2026年7月7日火曜日

鉄城先生の怪異譚③


 大好きな武藤鉄城先生(1956年没)が、仙北地方の古老から聞き取った「七夕の川の怪異」です。七夕の日は夕方に村の子どもが集まり、七夕飾りや自分の穢れ(けがれ)を…。

 移した人形(ひとがた)を川に流しました。しかし大人は、暗くなる前に必ず家に帰るよう何度も言い聞かせたそうです。当時、七夕の夜はあの世とこの世の境界がゆらぐ、お盆の始まりの夜だと信じられていました。夜の川には流れていく供物や人間の穢れ(けがれ)を狙い、カッパやあの世からの迎えの霊が、水面の下にうようよ潜んでいると…。

 織姫と彦星のラブロマンスは天の川に、異界に通じる恐ろしい罠は近所の川に…。

0 件のコメント:

コメントを投稿