2010年9月2日木曜日

9月定例会~国保の返還問題~


 次に、国民健康保険普通調整交付金の返還問題についてです。本事案は、平成22年3月及び6月定例会で報告し、4月1日号の広報で市民の皆様にお詫びを申し上げました。また国保調整交付金調査委員会を設置し、市独自に原因の究明と再発防止策を講じると約束をしてきたところです。

 今般、8月31日付けで調査委員会から調査報告書が提出されましたのでその内容を報告申し上げます。~報告書では、本事案での根拠なき調定の減額について、「国保税に係る現年課税分の収納率が一定基準を下回ることで、国からの調整交付金が減額されるのを回避するため、不適切な事務処理であることを認識しながらも、最終的にやむを得ない手法として、組織的かつ意図的に行われたもの」と結論づけています。
 この行為が、結果として市及び市民に対し多大な損害を与え、行政不信を招きました。係る責任は重大です。~補てん対象とするべき額としては、合計で9,153,565円となっています。報告ではこの金額の取り扱いについて、「損害を与えた部分について市民に迷惑のかからない方法で国民健康保険特別会計へ補てんすべき」としています。この他、職員への法令遵守意識の徹底及びセキュリティ機能の強化を図り、全庁を挙げて再発防止に取り組み、市民の皆様の信頼回復に努めるよう強く要望する報告となっています。

 この調査報告書の内容を極めて重く受け止めています。会計検査院からの報告も待たれるところですが、市としての態度を律し、市民の皆様から納得を得られるよう本件の事後処理を行い、国民健康保険特別会計への補てんを、今年度末までには完了したいと考えています。併せて今後の再発防止と信頼回復に全力を挙げる所存です。

6 件のコメント:

  1.  新聞を読んだ市民です。
     今回起きた事は、組織的かつ意図的に行われたルール違反ということでした。役所の皆さんは、ルールに従って事務をすることが仕事のはずで、組織的かつ意図的に行われたということに驚きです。かかわった人たちは自分がなにで稼いでいるのか、自覚が足りなかったのでしょうか。
     新聞では、職員の皆さんからの寄付で損害を穴埋めすると紹介されていましたが、お金を返せばそれでいいのでしょうか。すっきりしません。組織的・意図的にルール違反したということが分かって、市はどうするのかという部分が見えてこないのです。ルール違反がありましたと突き止めて、ハイ終りとはならないし、お金は関係ない職員も含めて返すからいいでしょ?で大団円というのはオカシナ話しです。
     何がいけなかったのか、どうしてこんな事が起きたのかもっと調べて知らせて欲しい。公務員の皆さんは、業務上、法令違反を見つけたら告発の義務があるんでしょう?二度とこんな事で役所の時間や労力を浪費しないように、徹底的にやって市民に知らせて欲しいと願います。 
     今回起きた事にかかわった職員の人たち、そうでない人たち、双方が起きた事を受け止めて反省し、償いをし、同じような事が起こらないような心がけを持って欲しい。そういう役所になって欲しいと思います。

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  2. 門脇みつひろ2010年9月26日 9:25

     匿名さん、メールありがとうございます。取り急ぎ「お金を返したらそれでよいのか」について、返信します。答えはもちろんNOです。返して大団円にしようなどと言う気持ちはありません。調査委員会の報告書でも再発の防止を如何に確実なものとするのか、これは今後の会計検査院による指摘にもあると思いますが、最も重要な要素として受け止めるべき事項の一つです。
     防止策の主軸は、公務員の法令遵守、コンプライアンスの意識徹底です。個々では高くても、集団となった場合の認識の低下、さらに組織としてのチェック体制の不備、情報開示姿勢、説明責任の果たし方…。全てについて再チェックが必要です。
     外部監査の導入など監査体制の強化は、コンピュータシステムの再構築と併せて、急がなければいけないことです。やっぱり人間の意識をどう改革するかがキーポイントです。
     今回の件では、皆さんに大きなご迷惑をかけ、申しわけないことをしました。改善に向けての第一歩が返還行為です。この後の取り組みをご注視ください。

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  3. 市民です。この度の角館町国保交付金の問題ですが、市の調査委員会は2003、04年度の2カ年に付き、調査し返還するとのこと。職員からの寄付で穴埋めすることは当然といえば当然でしょう。そこで疑問なのは、滞納している被保険者の所得を中心に意図的に課税額を操作したとのことですが、そうだとすればこの2ヵ年度に及ばす今年度私が支払った税額も本当に正しいものなのか改めて疑問も生ずるような気がします。
    それが市と住民との信頼関係を失った代償ではないでしょうか。
     まして、滞納者のことを考えたような記事になっていますが、滞納は国民健康保険税に限らず他の住民税や固定資産税などもあるのではないでしょうか。
    それらの税金は意図的に操作されていないのか検証しないのでしょうか。
     また、2003、04年度以前や以後の旧角館町の国民健康保険税の課税額は操作されてないのでしょうか。
    そう思うのが市民の感覚であります。
     また、職員が返還すべき金額についてですが、調査に要した費用はどうするのでしょうか。
    調査には職員の方の人件費なども生じたことでしょう。これらも立派な税金であるはずです。
    ともあれ、仙北市がなすべき政策はこんな後ろ向きの行政などではないはずです。やるべきことは山ほどあるのでは。
     門脇市長は、この後の取り組みをご注視ください。とありましたが、少しの疑問も解消し、仙北市発展のための取り組みを期待します。

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  4. 門脇みつひろ2010年10月26日 18:56

     市民さん、メールありがとうございます。国保調整交付金の過大受給問題では、市民の皆さんに大変なご心配とご迷惑をおかけしています。心よりお詫びを申し上げます。

     平成20年の11月に実施された国保調整交付金に関する会計検査院の実地検査は、平成15年度・16年度・19年度を対象に行われました。このうち、指摘のあったのが平成15年・16年度でした(19年度は適正と認定)また会計検査院の検査後、平成21年9月には秋田県の指導検査が行われていて、平成20年度以前についても、適切な処理であったことが認められています。

     また市が独自に設置した調査委員会の報告では、滞納を容認するような考え方で記載しているところはありません。不適切な処理は、法の下で事務処理を行うべき市役所職員として、容認できないと報告を受けました。

     なお、他の税目ではこのような事態は発生し得えません(今回の事案の場合、当時のコンピュータの処理では、他の税目と照合するようなプログラムになっていなかった)。もし個人の課税内容などご不明な点がありましたら、お問い合わせください。

     この事案で、調査や信頼回復のための業務など、確かに行政コストが発生しています。これも市民にとっては被害額と受け止めることができます。ですが、清浄化に向けた取り組みに必要なコストです。職員も市民の皆さんから信頼されたい一心で頑張っています。どうかご理解ください。

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  5. 市民です。この件で関係した職員が処分されたと新聞で見ました。新聞では厳しく処分したと書いていましたが本来刑事告発の対象となるような事態を起こしたことからすれば停職2ヶ月が重いとは到底思えない感情です。民間の会社員なら刑事告発され懲戒解雇が当然の成り行きです。まして戒告や厳重注意などでは処分した内に入らないような気がします。
    また先に他の税目ではこのような事態は発生し得えませんとありましたが、新聞かサイトだったか旧角館町の町県民税でも不正な減額処理があったような記事がありましたが本当なのでしょうか。

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  6. 門脇みつひろ2010年12月20日 17:02

     市民さん、お手紙ありがとうございます。誠に申し訳ありません。処分をした職員の実名が書き込まれたメールは、当方のブログの運営上、不適切な書き込みと判断し削除させていただきました。主旨については十分理解します。市職員が面白がって話題にするようなものではありません。お詫びを申し上げます。

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