2015年6月3日水曜日

6月定例市議会の市政報告④

【農林部】
◇平成26年産米価下落対策について
 26年産米価下落については、国の収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)で、主食用水稲の減収分に対し加入した235経営体へ約1億5千万円を5月末に交付済みです。また26年産米に限りナラシ対策未加入者へも交付される「円滑化対策交付金」は、6月末を目途に10アールあたり約8,600円を交付予定です。このほか27年産水稲うるち品種を対象とした種子助成「水稲種子購入緊急支援対策事業」は、生産者が仙北市地域農業再生協議会メンバーの認定方針作成者等(JA、主食集荷業者)から購入した種子11万6,024.5キログラムについて、1,083万7,014円を助成しています。なお種子の購入内訳は「あきたこまち」が10万3,179キログラム(種子全体の89パーセント)、「ゆめおばこ」は9,536.5キログラム(8.2パーセント)等でした。

◇(株)秋田仙北夢牧場の肥育牛(黒毛和種)の出荷について
 秋田県・JA等関係団体と連携し、畜産振興と高付加価値農業への転換を目的に誘致した大規模肥育牛団地「(株)秋田仙北夢牧場」は、肥育牛(交雑種)が昨年6月から12月まで毎月約30頭ペースで秋田市及び横浜市へ出荷されていました。交雑種の出荷と平行し、あきた総合家畜市場から導入してきた黒毛和種の飼育も順調に進み、去る5月26日に当初計画より1ヶ月前倒しで「秋田牛」初出荷セレモニーを行いました。今後は毎月30頭程度の定量出荷が見込まれます。また新規需要米の受入供給先として新たな運営段階を迎えることになります。

◇農村整備事業について
 生産基盤の整備のため、市内各地で事業実施に向け準備を進めています。西木町潟野十二峠地区の基盤整備は、県営事業として今年度から2ヶ年の工事を予定しています。今年度分については市内業者2社が落札し、約13ヘクタールを2工区に分けて実施予定です。工期は今年12月下旬までです。このほか生保内南地区、神代地区の計画は、国・県の助成を得ながら実施に向けた計画策定を行っています。また農業の多面的機能の維持・発揮のための地域活動や営農活動に対して支援する「多面的機能支払制度」は、昨年は市内49組織が活動していますが、今年度は桧木内地域の2組織が新たに取り組みに加わります。本定例会に関係経費を計上しましたので、ご審議をよろしくお願いします。

◇薬用作物産地確立支援事業について
 市はこれまで稲作偏重型農業からの転換を目指し、農地集約化や大規模畜産団地の誘致、園芸作物の導入など様々な農業政策を展開してきました。そうした中、昨年から取り組んでいる大手生薬会社と連携した薬草栽培は、栽培面積に下限がないことから高齢者でも容易に栽培が可能で、昨年の実績からも条件を満たす成果物は契約単価で買い取ってもらえる等、農家の経営安定に有効策となり得る手応えがあります。去る4月22日には、仙北市薬草生産組合から農水省に申請した平成27年度産地活性化総合対策事業「薬用作物産地確立支援事業」が採択され、今後の取り組みに対する一層の弾みになると期待しています。また本年度から新規事業として猪苓栽培に着手し、市内5個人、1農業法人合わせて80アールに、4,800本の原木ホダ木圃場を開設しました。
※全国で繰り広げられている子ども田植え体験会

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