2016年9月22日木曜日

死に近き 母に添寝のしんしんと~

 この季節、小・中学校は学習発表会で子ども達が大活躍です。そんな中、子ども達の発表の幕間をお借りして、「仙北市・地域の輝き表彰」を行っています。新聞に載ったり、多くの皆さんから脚光を浴びたりはしないけれど、地域で長く社会貢献を続ける方々に、「ありがとうございます。これからもよろしくお願いします」と、感謝の想いをお伝えする表彰制度です。

 写真は、今日の角館小学校(田口桂一郎校長・児童数472人)で行った授賞式の様子。受賞された方は東海林勇一さん(写真:89歳)で、もう70年近く文芸を愛し、特に短歌の指導者としてご尽力をいただいています。その東海林さんに、授賞式が終わった後、「ずっと心に残っている短歌は何ですか」と訪ねてみました。すると少し考えた後、「斎藤茂吉の“死に近き 母に添寝のしんしんと 遠田のかはづ天に聞ゆる”です」と答えてくれました。

 ヤフーの知恵袋で調べてみたら、「もうすぐ命が消えそうな母の傍らで横になっていると、しんしんと夜も更けわたり、遠くの田で盛んに鳴いている蛙の声が聞こえる。それが母を遠い世界に誘っていく天からの声のように聞こえる」が、ベストアンサーでした。
 涙がこみ上げてきました。

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