2010年12月4日土曜日

12月議会「市政報告」①


 はじめに、国保調整交付金の過大受給等に伴う会計検査院の報告等についてです。
 本事案に関し、11月24日付けで会計検査院より「平成21年度決算検査報告(本文)」が公表されました。検査結果を総じて、「このような事態が生じていたのは、制度の理解が十分でなかったり、事務処理が適切でなかったりしたため適正な実績報告を行っていなかったことによると認められる。」とされています。また、旧角館町を対象とした記述として、「普通調整交付金の実績報告等に当たり、保険料(税)の収納割合を事実と相違して高い割合としたため、交付額を過大に算定していた。」とあり、その結果、2年間で総額1,559万円が過大に交付されていたと報告されています。会計検査院による検査の結果、不適切な事務処理とされた内容については、平成22年8月31日付けで仙北市国保調整交付金調査委員会より提出された調査報告書と一致した見解となっています。
 市民の皆さんにご迷惑をお掛けしない方法で、国民健康保険特別会計へ補てんすべきと考え、補てんが必要と判断された915万3,565円について、自主的返納に賛同する職員に対して協力金をお願いしました。12月1日現在、目標額を上回る935万3,776円に達し、関連予算案については本定例会に提案しています。ご審議をよろしくお願いします。
 また関係職員の処分に関して、会計検査院検査報告内容も踏まえ、職員事故等審査委員会で審議しています。12月上旬中を目途として速やかに決定します。
 本事案に関しては職員の遵法意識の希薄さによるところが大であり、誠に遺憾です。市民の皆様に長きにわたりご迷惑、ご心配をお掛けしてきたことについて深くお詫び申し上げます。今後、二度と同様の事態が起こることのないよう、全職員に対する遵法意識の徹底、セキュリティ機能の強化を図るとともに、再発防止策の一環として「仙北市職員等の公益通報に関する要綱」を制定し、違法な事態の防止と損失の抑制を図りながら、職員が一丸となって市民の信頼回復に全力を尽くします。

 次に一般会計補正予算についてです。
 補正額は、3億4,325万4千円で、これに既定予算を加えると補正後の額は、181億7,994万6千円となります。
 主な事業は、地域運営体活動推進費交付金、地域総合整備資金貸付金、地域介護・福祉空間整備推進事業費、予防事業費、農林業者研修集会施設管理運営費、急傾斜危険区域工事費負担金、河正雄コレクション展開催費等です。

 次に、平成23年度の財政見通しについてです。
 平成23年度の歳入は、自主財源の根幹をなす市税が、低迷する地域経済や急激な円高による輸出関連産業への影響などにより、民税の減収が見込まれるほか、近年の健康志向によるたばこ離れに加え、10月の税率改正によるたばこ税の減収や、観光客数の落ち込みによる入湯税の減収が予想されます。
 また、一般財源の大きなウエイトを占める地方交付税及び臨時財政対策債は、国の概算要求では、1.0%程度の減額となっていることに加えて、普通交付税は国勢調査に伴う人口減少による落ち込みも予想され、一般財源の確保が非常に厳しい状況にあります。
 一方、歳出では社会保障関係費や公債費の義務的経費が年々増加し、併せて資金繰りの状況を示す実質公債費比率は、県内市町村の中でも極めて高い水準にあります。
 歳入が減少し、義務的経費が嵩んでいく現状に対応するため、市税等の収納率の向上や遊休資産の売却などによる自主財源の確保策を積極的に進めながら、現行の事務事業の徹底した見直し、施策・事業の選択と、限られた財源の重点的配分で、効率的・効果的な財政運営に努めます。
 平成23年度の予算編成に当たっては、こうした厳しい財政状況の下、国や県の動向や経済情勢などを的確に把握し、市民生活の維持向上、市内各産業の振興と地域の活性化の実現のため、マニフェストを着実に推進する施策・事業について、積極的に取り組んでいきます。

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