2011年2月23日水曜日

平成23年度市政方針⑨


【企業局】
〔水道事業〕
 神代地区の水源調査を実施してきましたが、同調査の分析結果に基づいた水道整備計画を策定し、早期に事業着手したいと考えています。併せて西明寺地区簡易水道事業区域を拡張し、角館東前郷地区の水道整備事業を実施しています。当初の事業計画期間を5カ年から4カ年に短縮し、平成25年度で当初計画の事業を完了させて水道整備の加速化に努めます。
 角館浄水場の急速ろ過機設備更新事業が完了したことにより、以前に比べ1日当たりの浄水能力が400㎥増加し、6,400㎥になりました。さらに未普及地域解消のため、引き続き中川地区の配水管整備事業を実施します。
 水道料金統一については、水道運営審議会の審議の結果を踏まえて改定案を示したいと考えています。

〔温泉事業〕
 温泉事業は、市の観光産業拠点特別区政策を推進する上でも、また所得の向上を図る上でも主要な事業のひとつです。しかし源泉井戸の老朽化で、安定供給の維持が困難になるのではと危惧しています。
 主力源泉となっているカラ吹き2号源泉井戸の代替井戸確保が急務です。新たな温泉井戸での温泉供給を確保した上で、カラ吹き2号源泉井戸の老朽化対策を施すことが最良の手法だと考えています。そこで温泉掘削事業に伴う課題解消の方策を検証するための調査費を計上しました。関係機関及び関係者のご理解とご協力が得られ次第、温泉審議会に温泉掘削の許可申請をする予定です。許可をいただいた後、事業実施時期を定め、予算案を議会に提出したいと考えていますので、よろしくお願いします。

【医療局】
〔医師等招聘対策事業〕
 医師をはじめとする医療スタッフの不足が懸念される中、積極的に招聘活動を展開しています。しかしその成果が出せず、申し訳なく思っています。4月から着任する病院事業管理者に期待を寄せています。
 医師招聘対策に有効な研修医の受け入れについて、角館総合病院が基幹型病院として行ってきたことに加え、田沢湖病院が協力型病院として新たに県とタイアップした研修医受け入れ事業を行うことになり、その必要経費を予算案に計上しています。ご審議をお願いします。
 管理者の着任を機に、行政と病院がこれまで以上に一体感を醸成し、秋田大学医学部附属病院や関連機関と連携強化を図りながら、当該事業を推進していきます。

〔仙北市病院事業会計予算の概要〕
 平成23年度の最重要施策である、医師等医療従事者の招聘活動を積極的に推進することはもちろん、市立病院等改革推進計画に基づく事業の一元化を喫緊の課題と捉え、4月から給与及び各種支払業務・材料費や消耗品などの共同購入、さらには賃貸借や委託業務契約の検討を進めます。
 地域医療構築のためには市民との協働が必要不可欠であることから、ボランティア等で活躍している方を講師に、「仙北市地域医療フォーラム(仮称)」を開催する予算を計上しています。
 市立田沢湖病院では、秋田県が医師確保対策事業として取り組んでいる研修医紹介事業の初めてのケースとして、横浜市の財団法人神奈川県警友会「けいゆう病院」(410床)より、地域医療研修として研修医の受け入れを予定しています。全国的な医師不足と地域偏在の状況下、このような事業の受け入れにより地域の魅力を肌で感じていただき、将来的に地域医療を目指す医師の招聘につながるよう努めます。
 また先の高齢者生活実態調査を踏まえ、市が開設している「まちづくり出前講座」に、医療スタッフが講師となって参画します。
 なお新年度の医療機器整備事業については、超音波診断装置、上部消化管ビデオスコープなど4機種を更新する予定です。
 市立角館総合病院では、現在、小児科は自治医科大学卒業の義務年限内医師が常勤で診療に当たっていますが、平成22年度末で転出予定となっていることから、その後任と恒常化している内科関係の常勤医師不足解消に向け、最大限の努力をします。また田沢湖病院同様、「まちづくり出前講座」に参画し、医療スタッフが集落内の集会等に出向いて行う「健康講座」に類する事業も、できる限り実施したいと考えています。
 医療機器整備事業は、毎年一定額の範囲内で整備を図っていますが、新年度は病院建設を考慮の上で必要最低限の更新及び増設とし、人工透析用監視装置、人工呼吸器、分娩監視装置、麻酔機などを予定しています。
 病院改築については、平成26年10月の開院を目標に本格的な取り組みとして、建設用地選定委員会の経費を予算案に計上しています。よろしくご審議をお願いします。

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