2019年11月3日日曜日

力を合わせて新たな力を産み出す



 「30年前のちょうど今頃、私は京都にいました。紅葉を楽しむ旅だったのですが、しかし旅館のテレビに釘付けでした。まさにベルリンの壁が崩れようとしていました」。こんなお話しから佐々木毅さんの講演が始まりました。

 美郷町合併15周年事業の「記念講演・令和時代を生きる」で、登壇した佐々木毅さん(美郷町出身:元東京大学総長)のお話しは、さらに次のように続きます。「~あの時、世界はこれで冷戦が終わって、世界が一つになる、民主主義の世界が開けると思ったに違いありません。しかし30年が経った現在、今度はあの時と反対に壁を作るという人が出てきて(トランプ米国大統領)、経済や移民対策で世界の秩序が崩れました。これを先進国の恐怖という人もいるくらいです。もともと日本はその多くの仕組みを欧米から学んできました。議会制度はイギリスからの導入です。でも今はイギリス議会に学べと、それを学生に言える状況ではありません(イギリスのEU離脱と議会の混乱)。日本の政治や社会は、もう少しステップを上げたレベルの勉強が必要です。市民も努力して、行政の政策を応援する、力を合わせ、今までの力とは違う新たな力を産み出すことです~」。

 一言一言が身にしみる講演会でした。ありがとうございました。美郷町15周年と佐々木毅さんの文化勲章受賞、本当におめでとうございます。

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