いよいよ任期最終週、今日は最後の記者懇談会でした。この場面で市長職12年を振り返り、そして、この後に取り組みたい幾つかのお話しも…。
Q.12年を振り返って
A.周囲に助けてもらって任期を終える。感謝しかない。挑戦的なまちづくりをさせていただいたと思う。幾つもの取り組みは、市内で実を上げたモノ、市外で暮らしの改善になったモノ、様々だ。特区やスマートシティ、SDGsなど、この後のまちづくりに必要なエンジンを装備できた。これらの取り組みで結んだ人材ネットワークは、新市長に全てバトンタッチしたい。また病院や角館庁舎の建設は財政圧迫の一つの要因だが、当時の議会が病院建設を判断したことで、今日の仙北市に留まらないコロナの封じ込めにつながっている。そんな声を今年はたくさん聞いた。ありがたかった。一方で統合庁舎議論は、特別委員会で通って本会議で否決だった。あの議会判断を受け、私は角館庁舎の建築に向かう決断をした。
Q.特に嬉しかったことと悲しかったこと
A.手放しで嬉しかったことはクニマスの発見。しかし田沢湖クニマス未来館は、壊れてしまった自然を取り戻す困難さも世界に発信し続ける役割がある。悲しかったことは自然災害などで市民や職員を亡くしたこと。先達の土石流、玉川の雪崩、カラ吹き源泉…、悲しみは絶対に消えない。さらに合併前からの不適切な税対応、また職員の逮捕事案などでは、本当に申し訳なく、その責任の処し方が自身の報酬減額しかなかった無力さも重なり、これが3期目の出馬を最後まで躊躇した理由の一つだった。
Q.現在の仙北市の課題は何だと思うか
A.人口減少、少子高齢化に帯する認識の転換が必要だと思う。人口減少は今に始まったことではなく、日本ではもう10年以上も前から顕在化していたこと。これを課題と認識することが国も都道府県も遅れた。仙北市が一人で改善できる課題ではない。コロナ禍前の社会情勢に終息後も100パーセント戻れないことと同じように、人口増加や右肩上がりの経済成長は現実的ではない。しかし、それでも町が地域が、そして市民が幸せに暮らせる仕組みを作る、その意識に転換することが大切ではないかと思っている。
Q.新市長に期待すること
A.新市長は働き盛り、子育て世代と共感・共鳴しあえる年代。この層が踏ん張れば市は元気になれる。民間経営者としての視点で仙北市に新たな価値創造を進め、市民の皆さんと一緒に住み続けたいと思えるまちづくりに頑張って欲しい。
Q.門脇市長は今後は何に向かうのか
A.社団法人を立ち上げ、広くまちづくりに取り組んでみたい。また角館に昔あった酒蔵を復興できないか、様々な皆さんとお話をしている。秋田県の工業技術・IT技術を結集して電気自動車を開発し、製造販売する企業の立ち上げも夢に描いている。実は他にも色々あって…。とにかく仙北・秋田を楽しい場所、夢が叶う場所にする作業に取り組みたい。
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