昨日と今日の2日間、全国鳴砂サミットinたざわ湖が開催されました。主催は全国鳴砂ネットワーク(代表幹事団体は京都府京丹後市、事務局は公益財団法人日本ナショナルトラスト)、共催は2014年全国鳴砂サミットinたざわ湖実行委員会(浅野慎太郎会長)です。
全国各地の鳴砂(多くは海岸部)の復活と保全を目指し、全国ネットワークが構築されてから19年、現在は北海道から福岡まで21浜(19団体)が加盟していて、サミットは持ち回り方式で各地で開催されてきました。秋田県内では初の開催です。仙北市では、田沢湖ざっくばらんの会(田口寿宜代表)が田沢湖畔の清掃活動を続けていて、これら活動を核にサミットの開催を誘致していました。
今日は研究発表と意見交換の場面です。思い出の潟分校を会場に、ざっくばらんの会から千葉薫さんが「田沢湖の水位変動の歴史と現状」、田沢湖クニマス会議からは三浦久さんが「田沢湖・クニマス~過去と未来」、さらに大阪市立大学大学院准教授の原口強さんが「田沢湖・白浜、鳴砂復活の処方箋」と題した講演と意見交換で、本当に重要な課題提起を幾つもいただくことができました。
原口さんはその講演で、「現状に至った大きな要因は、田沢湖の水位の変動が大きいと思われます。この水位変動の縮小化はなかなか大変なテーマですが、一方で私たちが努力すれば、改善できることも幾つかあります。白浜の清掃と植物の除去、白浜に流入する水路の位置の変更、砂の洗浄など、行政と連携した活動が重要です」と話しました。本当にその通りです。特に岸側から筋状に湖に伸びている水路が、貴重な鳴砂を流出させているとの指摘は、初めての着眼でドッキリでした。鳴砂の復活が、田沢湖再生に向けた物語の大切な要素だったことを認識できたサミットです。
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