2020年2月26日水曜日

令和2年度の施政方針から



 市議会がスタートしました。私は「イノベーションを強く意識しながら事業を検証し、効果の低い事業のスクラップと未来投資を躊躇しない、それが持続可能な自治体への唯一の道筋だと考えています」と施政方針で述べました。以下は先日の記者会見でふれた以外の特徴的な幾つかです。


《庁舎整備のスケジュール》
 新角館庁舎本体建設工事は、現在、2階部分の躯体工事が行われ、3月末には屋根工事が始まる予定です。公用車車庫建設工事は3月の着工、第2期地熱利用工事については4月中旬の着工を予定しています。第1駐車場の外構工事は4月着工、第2駐車場の外構工事は7月着工を予定しています。完成は公用車車庫建設工事が8月末、庁舎本体建設工事、地熱利用工事、駐車場外構工事は10月末の予定です。



《高齢者の移動手段確保》
 事故多発の影響等で免許を返納する高齢者が増加しています。移動する手段が無くなった方々が、病院や買い物等をするための唯一のツールとして、これまで以上に地域公共交通へのニーズが高まっていることから、計画を策定する令和2年度に、利用実態や課題、利用者の要望等を把握できるアンケート調査を実施し、市民バスやデマンドタクシーなどの公共交通ネットワークの充実に繋げます。



《農林業の振興対策》
 令和2年産米の生産の目安は1万5,091t(作付面積約2,719ha)で昨年よりも47t(3.57ha)の減少です。複合経営では仙北市重点品目(アスパラ、枝豆、キャベツ、ほうれん草、ソラマメ、しいたけ、ねぎ、山の芋、イチゴ、ブドウ、ニンニク、花き)や各種事業で取り組みを支援します。観光政策との連携した農業を夢のある総合産業とする議論の場もつくります。ほ場整備事業は谷地川・東田地域60.8haを行います。八津鎌足地区は1年で面工事を完了させる見込みです。中川地区は令和3年度事業採択を目指し、前田地区と大瀬蔵野地区も新型ほ場整備事業の準備を進めます。また森林環境譲与税を活用した間伐を行う準備を進めます。



《観光について》
 武家屋敷通りや桧木内川堤の桜のライトアップを一部拡充し、夜の賑わいの演出と、2次交通の利便性の向上に向けた検討などを進めます。観光施設関係では桜並木ポケットパーク、田沢湖観光情報センターの公衆トイレの洋式化や多機能トイレの設置などの改修を予定しています。刺巻湿原木道工事の継続、旧田沢湖郷土史料館跡地の緑化工事等を行います。自然公園関係では、県が各地の整備工事を進めます。一般社団法人田沢湖・角館観光協会が中心となって組織するDMO候補法人に関しては、25日付けで本登録申請し、令和2年3月下旬に本登録となる見込みです。



《社会資本の整備》
 令和2年度の補助事業は、社会資本整備総合交付金事業で11路線の道路改良、道路舗装、流雪溝、橋梁補修の工事等を要望しています。単独事業では、過疎対策、辺地対策、臨時地方道整備、道路改良事業等で12本の改良工事等を予定しています。県道は2路線、県河川は5河川で事業継続が、砂防事業は赤倉沢第2砂防えん堤など5施設が継続実施です。下水道事業では田沢湖浄化センターの重要設備機器の更新、角館町西野川原地区や野中地区への管渠敷設工事を実施。集落排水事業は前郷処理場の改修工事を実施します。水道事業では漏水対策の具体的検討を行います。また未普及地域解消事業で山谷川崎地区と卒田地区を実施します。山谷川崎地区は令和2年度末の供用開始を目指します。



《病院連携》
 角館総合病院は、脳神経外科・小児科の医師退職で常勤医師が不在となるため、両診療科で外来診療日が縮小となる予定です。秋田県からの派遣医師は3人が内定しています。その中で、総合診療科の常勤医師が1人増となり、救急医療体制の強化を期待しています。田沢湖病院は新たに常勤医師1人が増となります。しかし全体として医師不足を改善できずにいます。この状況を打開するため、隣接する大曲厚生医療センターと連携協定を締結します。2次医療圏域内で、従来の枠組みを超えた相互支援になります。医師派遣や医療機器の共同利用のほか、両病院の医療機能を補い合いながら関係強化を進めます。連携協定は今週中に整います。



《温泉事業の将来像》
 温泉事業全体の課題として、温泉が観光や国際交流の素材だったり、市民の健康増進の一翼を担っていたり、湯治文化の再生を目指す現場だったり、市の政策と直結している特性が多面的にあることから、このまま公営企業で事業を進めることが適切か、あるいは、例えば一般会計で運営した際の公益性など、令和2年度で検証を進めます。


 市のホームページで
全文をご確認いただけます。
※写真は市議会ハンテン(後ろ姿)


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