中坊徹次先生から届いた「絶滅魚クニマスの発見(新潮選書)」を読み終えたタイミングで、今朝の秋田魁新報に〝この春読んだ最高の一冊〟と西木正明さん(作家・仙北市出身)の時評。同書は田沢湖再生・クニマス里帰りのバイブルです。
ずっと以前から、田沢湖再生・クニマス里帰り事業に取組む西木さんは、朝刊紙面で「~(同書は)スリリングなストーリー展開や生態などの集大成。ばりばりの学者である中坊氏は、現在の田沢湖とクニマスの状況についてこれ以上にない書き手~」と述べました。私は同書の中、田沢湖再生の手段として農業用水の確保と発電を担う現状の役割返上論に対し、「問題はそのように単純ではない。時計の針を戻すことはできないし、現在の状態から出発するしかないのだ。田沢湖の漁業を復活させるなら、農業とエネルギーとともにある三者並立の道しかない」との指摘に、新たな覚悟が必要だと感じています。
さて、中坊先生は田沢湖クニマス未来館の名誉館長で、展示替えなどでも大変なご難儀をかけています。今春もご来市をいただける予定でしたが、「コロナ感染拡大で緊急事態宣言が出ている場所から行ってはいけないでしょう。今回の訪問はご遠慮します」との連絡をいただきました。お目にかかりたい人に会えない連休も終盤です。
0 件のコメント:
コメントを投稿