2012年5月19日土曜日

オムツをはいてみましょう


 19日午前、田沢湖の開発センターで仙北市ボランティア連絡協議会(高橋達会長)に出席。ボラ連は平成19年に設立をした任意団体で、市内の活動団体・個人の結束点となっています。昨年の東日本大震災では、救援物資の提供や呼びかけ、分類で大活躍でした。

 総会では議案審議の後、市内西木町在住の作家、浅利佳一郎さんを講師に招き、「私も認知症~介護体験から~」と題した講話がありました。浅利さんは8年にわたって認知症の母親を介護した人。その経験から大切なことをお話しいただきました。その概要をお知らせします。

 「認知症の母と毎日のようにぶつかって、お互いのイライラ感は高まるばかりでした。あるきっかけで母と同じ生活をしてみようと思い、まずはオムツをはいてみました。オムツでの排便・排尿があんなに難しくて気持ち悪いとは知りませんでした。いつも便所に連れて行って欲しいと言っていた母の気持ちが分かりました。それに食事。横になって食事を取ってもお腹に落ちていかないんです。寝ていたら上から下にモノが流れないことも、実際に自分も横になって食事をしてはじめて分かりました。早く食べろと急かしていた自分ですが、これが無理なんです。そして車イス。目線は子どものように低くなります。その状況のままで立っている人との会話は、まさに上から目線。こっちはそんな気持ちで言っていないことも、母にすれば全てが命令口調に感じたと思います」。

 人の立場に立ってと言うことが実に難しいのです。自分はまだまだ修業不足です。皆さんも、いろんな意味でオムツをはいてみましょう。

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