2024年4月27日土曜日

人口減少の実態と参考事例


 AKT秋田テレビの土曜LIVE!あきた。人口戦略会議の報告書「消滅可能性自治体」から、地域と日本の今、そして対策の参考事例などをお話しました。この問題、待ったなしです。

 さて10年前、日本創成会議が発表した「ストップ少子化・地方元気戦略」(通称:増田レポート)に続き、人口戦略会議が今回公表したレポートでは、全国自治体の4割(744自治体)が2050年までに消滅する可能性があるとしました。その推計論拠はいろいろですが、主なものは今後30年間の女性減少率(20歳〜39歳)です。減少率が50%を超える自治体は消滅の可能性があると…。厚生労働省が発表した2023年の人口動態統計は、かつてない速度で国の人口が減少し、概数ですが出生数は年間で70万人、一方で死亡者は150万人、合計特殊出生率は1.26、婚姻数(法律婚)は最低数です。これはコロナ禍の影響も考えられます。仮にそうだとすれば、あと2年程度は婚姻数が減り続けることが予測できます。このまま少子化・少母化が進んだ場合、現在の1億2000万人の国家人口は、100年後には3000万人程度まで縮小する予測もあります。

 世界を見ると、北欧各国やフランスの人口減少対策が話題になります。北欧は徹底した社会保障で、フランスはシラク大統領が提唱したシラク3原則やパックス制度で、出生率を向上させることに成功しました。シラク3原則は、①子どもを持つことで個人に新たな経済負担を背負わせない、②無料の保育施設・制度の提供、③育児休暇後の復職に対する不合理是正、さらに婚外子を差別しないことをセットにしました。これだけやっても、最近は出生率がまた低下していると聞きます。日本は結婚の在り方、財政支援の在り方にまだまだ工夫が必要です。隣町から若者を取り合うような政策はパイの争奪合戦にしかなりません。国家や都道府県が連携して、新たなビジョン(人口減少の中で地域を守る手法・人手不足と消費者不足から暮らしを守る手法…)を早急に描くかないと…、とお話しをしたかったのですが、時間がまったく足りませんでした。
※写真は、右からコメンテーターのリベンリ秋田(仙北市)マネジャー・松澤俊和さん、リベンリ秋田社長の櫻井誠さん、私。

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