本日の午前「秋田県・仙北市観光セミナー」を開催。会場はあきた芸術村です。誘客促進の牽引役をどう仙北市が担うのか、その意志の共有が目標です。JR東日本鉄道事業本部の高橋敦司さん、SMIトラベル(本社:タイ)代表の菊地久夫さんにご講演をいただきました。以下はその概要です。
○仙北市の観光産業の未来(高橋敦司さん談)
全国で観光産業を地域の起爆剤にしようと取り組んでいる。そんな中で秋田は、また仙北は、他と比べても人口減少が高速で進んでいる。新幹線がいくら頑張って走っても人口はすぐには増えない。だけれどお客様は送れる。私は京都に勝てる観光地を何とか東北で実現したいと考えている。ディステネーションキャンペーンをしたり、都内の各駅に角館の桜のポスターを張り出したり、県立美術館のレオナルド藤田の絵を見るCMを打ったり…。仙北市には他にはないモノが本当に多い。誰にその情報を届けるのか。どう届けるのか。海外から仙北市だけを目指してお客様が来ることは考えにくい。ご当地愛ランキングで見ると、秋田は都道府県別で31位(32.3%)、決して高くはない。ちなみに北海道が1位(61%)だ。これから仙北市に残ろうかどうかを考えている子供たちに、ここで頑張ろうと言って欲しい。この地に誇りを持って欲しい。自慢して欲しい。大事なことは、普段の生活に素晴らしい素材があることを自覚して、それを観光客に感じてもらう、それを子供たちと感じ合う、そんな毎日を丁寧に暮らして欲しい。
○FIT旅行とは?~海外から見た仙北市の個人旅行の魅力~(菊地久夫さん談)
タイの私の事務所に全国から多くの首長さんがやって来る。タイに渡って46年になった。若い頃は就職試験を受けたことがない。何をやって良いか分からなかった。最初はシンガポールでホテルマンの仕事をした。少し前まで日本は団体旅行が大多数だった。例えば観光シーズンの団体旅行は、受け皿の関係でキャパシティが決まっている。個人旅行だったらシーズンに限らず、イベントに限らず、見たい・やりたいという目的がしっかりしていて、一度知ってもらったら長く付き合ってもらえる可能性も高い。秋田の中で仙北市は恵まれている。新幹線の駅が2つある町が他にあるか。農家民宿、田んぼや川、湖、山…。それが仙北市はスゴイ。著名な観光地があることに越したことはないが、無くても頑張っているところは他にも多い。個人旅行はオフ・シーズンが勝負。仙北市は春から冬まで何でもある。だが仙北市は、経営的に儲けが少ないとやらないとか、アグラをかくような現状はないか。儲ける前に観光客を増やすことが大事だ。個人旅行はゆっくりと自由に異文化に触れる喜びが大きい。時間を贅沢に使えるのが個人旅行の魅力だ。
ありがとうございました。
0 件のコメント:
コメントを投稿