2025年11月9日日曜日

クマ対策について


 土曜LIVE!あきた(AKT秋田テレビ)で、クマ対策についてお話しした内容です。時間の関係で省いた思いも含め書き出しました。誤解や認識不足などはどうぞお知らせください。

 現状はまるで無差別殺人犯が町をうろついているようなものです。県民の生命が脅かされているのですから、鈴木知事が自衛隊の派遣を要請し、小泉防衛大臣がこれに応じたことは適切な判断だと思います。もはや自治体や民間対応では全く力不足です。今回の派遣は自衛隊法100条の民生支援と言う枠組みで行われていますが、民生支援での銃器の使用は原則不可能で、現状は箱わなの運搬や設置、捕獲や駆除されたクマの運搬、情報収集などになっています。大変に有り難い支援ですが、この状況が続くようであれば、さらに踏み込んだ前線支援も検討をお願いします。また国家公安委員会法の規則の一部改正が行われ、秋田県と岩手県では警察官のライフル銃による駆除が行われることになりました。規則の改正で銃器使用に道を開いた動きの速さに本気を感じます。具体には他県警の機動隊に所属する銃器対策部隊の警官が派遣されます。

 国もクマ対策に懸命です。今はとにかく対症療法で人の生命を守ることですが、すぐ身近で起きている痛ましい事故を根本から断ち切るには、里山の再生や森林の再造林、山岳環境の保全事業など、中・長期的な原因療法も同時進行で取り組みが必要です。国が人も資機材も予算も投じる覚悟がある今だからこそ、この議論を活発化して欲しいと思います。

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