2021年10月27日水曜日

時代の変化・深読みすれば…


 秋田市で内外情勢調査会。今日は佐竹敬久・秋田県知事(写真)の講話をお聞きしました。以下は演題「時代の変化・深読みすれば」の概要です。

 全国的に見ても、秋田県の人口あたりコロナ感染者数は最も少ない。これは県民性、医師会との連携、県民の協力によるところが大きい。国の感染対策は問題が多い。例えば東京都で一度感染拡大が起こると、ベット数も医師数も足りない。通常時に緊急時のボリュームを維持する財源もない。日本は和気藹々で平和ボケしているのではないか。このままでは日本はジリ貧だ。経済対策では、確かに飲食業は大変だか、スーパーや電子産業は伸びている。しかし賃金が低いと人は集まらない。コロナが次の時代を模索している。メタバースをご存じだろうか。ネット上に構築する3次元の仮想社会だ。確実にコロナで加速する。

 日本の命運を左右する課題は、食糧・エネルギー・災害対策・防衛だ。食糧を疎かにする国は滅びる。米は再生産できる米価を守ることだ。食糧は安全保障の第一番になる。エネルギーは再生可能エネルギーしかない。秋田は災害に最も強い県だ。安全が基本。だから可能性はどこよりも高い。可能性のある場所に人は集まる。防衛だが、先日は北朝鮮からミサイルが飛んできたとき、総理が官邸にいないことをマスコミは批判した。国防上で言えば、トップがどこに居るか分からないことがセオリー。そこにいることが分かればミサイルの標的になるだけだろう。

 他にもSDGs、多様性、格差解消、教育・知の若返りなど、課題が多い。特に知の若返りは大変な課題だ。日本は大きな間違いをした。それは2004年の大学の独立行政法人化だ。以降、2020年まで莫大な予算削減が行われた。各大学で研究費が底をついて、日本の基礎研究は崩壊した。日本が世界に肩を並べるとしたら、最後は技術だ。人間の能力をどう引き出すか…。小畑さん(元秋田県知事)は人は死ぬまで学習が必要だと言った。私は学習力とIT力で日本一の秋田を実現したい。

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