写真は、銀座・博品館劇場のロビー風景。2014秋田国民文化祭あきた首都圏祭りで上演された「ガモウ戦記(西木正明原作・内舘牧子脚本)が終わり、お見送りをしている役者さんや、ずうっと奥手の方には西木正明さんがいます。分かるかなあ…。
そのガモウ戦記、とっても愉快なお芝居でした。パンフレットには「終戦、復員して絶望の淵を見た蒲生太郎。新天地秋田の豪快な風土と女に揉まれ…」とあります。舞台は終戦後の角館で、その頃の大らかな秋田人の表情が随所に出てきます。ガモウ戦記の“ガモウ”は、主人公の蒲生太郎のガモウですが、お芝居の中では別の意味(男根:オチンチン)の方言として使われていて、あんな公の場で(国民文化祭の首都圏祭りですよ)、あっちでもガモウ、こっちでもガモウ、男も女もガモウガモウの連発でした。打ち上げの時、女優さんに「一番心に残る台詞は何でしたか」とお聞きしたら、「ガモウ」と即答で、これには大笑い。
お芝居を見ていて、これは西木正明さんの少年期の思い出、原点の世界なんだと、つくづく感じました。劇中の金木令吉医師は、鈴木正弘先生(西木先生のお父さんでお医者さん)そのもので、「金のない患者は山菜やドブロクが診療代・薬代だ」とお父さんの言葉が台詞になっていました。同じように劇中の江川岩男は、西木正明さんの実家の数軒隣の○○さんに違いありません。お芝居で重要なシーンになっている年中行事「コニャウチ」は、今も西木の西明寺地区で行われている「飴っこもらい(ハロウィーンのようなお祭り)」です。そう言えば、カミさんの実家のお爺さんも「飴っこもらい」を「コニャウチ」と言っていました。
自分は、西木正明さんの隣に座って観劇していましたが、たまに横を見ると、西木さんが顔をクシャクシャにして喜んだり涙ぐんだり…。きっとお芝居の中で、亡くなったお父さんやお母さんに会っているのでしょう。懐かしい友人たちと一緒に遊んでいるのでしょう。
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