2011年2月23日水曜日
平成23年度市政方針⑤
【市民福祉部】
〔国民健康保険〕
国民健康保険は、皆保険体制の礎として地域住民医療の確保と健康保持増進が目的です。しかし低所得者の加入割合が多いという構造的な問題に加え、近年の景気低迷に伴う所得の減少、高齢化の進行に伴う医療費の増加等により、その財政運営は年々厳しさを増し、極めて深刻な状況下です。
この現状を踏まえ、保険者の責務として総合的な取り組みを進めていくため国民健康保険事業運営安定化計画を策定しました。本計画に基づき、一般会計からの基準外繰入れに係る費用を平成23年度予算に計上しました。この対応により医療費に連動した急激な税負担の緩和と国保財政の収支不均衡の改善を進め、併せて医療費の抑制に努めながら、市民が安心して医療を受けることができる環境を整備したいと考えます。
また疾病予防や健康への意識向上を促すため、当市に住所を有する75歳以上の高齢者医療被保険者への支援として「人間ドック費用助成」制度の創設を計画しています。
〔交通安全・防犯対策〕
交通安全対策については、子供と高齢者の交通事故防止、飲酒運転の根絶、全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底を最重点に、交通指導隊、交通安全母の会及び関係機関と緊密な連携を取りながら、目標達成に向け交通事故防止対策に努めます。
防犯対策については、犯罪のない明るい社会を実現するため、犯罪事故防止対策の推進、少年の非行防止活動と健全育成活動の推進等を防犯指導隊、仙北市防犯協会及び防犯関係機関と連携し、安全・安心のための巡回パトロールを実施し、犯罪の未然防止に努めます。
〔生活環境〕
生活環境整備については、地域の自然景観を守るための不法投棄防止の看板設置や、啓発活動・監視パトロール等を不法投棄監視員及び各関係機関・地域住民からの協力を得ながら、未然防止対策に取組みます。
また住民やボランティア団体からの協力により、クリーンアップを通じた美化運動を推進します。
消費生活相談業務体制については、「悪質商法や振り込め詐欺」の手口は複雑・巧妙化する傾向にあるので、住民から寄せられる消費生活相談にはきめ細かに対応できる専門知識を高め、窓口体制の強化と併せて市民への情報提供に努めます。
〔消防団・防災〕
近年の地球温暖化、環境の変化に伴い、災害の形態は複雑で大規模化の傾向にあり、地域住民の消防に対する期待はますます高まっています。
一方で少子・高齢社会が進展し、また団員のサラリーマン化など、実働団員の確保が厳しいことから、消防団活動に協力いただく事業所に対し、消防団協力事業所表示を交付し、事業所の社会貢献として市民に広く紹介してきたところ、9事業所から協力を得ることができました。
本年度も引続き事業所から消防活動に対する理解をいただけるよう積極的に事業所への啓発活動に努め、併せて後方支援に携わっていただける女性消防団員の加入促進を行い、活動環境の整備を進めます。
防災については、昨年の度重なる豪雨災害を教訓として、市民が一斉に情報を共有するネットワークの構築の必要性を強く感じています。
有事の際の伝達方法を確立するため、防災情報速報を携帯電話に配信するエリアメールの導入など、全国瞬時警報システム(Jアラート)と並行で整備してきましたが、未整備となっている角館地区の防災行政無線については、昨年から取り組んできた具体的な調査が終了次第、早急にに整備に着手したいと考えています。
火山災害対策については、秋田駒ケ岳や焼山などを対象に、県の防災計画と整合性を図りながら、火山災害対策編の素案作成に取り組んでいます。
年度初めには仙北市地域防災計画「地震対策編、一般災害対策編、資料編」を改め、火山災害対策編を構成し提示したいと考えています。
〔保健事業〕
けんこう仙北21計画の重点課題と位置づける、市民の健康づくりや各種検診を市民と共同で推進します。母子保健対策としては乳児健診から妊婦検診、食育の推進、歯科衛生などの啓発・指導に努めます。さらに心の健康づくり・自殺予防対策として多重債務研修会、サポーター養成講座、講演会などを開催します。また生活習慣病を自発的に予防する健康教室などを実施します。
臨時特例交付金による子宮頸がん・ヒブ・小児用肺炎球菌ワクチンの接種を実施し、定期接種を含め幼児期からの予防を推進します。
各種検診については、受診率の向上と特定保健指導の充実を図ります。特にがんの死亡率が高いことから、3年間胃がん検診未受診者を対象にがん検診受診勧奨促進事業を、県・総合事業団・市の協働で実施します。また40歳、50歳の方を対象に無料クーポン券を発行する胃がん検診助成事業を実施します。
大腸がん研究事業については目標人数に到達していない現状ですが、引き続き市民の皆様に研究への参加をお願いしていきます。なお、国立がん研究センターから大仙市に研究参加の要請があり、新年度からは、大仙市太田地区と中仙地区が研究事業の対象地区に加わることになります。
県地域医療再生計画(大仙・仙北二次医療圏)において、在宅療養支援に取り組む診療所に補助する在宅療養支援診療所強化事業を西明寺診療所で実施し、超音波診断装置などを更新するなど患者の診断力向上に努めます。
〔高齢者福祉〕
高齢者生活実態調査の結果等から、この対策として例えば高齢者等憩いの場空間整備事業、高齢者表彰事業、高齢者人間ドック助成などに係る予算を計上しています。関係機関の協力を得て、ひとり暮らしなどの高齢者を見守り、支え合う地域づくりを進めたいと思います。
また、平成24年度から26年度の3カ年を計画年次として、仙北市高齢者福祉計画(第5期)を平成23年度に策定し、更なる高齢者福祉の向上を目指します。
〔児童福祉・保育事業〕
「子ども手当」や「すこやか子育て支援事業」など経済的支援を始め、保育園で取り組んでいる「子育て支援センター」「一時保育」を行うほか、子育てサポーターの養成や保育環境の整備に努めます。また放課後児童クラブの開所時間を30分から1時間延長して、利用者の便宜を図ります。
保育事業については、先にお話をした待機児童の解消、市立保育園のあり方会議のほか、NPO法人や民間ボランティア団体等による市の遊休施設を活用した一時保育所の開設についても、積極的に推進します。なお、平成23年度から神代幼稚園と生保内幼稚園でも3歳児保育の受け入れを開始しますが、待機児童解消の一助になればと考えています。
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