2010年10月18日月曜日

福武總一郎氏・談


 18日午後、都内で開催された都市行政文化懇談会で、3人の皆さんの講話をお聞きしました。まずは福武總一郎((株)ベネッセホールディングス取締役会長)氏のお話をご紹介します。 

 「若いとき東京にいて、東京は狂っていると思った。東京には人間という概念のキーワードがない。東京を反面教師にすれば、人間的なまちづくりができると思っている。政治家がまちづくりと言っても、任期があって実現が難しい。日本の政治家は短命で、それが町を壊している一因になっている。政治家が町をダメにしている例、よく見かけることだが中心市街地が空洞化すれば住民の数も減少し、その解決に取り組む議員を出すことが難しくなる。周辺部の議員が多ければ、予算も当然周辺部に流れ、市街地はますます空洞化すると言う悪循環が起きている。私は企業のトップとして、企業利益を文化芸術分野につぎ込んでいる。瀬戸内国際芸術祭などは、世界のアーティストが参加している。今、生きるこの瞬間を楽しくしてくれるのが芸術。あの世の極楽を説くのは宗教。この違いは大きい。そもそも経済は人々を幸せにするためにあるもの。経済を目的にすれば間違った結果を生むだけ。人間の使命は周囲に良いコミュニティをつくること、この一点だ。」

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