2016年5月25日水曜日

塩野七生さんが思うオバマ大統領の迎え方

 都内はどこも厳重警戒体制です。いま石川県加賀市に移動のため、北陸新幹線に乗っていますが、車内も警察の方々が頻繁に行き来します。G7伊勢志摩サミットの対応です。

 ところで今日の朝日新聞を読んで、人間の知恵と言うか良識と言うか、心から感動した記事があったので紹介します。私の分際で触れる軽率さを、先ず最初にお詫びしておきます。それは米国オバマ大統領の広島訪問についてです。朝日新聞編集委員の方が、作家の塩野七生さん(イタリア在住)にインタビューした内容が載っていました。塩野七生さんの本はお恥ずかしい限りですが、これまで「日本人へ」しか読んだことがなく、それでも素晴らしい知恵者が居るんだと感じたことを覚えています。

 さて塩野さん、どんな風にオバマ大統領の広島訪問を迎えるべきかを問われ、次のように答えています(概要です)。「日本側が謝罪を求めないと言っていることは、大変に良い事です。久方ぶりの日本外交の嬉しいニュースでした。謝罪を求めず、無言で静かに迎える方が、謝罪を声高に求めるよりも、断じて品位の高さを強く印象付けることになるのです。オバマ大統領だけでなく、サミット参加国のトップたちが広島を訪問して欲しいです。ただ静かに無言で迎えることです」と。

 オバマ大統領の広島行きが公式発表になった夜、広島の被爆者の会の方がテレビインタビューに答えていました。「来ていただくことが本当に嬉しい」と言う内容だったと思います。その時は、正直なところ何かしら違和感を感じていました。でも今日の朝日新聞の記事で、その違和感も氷解しました。

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