2010年12月25日土曜日

京都大学の中坊教授に御礼


 25日午後1時、京都大学構内の総合博物館で、中坊徹次教授(農学博士)と面談。同行いただいた県立大学の杉山秀樹先生とは旧知の仲。

 中坊教授がクニマス発見に至る経緯を紹介。さかなクンの活動に協力し、イラスト製作で、西湖からヒメマスを送ってもらった中に、黒いマスが混じっていたとのこと。「これは何でしょう」と問い合わせがあり、地元に確認。特別に許可をもらって再度網を入れたら、水深30mくらいから再び黒いマスが引き上げられたそうです。ヒメマスにしては生息水深が深すぎ、また季節はずれで産卵の形跡もあって、「もしや」と思い当たり…。

 中坊教授は世紀の発見を公表することを、しばらく躊躇していたと心情も披露。「クニマスを見てもらい、理解してもらうことが大切です。受精卵から育てるることは、現在の技術では不可能ではありません。西湖の他、本栖湖でも生きているかも知れないし、個体数は案外あることが予想されます。これまでと同様、地元漁協の権利を尊重しながら捕獲したり、食べたりすることの方が良いと思います」と熱く語ってくれました。

 自分はあいさつで、「発見にご尽力をいただいたことに、心から感謝を申し上げます。昔、クニマスを研究していた川村先生(この縁でクニマスの種名がオンコリンカス・カワムレーに)、そして今回の中坊教授、共に京都大学で、クニマスと京都大学の運命の糸を感じます。中坊教授、杉山先生など、多くの専門家の方々からご指導をいただきながら、クニマスの里帰りを進めたいと思います。これまでも田沢湖再生活動を地元市民は行ってきました。けれども、いくら頑張ってもクニマスは甦らないと言う思いがあり、さらに一歩を踏み出すことができていませんでした。クニマスの発見は、田沢湖再生に確かな必然性を生み出してくれました」とお話しをさせていただきました。

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