2022年12月14日水曜日

角館の竜宮城伝説


 「あきた怪異幻想譚」(加藤貞仁著・無明舎1986年刊)には、角館に住む炭焼の男が龍宮城に行った物語が掲載されています。

 信心深いその男は、毎年正月になると松とゆずりはを桧木内川に流し、遥かな龍宮を拝んでいました。ある年の正月に男が橋のたもとに行くと、美しい女が立っていて「目をつぶってください」と促します。言う通りにしたら龍宮城を訪ねていたそうです。ここで4日間ご馳走になって角館に帰ると、200年の歳月が経っていたと言うお話しです。男は余りの時間の経緯に驚き涙します。その涙で体が溶け全ては土に帰ってしまったと…。

 龍宮城伝説は全国にあります。兵庫県豊岡市、群馬県伊勢崎市、岐阜県輪之内町…。角館の竜宮城伝説を私は知りませんでした。主人公が炭焼きになっているのも面白いなぁ。

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