2023年10月19日木曜日

カッパが彫った木版


 由利本荘市大内の菅原家(屋号は仁左衛門)に伝わる木版。馬にいたずらをして捕まったカッパを仁左衛門が許したことで、カッパがお礼に差し出した木版と伝わります。さらに…。

 写真は、噂に聞いた木版を持って緊張の面持ちのワタシ。だってこの木版…、命乞いをして許されて、それで何か仁左衛門さんにお礼をしなければと、カッパが一生懸命に手彫りをした木版です。水難を避けるお札の原版で、すごくご利益があったそうです。カッパが恩人のために木版を彫る姿を想像してみてください。実際に木版のズシリと思い感触もあって…、何だか触れてはいけない異界の存在に触れたような感覚です。カッパが大好きなワタシには、身体の震えが止まらない体験になりました。

 さらに…、この伝説には続きがあります。優しい仁左衛門さんは、家に帰るカッパに赤飯を持たせたと伝わっています。カッパはどんなに喜んだでしょう。またカッパは仁左衛門さんの赤飯がとても気に入り、毎晩のように裏木戸に来て赤飯をせがみ、仁左衛門さんもその度に赤飯を持たせてやったそうで…。後年、仁左衛門家では毎年陰暦の12月25日の夜、女岡橋の上から川に赤飯を流すことを習わしにし、その行事は明治まで続けたそうです。
※木版には文字も彫り込まれていて、「このすかた持たる人江あたをなす川童従類たやす」とあります。どんな意味なのでしょう…。
※菅原さん、突然のご訪問に対応をいただき感謝申し上げます。久々に興奮しました!。ありがとうございました。

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