2011年2月27日日曜日

仙北市の子育て環境は最悪…


 地域サポート仙北(千葉文士代表)主催の、少子化対策ラウンドテーブルに参加。会場は田沢湖ビール奥の談話室。県からは田中昌子少子化対策局長の出席もいただき、市内の各子育てサポート団体などから30名以上の皆さんが集まって、現状や課題をお話しいただきました。

 あじさいの会、はっぴい・マム、ピッカブー、アート夢ネットあきた、一般参加のお母さんから、多くの厳しいご指摘をいただきました。

 秋田市から角館に嫁いできた方のお話。「良くここで子どもを育てられたものだと思う。健診の他に子育て情報を耳にすることができず、精神的にも消耗がひどかった」。また「お母さん達が集まる場所がなかった」。東京都内から帰ってきた人は「役所に相談に行ってもたらい回しで、ひどい言葉も聞いた」。さらに「聞いたことでかえって傷ついて、その後は役所に頼らないことにした」と言うお母さんも。

 保育園を会場に休日などの育児サポートを行っていますが、地域によって実情がバラバラだったようです。制度化しているサービス自体の情報すら届いていません。しっかりと再度の見直しを行い、お母さん達が安心できる市になりたい!。役所の子育てに関する窓口は一元化する方向で組織再編を行います。情報の発信力を高めます。民間ボランティアの手を借りながら、託児サービスをする場合の場所の提供(遊休公共施設など)を始めます…。

 まずは雇用の確保、所得向上政策をと思っていますが、同時進行で子育て環境の整備を進めなければ。悔しさでいっぱいです。本当に何もできていない気がします。市民と一緒に住みやすい街にしようと言う職員の頑張りを引き出し、同時に“私はこんな事ができます”みたいなやる気のある市民の活動を応援できる役所にならないと。

2011年2月24日木曜日

男女共同参画委員会


 写真は第3回仙北市男女共同参画推進委員会の会議風景。坂本佐穂会長のご配慮で、会に参加をさせていただき、委員の皆さんと意見交換を行いました。

 「女性が元気な地域は伸びる。それは家庭も同様なのでは」とか、「最近は旦那さんも子育てに積極的に関わろうという意識が目につく」とか、「でも役所内でも育児休暇を取る事例がないのは何故」とか、普段感じている様々なことを気軽にお話しできてありがたかったです。

 そんな中で、「別の町から嫁いできて、子どもが生まれて公園デビューしようと思ったら、その公園がない」とのお話。これは気がつかなかったです。ベビーカーを押しながら地域にささやかでも遊具があって、お弁当を広げることができるような芝生があって…。そんな公園、必要でしょ。

☆坂本会長からのPR
 男女共同参画社会の実現に向け、活動できるサポーターを養成する講座を開催します。20歳以上の男女25名程度の参加が可能です。市役所の企画振興課(43-1300)までお申し込みください。
・日 時 3月6日(日)午後1時30分~3時
・場 所 角館交流センター
・講 師 大谷美帆子さん
・演 題 「私たちが気づけばきっと良くなる!おらほの産科小児科」

2011年2月23日水曜日

市政報告(12月議会後の動き)②


◇クニマス世紀の発見記念特別展について
 2月11日から13日まで、田沢湖畔「ハートハーブ」で「クニマス世紀の発見記念特別展」を開催し、3日間で1,700人の市民・県民等が訪れ、改めてクニマスへの関心の高さを感じました。
 また、特別展開催中の12日には、田沢湖観光協会、田沢湖漁業協同組合、角館漁業協同組合、田沢財産区、生保内財産区等の地元関係機関の方々に参集いただき、田沢湖クニマス会議を設立いただきました。
 今後は、クニマスに関する活動について、田沢湖クニマス会議と連携しながら、歩調を合わせ取り組んでいきたいと思っています。

◇北投石が結ぶ温泉提携協定の締結について
 これまで台北駐日経済文化代表處、台北自来水事業處をとおして北投石をご縁とした温泉協定に向けて協議を進めてきました。
 協定については、玉川温泉と北投温泉の両温泉が、世界中に2ヶ所しかない北投石の産地であることから、この共通点をもとに相互の理解と友好を増進するため、温泉提携協定を締結する予定です。
 両温泉では今後環境保全、観光事業、技術研究、都市行政など多くの分野における交流と協力を行うものとし、台湾側は台北市温泉発展協会理事長 周 水美さん、行政側が台北市産業発展局で現在調整を進めていただいています。仙北市側は玉川温泉・新玉川温泉代表(株)湯瀬ホテル代表取締役社長 関 雅文氏と私で、協定書は、日本語と中国語で作成し、両温泉の代表者及び所管する行政機関が調印することになろうかと思います。
なお、今回の協定については台北駐日経済文化代表處の馮代表を媒酌人として手続きを進めていただきました。
 調印式は、3月25日に台北市内で行う予定で、同時期にチャーター便の関係で訪台している佐竹知事や仙北市国際交流協会会員の皆様からも立会をいただけるものと考えています。

【市民福祉部】
◇国民健康保険一部負担金の徴収猶予及び減免取扱要領の見直しに ついて
 国民健康保険一部負担金減免不承認処分取消等請求事件控訴審判決の確定に伴い、現在、要領の見直し作業を進めています。
 見直しについては、一部負担金減免の基準が示された厚生労働省通達に基づき、国保税減免制度との調整も図りながら慎重に見直したいと思います。
◇除雪支援について
 秋田県内陸南部を中心とした大雪が、2月1日には秋田気象台角館測候所の観測積雪量136㎝の最深積雪量になり、平年値の2倍になりました。
 このため、2月以降も寒気の影響で断続的に降雪が予想されたことから、防災予防等に万全を期すため、2月2日と3日の2日間、除雪支援を必要とする高齢者世帯及び要援護者世帯を対象に除排雪支援隊を編成し、市職員75名による屋根の雪下ろしや見通しの悪い主要道路の除排雪を実施しました。
 除雪支援実施世帯数は31軒です。また角館地区の主要幹線道路として15カ所(学校・保育園前・警察・消防署・駅前交差点や主要幹線道路等)を重点的に実施しました。なお、今後も積雪状況により事故防止のため注意喚起、啓発に努めます。
 さらに各地域運営体が、高齢者世帯を主に87軒の玄関前や家屋周り除雪を実施しています。

◇油漏れの事故について
 2月に入り油漏れ事故が2件発生しています。原因は家庭用のホームタンクからの油漏れが1件と、原因が特定されず捜査中の事故が1件です。
 灯油等の取扱には十分注意し給油中の確認を怠らないよう啓発に努めます。

【観光商工部】
◇仙北市産業振興条例に定める奨励事業所の指定について
 株式会社日本ふるさと計画より、仙北市西木町門屋字笹山に建設中の温泉宿泊施設「門屋の里(仮称)」を、仙北市産業振興条例に定める奨励事業所として指定を受けたい旨の申請が出されていましたが、内容について仙北市産業振興対策委員会にお諮りしたところ、適格と認める答申がありましたので奨励事業所として指定しました。
 今後事業所からの申請に基づき奨励措置を講じます。なお事業所には本事業が地元産業の振興と、雇用の拡大につながるようお願いしていきます。

◇仙北地域雇用促進就職面接会について
 12月のハローワーク角館管内の有効求人倍率は0.33倍で、前年同期比では0.12ポイントの増となっており、21年に比べ22年1月からは増加の傾向にあり、最悪の景気状況の時期は脱したかと思われますが、依然として雇用調整等で厳しい雇用情勢に変わりはありません。
 こうした状況を踏まえ、大仙市・仙北市・美郷町・仙北地域振興局、及びハローワークで構成している「仙北地域雇用促進連絡協議会」で、企業の人材確保と求職者の就職支援を目的に、2月2日大仙市で就職面接会を実施しています。参加企業は仙北市8社を含む38社、参加者は高校生20名を含む127名で、仙北市からは26名面接に訪れ、熱心に説明を聞き自己PRしていたと聞いています。
 今後も引き続き、県・隣接市町やハローワークと連携しながら求職者の就職面接会の開催、求人情報の迅速な提供等による雇用の場の確保、就労支援に努めていきます。

【農林部】
◇秋田発・子ども双方向交流プロジェクト事業について
 1月8日~10日、東京都文京区の本郷小学校5年生の児童20名が西明寺小学校を訪問し、雪遊びや農村生活体験、紙風船づくりなどを行い、お互いの交流を深めました。
 両校の交流は今年で3回目となり、10月には西明寺小学校児童33名が本郷小学校を訪問し、本郷地区の「いちょう祭り」に参加し農産物の販売などを体験してきました。
 この交流がきっかけとなり、本郷の真弓商店会には仙北市のアンテナショップが開設されたほか、本郷小学校の給食に仙北市産の食材が提供されるなど、今後の進展に期待しているところです。

◇東北農政局の囲炉裏端座談会について
 1月18日、東北農政局主催による「6次産業化のための囲炉裏端座談会」が、樺細工伝承館で開催されました。
 これは6次産業化法案の成立を受けて、地域で農商工連携による6次産業化をいかに進めていくかをテーマとするもので、東北農政局から佐藤局長のほか藤村生産経営流通部長、永嶋農村計画部長、綿谷秋田農政事務所長、仙北市からは、(私のほか)(株)わらび座の小島社長、グリーンツーリズム西木研究会の佐藤会長代理、極上のおもてなし商品づくり地域連携協議会の千葉会長、農事組合法人サンファーム西木の藤村代表、市総合産業研究所の泉地域資源活用専門員が出席し、それぞれの活動状況の報告と意見交換を行いました。
 1次産業を基本として、2次産業・3次産業の連携による地域づくりは、本市にとって喫緊の課題と認識し、タイムリーで有意義な座談会になりました。
 また、2月8日には、東北6県市町村長と東北農政局長との懇談会が仙台市で開催され、先進的な取り組みをしているということから出席の要請があり、秋田県代表として参加してきました。
 懇談会では、それぞれの地域の取り組みが報告され、東北地域の農業・農村施策のあり方について意見交換を行ってきました。

市政報告(12月議会後の動き)①


《市政報告(12月議会後~今議会の間の動き)》
 平成23年第2回仙北市議会定例会の開会にあたり、主要事項並びに平成23年度の市政運営の基本方針等について申し上げます。

 はじめに、議会の皆様に、大変申し訳ないご報告をしなければなりません。
 去る2月18日からのマスコミ各社の報道でご承知のことと存じますが、平成15年分から17年分の確定申告について、旧角館町と仙北市が住民に無断で申告業務を行い、その還付金が町税・市税に充当されたのではないか、また支払ってもいない医療費等の所得控除額が根拠なく計上され、還付額を過大に受給していたのではないかと、当時の角館町の住民4人と秋田県生活と健康を守る会連合会(県生連)から指摘を受けました。県生連ではこの件に関連し、秋田県に対して「県民税が過小に納入され損害を受けた」として住民監査請求を2月18日付けで提出しています。
 本事案のこれまでの経過をお知らせします。この事案は昨年11月10日投函の県市町村課へ寄せられた投書から始まりました。2日後の11月12日には県から市に連絡が入り、11月16日・17日の2日間、当時の角館町税務課長ほか主な職員5名から、総務部長が聞き取り調査を行っています。この時点では事案を確認するまでには至りませんでした。その後、仙台国税局から調査協力依頼があり、国税局調査は12月7日から始まっています。調査内容は関連文書の精査、関係職員からの事情聴取と伺っています。ただし国税の調査経過、修正申告の対象者数・内容・修正金額などの情報は、いただけていないのが現状です。
 市では、断片的に寄せられる情報、個別事案等が看過できない内容であったため、今議会への報告、また調査委員会の再開について検討を重ねていました。
 昨日午前の部長等会議で、早急に調査委員会を再開し、本事案に対する調査を実施することが決定され、午後から第1回の調査委員会を開催しました。名称は「所得税還付等調査委員会」です。委員長を石山副市長とし、第3者として顧問弁護士等の助言もいただくことにしました。
 今後は事実関係を調査し、本事案が起こった原因や背景等を徹底解明することはもちろん、市(町)と関与職員の責任、賠償責任の有無など関連するあらゆる問題について対処したいと考えます。
 昨年は国保普通調整交付金不正受給問題がようやく終結し、職員一丸となって再スタートをきった矢先、このような不名誉な疑惑が再度発覚してしまいました。市民、議会の皆様に大変なご心配をおかけしてしまい、深くお詫びを申し上げます。
 疑惑の全容解明と市民の信頼回復に向け、全力で取り組みますので、ご指導をお願い申し上げます。
 なお、以前より原因の究明と是正が必要とされ、内部調査を行ってきた市県民税等の決算額と調定額との乖離についても、本調査委員会の調査とすることにしました。

 次に、各部局等の主要事項並びに諸般の状況を申し上げます。

【総務部】
◇みんなの庁舎検討委員会について
 昨年7月から、市民等の皆さんで構成する「みんなの庁舎検討委員会」で市庁舎の望ましいあり方について、話し合いを重ねています。
 今年度中には、委員会の検討結果を提言いただく予定で、この提言をもとに議会の皆様へ報告し、協議を行いたいと考えています。

◇秋田内陸縦貫鉄道のダイヤ改正について
 秋田内陸縦貫鉄道は、依然として厳しい経営が続いていますが、3月12日、開業以来の大幅なダイヤ改正を実施することになりました。
 これは、今春の北秋田市内4高校の1校統合に伴う輸送ニーズの変化に応じ、仙北市管内では1往復相当、北秋田市管内では2往復相当の減便を行うもので、これにより経営の効率化を図るものです。

平成23年度市政方針⑨


【企業局】
〔水道事業〕
 神代地区の水源調査を実施してきましたが、同調査の分析結果に基づいた水道整備計画を策定し、早期に事業着手したいと考えています。併せて西明寺地区簡易水道事業区域を拡張し、角館東前郷地区の水道整備事業を実施しています。当初の事業計画期間を5カ年から4カ年に短縮し、平成25年度で当初計画の事業を完了させて水道整備の加速化に努めます。
 角館浄水場の急速ろ過機設備更新事業が完了したことにより、以前に比べ1日当たりの浄水能力が400㎥増加し、6,400㎥になりました。さらに未普及地域解消のため、引き続き中川地区の配水管整備事業を実施します。
 水道料金統一については、水道運営審議会の審議の結果を踏まえて改定案を示したいと考えています。

〔温泉事業〕
 温泉事業は、市の観光産業拠点特別区政策を推進する上でも、また所得の向上を図る上でも主要な事業のひとつです。しかし源泉井戸の老朽化で、安定供給の維持が困難になるのではと危惧しています。
 主力源泉となっているカラ吹き2号源泉井戸の代替井戸確保が急務です。新たな温泉井戸での温泉供給を確保した上で、カラ吹き2号源泉井戸の老朽化対策を施すことが最良の手法だと考えています。そこで温泉掘削事業に伴う課題解消の方策を検証するための調査費を計上しました。関係機関及び関係者のご理解とご協力が得られ次第、温泉審議会に温泉掘削の許可申請をする予定です。許可をいただいた後、事業実施時期を定め、予算案を議会に提出したいと考えていますので、よろしくお願いします。

【医療局】
〔医師等招聘対策事業〕
 医師をはじめとする医療スタッフの不足が懸念される中、積極的に招聘活動を展開しています。しかしその成果が出せず、申し訳なく思っています。4月から着任する病院事業管理者に期待を寄せています。
 医師招聘対策に有効な研修医の受け入れについて、角館総合病院が基幹型病院として行ってきたことに加え、田沢湖病院が協力型病院として新たに県とタイアップした研修医受け入れ事業を行うことになり、その必要経費を予算案に計上しています。ご審議をお願いします。
 管理者の着任を機に、行政と病院がこれまで以上に一体感を醸成し、秋田大学医学部附属病院や関連機関と連携強化を図りながら、当該事業を推進していきます。

〔仙北市病院事業会計予算の概要〕
 平成23年度の最重要施策である、医師等医療従事者の招聘活動を積極的に推進することはもちろん、市立病院等改革推進計画に基づく事業の一元化を喫緊の課題と捉え、4月から給与及び各種支払業務・材料費や消耗品などの共同購入、さらには賃貸借や委託業務契約の検討を進めます。
 地域医療構築のためには市民との協働が必要不可欠であることから、ボランティア等で活躍している方を講師に、「仙北市地域医療フォーラム(仮称)」を開催する予算を計上しています。
 市立田沢湖病院では、秋田県が医師確保対策事業として取り組んでいる研修医紹介事業の初めてのケースとして、横浜市の財団法人神奈川県警友会「けいゆう病院」(410床)より、地域医療研修として研修医の受け入れを予定しています。全国的な医師不足と地域偏在の状況下、このような事業の受け入れにより地域の魅力を肌で感じていただき、将来的に地域医療を目指す医師の招聘につながるよう努めます。
 また先の高齢者生活実態調査を踏まえ、市が開設している「まちづくり出前講座」に、医療スタッフが講師となって参画します。
 なお新年度の医療機器整備事業については、超音波診断装置、上部消化管ビデオスコープなど4機種を更新する予定です。
 市立角館総合病院では、現在、小児科は自治医科大学卒業の義務年限内医師が常勤で診療に当たっていますが、平成22年度末で転出予定となっていることから、その後任と恒常化している内科関係の常勤医師不足解消に向け、最大限の努力をします。また田沢湖病院同様、「まちづくり出前講座」に参画し、医療スタッフが集落内の集会等に出向いて行う「健康講座」に類する事業も、できる限り実施したいと考えています。
 医療機器整備事業は、毎年一定額の範囲内で整備を図っていますが、新年度は病院建設を考慮の上で必要最低限の更新及び増設とし、人工透析用監視装置、人工呼吸器、分娩監視装置、麻酔機などを予定しています。
 病院改築については、平成26年10月の開院を目標に本格的な取り組みとして、建設用地選定委員会の経費を予算案に計上しています。よろしくご審議をお願いします。

平成23年度市政方針⑧


【建設部】
〔道路整備〕
 市道整備については、地域内交通システムを総合計画によって進めていますが、今後も地域からの要望を踏まえ、危険度や緊急性等を勘案し、道路における安心安全対策について計画的に進めていきます。
 国庫補助事業は地域活力基盤創造交付金事業が、平成23年度から社会資本整備総合交付金事業となり、神代中央線・栃木六本杉線・東田鎌川線道路改良工事、観光線道路舗装工事、角館・生保内地区消流雪溝導水路整備工事を実施します。また、市単独事業として豪雪対策、過疎対策、辺地対策及び臨時地方道路整備事業により市道改良工事を実施します。
 市民や仙北市を訪れる観光客が安心で安全に歩行できるよう「安心・安全道路維持整備事業」や、「市民参加型インフラ維持整備事業」、「建設業者育成事業」を引き続き実施します。
 国道整備については、国道46号角館バイパスの第2期開通により従来の国道を利用される方々の交通量が約5割減少していて、引き続き雲然地区から月見堂地区までの区間で工事が行われる予定です。
 国道105号については桁沢地区と草峠地区の事業が計画されています。また県道整備については改良が必要な箇所が多い現状です。いずれも早期事業化並びに早期着手を強く要望します。 
 
〔八幡平直轄砂防事業〕
 先達川第2、先達川第5、桧木内川第1、大和田沢、片倉沢第1砂防施設の事業が引き続き実施されます。また、新規事業としての赤倉沢、石黒沢砂防施設については、事業着手に向けて要望活動を強化します。

〔田沢湖再生に向けた湖岸浸食対策事業〕
 第2期広域基幹河川改修事業が本年度で終了します。自然環境に配慮した工法で湖岸浸食対策が進められていますが、まだ対策が必要な箇所も多くあることから第3期事業への推進を要望していきます。
 70年ぶりに発見されたクニマスの里帰りを実現するためには、田沢湖の湖としての健康を取り戻し、多様な魚類が生息できる湖に生まれ変わる必要があることから、本事業と併せ関係機関との連携を強化します。

〔玉川河川改修及び改修関連事業〕
 広域基幹河川改修及び改修関連事業として進められていますが、個人所有地については用地買収を実施し、また共有地につては事業認定等に必要な手続きを行っています。
 事業の早期着手、早期完成を求めながら事業推進を要望します。
〔桧木内川河川改修事業〕
 上桧木内中泊地区から宮田地区の河川改修事業が一部発注され、平成24年度完了予定として進められています。これにより豪雨による洪水、家屋への浸水、幹線道路の通行規制など住民の災害へ対する不安は軽減されるものと思われます。
 今後、早期完成を求めるとともに、引き続き事業推進を要望していきます。

〔仙北市住宅リフォーム促進事業〕
 平成22年度に「仙北市住宅リフォーム促進事業」を創設し、住宅リフォームに係る費用に対し一定の補助金を交付しています。引き続き平成23年度においても市内の住宅改善の促進、市民生活の向上及び地域経済の活性化を図るため事業を継続します。また下水道接続率向上に向けて、接続工事費に対しても補助金の交付事業を継続します。

〔都市計画道路岩瀬北野線整備事業〕
 都市計画道路岩瀬北野線は、主要幹線道路である国道46号及び国道105号と市街地とのネットワークを構築する重要な路線です。円滑な交通流動を確保するとともに、周辺住民および観光客等の利便性の向上を目的として、内川橋付近から横町橋付近の未完成区間487mの改築を、平成23年度から5カ年計画の予定で事業実施します。

〔生保内公園野球場改築事業〕
 生保内公園野球場の改築については、旧田沢湖町時代からの懸案事項でした。建設から30年以上経過し老朽化による破損や「屋外体育施設ルール」の改正により安全性の確保が必要となっていることから、今年度策定の仙北市公園施設長寿命化計画に基づき、平成23年度に改築更新設計を行い、平成24年度から工事を実施します。

〔下水道事業〕
 平成22年度に引き続き、田沢湖中生保内地区及び角館荒屋敷地区の公共下水道整備を進めます。
 平成22年度末整備状況は、認可区域での整備率は77.0%、水洗化率57.0%で、水洗化の向上にあたっては、水洗化資金支援制度、仙北市住宅リフォーム促進事業等の活用を図りながらさらに普及促進のPRに努めます。
 下水道使用料については、地域格差の是正及び料金統一に向け、下水道使用料等検討委員会で審議を重ねていただき、下水道経営の健全化を目指します。

〔集落排水事業〕
 集落排水事業については、田沢地区が平成22年度に供用開始しています。しかしながら既存の集落排水地区の加入率も現在50%台に留まっているため、引き続き加入促進を呼びかけます。
 また、神代森腰・荒町地区集落排水整備計画については、平成22年度に実施したアンケート調査結果等を踏まえ、事業に係る要件、費用対効果等を検討したいと考えています。

〔合併処理浄化槽事業〕
 公共下水道、集落排水事業等の計画区域以外の汚水処理については、循環型社会形成推進交付金を活用し、個人設置型浄化槽の整備を進めていきたいと思います。

平成23年度市政方針⑦


【農林部】
〔総合産業研究所の取り組み〕
 2年目を迎える総合産業研究所については一部業務内容を見直し、より農業の現場に踏み込んだ事業展開で、一次産業を核とした6次産業化の推進に取り組みます。
 具体的には、産業連携・商品開発・流通対策・試験研究等を柱として、企画開発部門と販売戦略部門の二つの班編成により業務に当たります。
 また、雇用創造推進協議会で採用予定の4名のスタッフと連携し、首都圏等での物販活動やEビジネスの展開に取り組むほか、認定農業者協議会やグリーンツーリズム関係団体、直売所グループ等と連携し、地域ブランドの開発や地場産品の販路開拓に努めます。

〔農業者戸別所得補償制度への対応〕
 食料自給率の向上や農業の多面的機能の実現を目指し、「農業者戸別所得補償制度」が本格実施されます。
対象作物は、米・麦・大豆・そばなどのほか、飼料作物・米粉用・飼料用米・加工用米・地域特産物等です。農作物の出荷状況に応じて「畑作物の所得補償交付金」、「水田活用の所得補償交付金」、「米の所得補償交付金」、「米価変動補てん交付金(平成24年度予算計上)」がそれぞれ直接農家に交付されます。
 本市の水稲の生産数量目標は16,387トンで、面積換算値では、前年度より150ヘクタール減少して2,969ヘクタールとなり、転作率は38.7%となっています。今後、水田農業推進協議会の方針に基づき、生産数量目標の配分や農業者戸別所得補償制度について農家への周知を図り、国・県・関係農業団体と共に農家所得の向上に結びつく施策の展開に努めます。
 なお転作作物の助成金について、全体では前年度を上回る手厚い内容になっていますが、収量・品質により、作物によっては不確定な要素があることから、国・県等の動向や全体の取り組み状況を勘案し、必要に応じて市独自の対応を検討したいと考えています。

〔都市農村の交流促進・農村文化の再発見〕
 本市では恵まれた資源を活用し、農業体験や林業体験などが各地区で盛んに行われています。平成21年度の実績では、県内外の小・中学校、高校、大学合わせて48校、4,577人が体験学習旅行に訪れています。
 こうした現状を踏まえ、農山村体験やグリーンツーリズムの総合窓口としての役割を果たし、また農村文化のブラッシュアップと賑わいの創出を目指し、農林部内に「農山村体験デザイン室」を設置します。

〔農業・農村支援策の充実〕
 県では、農林漁業振興臨時対策基金を新たに創設し、100億円規模の基金造成により、「農林漁業競争力強化・躍進プラン」を策定、平成23年度から農林漁業の構造的な改革を加速する対策を集中的に実施することにしています。
 本市では、「農業夢プラン型戦略作目等生産基盤拡大事業」として夢プラン応援事業をはじめとする県単事業に市独自の嵩上げ助成を行い、意欲的に作付拡大を目指す農家を支援します。
 また市単独の「元気な農業ステップアップ事業」等により、新たな担い手農家の育成に取り組むほか、仙北市重点作目の見直しを行い、新たにイチゴ・山の芋・ネギを追加するなど、ブランドの確立を目指します。
 このほか、「中山間地域等直接支払事業」、「農地・水・農村環境保全向上支援事業」を引き続き各地区で実施し、農村の活性化や多面的機能の維持に努めます。

〔畜産の振興〕
 昨年来の口蹄疫や鳥インフルエンザの発生により、畜産農家は大きな衝撃を受けていることから、家畜総合衛生防疫事業等により、伝染病の未然防止に全力で努めます。また、安全な粗飼料の確保と自給率の向上を図るため、農業者戸別所得補償制度の耕畜連携助成事業を推進するほか、家畜導入事業や環境保全型農業推進施設整備事業により畜産農家の規模拡大と環境保全を進めます。
 預託放牧の場として活用されている大覚野牧場について、増加傾向にある放牧利用に対応するため、県農業公社が事業主体となり「草地林地一体的利用総合整備事業」を進めていますが、本年度は12ヘクタールの草地整備改良工事を実施します。

〔土地改良事業の推進〕
 昨年度は、7月から8月にかけての集中豪雨で、農地・農業用施設に大きな被害がありました。現在小土地改良事業費補助金の要綱を見直し、災害対応につながる事業について補助率の嵩上げを検討しています。
 小勝田頭首工、若松堰頭首工の県営事業について、引き続き応分の負担を行い事業の推進に努めます。また、田沢二期地区(田沢疏水)の国営事業についても事業促進に協力します。
 県では、土地利用型転作作物の収量と品質の向上を図ることを目的に、もみ殻補助暗きょなどを活用した農地の排水強化対策事業に取り組むことにしていますが、土地改良区や基盤整備済の組合等に事業の周知を図りながら事業推進に努めます。

〔林業の振興〕
 秋田県水と緑の森づくり税を活用し、「ふれあいの森整備支援事業」に取り組み、田沢湖高原地区から乳頭温泉地区にかけての歩道整備を実施するほか、都市住民と地元住民が森林作業を通じて交流を図る「緑の交流支援事業」や地域ボランティア団体とともに森林体験活動を行う「森を楽しむ体験事業」を引き続き開催します。
 高能率生産団地路網整備事業について、県事業の基幹林業専用道路網として新たに整備することになり、本年度は田沢湖地区の鹿の作林道の整備に着手します。
 秋田スギの普及拡大を目的とした「仙北市推奨乾燥材利用促進事業」については、増改築を含めた助成制度に内容を見直し、利用促進を図ります。
 森林のマスタープランとなる市町村森林整備計画の策定に向けて、「森林GIS整備推進事業」により森林GISの導入を進めます。
 なお、新燃岳の噴火により土石流等の被害が心配されていますが、こうした災害を未然に防止するため治山事業を進めています。本年度は、県営治山事業として、継続事業4ヶ所、新規事業1ヶ所の工事が実施されるほか、活火山による災害予防の観点から、駒ケ岳流域の岩井沢地内に砂防堰堤を整備するため、治山施設機能強化事業の事業採択に向けて取り組んでいます。

〔木質バイオマス施設の稼動〕
 昨年4月から稼動している木質バイオマス施設については、原料のチップの品質や施設のトラブル等により、当初計画に基づいた稼動ができない状況になっています。このため、今後の管理運営について施工業者である月島機械㈱と協議を重ねていますが、平成22年度において掛かり増しとなった管理運営費については、月島機械㈱が一定の負担を行うこととし、補正予算に歳入を計上しています。また現状のままでは、安定した稼働状況を維持することが困難なことから、ガス化炉1基3系列の現行システムを見直し、ガス化炉を改善する提案が出されています。
 併せて熱量のエネルギーバランスを調整するため、作物の育苗や温水プールなど、バイオマスエネルギーの、他の用途への活用についても検討を進めることにしています。
 バイオマス事業の当初の目的達成のためには、あらゆる方策を講じることが必要であると考えています。今後、県・林野庁とも協議し、早期に改修工事を実施する方向で取り組んでいきます。

平成23年度市政方針⑥


【観光商工部】
〔観光振興〕
 観光客の更なる誘客を図るため、平成22年度に決定した統一観光ブランド「田沢湖・角館」を全面に打ち出し、国内はもとより、アジア地域も視野に入れ観光宣伝に取り組みます。
 3観光協会の連携については、平成22年度の観光協会連絡会議の協議結果を踏まえ、平成23年度は新たに「田沢湖・角館観光連盟(仮称)」を立ち上げることとしています。市では3観光協会が協働で実施する事業を強力にバックアップしたいと思います。
 また、秋田県はJRグループが自治体等と協同で実施するデスティネーションキャンペーン(DC)に、JR秋田支社と連携しエントリーしています。平成23年度は秋田県がJR東日本重点販売地域(ミニDC)の指定を受けたことから、これをバネに県及び観光関連団体等と連携し、観光客の誘客に取り組みます。 
 施設関係では、抱返り遊歩道整備について、平成23年度は13号橋の工事、並びに昨年7月の崩落箇所の本格復旧工事、及び16号橋工事の設計調査委託を実施する旨、県自然保護課からお聞きしていますが、早期に安全な通行ができるよう重ねて要望します。飯村少年殉難碑以北の遊歩道は、登山道水準での整備で今後も粘り強く交渉します。
 また仙北市TICでは、着地型体験旅行商品「あきたTABIYORI」の本格的な販売を実施しています。平成23年度も各事業者との打合せや情報交換をしながら新商品開発に取り組みます。併せて宣伝効果の高いホームページの作成準備等を進めます。
外国語表記の看板が少ない事が指摘されていますが、当エリアが東北運輸局が実施する「外国人観光客の移動容易化のための言語バリアフリー化調査事業」の採択を受け、現在、実証実験のための外国語案内表示等の製作・設置等が行われています。3月末までに効果検証結果の報告と改善方策の検討が行われる予定です。その結果を踏まえ、県と協働で、インバウンドに向けた看板表示等の充実を図ります。


〔商工業の振興〕
 市内企業・事業所の育成強化と経営の安定化に向け、仙北市商工会が推進する各種事業の支援に最大努めます。
 また、さらなる地域振興を図るため、民間の方々からもご意見をいただきながら、産業振興基本条例(仮称)の制定に向け準備を進めます。
 このほか、建設業の異業種参入への推進や、新たな商工業事業の立ち上げ、事業の拡張に対し、引き続き支援を行います。
 物産関係については、地域資源を活用した新たな特産物の開発を進め、「山の楽市」の開催、東京都板橋区及び神奈川県大和市の都市交流型アンテナショップへの参加等、農商工連携による各種イベント等への支援で、産業振興と所得の確保につなげます。
 また漬物や民具ほか、多彩な分野からものづくりに優れた技術のある人を「せんぼくふるさとマイスター」として認定し、文化的価値・技術の継承を図ります。

〔雇用対策〕
 雇用対策については、厳しい雇用状況に対応するため平成21年3月に「緊急雇用対策室」を設置し、国・県・関係機関と連携しながら経済雇用対策を講じてきました。
 国の交付金事業である「緊急雇用創出臨時対策基金事業」や「ふるさと雇用再生臨時対策基金事業」の活用で、引き続き臨時的・一時的つなぎ就労機会の提供及び安定的な雇用機会の創出に取り組んでいきます。
 なお、平成23年4月1日からの雇用については、3月1日号の広報で募集することについて、ご理解をお願いします。
 事業主への雇用支援対策として、「緊急雇用助成金」制度を継続して実施し雇用の拡大に取り組むほか、国の「雇用調整助成金」や「中小企業緊急雇用安定助成金」制度を活用して、「緊急雇用維持支援事業費補助金」制度も継続し、雇用の維持と解雇予防を図ります。
 従業員の技術習得及び資格取得の研修費、離職者及び学卒未就職者の資質の向上等、研修費等の一部を助成する「勤労者・雇用者対策事業費補助金」制度を実施し、従業員の資質の向上や求職者の就職支援に取り組みます。
 また、高校生を対象とした事業所視察会、求職者の就職面接会、事業所訪問やハローワークの週間求人情報の迅速な提供など、就労支援に努めています。

平成23年度市政方針⑤


【市民福祉部】
〔国民健康保険〕
 国民健康保険は、皆保険体制の礎として地域住民医療の確保と健康保持増進が目的です。しかし低所得者の加入割合が多いという構造的な問題に加え、近年の景気低迷に伴う所得の減少、高齢化の進行に伴う医療費の増加等により、その財政運営は年々厳しさを増し、極めて深刻な状況下です。
 この現状を踏まえ、保険者の責務として総合的な取り組みを進めていくため国民健康保険事業運営安定化計画を策定しました。本計画に基づき、一般会計からの基準外繰入れに係る費用を平成23年度予算に計上しました。この対応により医療費に連動した急激な税負担の緩和と国保財政の収支不均衡の改善を進め、併せて医療費の抑制に努めながら、市民が安心して医療を受けることができる環境を整備したいと考えます。
 また疾病予防や健康への意識向上を促すため、当市に住所を有する75歳以上の高齢者医療被保険者への支援として「人間ドック費用助成」制度の創設を計画しています。

〔交通安全・防犯対策〕
 交通安全対策については、子供と高齢者の交通事故防止、飲酒運転の根絶、全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底を最重点に、交通指導隊、交通安全母の会及び関係機関と緊密な連携を取りながら、目標達成に向け交通事故防止対策に努めます。
 防犯対策については、犯罪のない明るい社会を実現するため、犯罪事故防止対策の推進、少年の非行防止活動と健全育成活動の推進等を防犯指導隊、仙北市防犯協会及び防犯関係機関と連携し、安全・安心のための巡回パトロールを実施し、犯罪の未然防止に努めます。

〔生活環境〕
 生活環境整備については、地域の自然景観を守るための不法投棄防止の看板設置や、啓発活動・監視パトロール等を不法投棄監視員及び各関係機関・地域住民からの協力を得ながら、未然防止対策に取組みます。
 また住民やボランティア団体からの協力により、クリーンアップを通じた美化運動を推進します。
 消費生活相談業務体制については、「悪質商法や振り込め詐欺」の手口は複雑・巧妙化する傾向にあるので、住民から寄せられる消費生活相談にはきめ細かに対応できる専門知識を高め、窓口体制の強化と併せて市民への情報提供に努めます。

〔消防団・防災〕
 近年の地球温暖化、環境の変化に伴い、災害の形態は複雑で大規模化の傾向にあり、地域住民の消防に対する期待はますます高まっています。
 一方で少子・高齢社会が進展し、また団員のサラリーマン化など、実働団員の確保が厳しいことから、消防団活動に協力いただく事業所に対し、消防団協力事業所表示を交付し、事業所の社会貢献として市民に広く紹介してきたところ、9事業所から協力を得ることができました。
 本年度も引続き事業所から消防活動に対する理解をいただけるよう積極的に事業所への啓発活動に努め、併せて後方支援に携わっていただける女性消防団員の加入促進を行い、活動環境の整備を進めます。
 防災については、昨年の度重なる豪雨災害を教訓として、市民が一斉に情報を共有するネットワークの構築の必要性を強く感じています。
 有事の際の伝達方法を確立するため、防災情報速報を携帯電話に配信するエリアメールの導入など、全国瞬時警報システム(Jアラート)と並行で整備してきましたが、未整備となっている角館地区の防災行政無線については、昨年から取り組んできた具体的な調査が終了次第、早急にに整備に着手したいと考えています。
 火山災害対策については、秋田駒ケ岳や焼山などを対象に、県の防災計画と整合性を図りながら、火山災害対策編の素案作成に取り組んでいます。
 年度初めには仙北市地域防災計画「地震対策編、一般災害対策編、資料編」を改め、火山災害対策編を構成し提示したいと考えています。

〔保健事業〕
 けんこう仙北21計画の重点課題と位置づける、市民の健康づくりや各種検診を市民と共同で推進します。母子保健対策としては乳児健診から妊婦検診、食育の推進、歯科衛生などの啓発・指導に努めます。さらに心の健康づくり・自殺予防対策として多重債務研修会、サポーター養成講座、講演会などを開催します。また生活習慣病を自発的に予防する健康教室などを実施します。
 臨時特例交付金による子宮頸がん・ヒブ・小児用肺炎球菌ワクチンの接種を実施し、定期接種を含め幼児期からの予防を推進します。
 各種検診については、受診率の向上と特定保健指導の充実を図ります。特にがんの死亡率が高いことから、3年間胃がん検診未受診者を対象にがん検診受診勧奨促進事業を、県・総合事業団・市の協働で実施します。また40歳、50歳の方を対象に無料クーポン券を発行する胃がん検診助成事業を実施します。
 大腸がん研究事業については目標人数に到達していない現状ですが、引き続き市民の皆様に研究への参加をお願いしていきます。なお、国立がん研究センターから大仙市に研究参加の要請があり、新年度からは、大仙市太田地区と中仙地区が研究事業の対象地区に加わることになります。
 県地域医療再生計画(大仙・仙北二次医療圏)において、在宅療養支援に取り組む診療所に補助する在宅療養支援診療所強化事業を西明寺診療所で実施し、超音波診断装置などを更新するなど患者の診断力向上に努めます。

〔高齢者福祉〕
 高齢者生活実態調査の結果等から、この対策として例えば高齢者等憩いの場空間整備事業、高齢者表彰事業、高齢者人間ドック助成などに係る予算を計上しています。関係機関の協力を得て、ひとり暮らしなどの高齢者を見守り、支え合う地域づくりを進めたいと思います。
 また、平成24年度から26年度の3カ年を計画年次として、仙北市高齢者福祉計画(第5期)を平成23年度に策定し、更なる高齢者福祉の向上を目指します。

〔児童福祉・保育事業〕
 「子ども手当」や「すこやか子育て支援事業」など経済的支援を始め、保育園で取り組んでいる「子育て支援センター」「一時保育」を行うほか、子育てサポーターの養成や保育環境の整備に努めます。また放課後児童クラブの開所時間を30分から1時間延長して、利用者の便宜を図ります。
 保育事業については、先にお話をした待機児童の解消、市立保育園のあり方会議のほか、NPO法人や民間ボランティア団体等による市の遊休施設を活用した一時保育所の開設についても、積極的に推進します。なお、平成23年度から神代幼稚園と生保内幼稚園でも3歳児保育の受け入れを開始しますが、待機児童解消の一助になればと考えています。

平成23年度市政方針④


〔少子化対策〕
 秋田県が全県的な取り組みとして行っている「結婚サポーター」や「出会い応援隊」に、仙北市では結婚サポーター6名と3か所の出会い応援隊が登録しています。
 来年度は、より強力に婚活支援を行うため「あきた結婚支援センター」を官民共同で設立し、秋田、大館、横手の3か所を拠点として運営に当たることとしています。結婚を希望する男女が会費を支払い自分のプロフィールのほか、希望する相手の条件を登録することで「結婚コーディネーター」が、双方とも希望する場合に限って連絡先を入手できるようになっています。
 従来のサポーターや応援隊によるイベントと共に結婚を希望する人の選択肢を増やし、強力な「婚活」支援を展開するものです。

〔秋田内陸縦貫鉄道の取り組み〕
 利活用促進面では、引き続き県・北秋田市との機能合体組織である秋田内陸活性化本部を中心に、より観光路線へ軸足をシフトさせた取り組みを展開したいと考えています。
 また、市では独自に田沢湖・角館の魅力も織り交ぜた内陸線を利用しての旅のエピソード・ストーリーを全国から募集し、単行本等を発行する事業も新年度予算に計上しています。よろしくご審議をお願いします。

〔クニマス里帰りプロジェクト〕
 県と共同で進めているクニマス里帰りプロジェクトの平成23年度事業予定についてです。県ではクニマスの生態調査とクニマスに関するフォーラムを実施する事業費を新年度予算に計上しています。
 市では、西湖との友好提携締結に向けた調査や市民への学習機会の提供、「クニマスのふるさと仙北市」PR看板の設置などを進めたいと思います。またクニマス関連事業の1つとして、これまでご寄付をいただいた、いわゆるふるさと納税の中の寄付金の使途に「クニマス里帰りプロジェクト支援事業」を追加し、ご厚意の受け皿にしたいと考えています。

〔インターネット放送局〕
 災害放送を含め地域の生活情報、学校行事連絡、観光情報など、地域密着の情報を専門に扱うインターネット放送局の開局構想について、開局した場合のコスト負担を含めた詳細な検討が必要なことから、引き続き検討を進めるための調査費を今定例会に計上しました。ご審議をよろしくお願いします。

〔姉妹都市交流〕
 姉妹都市交流を行っている長崎県大村市で、6月10日「浜田謹吾銅像建立25周年記念式典」が行われます。当市からも民間交流を行っている角館戊辰会をはじめ、多数の参加者が出席を予定しています。
 平成24年度は、仙北市内に建立されている銅像の25周年記念式典が予定され、今後とも行政並びに民間レベルの交流を深めていきたいと考えています。 

〔第三セクターの担当窓口〕
 市が50%以上出資している第三セクターで、担当が複数課に及ぶことから業務の煩雑化が指摘されていた株式会社アロマ田沢湖、株式会社花葉館、株式会社西木村総合公社の窓口を企画振興課に集約し、業務の一本化を目指したいと思います。 

〔生活バス路線の再構築に向けた取り組み〕 
 生活バス路線は、住民生活と地域社会を支える重要な社会基盤としての役割を担っていますが、利用者の減少等により運行を取り巻く環境は一層厳しさが増しています。 
 これにより、近年は減便や路線廃止を余儀なくされているほか、維持するにも財政負担の増加が避けられない状況となっています。
 このことから、先に実施した高齢者生活実態調査も踏まえ、それぞれの地域に適した、利便性が高くかつ持続可能な交通システムへと再構築を図るため、地域住民との協働による取り組みを進めます。


〔基幹系システムの更新〕
 現在の基幹システムは、住民基本台帳とデータ連携し印鑑登録や各種税業務など29業務を運用する総合的なシステムとなっています。
 しかし平成24年7月施行の改正住民基本台帳法・外国人登録法に対応しなければならないことや、償却年数がすでに経過し障害がたびたび発生していることから、平成23年度にシステム更新を行うものです。平成22年度に更新の準備を進めていて総合評価方式での導入を計画しています。

〔光ブロードバンド通信網の整備〕
 乳頭・田沢湖高原・水沢地区(田沢湖高原地区等という)、下高野地区において光ブロードバンド網整備のため、平成23年度当初予算に同地区の整備費用を計上しています。
 現在、市内で光ファイバによる超高速通信が可能な地域は、角館・生保内の市街地の一部ですが、未整備地域との情報格差が顕著なため、市内全域の早期整備を目指し、これまでも通信事業者と協議を重ねてきました。しかし「不採算地区での光ファイバ網の早期整備は困難である」との通信事業者の方針や、「基盤整備の加速には一定の公的支援が望ましい」との国の指針があり、通信事業者と市が協力し合って未整備地域の基盤整備を推進することが必要との認識を得ています。
 田沢湖高原地区・下高野地区は、観光業・製造業など基幹産業の集積する産業重点地域です。特に田沢湖高原地区等は、観光産業拠点特別区として位置づけ、観光業に関する重点的な整備を行う方針を持っているほか、観光産業戦略会議の中でも、観光宣伝や誘客に光ファイバによる超高速通信網の早期整備が強く要望されていました。
 製造業においては、企業間の大容量データ通信が常態化している中、既に企業活動に支障が生じている状況です。このため、高度化する情報社会への対応や現在の厳しい企業環境を考慮し、観光業者や誘致企業生き残りのためにも、同地区には市による早急な整備が必要であると判断しました。
 なお、これまでの全体的協議の大筋として、角館・生保内地区、田沢湖畔地区及び西明寺・神代地区は、平成23年度末までに通信事業者側で整備を行い、田沢湖高原地区等、下高野地区については、平成23年度末までに、また、田沢・桧木内・上桧木内地区は、平成24年度以降に財政状況を勘案しながら市が整備を行いたいと考えています。

〔地上デジタル放送難視聴の解消〕
 平成23年7月の地上アナログ放送終了まで残り5ヶ月となりました。国が行う生活保護世帯等などNHK放送受信料全額免除世帯、及び市民税非課税世帯への簡易チューナー支援に対しては、引き続き協力していきます。
 共同受信施設については、NHK共聴組合の全26施設と自主共聴組合3施設の地上デジタル化改修が完了し、受信可能な状況となっています。
 このほか新たな難視地区に設立された共聴組合は、現在15組合で2組合の施設が平成22年度中に完成するほか、11組合の施設は冬季工事のため平成23年度へ事業繰越されますが、アナログ停波前には完成予定です。
 残り2組合の施設については、市補助金を平成23年度当初予算に計上しています。この2施設については、アナログ停波まで整備が間に合わないことが懸念されるため、衛星放送による地上デジタル放送が受信できるよう暫定的難視聴対策を講じることになります。

〔市民プール〕
 市民の体力向上や健康増進を目的に、通年稼働が可能な温水室内プールの整備を検討しています。
 木質バイオマス施設をはじめ、地球環境への負荷が少ない熱源を前提にしていますが、もっとも有効な整備方法を見極めるため、財源や活用方法などを多面的に検討し、結論を得たいと考えています。

平成23年度市政方針③


◇第4章 平成23年度の各部等の事業の概要
【総務部】
〔職員研修〕
 職員の大量退職が続く中で、多様化する市民ニーズに応え、効率的で良質な行政サービスを市民の皆様に提供していくためには、職員の資質の向上を図ることが必要です。
 そのため、「仙北市人材育成基本方針」に基づき、それぞれの職務の階層に応じた研修のほか、政策能力の向上や専門的知識の取得等の研修に積極的に参加させ、職員一人ひとりの能力向上を図り、市民の皆様に信頼される人材、積極的にまちづくりに参加する人材の育成に努めます。

〔市税の収納状況と税収見込み〕
 市税の収納状況については、1月末日現在、現年度分過年度分合わせて一般税は78.3%、国民健康保険税は54.3%、後期高齢者医療保険料は81.4%の収納率となっています。
 納税者を取り巻く経済情勢は依然として厳しい状況にありますが、臨戸徴収や夜間窓口の継続、口座振替の推進等徴収業務に努めていきます。
 平成23年度の税収見込みについては、平成22年度実績を勘案しながら一般税では前年度予算に対し2.9%減の予算を計上しました。
 市民税は、農業所得の減少と景気の低迷等を考慮し5.3%の減、固定資産税は、宅地評価額の下落により1.3%の減、交付金は、国土交通省と秋田県のダム関係償却資産の自然減により2.5%減少の見込みです。たばこ税は、増税の影響による喫煙者数の減少を見込み15.8%の減としています。

〔まちづくり懇談会等で情報の受発信力を充実〕
 各地域に出向いて市政の動きを報告し、市民の皆様から地域の課題やまちづくり等についてご意見をいただく「まちづくり懇談会」を実施しています。市の現状を直接伝えながら、市民の声を掘り起こし、それらを行政に反映します。また、「広報せんぼく」の内容の充実と向上を図るため、市民の皆様のご意見や広報編集委員等の助言・指導をいただきながら、市民に親しまれ、読まれる広報づくりに取り組みます。さらに情報センターで所管している市ホームページの情報発信力を向上します。

〔市民分権の推進について〕
 市政公約の優先課題である市民分権確立の指針となる「仙北市市民分権条例(仮称)」の制定作業を進めます。
 また、市民分権の主要政策である地域運営体は、平成23年度当初では8地域となる予定です。こられの活動を支援する職員を増強し、地域運営体の設立目的が達成できるよう強力にサポートします。残る地域となる角館地域運営体も、設立に向けて働き掛けを続けていきます。
〔災害対策について〕
 昨年夏のゲリラ豪雨による水害を教訓に、関係部局が連携して防災対策や復旧対策を検討しています。
 夜間や休日も対応できる電話受信体制や携帯電話の緊急速報災害エリアメールの導入、管理職員への一斉送信メールシステムは既に構築できました。
 現在、初動職員の指定による動員体制の整備や流入土砂等の除去などの復旧支援体制の制度化、土砂災害の被害拡大や二次災害の防止を目的とした私有地に対する応急仮設事業の制度化を検討しています。

〔将来ビジョンの検討〕
 少子高齢化が急速に進行し、社会経済の急激な変化や個人の価値観の多様化などで、将来の姿を予測することは大変困難ですが、平成22年11月に10名の委員による「将来ビジョン策定委員会」を立ち上げ、3回の検討を行っています。また、1月下旬に市民2千人を対象に「市民意識調査票」のアンケートを実施し、集計作業を進めているところです。これらの結果を踏まえ、平成22年度中に4回目の検討を行います。市民の満足度、重要度を把握し仙北市の将来の姿、夢を検討していただき、来年度も3回ほどの検討を重ね報告書をまとめることにしていて、今後の市政運営・施策の参考にしたいと考えています。

〔行政改革の推進〕
 現在の行政改革大綱の対象期間は、平成22年度までとなっています。そこで第2次行政改革大綱を本年度末までに策定する予定です。財政運営の健全化、民間委託等の推進、公の施設の指定管理者制度への移行、事務事業評価、自己研鑽意識の確立など、行政改革大綱に掲げた具体的な取り組みを、さらに推進・継続し、限られた行政資源で多様な市民のニーズに対応できる効率的な行政運営の確立を追求します。
 行政組織の改革で、政策・施策の実現を目指して新しい部署の設置を行います。市民福祉部を市民生活部と福祉保健部に再編し、今後ますます多様化する社会保障制度や各種検診、新型感染症対策等に効率的、機動的に対応できる組織としたいと思います。
 また地域力向上のため地域を担当する職員の充実を図ります。

2011年2月22日火曜日

平成23年度市政方針②


◇第3章 平成23年度の重点事業と一般会計予算案の概要及び財政見通し
 引き続き、厳しい景気、雇用環境ですが、平成23年度の予算編成にあたっては、元気の出る、活力のある仙北市創造を目指し、産業振興・交流促進対策や雇用の確保、医療体制の整備や市民との協働の地域づくりなど、まちづくりの第2章を果敢に推し進めるため、市民生活を守り、地域経済の活性化に必要な事業や重点的に取り組むべき課題について、積極的かつ挑戦的な予算編成を行いました。
 一般会計当初予算の総額は、178億7千8百万円で、前年度に比べ7億1千7百万円、率にして4.2%の増となっています。
 歳入においては、市税が平成22年度に発生した集中豪雨災害やたばこ税の増税などの影響により、前年度を7千461万8千円、2.9%下回る、25億725万8千円の予算計上です。
 地方交付税は、前年度当初予算を1億7千万円、2.0%上回る、88億円を計上したものの、臨時財政対策債については、4億円、34.8%減の、7億5千万円となり、地方交付税と臨時財政対策債を合わせた額は、対前年度の97億8千万円に対し、2.4%減の95億5千万円を予算計上しています。
 財政調整基金繰入金については、7億9千6百万円を見込んでいます。
 市政公約に掲げた施策を着実に推進するため、市政公約の新規事業として、58事業、4億2千849万3千円を予算計上しています。
 歳出の主な事業は、新規事業として、光ブロードバンド設備整備事業費1億2千337万5千円、小規模介護施設等緊急整備費9千万円、また、子宮頸がん・日本脳炎などの予防接種事業費4千435万1千円、岩瀬北野線整備事業費3千6百万円、クニマス里帰りプロジェクト事業費516万6千円などの事業費と、併せて、国民健康保険特別会計の運営安定化のための基準外繰出金として1億円を計上しています。
 継続事業としては、社会資本整備総合交付金事業費2億3千227万円、緊急雇用対策関係費1億6千938万9千円、地域運営体活動推進費交付金4千万円などの事業費を予算計上したところです。
 財政見通しについては、平成23年度の国の地方財政対策では、企業収益の回復等により地方税収入が増加する一方、社会保障関係費の自然増や公債費が高い水準で推移すること等により、依然として大幅な財源不足が生じるものとし、地方の安定的な財政運営に必要となる一般財源総額について、実質的に平成22年度の水準を下回らないよう確保することとしています。
 しかしながら、仙北市の歳入においては、昨年発生した集中豪雨災害や、たばこ税の増税などの影響により、市税は減収となることが予想されるほか、地方交付税についても、国勢調査の実施に伴う人口の減少により、国の地方財政計画に示された伸びは見込めない状況にあり、また、臨時財政対策債についても大幅な減額が見込まれるところです。
 一方、歳出では、年々増加する社会保障関係費や平成23年度に償還のピークを迎える公債費に加え、福祉施設の民間移譲に伴う人件費の負担や地方議会議員年金制度の廃止に伴う負担割合の見直しなどにより、義務的経費についても増加が見込まれます。
 また、子宮頸がん・日本脳炎などの予防事業費の平年度化や、広域市町村圏組合等に対する負担金についても、介護保険給付費や後期高齢者医療などの高騰に連動し増加傾向にあり、併せて、国民健康保険特別会計の運営安定化のための基準外繰り出しについても予算計上しており、この大幅な財源不足を補てんするため、財政調整基金からの繰り入れを行うこととしています。
 今後、公債費や人件費の義務的経費については縮減方向にはありますが、歳入が減少し、抑制の困難な経費が増大している現状に対応するため、市税等の収納率の向上や遊休資産の売却などによる自主財源の確保に努めるとともに、現行の事務事業をさらに見直し、投資的経費についても緊急性や財源措置、費用対効果などにより事業の優先順位を判断し、将来の負担となる市債の発行をできる限り抑制し、施策・事業の選択と、限られた財源の重点的配分で、より効率的・効果的な財政運営に努めます。

平成23年度市政方針①


◇第1章 はじめに
 平成23年度の市政運営の基本方針並びに主要な施策について所信を申し上げ、議員の皆様並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
 平成23年度は、昨年度よりも今年度が活力を見出せる年となるよう、昨日よりも今日が幸せを感じる日になるよう、市民の一人ひとりが仙北市に住んで良かったと思えるよう、交わした約束をさらに具体化し、何よりも生活と健康を守る仕組みの強化、経済活動を支え育む対策に力点を置いて行政の運営にあたります。これまでの漠然とした予感を、実感に変える年度にしなければいけないと覚悟を新たにしています。
 私たち行政組織は、市民のために存在する機関であり、市民の苦しみを分かち、共に共有する総合サービス業であると言う認識を深め、市民のために効率的かつ効果的な行財政運営に努めます。

◇第2章 政策の基本方針
 市長就任から1年半が経過し、2度目の予算案を市議会の皆様にご提案するにあたり、その基本的な方針をお話します。
 本市の経済状況は、基幹産業の一つである稲作が、昨年夏の猛暑などの影響による品質低下、収穫量の減少に加え、米価の下落により大打撃を受けています。雇用情勢も一向に改善が見られず、購買意欲も低調な状態が続いています。
 このような状況を打破し、市民が希望をもって生活できる環境を提供することが、市政の最大課題と認識しています。
 第1には、地域に活力を取り戻すことです。昨年実施された国勢調査の県集計結果では、本市の人口は29,567人で、前回調査から2,301人、7.2%の減少となっています。さらに少子化・高齢化も進行しています。このような中で、市民自らが身近な課題解決に市と協働して取り組む役割を明確に記した仙北市市民分権条例(仮称)の制定に向け準備を進めます。また各地域運営体の活動を最大支援します。
 第2には、健康で安心な生活を営むための医療・福祉環境の構築です。市立病院の医師や看護師不足による医療環境の不安感を解消し、持続可能な医療環境を構築するため、自治体病院事業に識見の高い病院事業管理者を選任します。また、老朽化が著しい市立角館総合病院の平成26年秋の改築開院を目標とした具体的な作業を開始します。
 一方、昨年夏のゲリラ豪雨、今冬の豪雪、さらには火山噴火などの自然災害の危機管理も重大な行政課題となっています。これまでの対応や対策を検証しながら、市民の安心感の増大、被災者に対する支援体制を構築します。
 第3に、市民所得の向上です。昨年4月に設立した仙北市総合産業研究所は、市民要望に即時対応できるよう体制を再編強化し、市民生活に連動した活動を進めながら、引き続き付加価値の高い商品の開発、高価格で取引できる販路の開発など、所得向上に直結する役割の発現を目指します。観光産業については、観光産業拠点特別区観光戦略会議の提言事業などにも着手します。昨年12月に発表した「田沢湖・角館」の統一観光ブランドや観光連盟の設立により、発信力は格段に向上すると考えています。山梨県西湖で70年ぶりに生存が確認されたクニマス、さらには海外からの観光客への案内事業など、国や県、関係団体等と連携して取り組みます。
 第4に、高齢者と子育て支援についてです。昨年夏に実施した高齢者生活実態調査の結果等を基に、複数の政策を提案しました。市民と共に尊敬と労りの思いで事業遂行したいと思います。子育て支援では、全力で待機児童の解消に努めます。市立保育園のあり方や機能を検討する会議を正式に設置します。併せて保育士が安定した身分で保育に従事できるよう、新たな組織体の立ち上げも模索します。学校教育では地域との共生、また人生そのものが学びの場という視点で学習機会を提供します。

2011年2月20日日曜日

西木ふるさと会で浅利新会長


 上野の杜の精養軒を会場に、紙風船西木ふるさと会が開催されました。これまで会長を務めてこられた熊谷久さんにかわり、浅利十男さんが新会長に着任しました。

 写真は浅利新会長の着任のごあいさつ。長く背広の仕立てに取り組むだけあって、とってもダンディ。どうぞこれからもよろしくお願いいたします。さて会は役員人事などを案件に12時30分から総会を開催し、その後は恒例の懇親会です。まあ盛り上がること・盛り上がること。黙っていられなくて、思わずカラオケステージに立ってしまいました。お酒の力かなあ。

たざわこ高原雪まつり


 一昨日から今日(20日)まで「たざわこ高原雪まつり」が開催されました。写真は昨夜の雪像ライトアップ点灯式後に行った“振る舞い酒”の様子。改めて秀よしさん、美味しいです。

 会場には「さかなクン」や「クニマス」の雪像があって、さすが田沢湖地域の皆さんの嬉しさが伝わってきます。フードコートには観光協会や商工会、様々な団体の出店で大賑わいでした。
 毎年この雪まつりが終われば、いよいよ春だ!みたいな気持ちになります。いろんなことがありますが、春はやって来てくれます。

2011年2月19日土曜日

皆様にお詫びいたします


 市民の皆様には、昨日からの報道「旧角館町が住民に無断で確定申告?…」で、大変ご迷惑をおかけしています。当事者の方はもちろんのこと、お怒りやご不安になっている方もおいでかと思います。心よりのお詫びを申し上げます。

 このブログは自分の私的・日記的な要素があって、ブログでお詫びをすることは“場違い”ですが、黙っていることはできません。公的には直近の広報せんぼく紙面を使用させていただき、お詫びと共に、経緯や現状、対応の方向性などについてお伝えすることができると思います。

 事実は隠しません。変な馴れ合い意識も排除しています。きっちりと調査を行い、正すべきは正し、責任の所在を明らかにしながら、市民の信頼を得たいと思います。

 今、市内で確定申告相談が行われています。職員に対し、いろいろ突き詰めたい気持ちもあろうかと思いますが、係の者は申告業務を正確に行う決意で望んでいます。

 重ねての不祥事で本当に済みません。

雛めぐり


 今日(19日)から角館で雛めぐりが始まりました。3月21日まで続きます。江戸時代の武家、商家伝来のお雛様は必見です。

 主催は、仙北市商工会を中心とした角館雛めぐり推進委員会(堺研太郎会長)。今年で2回目ですが、昨年よりかなりパワーアップしています。本邦初公開の「白岩焼の雛人形」は注目です。特別公開場所は「かつらぎ(商工会本所)」。秋田内陸縦貫鉄道の「おひな様列車」は3月6日まで。

 町内には8箇所で角館雛を後悔していますが、迷わず効率的に巡るとすれば、やっぱりガイドさんをお願いした方がいいと思います。歴史案内人の皆さんが、お雛様の他にも町の文化やマル秘話を教えてくれます。移動の途中では雛菓子、雛パン教室…、お楽しみがてんこ盛りです。

 さあ、行かなきゃ。

EV車の実証試験スタート


 念願の事業がスタートしました。「あきた次世代自動車実証試験」です。地球に優しいEV車(電気自動車)3台と、PHV車1台を市に配備いただき、豪雪地帯での性能や充電能力、また観光地での利活用法などで、今後約1年間試験が行われます。

 秋田で車づくりをして、「雇用開発・ものづくり産業の活性化だ」と訴えたのは、もう今から20年近く前のことです。それから県議になって、議会で車づくりをしようと呼びかけ、県が動き出した後は「これからはEVの時代だ」とまくし立て、現在は「市の総力を結集してEV車をつくろう会」の設立準備に取りかかっています。

 今回の実証試験は、あきた次世代自動車実証コンソーシアム(プロジェクトリーダー:秋田県立大学の御室哲志教授)、秋田県、各メーカーさんから絶大なるご支援をいただいて実現しました。この4台は、観光タクシーとして利用や公用車として市内を走ります。そのための充電器として、普通充電7箇所、中速充電2箇所が設置されています。実験の成果に興味津々です。

 さあ、みんなでEV車づくりに参加しましょう。

カンデャッコあげ


 さ~てこの写真、仙北市西木町中里にある塞の神堂のオチンチン。でかいです。17日に開催されたカンデャッコあげの時、思わず撮影してしまいました。いや~、ご立派。

 カンデャッコあげは、縁結びや子宝祈願に絶大なるご利益があります。自分も含め、多くの皆さんがそう言っているので、もう間違いありません。お陰様で4人の子どもに恵まれたワタクシメとしては、地区の皆さんを前にごあいさつで「国も県も市も少子化対策に頭を抱えているども、なんも難しくねえ。こごさ来て拝めば、すぐに悩み事は解消する~」と言ってしまいました。でもホントです。

克介さんからのプレゼント


 写真は千葉克介さん。仙北市角館に在住のプロカメラマンです。千葉さんが発刊した写真集を市に寄付してくれたときのスナップ。場所は千葉さんの事務所。何と300冊以上をいただきました。素晴らしい力のある写真集です。

 写真集は「市を訪れてくれたお客様に、観光パンフレットのように差し上げて欲しい」とのことでしたが、とんでもない。もったいない。特別なお客様へのお土産などで活用させていただきたいと思います。
 また「自然の保護は大切だけれど、あの木がなかったら最高の撮影場所なんだけどなあと言う場所が多くて、カメラマンの目線でビューポイントを整備した方がいいよ」とのアドバイスもいただきました。

 千葉さんからは、本当にいろんな事を教わったし、そう言えば、この事務所でお酒をご馳走になって泊まり、朝まっすぐ職場に行ったことが何度もあって…。

2011年2月13日日曜日

角館の火振りかまくら


 写真は「角館の火振りかまくら」です。本日13日は角館観光協会の主催で、桜堤の横にある桜並木駐車場を会場に開催されました。ちなみに明日は町内各地で実施されます。

 特設会場では、天筆・ミニかまくらなど小正月を彩る雪国の風物詩を見ることができます。また各団体からの出店、花火など、まあ賑やか。

 自分は会議が早く済んだので、1時間ほど前に会場入り。おだてられてお酒を立て続けに飲み干し、神事が始まる頃にはデキアガッテおりました。これもお祭りです。

 会場設営、また準備や安全管理など、たくさんの皆さんのご協力に感謝を申し上げます。ヒック!。

予祝行事って何?


 本日朝一番の訪問は、今年で11回となる西長野の冬物語(小正月行事などの伝承事業)。主催は実行委員会ですが、主体組織は西長野部落会と聞きました。また今回は雲沢地域運営体も共催団体です。会場は花葉館。地域運営体では、神事の後に除雪ボランティアの任命式も行いました。

 写真は花葉館の高橋社長と運営体の高橋会長が、「予祝行事」(臼試し→大吉・中吉・小吉)の結果を参加者に報告している様子。予祝行事?、自分も初めて聞く言葉。なので説明します。

 つまり占いです。まずお饅頭大のおもちを3つ用意します。おもちのお腹に墨と筆で「一・二・三」の漢数字を書きます。で、そのおもちを、お米の盛られたお皿に軽く落とし、どのおもちに最も多くの米粒が付着したかで、大吉・中吉・小吉を占います。参加していた小林市議から「一の数字を太く書くことがコツ」とアドバイスをいただきました。どうしてかなと思いながらお皿の上におもちを置くと、「なるほど。墨で書かれた字の幅が太ければ太いほど、お米が付着しやすい面積が増えるんだ」…。深く納得。お陰様で見事に一と書いたおもちに、一番多く米粒を付けることができました。

 とっても楽しい行事でした。お声かけをいただきありがとうございました。

門屋の雪まつり


 ただのお酒呑みではありません。長く続いている門屋の雪まつり(お正月の注連飾りなどのお焚き上げ行事)後の、お疲れさま~的反省会風景です。会場は上門屋会館。昨晩12日の最終公務?でした。

 以前はクリオン横などで、大がかりに実施していました。でも実行委員会の皆さんも高齢化し、足腰が痛いとか、孫の世話があるとか…。そんな訳で規模を少しずつ縮小して、最近は秋田内陸線西明寺駅の駅前広場で細々とですが継続しています。それで良いと思います。無理は禁物です。

 集まってお酒を酌み交わすと、いろんなアイディアが飛び出します。そんな中から、どうも今年のお盆には、「門屋の若者どこまで走れる?ロードレース」を決行することになりそうです。タスキを渡しながら、一日リレー方式で走り続けると、一体どこまで走れるんだろう、と言う企画です。

 ワクワクもんです。

川原東雪まつり


 今年で第7回となる川原東雪まつりに参加。ここは若い皆さんが頑張るとっても元気な地区です。毎年新しい趣向があって楽しみにしています。今年は…。

 会場入り口には写真のようなクニマスの雪像がありました。えっ?、どこに雪像があるかって?。子ども達の後ろに巨大クニマス雪像があります。でも見えません。ゴメンナサイ。バックライトのように灯籠の光がクニマスを浮き上がらせていて、かなり美しく仕上がっていました。えっ?、何にも見えない?。そうです。見えません。クドイようですが、ゴメンナサイ。

 会場では「清カッチャンのピザ」が好評でした。ドラム缶を切って造った窯で焼き上げる本格ピザです。美味かったあ。味噌とカレー風味ですが、どちらもグット。すぐにでも商品化できる逸品でした。

白岩城址燈火祭


 プロジェクトSの皆さんなどが中心になって、今年も「白岩城址燈火祭」が開催されました。館山に浮かび上がる炎の龍。会場にはミニかまくら、冬花火、あったかなお酒、おでん…。小正月行事、ダ~イ好きです。

 天候にも恵まれ、白岩集落の皆さんが手づくりで冬祭りを演出しています。写真は炎の龍と花火のコラボ写真。かなり上手に捕れたつもりでしたが、ダメですね。実物はもともっと綺麗で幻想的で素晴らしいのです(写真で判断しないで、来年は会場に行ってくださいね)。

 ここ数年、エッセイストのあゆかわのぼるさんが来てくれています。白岩を相当気に入っている様子です。これからも、ずっと来てね。

杉山先生のクニマス講座


 クニマス標本の特別展示を開催しています。12日は秋田県立大学の杉山秀樹先生をお迎えし、クニマスについて学術的なお話しをいただきました。

 200名近い皆さんが杉山先生のお話しに聞き入る会場は“静かな熱気”です。恋い焦がれたクニマスの実像が先生の口から飛び出します。「昔の田沢湖は沼カレーもいた記録があり、海との接点が深かったと思われる。ベニマスが封印され、水深の関係で海に戻らないで産卵をはじめたことで、クニマスと言う陸封種が誕生したんだろう」。

 講話に聞き入っていた方から「田沢湖にクニマスは帰ってこれるだろうか」…。本当にみんなが望むクニマスの里帰りは、これから何年かかるかわからない壮大なプロジェクトです。

 講話が終わってから、関係の皆さんと緊急会議を開催。「田沢湖クニマス会議」を発足いただきました。

ポパイになろう!プロジェクト


 昨年、西明寺地域運営体の設立を契機に組織された「宮田集落オリーブの会(阿部昭司会長)」主催の、“ほうれん草を食べてポパイになろう!プロジェクト”が12日、宮田集落会館を会場に開催されました。

 オリーブの会が取り組んでいるは、ほうれん草ピューレの活用。集落内には7軒の農家がほうれん草栽培を行っていて、その生産量は年間30トンです。農業資源の高度活用福祉施設や学校給食での活用を目指し、これまで研究を進めてきました。

 今回試食メニューとして登場したのは、「ほうれん草のだまこもち鍋」「ほうれん草入り豆腐ハンバーグ」「ほうれん草餃子」など9品。お世辞抜きで本当に美味しかったです。

 ピューレの開発を行う(株)大応の小木田社長のご縁で、国際ホームステイで仙北市に来ている皆さんも交え、国際色豊かな試食会でした。ご馳走様~。

2011年2月12日土曜日

神代運営体の冬ガッコ


 神代地域運営体の冬ガッココンクールです。会場はたざわこ芸術村ホール。たくさんのお客様、関係者で賑わう中、112点に及ぶ各家々自慢のガッコが勢揃い。壮観です。

 さすがと思ったお話し。事務局では、市内の旅館やホテルの女将さん・板長さんをご案内しているとか。コンクールと言うスタイルですが、これは見本市、商談会です。また芸術村にお出でいただくお客様にも買って帰ってもらうために、コンクールの開催時刻を午前10時スタート(チェックアウトに間に合うように)、閉会を4時(チェックイン客にも味わってもらえるように)に設定していました。

 あるお母さんの提案。「市の産業祭は10月。あの時期に漬物など加工品を出すのはとても難しい。農業を加工業、6次産業化したいのであれば、それなりの産業祭を開催することが必要ではないか」。これもナルホドなお話しです。

2011年2月11日金曜日

おやま囃子芸能発表会


 第16回の「おやま囃子芸能発表会」です。今日10時から始まっていましたが、会場の角館交流センターに着いたのが2時30分。もしかしたら誰もいなくなっているのかな~と心配して入場したら何の何のっ!。場内は熱気ムンムン(閉会が4時30分予定でした)。さすが国指定重要無形民俗文化財の「角館祭りの山行事」関連イベントです。

 本当にたくさんの皆さんが参加していました。プログラムを見ると18団体の方々が歌や踊りを披露しています。それだけ仙北市民はおやま囃子が大好きで、大切にしている証拠です。おやま囃子を聞くだけで、お祭りの情景が思い出されます。お祭りまであと7ヶ月。もうすぐだ。

角館草履の職人・千葉さん


 写真の男性は、西宮家の中で創作履物の実演販売を行っている千葉清美さん。魅力的な方です。蔵伝2からおやま囃子芸能発表会に向かうため、可愛いお土産品や物産が並ぶ西宮家の中をショートカットで移動中、お久しぶりに遭遇。

 「しかし角館草履だば綺麗だなあ。はぐのモッテニャくらいだぁ」、「てんど(指先が器用で技術力が高いこと)違う」、「土踏まずある草履の方がエエんだがぁ」、「女の人は冷え性が多いがら、好評だぁ」、「あど、先ツボ(鼻緒の部分)が足のツボを刺激して、肩こりの人はホントにエエって言ってもらってるぅ」。だそうです。

 分からない人はメールください。共通語に翻訳します。

蔵伝2


 10日、オープニングイベントで角館町太田家(通称:中の太田さん)の蔵開きから始まった「蔵伝2」。今日11日は午後1時からシンポジウムが行われました。自分は第1部の“暮らしがあったから蔵も町家もあった”だけの参加でしたが、2部は“山根の今昔物語”、第3部の“意見交換会”まで、内容はチョー充実しています。

 さて、少しだけの参加で失礼してきた第1部は、盛岡まち並み塾の事務局長・岩手大学教育学部講師・日本建築家協会岩手地域会会長などを務める渡辺敏男さん(写真の右手)の講話です。映像で角館の町家の特徴を「久保田藩域、雄物川流域の特徴が良く残っていて、こみせが内化し、明治期の座売りから店売りに変化している」と分析。また「外町を大切にすることは、町家を大切にすることで、それは蔵を大切にすることです」ともお話しをしていました。

 渡辺先生の言葉で、一番印象的だったのは「町家が残ることも重要ですが、その町家が残る文化や暮らしを残すことが更に重要ですね」かな。

湖畔でクニマス特別展


 クニマス世紀の発見記念特別展が始まりました。今日から13日までの3日間、田沢湖畔のハートハーブです(10時~16時)。朝のぞいてきましたが、たくさんの方々が来場していました。

 西湖で採取したクニマスを京都大学からお貸し出しいただき、また市で所有する田沢湖のクニマス標本2体も展示しています。12日には秋田県立大学の杉山秀樹先生の講演もあります。講演会は午後1時30分から3時まで。興味深いお話しが聞けそうです。

 湖畔にクニマスが帰ってきての展示会。クニマスさん、ここが貴方の故郷ですよ。

上桧木内の紙風船上げ


 「上桧木内の紙風船上げ~2011西木の冬祭り」(中嶋正樹会長)です。今年も市内外から多くのお客様をお迎えすることができました。

 会場内には各集落の屋台が並び、どれもこれも素晴らしく美味しくて…。6時の一斉打上げ(各集落の紙風船は準備が整い次第、自由に打ち上げられますが、3回だけ時間を合わせて一斉に打上が行われます)で、カウントダウンをさせてもらいました。

 夜空に舞い上がる紙風船。どうか皆さんの願い事が叶う一年になりますように。

ふれあいの森推進協議会で


 昨日開催した「仙北市ふれあいの森推進協議会」での議論。なるほどと感心しきりのお話しがあったので、少し書きとどめます。

 ふれあいの森推進協議会は、平成12年から活動をしています。旧西木村で取り組んだ森林整備の促進(植栽・枝打ち・除間伐など)や、林業をテーマとした都市住民との交流をプロデュース。合併後、仙北市となってからも活動を継続し、これまで主に西木地区で森林整備を進め、3000人以上の参加をいただいています。

 協議会では伊藤和彦会長、沢山純一副会長を再任。その後、様々なお話しになって…。「そもそも林業は家を造る素材の育成。最近は施主と工務店の関係になっているが、もっと林業者と距離を近くして、森づくりが家づくりだと言うことを認識してもらう仕組みを構築しよう」。これは本当に重要な視点です。以前あった「裏山の木で家を建てよう運動」は、こんな思いをシステム化しようとした取り組みでした。今こそ必要な行動です。

2011年2月9日水曜日

仙台で農政懇談会


 昨日は、東北6県市町村長と東北農政局長との懇談会に出席。青森県は大川平川市長、岩手県は本田遠野市長、宮城県は亀山石巻市長と伊藤大崎市長、山形県は山尾新庄市長、福島県は仁志田伊達市長です。

 佐藤農政局長からの現状報告の後、各市長から独自政策について事例発表を行いました。仙北市からは総合産業研究所と市民分権活動などについてお話しをしました。懇談会終了後に開かれた懇親会では、地域運営体のことについて質問がありました。「仮に農業法人などが地域運営体の資金で収益を上げた場合、運営体交付金は返還が必要か」とか、「合併市で地域政策を個別に支援する発想は重要」とか…。

 自分は「交付税が先細りをすることは確実(一本算定)で、自主財源の確保が市独自の政策実現のキーポイント。そこで市税や法人税をたくさんいただくことを仕掛けなければいけない。市民の所得確保には即効力のある観光分野、農林業分野、ものづくりなどが資源も人材も多彩。換金できていない資源としては農業分野が最も伸びしろがあると思っている。だからこその総合産業研究所だし地域運営体だ」とお答えをさせてもらいました。

 それにしても、どの市長も素晴らしく積極的な方々ばかりでした(そんな方々ばかり集めたのか…)。こんな皆さんが日本農業の6次産業化を牽引するんだと、再認識できました。仙北市も、さあ頑張りましょう。

2011年2月6日日曜日

北川フラムさんのお話


 「新潟県越後妻有トリエンナーレ・大地の芸術祭」や「瀬戸内国際芸術祭」の総合プロデューサーを努めた北川フラムさん。芸術家と言うよりはまちづくりプランナーかなと思えるほど、地域再生に情熱を感じます。そんな北川さんのお話をたざわこ芸術村でお聞きする機会に恵まれました(文化庁の芸術拠点都市事業特別講座)。

 越後妻有や瀬戸内の芸術祭から、様々な取り組みを紹介いただきました。素晴らしい体験になったことの一つは、どこの過疎地・離島の芸術祭も、そこに暮らす高齢者の方々との親交だったとか。今も時々会いに行くほどなんだそうです。またお母さん達が興したレストランを心配したり、新潟の場合は豪雪で作品がつぶれないように、集落総出で雪下ろしを続けていたり。様々な“何か”が生まれるのが芸術祭だと話していました。

 その本編以外にボソッとつぶやく一言になぜか納得。例えば…「私たちはネットの上では確かにグローバル化している。でもフェイス・ツー・フェイスではなくて、実際の吐息は理解できていない」、「芸術には、正しいや間違いなど存在しない。美術は人と違うことだけが正義だ」、「日本の芸術は美術館に展示できるものばかりを美術としてしまった。展示できないものを認めないようになったのは明治以降だと思う」、「着物や踊り、食などすべてが素晴らしく、でもこれらは美術館には展示できないものばかり」、「そもそも美術は体験のみで語られるもの。小さな時の楽しかった、嬉しかった記憶が必要だと思う」などなど。

 仙北市をアートであふれた生活空間にするには、まずは子ども達との協働作業から始めた方が良いのかも…。

大曲仙北小・中学校スキー大会


 第41回大曲仙北小・中学校スキー大会開会式(会場は田沢湖スポーツセンター)。大会は昨日から7日までの3日間です。郡市から30校、約300名の選手が大回転・回転・距離・リレーで結果を競います。

 選手宣誓をしているのは仙北市生保内小学校6年の鈴木雅選手。みんなガンバレ!。この大会は開催数が物語るように長い歴史があります。一桁回数までは会場が郡市内のスキー場に移動していたそうですが、最近は田沢湖スキー場に固定されているんだとか。国体も開催しているスキー場です。県外からのお客様の声を聞いても「素晴らしいスキー場です」と好評をいただいています。

 自分のあいさつは「選手の皆さん、雪国に生まれた幸せを実感してください」です。

2011年2月1日火曜日

33歳・42歳の厄祓い


 1日の午後から、角館中学校卒業の皆さんの「33歳厄祓い」と、「42歳厄祓い」に続けて参加をさせていただきました。33歳厄祓いでは42歳厄祓いの開催時刻が迫り、30分くらいしかご一緒できませんでした。本当に失礼をしました。スミマセン。

 さて写真は42歳厄払いの橋本実行委員長とのツーショット。そうですっ、憧れのセーラー服です。しつこくお願いをして(ほとんど拝み倒して)、フレームに収まってもらいました。この他、学ラン姿や体育着姿の実行委員の皆さんが会場内を盛り上げます。このノリ、だ~い好き。

 厄祓い組の中に、嵐などのアレンジャーとして活躍するhaーjさんがいました。学年恩師の小林先生から聞くと、勉強、芸術、スポーツと何でもコイの学年だったそうで、各界で活躍する皆さんがいるのは当時を知る人達からすれば当たり前なんだとか…。

 そのhaーjさんが作曲と編曲を担当し、YuminAkitaさんが作詞した“いつまでも”と言う曲の披露がありました。町を愛し、友情を信じた素晴らしい歌です。聞かせたい…。

臨時議会報告③


 昨日開催の臨時議会でお話しをした幾つかについてお知らせをします。

◇クニマス発見にともなう記念特別展示の開催について
 70年前に絶滅したと思われていたクニマスが、山梨県・西湖で歴史的な発見となったことを記念し、田沢湖ハートハーブを会場に2月11日から13日までの3日間特別展示を行う予定です。
 内容は西湖のクニマスと当市で所有している田沢湖のクニマス(2008年国登録記念物に指定)の標本を同時に展示するとともに、クニマスにまつわる伝承・生態・漁法などのパネル展示を行い広く市民に公開したいと考えています。
 絶滅したと思われていた幻の魚の当時と今の姿を比較することにより、あらためてクニマスやクニマスを育んだ田沢湖の重要性を再認識し、今後の活動展開の契機にするとともに、子どもたちへ貴重な標本を公開することにより、郷土の歴史について再確認する機会を与えることが目的です。
 本臨時会に関連の予算を計上していますので、ご審議をよろしくお願いします。(可決)

◇平成23年産米の生産数量目標と転作率について
 県では、12月27日、平成23年産米の市町村別生産数量目標の算定方針を発表しました。これによると、県全体では主食用米の作付面積が3,750ヘクタール減少し、結果として転作率が2.9ポイント増加の39.6%となりました。仙北市では、作付面積が150ヘクタール減少し、転作率が3.2%増加して、38.7%になる見込みです。
 これを受けて、2月4日に仙北市水田農業推進協議会を開催し、23年産米生産数量目標並びにその面積換算値の配分方針を定めることにしていますが、国の農業者戸別所得補償制度への対応と併せて、農家への周知を図ります。
 なお、22年産米の著しい減少や米価の低迷を踏まえ、23年産米の再生産に資するため「水稲種子購入緊急支援事業」を実施することとし、本臨時会補正予算に所要の経費を計上しています。ご審議をよろしくお願いします。(可決)

◇観光連盟について
 今後の観光協会のあり方を方向付けするため、昨年3月に仙北市観光協会連絡会議を設置し、多くの時間を割いてご協議いただいてきました。
 去る1月28日の総会において、来年度「田沢湖・角館観光連盟」を発足することを決定しました。このことは、行政の観光に対する方向性と一致すること、そして3観光協会の更なる連携の強化により、官民一体となった有機的な活動が図られるものであり、本市観光にとって大きな一歩だと確信しています。
 また、今後予想されるディストネーションキャンペーンへの対応にも大きく寄与するものだと受け止めています。

臨時議会報告②


 昨日開催の臨時議会でお話しをした幾つかについてお知らせをします。

【平成23年度の当初予算と組織再編について】
 平成23年度一般会計当初予算は、昨年12月24日に総務省が公表した平成23年度の地方財政計画や地方債計画などを基に、現在、編成作業を行っていますが、その経過についてご報告いたします。
 歳入では、景気の低迷による税収の伸び悩みや国勢調査による人口減少に伴う普通交付税の減額、さらには臨時財政対策債の大幅な削減などにより、一般財源の大幅な落ち込みが見込まれます。
 一方歳出では、社会保障関係経費が引き続き増加傾向にあるほか、公債費が平成23年度に償還のピークを迎えることや、人件費についても桜苑などの福祉施設の民間移譲に伴い、職員給与費を一般会計で賄わなければならないことなどから、義務的経費についても一時的には増加が見込まれます。
 また、地方議会議員年金制度の廃止に伴う負担割合の見直しや、子宮頸がん・日本脳炎などの予防対策事業の予算化などに加え、大曲仙北広域市町村圏組合等に対する負担金についても、介護保険給付費や後期高齢者医療の高騰に連動し増加傾向にあります。
 併せて国民健康保険特別会計についても、将来にわたり安定的で持続可能な制度として維持していくため、国保事業運営安定化計画の策定を進めています。
 平成22年12月定例会の市政報告でも申し上げましたが、こうした国の地方財政計画や仙北市の現状を考えると、平成23年度の一般会計当初予算を編成するにあたり、充当一般財源を単年度歳入で賄うことは困難な状況にあることから、その財源確保のため、新たな事業に対する財源や既定歳入の再点検と併せ、基金からの繰り入れなども視野に、現在最終調整を行っているところです。

 行政組織の再編については、市政公約に掲げた様々な政策・施策を効果的に展開するとともに、より効率的な体制で行政サービスを推進するため、随時見直ししたいと考えています。
 平成23年4月からの行政組織の考え方については、昨年11月22日開催の市議会全員協議会で案を提示していますが、主な改正点は、現在の市民福祉部を市民生活に関する部門を担う「市民生活部」と、福祉事務所の所管部門を中心とする「福祉保健部」の2部に再編し、各分野の政策や施策の企画・立案を専門的かつスピード感をもって取り組む組織にしたいと考えています。
 教育委員会については、内部組織の簡素効率化の観点から相互の連携協力を要する教育総務課と学校教育課を統合し、教育総務課に再編するとともに、学校教育の質の向上を支えるために学校指導課、スポーツの振興を推進するためにスポーツ振興課を新設することで、検討を進めています。
 部の再編については、定例会において審議をお願いすることになりますので、よろしくお願いします。
 次に、平成23年度の人事異動についてですが、課長等以下の全職員より、異動希望、取り組みたい業務等についての自己申告書の提出を受け、職員個々の希望、業務量等の把握に努めています。また、各課の重点事項、人事体制の要望等について、各部長等よりヒヤリングを実施し、業務体制を精査するとともに、「人事異動の基本方針」を定め、適材・適所、仕事への意欲や、組織再編等様々な状況を考慮し、市民サービスの向上が図られるよう、人事配置の検討を進めています。

臨時議会報告①


 昨日開催の臨時議会でお話しをした幾つかについてお知らせをします。

【国保の減免不承認裁判について】
 はじめに国民健康保険一部負担金減免不承認処分取消等請求控訴事件についてご報告します。
 一部負担金の減免の可否については、国民健康保険法第44条に定められている保険者である首長の裁量に委ねられていますが、当市では恣意的な判断や不公平な取り扱いを排除するために定めた要領があり、その運用の正当性を主張する必要がありました。また、一審の判決をよしとすれば同様な要領を定めている他の自治体の国保会計に与える影響が大きいことを考慮し控訴したものです。
 これに対し控訴審では、減免が認められる要件として「一時的に収入の著しい減少」と、そのため「生活保護法の生活保護基準状態」になったという2つの要件が重なるべきものと解されるとし、短期間のうちに回復が見込まれる場合に限り、短期間の減免を認めるものであるとしています。
 また、恒常的に生活保護基準状態であることのみを理由に減免はできないものと示されています。
 さらには、判断基準としての要領の必要性は認めるが、その定めている内容については合理性が認めがたい基準になっているとの判断が示されました。
 また、本事件控訴中に厚生労働省からは、「収入の減少の認定に当たって国の示した基準を満たす世帯には、減免に要する費用の2分の1を調整交付金で補填する」との通達が出されたこと、などを総合的に勘案し判決を受け入れることにしました。
 なお、要領の改正については、厚生労働省の通達の意を介する形で慎重に作業を進め早急に見直します。また、市民の皆様には、この判断に至った経緯について広報等を活用し説明したいと考えています。

高橋雄七さん長官表彰


 30日、高橋雄七さんの文化庁長官表彰受賞記念祝賀会。角館のお祭りを語らせれば、一生かかってもしゃべり足りない知識を持っている方。議員の先輩、首長の先輩、人生の先輩です。

 平成22年度の受賞数は34個人・1団体でした。お話を聞くと角館のお祭り関係では2人目なんだそうですが、同じ祭りから2人受章者が出ることはこれまでなかったとか。その功績の高さを物語る逸話です。

 受賞理由は「長年にわたり全国山・鉾屋台保存連合会の理事として活躍し、角館のお祭り保存会会長の要職にあって保存と継承に尽力し、国の文化財保護に多大な貢献をした」ですが、地域の文化と歴史についても多くの掘り起こしをしていて、活動分野は本当に広範です。友人として祝賀会に参加していた石川県議が「総理大臣表彰をいただける方」とお話しをしていたことが印象的です。

雲然柿漬物研究グループと


 30日正午、雲沢の基幹集落センターへ。ここで「雲沢地域運営体“雲然柿漬物研究グループ試食会”」が行われました。

 芸文協の授章式で踊りに見とれていて出遅れました。30分くらい遅刻して試食会に到着。まずはお詫び。そしてさっそく試食会です。運営体の高橋会長が「雲然柿は地域の宝です。今回の試食会は、昔から各家々に伝わっている柿漬の商品化に向けた第一歩。地域のお母さん達の自主性に感謝します」とごあいさつ。

 出展された7種類(うち1種類はイブリガッコで)はどれも美味しかったですが、結局はウチの漬物に似た味を選んでしまいます。仕方のないことです。