2013年7月3日水曜日

花いっぱい運動のお母さん

仙北市西木町の花いっぱい運動には長い歴史があります。特にフラワーロード(道路花壇:西荒井~堂村の国道105号沿線)は、往復9.6キロメートルの延長でマリーゴールドが咲き誇るボリュームが自慢です。

 先ごろ行われた一斉植栽は、多くの皆さんのご協力をいただき、予定より1時間ほど早く作業が終わりました。久しぶりに爽快な汗をかくことができました。ただ参加者は年々減少しているように感じます。開会式に出席してくれた西明寺中学校の子ども達に「フラワーロードがどうして生まれたか知っていますか?」と問いかけたら、「よく分かりません」との返答。開会式でも少しを話をしましたが、ブログをご覧の皆さんにも由来などを紹介します。

 フラワーロードの活動は、実は国道105号線(旧道)への水まきから始まりました。今から50年ほど前のお話です。当時、未舗装だった国道沿線では、自動車が走るたびに土ぼこりが舞い上がり、夕方になれば家の中まで真っ白になったそうです。そこで沿線集落の中の荒町に住む鈴木アキさん(写真中央)が、ご近所に水まきをしようと呼びかけ、その活動は国道が舗装されるまで続きました。この作業で、集落の皆さんは、協働作業が地域コミュニティづくりに有効なことも実感し、その繋がりを大切にしようと、国道舗装後は水まきから花いっぱい運動に活動を転換したそうです。鈴木アキさんは、花いっぱい運動のお母さんと呼ばれています。ちなみにアキさんは作家の西木正明さんのお母さんです。

 フラワーロードは、その後、完成したバイパスを中心に西木町に広がりました。15年ほど前までは、バイパス沿線の各集落が、独自に花の種を畑に播いて苗づくりを行い、集落の皆さんが総出で花壇を耕起。植栽や除草も集落単位で行っていました。でも高齢化や就業形態の多様化で、そのスタイルを維持することができなくなり、それで一斉植栽日を設定して、多くの方々の協力を仰ぐスタイルへと変わりました。詳しいでしょ。当然です、担当でしたから。

 近年の状況を見ると、様々な理由があって運動に距離を置く皆さんがいる一方、新たに参加する団体や地域が出てきています。疲労感だけではない、もっと楽しみを感じてただけるような工夫が必要なことは確かです。今年はDCキャンペーン、種苗交換会、プレ国文祭などで多くのお客様をお迎えします。きれいな花でおもてなしができたら最高です。

3 件のコメント:

  1. 数kmもの国道にマリーゴールドが植えてある様子は爽快でしょうが、車で素通りされてしまうことやフラワーロード付近に観光資源が少なく連携できない点を考えると、もったいない気がします。

    そこで一つの提案ですが、かたくり館付近の土地に国道に植えてた分のマリーゴールドをまとめて植えてみてはどうでしょうか?駐車場に停めて立ち寄れるので、新たな観光資源になる気がします。

    その一方で、寂しくなったフラワーロードには放置していても毎年花が咲くような球根植物(スイレンなど)を植えておけば、毎年植える手間がかからなくなります。

    地域住民同士の協働は確かに大切です。しかし、高齢化と人口減少に見合った形や波及効果を生み出すような形に変えていかないと、今後の継続は難しいかなと思います。

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  2.  大変に具体的な提案をいただきました。ありがとうございます。一斉植栽に参加してくれる皆さんはもちろん、花壇づくりや除草作業を依頼しているシルバー人材センターの皆さんの難儀があって、やっと継続できている状況です。教育委員会に提案を伝えます。

     この後もアイディアを思いついたら、どうか遠慮しないで投稿してください。

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  3. 【訂正】球根植物はスイレンではなくスイセンでした。
     
     探せば他にも候補はありそうですね。

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