2011年2月6日日曜日

北川フラムさんのお話


 「新潟県越後妻有トリエンナーレ・大地の芸術祭」や「瀬戸内国際芸術祭」の総合プロデューサーを努めた北川フラムさん。芸術家と言うよりはまちづくりプランナーかなと思えるほど、地域再生に情熱を感じます。そんな北川さんのお話をたざわこ芸術村でお聞きする機会に恵まれました(文化庁の芸術拠点都市事業特別講座)。

 越後妻有や瀬戸内の芸術祭から、様々な取り組みを紹介いただきました。素晴らしい体験になったことの一つは、どこの過疎地・離島の芸術祭も、そこに暮らす高齢者の方々との親交だったとか。今も時々会いに行くほどなんだそうです。またお母さん達が興したレストランを心配したり、新潟の場合は豪雪で作品がつぶれないように、集落総出で雪下ろしを続けていたり。様々な“何か”が生まれるのが芸術祭だと話していました。

 その本編以外にボソッとつぶやく一言になぜか納得。例えば…「私たちはネットの上では確かにグローバル化している。でもフェイス・ツー・フェイスではなくて、実際の吐息は理解できていない」、「芸術には、正しいや間違いなど存在しない。美術は人と違うことだけが正義だ」、「日本の芸術は美術館に展示できるものばかりを美術としてしまった。展示できないものを認めないようになったのは明治以降だと思う」、「着物や踊り、食などすべてが素晴らしく、でもこれらは美術館には展示できないものばかり」、「そもそも美術は体験のみで語られるもの。小さな時の楽しかった、嬉しかった記憶が必要だと思う」などなど。

 仙北市をアートであふれた生活空間にするには、まずは子ども達との協働作業から始めた方が良いのかも…。

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