2014年7月23日水曜日

農業改革の底流にあるもの

18日、都内で全国農山村活性化研修会に参加。とても興味深いお話が多い研修会でした。中でも農林水産省の皆川芳嗣事務次官(写真)の講話は「攻めの農林水産業の実現に向けて」と題したもので、多くのヒントをいただくことができました。農政改革についても、マスコミ報道とは少し違う考え方が底流にあることを知りました。その一部を紹介します。

 ~増田ショックを受けた方々も多いことでしょう。例の日本創成会議の発表です。消滅する可能性がある市町村を実名で示しました。ここで注目しなければいけないことは、この発表は地域・地域の特性も加味して分析がされていた点です。東京という人口のブラックホールは、出生率から見ても分かるとおり、現状では再生産の可能性はありません。高齢者が増え続けるばかりです。だから東京一極集中を是正しない限り、日本は人口が減り続けるしかない、そう言っているのです。

 価値連鎖(価値のバリューチェーン)、これが大切です。25市町村中で24市町村が消滅する可能性があると指摘された秋田県は、残る自治体は大潟村のみです。大潟村は農業に関して、多様な企業体や団体が複合的な雇用形態を構築していて、つまり価値のバリューチェーンを持っていると言うことができます。長く農業に関しては国策に反してきた大潟村が、その結果、秋田県で唯一生き残る自治体となると言うのです…。

 國の農業改革が、どうも中央会叩きのようにマスコミで報道されていますが、私どもも農協が地域で果たす役割を理解しています。ただ、現状では社員であり株主である組合員(農家)を、金融分野に偏することなく大切にして、農業の本来の姿を追求し、人口格差を改善する新たなシステムを手にして欲しい、だから農業改革を行わなければいけない、そう思っているのです~。

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