2021年10月8日金曜日

角館の火除け復元に向けて


 上の写真は、旧角館庁舎解体工事のバリケード塀内部。整地作業がほぼ終わり、来週13日からの囲い撤去作業が済めば、火除け(ひよけ)全景が見渡せるようになります。

 角館は南北に長い町割りで、その中央に火除けと呼ばれる防火広場がありました。この広場をはさんで北が内町(武家町)、南が外町(町人・商人町)です。城下町の歴史を伝える文化遺産ですが、この広場の上に昭和36年、角館町役場の庁舎が建設されました。当時も火除けを守りたいとの意見があったようです。近年、角館は重要伝統的建造物群の指定、ミシュラングリーンブックでの星の獲得、お祭りはユネスコ無形文化遺産の登録などが続き、歴史的な町並み再生と保全に向けた社会ニーズが増しています。昨年12月の新角館庁舎の完成、そして今回の旧庁舎の解体終了で、火除け復元の物理的な障害は無くなりました。

 今春、仙北市景観づくり市民会議(島崎辰雄代表)から、景観形成重点地区と火除けの景観に関する上申書をいただきました。市役所のプロジェクトチーム、市民間の議論はさらに加速します。60年来の思いを叶える時がいよいよ近づいています。
※写真上は現状、左下は工事期間中の状況、右下は旧角館庁舎


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