2011年2月22日火曜日

平成23年度市政方針①


◇第1章 はじめに
 平成23年度の市政運営の基本方針並びに主要な施策について所信を申し上げ、議員の皆様並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
 平成23年度は、昨年度よりも今年度が活力を見出せる年となるよう、昨日よりも今日が幸せを感じる日になるよう、市民の一人ひとりが仙北市に住んで良かったと思えるよう、交わした約束をさらに具体化し、何よりも生活と健康を守る仕組みの強化、経済活動を支え育む対策に力点を置いて行政の運営にあたります。これまでの漠然とした予感を、実感に変える年度にしなければいけないと覚悟を新たにしています。
 私たち行政組織は、市民のために存在する機関であり、市民の苦しみを分かち、共に共有する総合サービス業であると言う認識を深め、市民のために効率的かつ効果的な行財政運営に努めます。

◇第2章 政策の基本方針
 市長就任から1年半が経過し、2度目の予算案を市議会の皆様にご提案するにあたり、その基本的な方針をお話します。
 本市の経済状況は、基幹産業の一つである稲作が、昨年夏の猛暑などの影響による品質低下、収穫量の減少に加え、米価の下落により大打撃を受けています。雇用情勢も一向に改善が見られず、購買意欲も低調な状態が続いています。
 このような状況を打破し、市民が希望をもって生活できる環境を提供することが、市政の最大課題と認識しています。
 第1には、地域に活力を取り戻すことです。昨年実施された国勢調査の県集計結果では、本市の人口は29,567人で、前回調査から2,301人、7.2%の減少となっています。さらに少子化・高齢化も進行しています。このような中で、市民自らが身近な課題解決に市と協働して取り組む役割を明確に記した仙北市市民分権条例(仮称)の制定に向け準備を進めます。また各地域運営体の活動を最大支援します。
 第2には、健康で安心な生活を営むための医療・福祉環境の構築です。市立病院の医師や看護師不足による医療環境の不安感を解消し、持続可能な医療環境を構築するため、自治体病院事業に識見の高い病院事業管理者を選任します。また、老朽化が著しい市立角館総合病院の平成26年秋の改築開院を目標とした具体的な作業を開始します。
 一方、昨年夏のゲリラ豪雨、今冬の豪雪、さらには火山噴火などの自然災害の危機管理も重大な行政課題となっています。これまでの対応や対策を検証しながら、市民の安心感の増大、被災者に対する支援体制を構築します。
 第3に、市民所得の向上です。昨年4月に設立した仙北市総合産業研究所は、市民要望に即時対応できるよう体制を再編強化し、市民生活に連動した活動を進めながら、引き続き付加価値の高い商品の開発、高価格で取引できる販路の開発など、所得向上に直結する役割の発現を目指します。観光産業については、観光産業拠点特別区観光戦略会議の提言事業などにも着手します。昨年12月に発表した「田沢湖・角館」の統一観光ブランドや観光連盟の設立により、発信力は格段に向上すると考えています。山梨県西湖で70年ぶりに生存が確認されたクニマス、さらには海外からの観光客への案内事業など、国や県、関係団体等と連携して取り組みます。
 第4に、高齢者と子育て支援についてです。昨年夏に実施した高齢者生活実態調査の結果等を基に、複数の政策を提案しました。市民と共に尊敬と労りの思いで事業遂行したいと思います。子育て支援では、全力で待機児童の解消に努めます。市立保育園のあり方や機能を検討する会議を正式に設置します。併せて保育士が安定した身分で保育に従事できるよう、新たな組織体の立ち上げも模索します。学校教育では地域との共生、また人生そのものが学びの場という視点で学習機会を提供します。

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