2021年9月24日金曜日

花さき山


 絵本の〝花さき山〟が大好きです。人が優しいことをすると一つ花が咲く…、そんな斎藤隆介さんの物語を、美しい切り絵で表した滝平二郎さん。その原画を県立近代美術館で見ることができました。

 同館では「誕生100年・滝平二郎展」を開催中です。版画家、切り絵作家、絵本作家として人気が高い滝平二郎さんは、茨城県小美玉市の出身で仙北市と戸沢氏でご縁があります。さて、私が花さき山を初めて手にしたのは小学校の図書室だったと思います。山んばの不気味さ、一面の花の美しさもそうですが、それらの背景色が真っ黒だったことに驚きました。印象的な色彩でした。そして、主人公の少女あやに山んばが話して聞かせた花さき山の花の意味…。少年時代に出会うことができてラッキーでした。

 山んばが言います。

自分のことより人のことを思って
涙をいっぱいためて辛抱すると
その優しさとけなげさが
こうして花になって咲き出すのだ

 あやは何とか里に帰ることができました。でも誰も花さき山のことを信じませんでした。あやは再び花さき山を目指しますが辿り着けなくて…。でも、人に優しくできた時など、「あぁ、花さき山にまた一つ花が咲いた」と心の中で喜こぶのです。


0 件のコメント:

コメントを投稿