2010年9月3日金曜日

9月定例会~保育園・幼稚園~


 市立保育園・市立幼稚園のあり方の検討内容について報告します。現在、保留児童・待機児童は30名以上に上っています。解消に向けては、現在の取り組みでは根本解決できないのではないかと感じています。所得対策としての子育て環境の整備など、将来の保育・幼児教育ニーズの多様化に、一刻も早い対応が必要です。

 これまで庁内検討会では、関係部署間での協議、園長・副園長たちとの意見交換など、現状の運営形態の課題・問題及びその解決方法について検討してきました。
 市立保育園を取り巻く主な課題・問題点として、前段でも述べた通り、保留児童・待機児童をどのように解消するか、どのように保育等の質を高めるか、また保育士の6割以上が臨時保育士などの有期雇用で、さらに今後5年間に17人の正職員が定年年齢に達するなど保育士の確保をどう進めるのか、また昭和50年代に建築され、老朽化した施設の改築も大きな課題です。これらの解決方法として、市立保育園の民営化は有効な手法と考えられます。すべての保育園を民営化しなくても、公立保育園と私立保育園が併存することも、選択肢の一つと考えることもできます。一般的に市立保育園は、公設が故、サービスの質が平準化し、地域の特性を活かしながら、保護者の要求に応えることのできる保育園づくりが難しいと言われています。仙北市の場合、保留児童・待機児童を解消するために、今後も採用が必要な保育士は、有期雇用では集まりにくく、仕事に対するモチベーションを高める職場環境とは言えない状況です。しかし、現状では全ての職員を正規職員として迎えることは困難です。

 この際、これらの課題を発展的に解決する手法として、保育園の民営化に向けて本格的な検討を始めたいと思います。民営化を考える場合は、運営主体として既存法人を選定する方法や、新たな社会福祉法人を設立し移譲する方法があります。今年度は、保護者の皆様の意見等も聞きながら更に研究を進め、その結果として方針を明らかにし、早ければ平成24年度には、民営化による保育園の運営を開始できればと思います。また、国では「こども園」として幼保一元化の実現に向けて検討していますが、保育要件の緩和を国・県に要望するなど、今年度内には方向性を導き出したいと考えています。

 なお、待機児童や保留児童の解消対策は、あり方の検討スケジュールとは切り離し、できる部分から取り組まなければならない課題と認識します。

 民営化については、議会の皆様にも活発な議論をいただきたいと思います。

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