2015年10月9日金曜日

これが田沢湖の湖底です!

先ほど、市役所田沢湖庁舎で、水中テレビロボットを使用した田沢湖湖底調査の速報会見を開催しました。説明をいただいたのは、国立研究開発法人・会場記述安全研究所の小田野直光研究統括主幹です。小田野主幹からは、今回の調査で判明した田沢湖の現状について、多くの指摘をいただきました。

 映像を収録した調査場所は、湖底最深部と新興堆・辰子堆と呼ばれる湖中丘陵地です。また田沢湖の全体にわたる水質調査も行いました。今回の会見では、主に画像(静止画やビデオ映像)を中心に初見をお話しいただきました。この中で小田野主幹は、「~テレビロボットが浸水していく過程で、太陽光がどの辺りの深さまで到達しているのかも興味深かったのですが、結果としては70メートル付近まで日が差し込んでいる状況で、非常に湖水は透明度が高いと言うことを実感しました。初めて湖底部にカメラが入りましたが、湖底や各丘陵地には、白い堆積物が表土を覆っていました。その中に所々に岩石などが見えます。これは水中ロボットが湖底のたいせきぶつをまきあたぶんですが、湖全体の減少だと思います。この堆積物が何なのかは、今後の解析を待っていただきたいと思います~」など、お話しをいただきました。

 自分は記者の質問に答え、「田沢湖は、周辺の美しい風景で人々を楽しませてくれていますが、内部は荒涼とした厳しい環境だったことを実感できる映像でした。170万年前後と言われている田沢湖の歴史の中で、ほんの70年前に起こった劇的な環境変化が、田沢湖を今の姿にしたんだと、それをかわいそうに思います」と発言させていただきました。

 10月6日から8日までの調査期間でしたが、まずまずの天候に恵まれ、目指した映像の撮影ができたことは、本当に良かったと思います。海洋技術安全研究所の皆さん、また鹿児島大学の加納先生のご協力、さらに地元の民間企業をはじめとするサポート隊のご尽力が、撮影成功には欠かすことのできない要素だったと、改めて感じます。本当にありがとうございました。

 ところで、今後、映像の解析が行われることになります。大変楽しみです。またこの成果を、田沢湖再生にしっかりと活かし、田沢湖クニマス未来館で広く活用したいと思います。

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