今日、少し遠出して宮城県石巻市を訪ねました。目的は「川の上・百俵館」(写真)の視察です。百俵館は、お茶やおしゃべりが楽しめる“にぎやかなまちの図書館”です。私が20年間思い描いて来た空間に近い姿です。懐かしい友人に会ったような不思議な感覚を覚えました。
オープンは昨年の4月です。ここに至るまでの経緯は…。2012年、東日本大震災で被災した漁村部の400世帯が、川の上地区に集団移転することが決まりました。川の上地区は古くからの農村地帯ですが、文化も歴史も違う漁村部の皆さんに、一刻も早く安心して川の上地区に馴染んでもらうため、住民同士のコミュニティの核に新しい図書館の活用を考えました。先ずこの発想に感動しました。そして大勢の賛同者にも恵まれました。全国から建築費用などの寄付が寄せられ、花井裕一郎さんとの出会いがあったり(花井さんは長野県の小布施で図書館づくりを成功させた人)、何より石巻市民の理解や宮城県民の汗があったそうです。
百俵館は、大正時代の精米蔵をリフォームした魅力的な建造物です。時には音楽家がボランティアで演奏会なども開催します。今日も演奏会が開催されるとかで、リハーサルのアコーディオン演奏が行われる中、お茶を飲むことができました。贅沢な時間でした。
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