昨日(12月15日)、第5回のカラ吹き源泉事故調査委員会が開催され、林信太郎委員長(写真:秋田大学教育学部教授)から、最終報告をいただきました。3月18日発生の「カラ吹き源泉事故」について、絶対に同じような痛ましい悲劇を繰り返してはいけないとの思いで、5月19日、事故原因の究明と再発防止策をご協議いただくカラ吹き源泉事故調査委員会を立ち上げ、以来、林信太郎委員長・野上健治副委員長はじめ、各委員の皆さんには、濃密な協議を重ねていただきました。心から感謝を申し上げます。
委員会の最終報告で、事故原因は「カラ吹き源泉の温泉造成施設近くの引湯管につけられたエア抜きの塩ビ製パイプから漏れ出た硫化水素ガスが、致死量を超える高濃度で雪洞内に滞留し、そこに入った作業員がこれを吸引して亡くなったもの」としました。また事故を繰り返さないために、「現在使用しているカラ吹き源泉から、できるだけ早期に別の源泉に切り替えること」とのご指摘を受けました。
この報告をいただき、自分は「先ず、改めてお亡くなりになった3名の皆様のご冥福を心からお祈りいたします。これまで40年にわたって旧田沢湖・仙北市の温泉事業を支えてきたカラ吹き源泉ですが、その老朽化は著しく、以前より抜本的な改善が求められていました。また長い年月の中で、当然対応していなければならなかった安全対策が希薄化していたこともありました。ご指摘のあった安全対策のマニュアルの策定、また委員会で至急改善を求められたばっ気装置の設置、引湯管の逆勾配の改善、基本となる各種測定の継続など、一つ一つの課題に取り組みながら本日を迎えたと思っています。今後は、委員会の報告を最大重視し、議会にご理解をいただいた上で、新源泉からの引湯(既に水沢源泉に切り替えの諸準備が進んでいます)を実現し、事故原因となったカラ吹き源泉に頼らない温泉経営を継続します。新源泉への切り替えが終了するまでの1年間は、特に安全対策に万全を期します。温泉関係者の皆さんにもご協力をいただきたいと思います。またこの新源泉への切り替えでも、カラ吹き源泉からの引湯が必要な2つの施設については、この1年間で安全な温泉供給の手法を具体化します」と、お答えしました。
亡くなられた坂本栄さん、羽根川次吉さん、柴田政文さんを絶対に忘れません。
0 件のコメント:
コメントを投稿