秋田県更生保護大会の講演であきた芸術劇場ミルハス。井川町に伝わる人魚伝説を調べていて、男鹿の漁師と人魚の恋物語に辿り着きました。今日はそんなお話しを素材に…。
男鹿の漁師と人魚の恋物語は次のようなお話しです。〜昔むかし、男鹿の海岸沿いに一人の優しい漁師がいました。彼はある日、浜で網にかかった美しい娘お見つけます。どこから来たのか、いえ名前すら教えてくれません。それでも漁師は傷ついた娘を看病し、すぐにお互い恋に落ち夫婦となりました。そんな夫に妻は、〜絶対に私が一人でいる時は部屋を覗かないでください〜、と約束させます。この申し出を夫は受け入れました。しかし次第に妻の秘密が気にかかり、ある日そっと覗いてみると…、妻は半身が魚で鱗の生えた体の人魚だったのです。正体を知られてしまった妻は、もう一緒にいることはできないと言い残し、海に帰ってしまいました。その後の漁師は、一人で寂しい人生を送ったそうです〜、とこんな伝説です。
今日の講演は、昔話が現代にどんなメッセージを発しているのか、さまざまな物語を紹介しながら、私なりの解釈をお話ししました。日本の人魚伝説は八百比丘尼さんが有名ですが、彼女は人魚の肉を食べて不老不死になり、それが故に愛する多くの人々を看取った辛い人生を過ごしています。800歳で入滅しますが、その生涯は決して幸せではなかったようです。


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