2012年6月4日月曜日

6月市議会~市政報告⑦


【医療局】
◇平成23年度病院事業決算の概要について
 平成23年度予算の業務の予定量に対して、入院患者数が430人減の104,240人、外来患者数は7,416人減の18万708人でした。前年度と比較すると、入院患者数が9,098人、8%の減、外来患者数が1,776人、1%の減となりました。収益的収支は、予算に対する収入が1億2,468万7千円減の52億1,815万7千円、費用が1億5,043万1千円減の53億5,498万1千円となり、1億4,032万8千円の純損失を計上することになりました。前年度と比較すると、収入が6,987万3千円の減、費用が2,760万3千円の減となりました。

 市立田沢湖病院が、平成20年度から導入している「障害者施設等一般病棟」を継続し、入院患者の増加を図りながら経営改善に努めたところですが、東日本大震災の影響などから原油製品の高騰が続き、光熱水費や燃料費等の経費が嵩み、前年度と比較し1,237万9千円好転したとはいえ、結果的に7,557万7千円の純損失を計上することとなりました。
 市立角館総合病院は、職員給与費、材料費などの事業費用は6,342万5千円削減することができましたが、事業収益において入院患者の大幅な減に伴い入院収益が減少したことで、前年度と比較し3,152万9千円減益の4,059万6千円の純損失を計上することとなりました。
 患者の動態では、入院延患者数が8万6,762人で前年度と比較し9.8%と大幅に減少、外来延患者数は14万7,835人と前年度とほぼ横ばいの状況でした。また、昨年度新設した医療局では、2,415万5千円の費用を計上しています。

◇平成24年度の診療体制等について
 市立田沢湖病院では、平成24年3月末に退職した医師の後任に、4月から新たな医師が就任しています。市民に良質な医療を安定かつ継続的に提供するため、現在は3名の常勤医に加え秋田大学、岩手医科大学、県立脳血管研究センター、秋田赤十字病院のほか、他の医療機関から幅広く応援をいただいている状況です。また、昨年度からの研修医派遣事業を引き継ぎ、今年度も横浜市「けいゆう病院」から3名の研修医派遣が決定しています。
 市立角館総合病院では、平成24年3月末で医師5名が退職し、4月より消化器内科へ2名、産婦人科1名、整形外科1名の常勤医が赴任し診療にあたっています。
 現在、内科医(総合診療科)が不在となっていて、市民の皆様には大変なご不便をおかけしています。外来診療は非常勤医師を確保し診察にあたっています。入院対応については常勤医を中心に交代制で対応しています。

 医師確保の状況については、東京女子医科大学より本市の状況をご理解いただき、7月より常勤の小児科医が赴任予定です。
 今後も内科医を含めた医師確保にあたっては、病院事業管理者を中心に早期の確保に向け努力します。また経営改善に努め、市民への充実した医療サービスを提供できるよう、尚一層の努力を傾注します。なお、病院の現状や課題、市民や患者の思いを共有する情報ツールとして「市立病院だより」(仮称)の発行、アンケートの実施なども計画しています。

◇市立角館総合病院改築事業について
 市立角館総合病院の移転改築については、地権者から立ち入りの内諾を得て用地測量業務を実施中です。また病院建設基本構想が示されていますが、「私たちの病院を私たちでつくる」意識を高め、病院改築に市民・患者の意見をお聞きする場が必要と考えています。議会をはじめ、多くの英知を基本設計に取り入れたいとの思いから、ある程度の協議期間が必要になります。当初予定していた平成26年10月の開院予定を延期し、1年程度、新病院の開院が遅れる工程調整になっていることをご報告します。

 なお、本定例会には先の臨時会で報告した、医療訴訟の結審にかかる損害賠償金等の経費、及び常勤医師確保のための仙北市病院事業医師等修学資金について、医学部医学生の申込の増加に伴う修学資金貸付金などの補正予算を計上しています。ご審議をよろしくお願いします。

 以上、主要事項並びに諸般の報告を申し上げました。本定例会に提案している案件は報告4件、条例関係5件、補正予算4件、契約締結関係2件、人事案件7件の計22件です。慎重審議の上、全議案についてご可決を賜りますようお願い申し上げ、市政報告とします。

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