見つかりません。ただネット上には簡略版があったので、参考までにアップします。


《本文》
 秋田県が全国でも数少ない人口減少県で、同時に高齢化比率が高いことは、広く知られる事実である。県民所得も国内では下位に位置すると聞いている。これらは複数の要因が絡み合っての減少であり、各々を切り離して論ずるべきではない。しかし問題が高度になればなるほど、細分化して原因を見極め、その対策を急がなければならない。(中略)

 ここに、県下の頭脳と技術力を集積し、国際市場に参入できるレベルを持った「県産車製造販売」の夢を提案する。秋田県の工業技術レベルは、複合化がやや立ち遅れている状況にあるものの、決して低いものではない。そこでコンプレックス化を促進し、ないものは補充して県産の自動車を製造販売しようと言うものだ。このプランは、県内の商・工業を一躍トップビジネスに押し上げるばかりでなく、既存の人口問題や就労の場の確保、所得向上などの過疎対策とは、全く違う取り組みであることをご理解いただきたい。(中略)

 自動車は開発部門、製造部門などで職種が多彩であり、部品工場だけでも県内69市町村に分散設立できる。販売店等の人員も必要で、これだけでも県内での就業能力は格段に向上するし、各自の個性にあった仕事を選び出す選択肢も広がる。自動車は先端技術の産物で、科学者、エンジニア等の研究の場となり得ることも見逃せない。
 利益を追求する企業体ではない。秋田県民の公共企業体である。その利益を永続的に地元に還元する。(中略)

 この提言が多くの県民に支持され、世論となり、休日を県産車でドライブできる日の来ることを期待する。

 エ~っと、たしか海外販売網もつくる構想だったと思います。そこには、~「隣んチのお姉ちゃんが、ローマ支店から北京支店に転勤だと」~みたいな会話が、秋田のそこいらで耳に入るようになると書いた記憶もあります。

 また、平成18年3月8日の県議会本会議で、寺田知事に質問をしている記録がありました。そこには「~今回の自動車関連産業を育てるという発想の根幹が、岩手県で増産体制に入った車体組み立てメーカーへの部品取引の可能性を高めるというような、そんなスケールの小ささにはがっかりです!~」…。かなり厳しいことを言っていています。それだけ思いが強いと言うことです。お許しください。

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