2024年10月10日木曜日

お金で幸せは買える


 あさましい表題になってしまいました。でも…、世界幸福度報告(ワールド・ハッピネス・レポート)を読み進めると、こんな結論になります。2024年ランキングで日本は…。

 世界143ヶ国中51位です。1位はフィンランド、2位はデンマーク、3位はアイスランドと続き、これら北欧諸国は上位の常連国です。社会保障が充実しプライベート最優先、とにかく日常生活に満足度が高いことが要因と推察できます。ところで幸福度ランキングの評価項目は6つあって、①1人あたりのGDP、②社会的支援、③健康寿命、④社会的自由度、⑤他者への寛容さ、⑥国・社会の信頼度、で順位付けがされます。はて…、日本は世界の経済大国(現在はGDP第4位)ですから、①の経済指標から言えば51位は余りに低い順位だと感じます。実際のところ、②と③も世界の高順位にあり、フィンランドやデンマークと比較しても全く遜色がありません。では全体順位を下げている要因は何か…。これは専門家が指摘していますが、④の社会的自由度(例えば夫婦別姓も実現できていない)、⑤の他者への寛容さ(例えば寄付・助け合い意識の希薄さ)が大きく足を引っ張っているとの分析です。確かに日本は寄付の習慣が日常的ではありません。アメリカとイギリスで行われたアンケート調査で、直近1ヶ月で諸団体に寄付を行ったかどうかの設問に60%を超える国民が「はい」と答えています。日本で行われた同様の調査では20%を下回る結果でした。

 さて現在では、心理学者・脳科学者を中心に人の心の分析がかなり進んでいます。彼らは「人は他人のために行動する、他人に親切にすると脳はより多くの幸せホルモンを生成する」と言っています。つまり、例えば他人のために寄付をすることで、寄付をした人は幸せを感じることができるのです。ものすごくイヤな言い方をあえてすれば、幸せはお金で買えると…。
※ちなみにアメリカやイギリスの寄付実態は、巨万の富を手にしたビリオネアもいますが、低所得層の国民も利他的活動(例えば寄付やボランティア)が日常習慣だそうです。つまり…、日本の幸福度ランキングを上げる方法は、国民1人ひとりが他人のために行動を起こすこと、だと思います。

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